
夏のレジャーや外遊び、通園・通学など、子供が屋外で過ごす時間は思いのほか長いものです。紫外線は目に見えないため軽視されがちですが、子供の頃に受けた紫外線ダメージは将来の肌トラブルにつながる可能性があることが、皮膚科学の分野で広く知られています。一方で、「どんな日焼け止めを選べばよいかわからない」「肌への刺激が心配」「うまく塗れているか不安」という声も多く聞かれます。本記事では、子供の肌の特徴をふまえながら、日焼け止めの正しい選び方・使い方・落とし方をわかりやすく解説します。
目次
- 子供に日焼け止めが必要な理由
- 子供の肌の特徴と紫外線への感受性
- 紫外線の種類とUVA・UVBの違い
- 子供向け日焼け止めのSPF・PA値の目安
- 日焼け止めの種類(紫外線吸収剤・散乱剤)と子供への影響
- 子供向け日焼け止めを選ぶときのチェックポイント
- 年齢別・シーン別の日焼け止めの選び方
- 正しい塗り方・塗る量・塗り直しのタイミング
- 日焼け止めの正しい落とし方
- 日焼け止め以外のUV対策と組み合わせ方
- 日焼けしてしまったときのアフターケア
- まとめ
この記事のポイント
子供の肌は紫外線の影響を受けやすく、乳幼児にはノンケミカル(紫外線散乱剤のみ)タイプの日焼け止めが推奨される。SPF・PA値はシーン別に選び、2〜3時間ごとの塗り直しと帽子・衣服などの物理的対策を併用することが効果的なUVケアの基本となる。
🎯 子供に日焼け止めが必要な理由
「子供のうちは日焼けしても問題ない」と思っている方もいるかもしれませんが、実はそれは大きな誤解です。紫外線による皮膚へのダメージは蓄積されていく性質があり、幼少期から青年期にかけて受けた紫外線量が、将来の皮膚がんリスクや光老化(紫外線による肌の老化)に深く関わっていることが国際的な研究で明らかになっています。
特に、子供は大人と比べて屋外で過ごす時間が長い傾向にあります。公園での外遊び、運動会や遠足、プールや海水浴、スポーツ活動など、子供の生活は自然と紫外線にさらされる機会が多くなります。生涯に受ける紫外線の約半分以上は20歳までに受けると言われており、子供のうちから適切なUVケアを習慣づけることが大切です。
また、日焼けによる急性の症状として、皮膚の赤みや痛み(日焼け後の炎症)、まれに水ぶくれなどが起こることもあります。肌が敏感な子供にとっては、これらの症状が大人よりも強く出ることがあるため、予防が非常に重要です。
Q. 子供に日焼け止めが必要な理由は何ですか?
紫外線による皮膚へのダメージは蓄積する性質があり、幼少期からの紫外線曝露が将来の皮膚がんリスクや光老化に関わることが国際的な研究で明らかになっています。生涯に受ける紫外線の約半分以上は20歳までに受けるとされており、子供のうちから適切なUVケアを習慣づけることが重要です。
📋 子供の肌の特徴と紫外線への感受性
子供の肌は大人と比べてどのような違いがあるのでしょうか。まず、肌の厚さについて見てみると、子供の表皮は大人よりも薄く、外部からの刺激や紫外線の影響を受けやすい状態です。また、皮脂分泌量が少ないため、肌のバリア機能が未発達であることも特徴の一つです。
さらに、メラニン色素を産生するメラノサイトの機能も大人と異なります。メラニンは紫外線から肌を守る役割を持っていますが、子供の肌はメラニン生成能力が十分に発達していないため、紫外線によるダメージを受けやすい状態にあります。日焼けすると肌が黒くなるのはメラニンが増えた結果ですが、子供はこの自衛機能が未熟なため、より積極的な外部からの保護が必要です。
加えて、子供の肌はアレルギーを起こしやすい傾向もあります。特に乳幼児期はアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を持つ子も多く、日焼け止めの成分選びには十分な注意が必要です。肌に合わない成分が含まれている場合、かぶれや湿疹を引き起こすことがあります。
💊 紫外線の種類とUVA・UVBの違い
日焼け止めを選ぶうえで、紫外線の種類を理解しておくことは重要です。太陽から降り注ぐ紫外線には、主にUVA(長波長紫外線)とUVB(中波長紫外線)の2種類があります。
UVBは波長が短く、皮膚の表面(表皮)に強くダメージを与えます。日焼けによる赤みや痛みの原因になるのはUVBです。エネルギーが高く、短時間でも肌に炎症を起こします。SPF値はこのUVBに対する防御力を示す指標です。
一方、UVAは波長が長いため、皮膚の深部(真皮)まで到達します。即座に肌を黒くする作用(即時型黒化)のほか、コラーゲンやエラスチンを破壊して肌のたるみやシワの原因になります。UVAは雲や窓ガラスを透過するため、曇りの日や室内にいても影響を受けます。PA値はこのUVAに対する防御力を示す指標で、「+」の数が多いほど防御力が高いことを意味します。
子供のUVケアを考える際は、UVBによる急性のダメージだけでなく、UVAによる長期的な影響も考慮することが大切です。したがって、SPFとPA両方の指標を確認してから日焼け止めを選ぶようにしましょう。
