
💦 涼しい部屋にいるのに汗が止まらない…
夜中に寝汗でびっしょり目が覚める…
そんな経験、ありませんか?
「暑くないのに汗が出る」症状は、ただの体質で済まない場合があります。
放置すると、重大な病気のサインを見逃すことに。
この記事を読めば、原因の見分け方・受診のタイミング・すぐできる対処法がまるごとわかります。
⚠️ こんな人はとくに読んでください!
✅ 安静にしているのに汗が出る
✅ 夜中に寝汗で目が覚める
✅ 汗と一緒に動悸・体重減少がある
⚡ 1つでも当てはまれば、早めの受診を検討してください。
目次
- 汗のしくみと「病的な発汗」とは
- 暑くないのに汗が出る主な病気・原因
- 多汗症(原発性局所多汗症)
- 自律神経失調症
- 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
- 糖尿病・低血糖
- 更年期障害(ホットフラッシュ)
- 褐色細胞腫
- 感染症・悪性腫瘍
- 薬剤性の多汗
- 精神・心理的な要因
- 症状別のチェックポイント
- 受診すべき診療科と検査内容
- 日常生活でできる対処法
- まとめ
💡 この記事のポイント
暑くないのに汗が出る原因は多汗症・自律神経失調症・甲状腺機能亢進症・更年期障害など多岐にわたる。発汗の部位・タイミング・伴う症状を観察し、夜間の大量寝汗や体重減少を伴う場合は速やかに医療機関を受診することが重要。
💡 汗のしくみと「病的な発汗」とは
汗は体温を調節するために欠かせない生理的なメカニズムです。皮膚の下には「エクリン汗腺」と呼ばれる器官が全身に約200〜400万個分布しており、体温が上昇したり精神的な緊張を感じたりすると、自律神経(主に交感神経)の指令によって汗を分泌します。この働きによって、体は過度な体温上昇を防いでいます。
汗には大きく分けて3種類あります。一つは「温熱性発汗」で、気温の高い環境や運動によって体温が上がったときに全身から出る汗です。もう一つは「精神性発汗」で、緊張や恐怖、興奮などの心理的ストレスによって手のひら・足の裏・脇などに局所的に出る汗です。そして「味覚性発汗」は、辛い食べ物を食べたときなどに顔面や頭部に生じる汗です。
これらは正常な発汗反応ですが、「暑くない・運動もしていない・緊張もしていない」状況にもかかわらず過剰に汗をかく場合、または発汗のパターンが通常とは異なる場合は、何らかの病気や体の異常が関係している可能性があります。こうした状態を「病的な発汗」と呼びます。
病的な発汗かどうかを判断するポイントは、発汗の量・タイミング・部位・そのほかの症状の有無です。たとえば、夜中に大量の寝汗をかく・日常生活に支障をきたすほど汗が出る・発熱や体重減少などを伴う、といった場合は注意が必要です。
