虫刺されが痛い原因と症状別の正しい対処法・受診の目安

虫刺されは、かゆみが伴うことが多いため「かゆみ=虫刺され」と思われがちですが、実際には痛みが強く出るケースも少なくありません。チクッとした刺激だけで終わるものもあれば、刺された直後から激しい痛みが続いたり、時間が経つにつれて腫れと痛みが悪化したりすることもあります。虫刺されによる痛みは、原因となる虫の種類や体の反応によって大きく異なり、場合によっては医療機関への受診が必要です。このコラムでは、虫刺されが痛い理由から症状別の対処法、受診すべきタイミングまでを詳しく解説します。


目次

  1. 虫刺されで痛みが起こるメカニズム
  2. 痛みが強い虫の種類と特徴
  3. 症状別に見る虫刺されの経過
  4. 虫刺されの痛みへの正しい応急処置
  5. 市販薬の選び方と使い方
  6. 医療機関を受診すべき症状・タイミング
  7. 虫刺されを予防するためのポイント
  8. まとめ

この記事のポイント

虫刺されの痛みは物理刺激と免疫反応が原因で、ハチ・ムカデ・ヒアリは特に強い。応急処置は流水洗浄と冷却が基本。アナフィラキシー症状や腫れ・発熱の悪化時は速やかに皮膚科を受診すること

🎯 虫刺されで痛みが起こるメカニズム

虫に刺されたり噛まれたりすると、なぜ痛みが生じるのでしょうか。その背景には、虫が体に与える物理的な刺激と、体の免疫反応という二つの要素が関わっています。

まず物理的な要因として、虫が針や口器を皮膚に刺し込む行為そのものが、皮膚の神経や組織を傷つけます。これが「刺された瞬間のチクッとした痛み」の正体です。この痛みは比較的短時間で収まることが多いですが、針が深く刺さった場合や太い口器を持つ虫の場合は、痛みが強くなる傾向があります。

次に、免疫反応による痛みがあります。虫は刺す際に唾液や毒液を体内に注入します。この物質に対して免疫細胞が反応し、ヒスタミンやプロスタグランジンなどの炎症性物質が放出されます。これらの物質は血管を拡張させて患部を赤く腫らすとともに、痛みを感じる神経(侵害受容器)を敏感にする働きがあります。そのため、刺された直後よりも、しばらく時間が経ってからじわじわと痛みや腫れが広がってくることもあります。

また、虫の毒液そのものに直接的な痛みを引き起こす成分が含まれている場合もあります。たとえばハチの毒にはメリチンという成分が含まれており、これが直接的に神経を刺激して強い痛みを生じさせます。スズメバチやアシナガバチはこのような毒を持つ代表例です。

さらに、過去に同じ虫に刺された経験がある人は、アレルギー反応(IgE抗体が関与する即時型アレルギー)が起きやすく、痛みだけでなく全身症状(アナフィラキシー)に発展するリスクも高まります。アレルギー体質の方は特に注意が必要です。

Q. 虫刺されで痛みが生じるメカニズムは?

虫刺されの痛みには2つの原因があります。1つ目は針や口器が皮膚を傷つける物理的刺激、2つ目は注入された毒液や唾液に免疫細胞が反応し、ヒスタミンやプロスタグランジンなどの炎症性物質が放出されることによる痛みです。ハチの毒に含まれるメリチンのように神経を直接刺激する成分がある場合は特に強い痛みが生じます。

📋 痛みが強い虫の種類と特徴

すべての虫刺されが痛いわけではありません。痛みの強さは虫の種類によって大きく異なります。ここでは、特に痛みが強いとされる虫とその特徴を紹介します。

🦠 スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチ

ハチ類は虫刺されの中でも特に強い痛みを引き起こします。刺された直後から激しい痛みが走り、患部が赤く腫れ上がります。スズメバチは毒量が多く、毒性も強いため、単回の刺傷でも重篤になることがあります。ミツバチは刺した後に針が皮膚に残るため、針を除去しないと毒が注入され続けます。また、ハチに繰り返し刺されるとアナフィラキシーショックを引き起こすリスクがあり、最悪の場合は命に関わります

👴 アリ(特にヒアリ・ハアリ)

近年、日本国内でも見つかるようになったヒアリ(火蟻)は、その名の通り「火で焼かれるような」強い痛みを生じさせます。ヒアリはアルカロイド系の毒(ソレノプシン)を持ち、刺された部位に激しいかゆみと痛みをもたらします。また、アレルギー反応を引き起こすこともあり、注意が必要な害虫です。在来種のアリの中にも噛んだり蟻酸を注入したりするものがありますが、ヒアリほどの強い痛みを起こすことは少ないです。