Q. 子供の日焼け止めにノンケミカルタイプが推奨される理由は?
子供、特に乳幼児の肌は表皮が薄くバリア機能が未発達なため、紫外線吸収剤が皮膚に浸透したりアレルギー反応を起こしたりするリスクがあります。一方、酸化亜鉛・酸化チタンを成分とする紫外線散乱剤(ノンケミカル)タイプは皮膚への浸透が少なく、アレルギー反応が起きにくいとされているため、子供の肌に適しています。
🏥 子供向け日焼け止めのSPF・PA値の目安
「子供にはどのくらいのSPF・PA値が適切なのか」というのは、多くの親御さんが迷うポイントです。数値が高ければ高いほど安全というわけではなく、シーンや活動内容に合わせた使い分けが大切です。
まずSPF(Sun Protection Factor)について説明します。SPFはUVBを防ぐ指数で、数値が高いほどUVBをカットする能力が高くなります。ただし、SPF値が高い製品ほど紫外線吸収剤の配合量が多くなる傾向があり、肌への刺激が強まる場合もあります。
日常的な外遊びや通園・通学程度であれば、SPF15〜30程度が子供の肌にとって十分な場合が多いです。これは、皮膚科学会などでも日常使いの目安として提唱されている範囲です。一方、海水浴や長時間の屋外スポーツ、夏のレジャーなど、紫外線量が多く長時間外にいる場合はSPF50前後のものを選ぶとよいでしょう。
PA値はUVAへの防御力を示す指標で、「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」の4段階があります。日常使いではPA++〜PA+++程度が目安になりますが、海水浴や山登りなど紫外線が強い環境ではPA++++の製品を選ぶと安心です。
なお、乳幼児(特に生後6ヶ月以下)については、肌が特に敏感なため、日焼け止めの使用よりも衣服や帽子・日陰の活用などの物理的な保護を優先することが推奨されています。生後6ヶ月を過ぎてから、低刺激タイプの日焼け止めを使用し始めるのが一般的です。
⚠️ 日焼け止めの種類(紫外線吸収剤・散乱剤)と子供への影響
日焼け止めには、大きく分けて「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類の有効成分があります。子供用の日焼け止めを選ぶ際には、この違いを理解しておくことが大切です。
紫外線吸収剤は、紫外線を化学的に吸収して熱エネルギーに変換することで、皮膚へのダメージを防ぎます。代表的な成分としては、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(オクチノキサート)やオクトクリレン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルなどがあります。紫外線吸収剤は使用感が軽く、白浮きしにくいという利点がありますが、一部の成分が皮膚から吸収されることや、アレルギー反応を起こす可能性があることから、子供や敏感肌の方には注意が必要とされています。
一方、紫外線散乱剤は紫外線を物理的に反射・散乱させることで防御します。代表的な成分は酸化亜鉛(ジンクオキサイド)と酸化チタンです。これらは皮膚への浸透が少なく、アレルギー反応が起きにくいとされているため、子供用や敏感肌向けの日焼け止めによく使われています。ただし、白浮きが起きやすく、伸びが重いと感じることもあります。近年はナノ粒子化した酸化亜鉛や酸化チタンを使用した製品もあり、白浮きが軽減されています。
子供、特に乳幼児や肌が敏感な子には、紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)の製品、つまり紫外線散乱剤のみを使用した製品を選ぶことが一般的に推奨されています。成分表示を確認し、気になる成分が入っていないか確認する習慣をつけましょう。