Q. 暑くないのに汗が出るのはなぜですか?
暑くない状況での過剰な発汗は「病的な発汗」と呼ばれ、多汗症・自律神経失調症・甲状腺機能亢進症・更年期障害・糖尿病・褐色細胞腫・感染症・悪性腫瘍・薬の副作用など多様な原因が考えられます。発汗の部位・タイミング・伴う症状を観察することが原因特定の第一歩です。
📌 暑くないのに汗が出る主な病気・原因
ここからは、暑くないのに汗が出る症状の背景にある代表的な病気や原因を一つひとつ詳しく見ていきましょう。複数の疾患が重なっている場合もありますので、症状を丁寧に把握することが重要です。
✅ 多汗症(原発性局所多汗症)
暑くないのに汗が出る最も一般的な原因の一つが「多汗症」です。多汗症とは、体温調節に必要な量を超えて過剰な汗が出る状態を指します。特に他の病気が原因ではなく、発汗それ自体が主な問題となる「原発性局所多汗症」は、手のひら・足の裏・脇の下・頭部・顔面などに強い発汗をきたすことが特徴です。
日本では人口の約5〜10%が多汗症に悩んでいるとされており、決して珍しい状態ではありません。原発性局所多汗症の発汗は、涼しい環境や安静時にも起こり、特に緊張したり人と接するときに悪化する傾向があります。一方で、睡眠中はほとんど汗が出ないという特徴があり、これは後述する他の疾患による発汗と区別する重要なポイントになります。
原発性局所多汗症の原因はまだ完全には解明されていませんが、遺伝的な要因や自律神経の過活動が関係していると考えられています。思春期頃から症状が現れることが多く、社会生活や精神的な面に大きな影響を与えることから、近年は医療機関で積極的に治療が行われるようになっています。
治療としては、塩化アルミニウム含有の外用剤(制汗剤)、イオントフォレーシス(微弱電流による治療)、ボツリヌス毒素注射、内服薬(抗コリン薬)、手術(内視鏡的胸部交感神経遮断術)などがあります。症状の程度や部位によって最適な治療法が異なるため、専門医への相談が勧められます。
📝 自律神経失調症
自律神経失調症は、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで、体のさまざまな機能に不調をきたす状態です。発汗は自律神経によって制御されているため、自律神経のバランスが乱れると、暑くない状況でも過剰な汗が出たり、反対に汗が出にくくなったりすることがあります。
自律神経失調症では、発汗のほかに動悸・息切れ・めまい・頭痛・倦怠感・睡眠障害・消化器症状(吐き気・下痢・便秘)など、多彩な症状が現れることが特徴です。これらの症状は検査をしても異常が見当たらないことが多く、「なぜか体の調子が悪い」という状態が続きます。
原因としては、過度なストレス・不規則な生活習慣・睡眠不足・過労などが挙げられます。また、ストレス社会において増加傾向にある状態でもあります。治療では、生活習慣の改善が基本となりますが、症状が重い場合は心療内科や精神科での薬物療法(抗不安薬・抗うつ薬など)が必要になることもあります。
🔸 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンが過剰になる「甲状腺機能亢進症」でも、暑くないのに大量の汗をかくことがあります。代表的な疾患はバセドウ病(グレーブス病)で、自己免疫疾患の一種です。
甲状腺ホルモンには全身の代謝を活性化させる働きがあります。このホルモンが過剰になると、体の代謝が異常に亢進し、体温が上がりやすくなるため、室温が高くなくても大量の汗をかきます。また、同時に動悸・頻脈・体重減少(食欲はあるのにやせる)・手の震え・眼球突出・疲れやすさなどの症状が現れることが多く、これらが甲状腺機能亢進症を疑う手がかりになります。
特に若い女性に多く見られる疾患ですが、男性や中高年にも発症します。診断は血液検査(甲状腺ホルモン・TSH・抗体検査)や甲状腺超音波検査で行われます。治療としては、抗甲状腺薬による薬物療法、放射性ヨウ素治療、手術療法などがあります。
発汗が目立つほか、「なんとなく暑がりになった」「ひどく疲れやすい」「心臓がドキドキする」といった症状が重なる場合は、甲状腺疾患の可能性を念頭に置いて内科や内分泌科を受診することをお勧めします。
⚡ 糖尿病・低血糖
糖尿病そのものや、糖尿病の治療中に起こる「低血糖」も、暑くないのに汗が出る原因となります。低血糖とは、血糖値が正常範囲より低くなる状態で、インスリンや血糖降下薬を使用している糖尿病患者に起こりやすいですが、糖尿病でない人でも過度な空腹・過剰な飲酒・特定の疾患によって生じることがあります。
血糖値が急激に下がると、体はアドレナリンなどのホルモンを分泌して血糖値を回復しようとします。このホルモンの働きによって、冷や汗・動悸・手の震え・ふらつき・意識の混濁などが起こります。特に「冷や汗」は低血糖の典型的なサインの一つです。
また、糖尿病が進行すると自律神経が障害される「糖尿病性自律神経障害」が起こり、発汗異常(過剰な発汗や発汗が出ない部位ができる)を引き起こすことがあります。食後に顔面や頭部だけ異常に汗をかく「食事性発汗」も、糖尿病性自律神経障害の一症状として知られています。
糖尿病が疑われる場合は、血糖値やHbA1c(ヘモグロビンA1c)の検査が必要です。低血糖が繰り返し起こる場合は、食事の内容・薬の量・生活習慣を見直す必要があるため、主治医に相談してください。
🌟 更年期障害(ホットフラッシュ)
女性では閉経前後の更年期(一般的に45〜55歳頃)に、女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少することで、「ホットフラッシュ」と呼ばれる突発的な顔面や上半身のほてり・発汗が現れます。これは更年期障害の最も代表的な症状の一つです。
ホットフラッシュは、特に暑くない環境でも突然体が熱くなり、大量の汗をかくのが特徴です。数分間続いて収まることが多く、夜間にも起こるため、寝汗として現れることもあります。さらに動悸・イライラ・気分の落ち込み・不眠なども伴うことがあり、日常生活の質を著しく低下させることがあります。
男性にも「男性更年期障害(LOH症候群)」があり、男性ホルモン(テストステロン)の低下によって発汗・倦怠感・気力の低下・性機能の変化などが現れることがあります。
更年期障害の治療には、ホルモン補充療法(HRT)・漢方薬・生活習慣の改善・心理的サポートなどがあります。婦人科・産婦人科(女性)または泌尿器科・内科(男性)への受診が適切です。
💬 褐色細胞腫
褐色細胞腫は、副腎髄質や交感神経系の神経節に腫瘍ができ、アドレナリンやノルアドレナリンといったカテコールアミンを過剰に分泌する疾患です。比較的まれな疾患ですが、見逃すと重大な合併症を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
褐色細胞腫では、突発的な高血圧発作・激しい頭痛・動悸・顔面蒼白・そして大量の発汗(冷や汗を含む)が突然起こるのが特徴です。これらの症状が発作性に繰り返される場合は、褐色細胞腫を疑う必要があります。発作は数分から数十分で収まることが多いです。
診断は、尿中や血中のカテコールアミンや代謝産物(メタネフリン・ノルメタネフリン)の測定、CTやMRIによる画像検査で行われます。治療は基本的に外科手術による腫瘍摘出です。高血圧の原因が不明な場合や、上記のような発作性の症状がある場合は内分泌科・内科での精密検査が必要です。
✅ 感染症・悪性腫瘍
発熱を伴う感染症では、発熱期と解熱期に大量の汗をかくことがあります。しかし、感染症の中には熱が出ない段階でも寝汗として発汗が現れるものがあります。代表的なものとして結核・HIV感染症・心内膜炎などが挙げられます。これらは「夜間の盗汗(とうかん)」と呼ばれる、夜中に寝間着が濡れるほどの寝汗をきたすことがあります。