🔍 子供向け日焼け止めを選ぶときのチェックポイント
実際に子供用の日焼け止めを選ぶ際に確認しておきたいポイントをまとめます。
まず、成分の確認が最優先です。前述の通り、ノンケミカル(紫外線吸収剤不使用)タイプが子供の肌には優しいとされています。また、パラベン(防腐剤)、香料、着色料、アルコール(エタノール)などの添加物も刺激になる場合があるため、なるべく少ない成分で作られた製品を選ぶとよいでしょう。
次に、剤形の選択も重要です。日焼け止めにはクリームタイプ、ミルクタイプ、ジェルタイプ、スプレータイプ、スティックタイプなどがあります。子供向けには、塗りやすく均一に伸ばせるクリームタイプやミルクタイプが扱いやすいです。スプレータイプは手軽ですが、顔への使用時に目や口に入らないよう注意が必要です。また、子供が使用する際に自分で塗りやすいスティックタイプも人気があります。
耐水性(ウォータープレジスタント)については、プールや海水浴など水に濡れる場面ではウォータープルーフタイプが有効です。ただし、ウォータープルーフタイプは通常の石けんだけでは落としにくいことがあるため、落としやすさとのバランスも考慮しましょう。
低刺激性のテストが行われているかどうかも確認ポイントです。「アレルギーテスト済み」「パッチテスト済み」「皮膚刺激テスト済み」などの表記がある製品は、肌への安全性をある程度確認した上で市販されているため安心感があります。ただし、これらのテストはすべての人にアレルギーが起きないことを保証するものではありません。
初めて使う製品は、腕の内側など皮膚が薄い部分に少量塗布してパッチテストを行い、24〜48時間後に赤みやかゆみが出ないことを確認してから使用するようにしましょう。
Q. 子供の日焼け止めの塗り直しはどのくらいの頻度が必要ですか?
子供の日焼け止めは、屋外活動中に2〜3時間ごとの塗り直しが目安です。日焼け止めは汗や摩擦で落ちやすく、効果の持続時間に限界があるためです。汗を大量にかいた後や水遊びの後は時間に関わらず塗り直しが必要です。ウォータープルーフタイプでも、水から上がりタオルで押さえた後に塗り直すことが効果的です。

📝 年齢別・シーン別の日焼け止めの選び方
子供の年齢や活動シーンによって、適切な日焼け止めは変わってきます。ここでは年齢別・シーン別の選び方の目安を解説します。
生後6ヶ月未満の赤ちゃんについては、日焼け止めよりも物理的な日光遮断を優先してください。外出時は帽子や衣服で肌を覆い、日陰を利用することが基本です。直射日光が当たる時間帯(午前10時〜午後3時頃)の外出はなるべく避けるようにしましょう。
生後6ヶ月〜2歳頃の乳幼児には、低刺激なノンケミカルタイプの日焼け止めを選びましょう。SPF15〜30程度、PA++〜PA+++程度のものが適しています。成分はシンプルなものを選び、初回使用前には必ずパッチテストを行うことが大切です。
3〜6歳の幼児期になると、公園遊びや保育園・幼稚園での活動が増えます。この時期もノンケミカルタイプを基本とし、日常使いはSPF30程度、夏の屋外活動が長い日はSPF50程度を選ぶと良いでしょう。塗り直しのしやすさも重要なポイントです。
小学生以降は活動量がさらに増え、スポーツや水泳など汗や水に触れる機会も多くなります。ウォータープルーフタイプも活用しながら、使用環境に合わせたSPF・PA値の製品を選びましょう。本人が自分で塗りやすいスプレータイプやスティックタイプも使いやすいです。ただし、スプレータイプは顔への使用に注意が必要なことを子供に伝えることも重要です。