また、悪性腫瘍(がん)も夜間の発汗・体重減少・倦怠感を引き起こすことがあります。特にリンパ腫(悪性リンパ腫)はこれらの症状が典型的に現れる疾患として知られており、「B症状」(発熱・体重減少・夜間の盗汗)と呼ばれます。このほか、白血病や固形がんでも同様の症状が出ることがあります。
感染症や悪性腫瘍が原因の発汗は、ほかの症状(長引く発熱・体重減少・倦怠感・リンパ節の腫れなど)を伴うことが多いため、このような症状が重なる場合は速やかに内科を受診することが重要です。
📝 薬剤性の多汗
服用している薬が原因で発汗が増えることがあります。薬剤性の多汗は意外と見落とされがちですが、さまざまな薬が発汗の副作用を持っています。
代表的なものとして、抗うつ薬(特にSSRI・SNRI)・解熱鎮痛薬・インスリンや血糖降下薬・一部の降圧薬・ステロイド薬などが挙げられます。これらの薬を飲み始めてから発汗が増えた、という場合は薬剤性の可能性があります。
薬剤性の多汗が疑われる場合は、自己判断で薬を中止するのではなく、必ず処方した医師や薬剤師に相談してください。薬の種類や用量の変更、あるいは別の薬への切り替えで改善することがあります。
🔸 精神・心理的な要因
精神的なストレス・不安・緊張などの心理的要因も、発汗に大きく影響します。「精神性発汗」は先述したように手のひら・足の裏・脇などに生じますが、うつ病・不安障害・パニック障害・社交不安障害などの精神疾患では、こうした精神性発汗が過度に起こりやすくなります。
パニック障害では、突然の強い恐怖感・動悸・息切れ・めまいとともに大量の冷や汗が出ます。社交不安障害では、人と接する場面で過度に発汗してしまうことが特徴です。これらは本人にとって非常につらい状態であり、適切な治療(認知行動療法・薬物療法)によって改善が期待できます。
心理的な要因による発汗は、精神科や心療内科での専門的なサポートが有効です。「汗が気になって外に出られない」「人と会うのが怖い」という状態に陥っている場合は、特に早めの受診をお勧めします。
Q. 多汗症の特徴と他の病気による発汗との違いは?
原発性局所多汗症は手のひら・足の裏・脇の下など局所に過剰な発汗が起こり、日本人の約5〜10%が該当します。最大の特徴は睡眠中にほとんど汗が出ない点で、感染症・悪性腫瘍・更年期障害による夜間の寝汗と区別する重要なポイントとなります。
✨ 症状別のチェックポイント

「暑くないのに汗が出る」といっても、症状の現れ方によって原因が異なります。以下のポイントを参考に、ご自身の症状を整理してみてください。
まず「汗が出る部位」に注目しましょう。手のひら・足の裏・脇の下に限局した発汗は多汗症(原発性局所多汗症)を疑います。一方、全身にわたる発汗は甲状腺機能亢進症・糖尿病・感染症・悪性腫瘍などの可能性があります。顔面や頭部だけに汗が出る場合は、食事性発汗(糖尿病性自律神経障害)や更年期障害、あるいは味覚性発汗が考えられます。
次に「汗が出るタイミング」を確認します。日中の活動中に出る汗と、夜間の睡眠中に出る寝汗では原因が異なることがあります。多汗症の場合は睡眠中はほとんど汗が出ませんが、感染症・悪性腫瘍・更年期障害・自律神経失調症では夜間に顕著な寝汗が見られることがあります。
「発作性かどうか」も重要なポイントです。突然体がほてり・動悸とともに大量に汗をかき、しばらくすると収まるというパターンは、更年期障害のホットフラッシュ・褐色細胞腫・パニック障害などを示唆します。
「ほかの症状を伴うかどうか」も判断の手がかりになります。体重減少・動悸・手の震えが伴う場合は甲状腺機能亢進症、夜間の発汗・体重減少・倦怠感・発熱が続く場合は感染症や悪性腫瘍、冷や汗・ふらつき・手の震えがある場合は低血糖を疑います。
「服用している薬があるかどうか」も確認しておきましょう。新たに薬を飲み始めてから発汗が気になるようになった場合は、薬剤性多汗の可能性があります。
Q. 夜間の寝汗が続く場合、どんな病気が疑われますか?
夜間に寝間着が濡れるほどの「盗汗」が続く場合、更年期障害・自律神経失調症・結核などの感染症・悪性リンパ腫などが主な原因として考えられます。特に発熱・体重減少・倦怠感・リンパ節の腫れを同時に伴う場合は、感染症や悪性腫瘍の疑いがあるため速やかに内科を受診してください。

🔍 受診すべき診療科と検査内容
「暑くないのに汗が出る」という症状でどの科を受診すればよいか迷う方も多いでしょう。まずは内科やかかりつけ医に相談するのが最も手軽ですが、症状に応じて専門科を選ぶことも大切です。
手のひら・足の裏・脇の下に強い発汗があり、多汗症が疑われる場合は皮膚科が専門科となります。最近では多汗症の診療に力を入れているクリニックも増えており、ボツリヌス毒素注射や専門的な治療を受けることができます。
動悸・体重減少・手の震えなどを伴う場合は、甲状腺疾患や糖尿病が疑われるため、内科・内分泌科・代謝内科を受診することをお勧めします。発熱・体重減少・リンパ節の腫れを伴う場合も内科で血液検査や画像検査を受けることが優先されます。
更年期の症状(ほてり・ホットフラッシュ・月経の変化)が疑われる女性は婦人科・産婦人科、男性の更年期障害が疑われる場合は泌尿器科や男性更年期外来への相談が適切です。精神的なストレスや不安が強い場合は心療内科・精神科を受診してください。
受診の際に行われる主な検査としては、血液検査(甲状腺ホルモン・血糖値・HbA1c・カテコールアミン・炎症マーカーなど)・尿検査・画像検査(超音波・CT・MRI)・発汗テスト(ヨウ素デンプン反応試験など)などがあります。症状の内容によって必要な検査が異なりますので、受診時に症状の詳細(いつから・どんなときに・どこに・ほかの症状は)をメモしておくとスムーズです。
Q. 多汗症の治療にはどのような方法がありますか?
多汗症の治療法には、塩化アルミニウム含有の外用制汗剤・微弱電流を使うイオントフォレーシス・ボツリヌス毒素注射・抗コリン薬などの内服薬・内視鏡的胸部交感神経遮断術があります。症状の部位や重症度によって最適な方法が異なるため、皮膚科専門医への相談が推奨されます。
💪 日常生活でできる対処法
病気が原因の発汗は医療機関での治療が基本となりますが、日常生活での工夫によって発汗の程度を和らげたり、不快感を軽減したりすることも可能です。ここでは生活の中でできる対処法をご紹介します。
まず、自律神経を整えることを意識した生活習慣が大切です。睡眠を十分にとること、規則正しい時間に食事をすること、適度な運動を習慣化することが自律神経のバランスを保つ基本となります。過度なカフェイン摂取やアルコールは自律神経を乱しやすいため、控えることが望ましいです。
ストレスの管理も重要です。発汗の多くは精神的な緊張やストレスによって悪化します。趣味の時間を確保する・深呼吸やヨガ・瞑想などのリラクゼーション法を取り入れる・信頼できる人に話を聞いてもらうなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。
スキンケアや衣類の選び方も工夫できます。吸湿性・通気性の高い素材(綿・麻など)の衣類を選ぶことで、発汗による不快感を減らすことができます。また、制汗剤を適切に使用することも有効です。市販の制汗剤(塩化アルミニウム含有のものがより効果的)を就寝前に清潔な皮膚に塗布する方法が、多汗症に有効とされています。
食事面では、辛い食べ物・アルコール・カフェインは発汗を促進しやすいため、発汗が気になる時期は摂取量を抑えましょう。また、食事は規則正しく、低血糖を防ぐためにも空腹状態が長く続かないよう心がけることが大切です。
更年期のホットフラッシュには、大豆イソフラボンを多く含む食品(豆腐・納豆・豆乳など)を積極的に摂取する方法や、首や手首を冷やすことが一時的な不快感の緩和に役立つとされています。また、レイヤリング(重ね着)によって体温調節をしやすい服装を心がけることも有効です。