海水浴やプールなど水中での活動が多い日は、ウォータープルーフ機能のある製品を選び、こまめな塗り直しを心がけましょう。砂浜や水面は紫外線の反射が強く、通常の屋外活動より日焼けリスクが高くなります。
曇りや冬でも紫外線は降り注いでいます。曇りの日でも快晴時の約50〜80%の紫外線が地表に届くと言われています。春から秋にかけての屋外活動には、季節を問わずUVケアを習慣化することが大切です。
💡 正しい塗り方・塗る量・塗り直しのタイミング
どんなに良い日焼け止めを選んでも、正しく使わなければ十分な効果が得られません。日焼け止めの効果を最大限に発揮するための塗り方・量・タイミングについて解説します。
まず塗る量についてです。日焼け止めは実は思っている以上の量を使う必要があります。研究では、塗布量が少ないとSPF値が大幅に下がることが示されています。顔全体に塗る場合、クリームやミルクタイプであれば1〜2円硬貨程度の量が目安です。身体に塗る場合は、塗り残しがないよう均一に塗布することが大切です。
塗り方のポイントとして、まず手に適量を取り、肌に点置きしてから優しく丁寧に伸ばすようにしましょう。強く擦り込む必要はありません。顔の場合は、額・両頬・鼻・あごの5点に置いてから均一に広げます。耳の後ろ、首の後ろ、足の甲、膝の裏側など、塗り忘れやすい部位にも注意が必要です。
塗るタイミングは、外出の15〜30分前が理想的です。紫外線散乱剤タイプは塗ってすぐに効果を発揮しますが、吸収剤タイプは皮膚になじむまで少し時間がかかります。外出直前に塗るよりも、少し早めに塗る習慣をつけましょう。
塗り直しのタイミングも重要です。日焼け止めは汗や摩擦によって落ちやすく、効果が持続する時間には限界があります。屋外活動中は2〜3時間ごとの塗り直しを目安にしてください。特に汗をたくさんかいた後や、水遊びの後は必ず塗り直しましょう。ウォータープルーフタイプでも、水から上がったらタオルで押さえるように拭き取り、その後塗り直すのが効果的です。
子供が自分で塗る場合は、塗り残しが起きやすい場所(耳・首の後ろ・足の甲など)を大人が確認してサポートしてあげると安心です。また、日焼け止めを使う習慣を幼い頃から楽しく身につけさせることも、長期的なUVケアのために大切です。
✨ 日焼け止めの正しい落とし方
日焼け止めの落とし方は、選び方や塗り方と同じくらい重要です。日焼け止めが肌に残ったままだと、毛穴詰まりや肌荒れの原因になることがあります。特に子供の肌は繊細なため、丁寧なスキンケアが必要です。
まず、使用した日焼け止めの種類によって、必要なクレンジング方法が異なります。ウォータープルーフタイプや高SPFの製品は一般的に石けんだけでは落ちにくい成分が含まれていることが多く、クレンジングオイルやクレンジングミルクを使用するか、「石けんオフ」と記載された製品を選ぶと良いでしょう。
「石けんで落とせる」タイプの日焼け止めは、ベビー用石けんや低刺激の洗顔料で落とすことができます。ただし、しっかりと泡立てて優しく洗い流すことが大切です。ゴシゴシと強く擦ることは子供の肌を傷つけるリスクがあるため避けましょう。
顔の場合は、ぬるま湯で十分に洗い流すことが基本です。冷たすぎる水は毛穴を引き締めて汚れが落ちにくくなることがあり、逆に熱すぎるお湯は肌の潤いを奪いすぎることがあります。体温より少し低めのぬるま湯が適しています。
入浴時には、湯船に浸かってから洗うと皮膚が柔らかくなり、日焼け止め成分が落ちやすくなります。ボディ部分は、ボディソープを泡立てて優しく洗い流しましょう。
洗い終わった後は、子供の肌は乾燥しやすいため、保湿ケアを忘れずに行いましょう。特に日焼け後は肌が乾燥しやすい状態になっているため、ローションやクリームで丁寧に保湿することが大切です。
Q. 子供が日焼けしてしまったときの正しいアフターケアは?
日焼けした肌はまず濡れタオルや冷水で優しく冷やし、炎症を和らげることが大切です(氷の直接当ては避けてください)。その後、保湿力の高いローションやクリームでたっぷり保湿ケアを行いましょう。水ぶくれが広範囲にわたる場合や発熱を伴う場合は、重度の日焼けの可能性があるため、速やかに皮膚科などの医療機関を受診してください。
📌 日焼け止め以外のUV対策と組み合わせ方

日焼け止めはUV対策の重要な柱ですが、日焼け止めだけに頼るのではなく、複数の方法を組み合わせることでより効果的に紫外線から子供の肌を守ることができます。
帽子の活用は非常に効果的な手段です。つばの広い帽子(つばが5〜7cm以上あるもの)は、顔・耳・首の後ろへの直接照射を大幅に減らすことができます。ランドセルを背負っている場合でも後頭部や首の後ろを保護できるハットタイプが理想的です。UVカット加工が施されたものであればさらに効果的です。
衣服によるカバーも効果的です。長袖・長ズボンは肌を直接日光から守ります。近年はUVカット素材を使った子供用の衣服や水着も多く販売されており、プールや海水浴での使用に特に向いています。ラッシュガードは水遊び中に体幹部を日焼けから守るのに大変便利です。
日陰の活用も忘れてはいけません。特に紫外線が強い時間帯(午前10時〜午後2時頃)は、なるべく日陰での活動を心がけましょう。木陰やシェードなど自然の遮蔽物をうまく利用することで、体への紫外線量を大幅に減らすことができます。
日傘の使用も選択肢の一つです。近年は子供向けの軽量な日傘も普及しています。特に登下校時のように歩きながら直射日光を浴びる場面では有効です。UVカット率が高いものを選ぶと良いでしょう。
サングラスも紫外線対策として有効です。目に入る紫外線は白内障などの眼疾患リスクと関係があることが知られています。子供用のUVカットサングラスを使用することで、目を紫外線から守ることができます。ただし、子供がきちんとかけ続けられるサイズや形のものを選ぶことが重要です。
これらの対策を日焼け止めと組み合わせることで、日焼け止め単独の使用よりもはるかに高い防御効果が期待できます。「日焼け止めを塗ったから大丈夫」ではなく、物理的な防護と日焼け止めを上手に組み合わせるアプローチが理想的です。
🎯 日焼けしてしまったときのアフターケア
どれだけ対策をしていても、子供が日焼けしてしまうことはあります。特に夏休みのお出かけや海水浴、運動会などの後に肌が赤くなってしまうことも珍しくありません。日焼けした後の適切なアフターケアについて解説します。
日焼けは実は軽度の「やけど」に近い状態で、皮膚に炎症が起きています。日焼けした肌は熱を持ち、赤みやヒリヒリ感が出ることがあります。まずは患部を冷やすことが大切です。冷水や濡れタオルで優しく冷やすことで、炎症を和らげることができます。ただし、氷など冷えすぎるものを直接当てることは避けてください。
冷やした後は保湿ケアが重要です。日焼けした肌は水分が失われて乾燥しやすいため、保湿力の高いローションやクリームをたっぷり使ってケアしましょう。アロエベラ成分配合の製品は、鎮静・保湿効果があるとされ、日焼けアフターケアに多く使われています。ただし、特定の成分にアレルギーがある場合は使用を避けてください。
日焼けの翌日以降も乾燥が続くことが多いため、しばらくは丁寧な保湿ケアを続けることが大切です。また、日焼けした直後は肌が特にデリケートな状態なので、こすったり刺激の強い製品を使ったりすることは避けましょう。
水ぶくれが生じた場合は、自己判断でつぶさないでください。水ぶくれは皮膚が自分を守ろうとしている反応であり、無理につぶすと感染リスクが高まります。広い範囲にわたる水ぶくれや、発熱・頭痛・吐き気などの全身症状を伴う場合は、熱中症や重度の日焼けの可能性があるため、速やかに医療機関を受診してください。
日焼け後のかゆみは冷やすことで軽減できることが多いですが、かゆみが強い場合は市販のかゆみ止めを使用したり、皮膚科を受診したりすることを検討しましょう。特にアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患がある子供は、日焼けが症状の悪化につながることもあるため、早めの受診が大切です。
日焼け後は体内の水分も失われやすいため、しっかりと水分補給をすることも忘れずに。特に暑い日の屋外活動後は、経口補水液や水・スポーツドリンクなどで水分・電解質をしっかり補うようにしましょう。