ただし、これらの対処法はあくまでも症状の緩和を目的とするものであり、病気による発汗の根本的な治療にはなりません。症状が長引く・悪化する・日常生活に支障が出ているという場合は、自己判断で様子を見続けるのではなく、医療機関を受診することを強くお勧めします。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「暑くもないのに汗が気になる」というお悩みで来院される患者様の多くが、多汗症や自律神経の乱れを背景にお持ちであるケースが見受けられます。最近の傾向として、症状を「体質だから仕方ない」と長年我慢されてきた方が、適切な治療によって日常生活の質が大きく改善されるケースも少なくありません。発汗の部位やタイミング、伴う症状をしっかり把握することが診断の第一歩となりますので、気になる症状がある方はどうぞ一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。」
🎯 よくある質問
必ずしも病気とは限りませんが、体温調節や緊張と無関係な状況での過剰な発汗は「病的な発汗」の可能性があります。特に夜間の大量の寝汗・体重減少・動悸などを伴う場合は、甲状腺機能亢進症や悪性腫瘍など何らかの疾患が隠れていることがあるため、医療機関への受診をお勧めします。
手のひら・足の裏・脇の下など局所的な発汗は、「原発性局所多汗症」が最も疑われます。日本では人口の約5〜10%が該当するとされ、遺伝や自律神経の過活動が関係しています。睡眠中はほとんど汗が出ない点が特徴です。皮膚科での診療が適しており、塗り薬やボツリヌス毒素注射など複数の治療法があります。
夜間の寝汗は、更年期障害(ホットフラッシュ)・自律神経失調症・感染症(結核など)・悪性リンパ腫などが主な原因として考えられます。特に発熱・体重減少・倦怠感・リンパ節の腫れを伴う場合は、感染症や悪性腫瘍の可能性があるため、速やかに内科を受診してください。多汗症の場合は逆に睡眠中の発汗が少ない傾向があります。
閉経前後に起こるホットフラッシュには、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬による医療的な治療が効果的です。日常生活では、大豆イソフラボンを含む食品の摂取・重ね着で体温調節しやすい服装を心がける・首や手首を冷やすといった工夫が症状の緩和に役立ちます。女性は婦人科、男性の更年期は泌尿器科や内科にご相談ください。
はい、アイシークリニック池袋院では多汗症をはじめとする発汗に関するお悩みに専門的に対応しています。「体質だから仕方ない」と長年我慢されてきた方でも、適切な治療によって日常生活の質が大きく改善するケースも少なくありません。発汗の部位・タイミング・伴う症状などを整理したうえで、お気軽にご相談ください。
💡 まとめ
暑くないのに汗が出るという症状は、多汗症・自律神経失調症・甲状腺機能亢進症・糖尿病・更年期障害・褐色細胞腫・感染症・悪性腫瘍・薬剤性・精神疾患など、非常に多様な原因によって引き起こされます。発汗は一見すると「体質の問題」と思われがちですが、背景に何らかの病気が隠れているケースも少なくありません。
症状を判断する際には、汗が出る部位・タイミング・発作性の有無・ほかに伴う症状をよく観察することが重要です。特に、夜間の大量の寝汗・体重減少・動悸・手の震え・突発的な高血圧発作などを伴う場合は、速やかに医療機関を受診することをお勧めします。
手のひらや脇など局所的な発汗が主な悩みで多汗症が疑われる場合は、皮膚科専門クリニックへの相談が効果的です。現在は多汗症の治療選択肢が広がっており、適切な治療によって症状の大幅な改善が期待できます。「汗のことで悩んでいるけれど、どこに相談すればよいかわからない」という方も、まずは気軽に相談してみてください。アイシークリニック池袋院では、多汗症をはじめとする発汗に関するお悩みに専門的に対応しています。症状に不安を感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 原発性局所多汗症の診断基準・治療ガイドライン(塩化アルミニウム外用・ボツリヌス毒素注射・イオントフォレーシス・内視鏡的胸部交感神経遮断術などの治療法に関する根拠)
- 厚生労働省 – 自律神経失調症・パニック障害・社交不安障害・うつ病など精神・心理的要因による発汗に関連する疾患の解説、および受診推奨・治療方針の公的情報
- PubMed – 多汗症・自律神経障害・内分泌疾患(甲状腺機能亢進症・褐色細胞腫・糖尿病性自律神経障害・更年期ホットフラッシュ)と病的発汗の関連に関する国際的な査読済み医学文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務