日焼け後のケアを適切に行うことで肌の回復を助けることができますが、やはり日焼けしないことが最善の策です。日々のUVケアの習慣化が、長期的な肌の健康を守ることにつながります。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、お子さんの肌トラブルでご来院される患者様の中に、日焼け止めによる接触性皮膚炎や、逆にUVケアが不十分なことで起こる日焼け後の炎症悪化など、紫外線ケアに関連したご相談が少なくありません。特に乳幼児期は肌のバリア機能が未発達なため、紫外線散乱剤(ノンケミカル)タイプを選び、使用前のパッチテストを習慣にするだけで、多くのトラブルを未然に防ぐことができます。日焼け止めの選び方や塗り方に不安を感じていらっしゃる保護者の方は、ぜひお気軽にご相談ください。お子さんの肌質や生活スタイルに合わせた、無理のないUVケアを一緒に考えてまいります。」
📋 よくある質問
生後6ヶ月未満の赤ちゃんには、日焼け止めよりも帽子・衣服・日陰などの物理的な保護を優先してください。生後6ヶ月を過ぎてから、低刺激なノンケミカルタイプの日焼け止めを使い始めるのが一般的です。初回使用前は必ず腕の内側などでパッチテストを行いましょう。
子供、特に乳幼児や敏感肌のお子さんには、紫外線吸収剤不使用の「ノンケミカル(紫外線散乱剤のみ)」タイプが推奨されます。酸化亜鉛や酸化チタンを有効成分とした製品は皮膚への浸透が少なく、アレルギー反応が起きにくいとされています。香料・着色料・アルコールなどの添加物も少ないものを選ぶとより安心です。
屋外活動中は2〜3時間ごとの塗り直しを目安にしてください。汗を大量にかいた後や水遊びの後は、時間に関わらず必ず塗り直すことが大切です。ウォータープルーフタイプでも、水から上がってタオルで押さえるように拭いた後に塗り直すと効果的です。
日常的な外遊びや通園・通学程度であればSPF15〜30・PA++〜PA+++程度が目安です。海水浴や長時間の屋外スポーツなど紫外線量が多い場面ではSPF50前後・PA++++の製品を選ぶとよいでしょう。数値が高いほど肌への刺激が強まる場合もあるため、シーンに合わせた使い分けが大切です。
まず濡れタオルや冷水で患部を優しく冷やし、炎症を和らげましょう(氷の直接当ては避けてください)。その後、保湿力の高いローションやクリームでたっぷり保湿ケアを行ってください。水ぶくれが生じた場合は自己判断でつぶさず、発熱や広範囲の水ぶくれを伴う場合は速やかに医療機関を受診してください。
💊 まとめ
子供の日焼け止めについて、選び方から使い方、落とし方、アフターケアまで幅広く解説してきました。最後に要点を整理します。
子供は大人より肌が薄く、紫外線の影響を受けやすいため、幼い頃からのUVケアが重要です。紫外線による肌へのダメージは蓄積するため、生涯を通じた肌の健康を考えると、早い時期からの対策が効果的です。
日焼け止めを選ぶ際は、子供の年齢・肌質・活動シーンに合わせた製品を選びましょう。乳幼児や敏感肌の子には、紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)タイプが一般的に適しています。SPFとPA値は使用シーンに応じて選び、日常使いと屋外アクティビティで使い分けることも大切です。
日焼け止めは正しい量を塗り、2〜3時間ごとに塗り直すことで初めて十分な効果が発揮されます。帽子・衣服・日陰の活用など、物理的な対策と組み合わせることでより高い防御効果が得られます。
万が一日焼けしてしまった場合は、冷却と保湿を中心にアフターケアを行い、症状が重い場合は皮膚科への受診を検討してください。
子供のUVケアに関して不安や疑問がある場合、特に肌荒れやアレルギーがある場合は、皮膚科専門医に相談することをおすすめします。アイシークリニック池袋院では、肌トラブルや紫外線対策に関するご相談にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 子供の肌の特徴・紫外線感受性、日焼け止めのSPF/PA値の選び方、紫外線吸収剤・散乱剤の違いと子供への影響に関する皮膚科学的根拠
- 厚生労働省 – 日焼け止め製品(医薬部外品)の成分・安全性・表示基準(SPF・PA値)に関する薬事行政上の情報
- WHO(世界保健機関) – UVA・UVBの種類と健康への影響、小児期からの紫外線累積曝露と皮膚がんリスク、乳幼児への日焼け止め使用推奨に関する国際的エビデンス
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務