🔸 ムカデ

ムカデは厳密には昆虫ではありませんが、「虫刺され」として扱われることが多い害虫です。毒腺を持つ顎(きゃく)で噛むため、刺された瞬間から非常に強い痛みが生じます。患部はすぐに赤く腫れ、痛みは数時間から数日続くこともあります。大型のムカデ(トビズムカデなど)は毒量が多く、腫れが広がりやすいです。アレルギー体質の方では全身症状が出ることもあります。

💧 アブ・ブヨ(ブユ)

アブは皮膚を噛み切るようにして吸血するため、刺された瞬間に鋭い痛みを感じることが多いです。ブヨも同様に皮膚を傷つけて吸血するタイプの虫で、刺された直後は痛みが少ないことがありますが、その後に強いかゆみや腫れが出ることが特徴です。ブヨによる刺傷は症状が長引きやすく、数週間にわたって痒みと腫れが続くこともあります

✨ クモ(セアカゴケグモなど)

多くのクモは人を積極的に咬まないため問題になりにくいですが、外来種のセアカゴケグモは毒を持ち、咬まれると局所に刺すような痛みと腫れが生じます。重篤な場合は吐き気、発汗、筋肉痛など全身症状が現れることもあり、発見した場合は素手で触れないよう注意が必要です。

📌 マダニ

マダニに刺された場合、刺傷自体は比較的無痛なことが多いですが、長時間吸血することで皮膚炎を引き起こし、患部の痛みや腫れが生じることがあります。また、マダニはSFTS(重症熱性血小板減少症候群)やライム病などの感染症を媒介することが知られており、刺されたことに気づいたら無理に引き抜かずに医療機関で処置を受けることが推奨されています。

Q. ムカデやハチに刺された直後の応急処置は?

虫刺されの応急処置は、まず患部を流水と石けんで丁寧に洗い流すことが基本です。その後、タオルに包んだ保冷剤で10〜15分冷やし、腫れと痛みを和らげます。ミツバチの場合は毒嚢を押しつぶさないよう、カードなどで横からスライドさせて針を除去します。患部を掻くと細菌感染のリスクが高まるため、必ず我慢してください。

💊 症状別に見る虫刺されの経過

虫刺されの症状は痛みだけでなく、さまざまな形で現れます。症状の種類と経過を理解しておくことで、適切な対処が可能になります。

▶️ 局所症状(刺された部位のみに症状が出る場合)

最も一般的な反応で、刺された部位が赤くなり、腫れ、かゆみや痛みが生じます。通常は数時間から数日で症状が落ち着いてきます。ただし、体質や刺した虫の種類によっては、腫れが広範囲に及ぶこともあります(これを「大型局所反応」と呼びます)。局所症状が出ている間は、患部を掻いてしまうと細菌感染を引き起こすリスクがあるため注意が必要です。

🔹 二相性の反応(遅発型)

一度症状が落ち着いたように見えても、数時間後に再び腫れやかゆみが悪化することがあります。これはアレルギー反応の「遅発型反応」で、ブヨや蚊などに刺された際に起こりやすいです。最初の症状が軽かったからといって安心せず、経過を観察することが大切です。

📍 感染を伴う場合(二次感染)

虫刺されの患部を掻いたり、不潔な環境で放置したりすると、黄色ブドウ球菌などの細菌が侵入して二次感染を引き起こすことがあります。感染が起きると、患部の痛みが増強し、赤みと腫れが広がり、膿が出ることもあります。また、リンパ節の腫れや発熱が伴う場合は、感染が周囲に広がっているサインであり、早急な医療処置が必要です。

💫 アナフィラキシー(全身性アレルギー反応)

ハチやアリなどの毒に対して強いアレルギー体質を持つ人では、刺されてから数分以内に全身症状が現れることがあります。主な症状として、じんましん・顔のむくみ・のどの腫れ・呼吸困難・血圧低下・意識障害などがあります。これらの症状は生命を脅かす緊急事態であり、アドレナリン自己注射器(エピペン)が処方されている方はすぐに使用し、救急車を呼ぶ必要があります。過去にハチ刺されで強い反応が出たことがある方は、アレルギー科や皮膚科で事前に相談しておくことが大切です。

🦠 感染症を媒介する場合

虫刺されには感染症を引き起こすリスクも伴います。日本国内では、マダニによるSFTSやライム病、蚊による日本脳炎(ワクチンで予防可能)、ノミによる発疹チフスなどが知られています。海外旅行後に虫刺されを経験している場合は、マラリアやデング熱なども考慮が必要です。虫刺されから1〜2週間以内に発熱・発疹・関節痛などが現れた場合は、感染症の可能性を念頭に置いて医師に相談してください

🏥 虫刺されの痛みへの正しい応急処置

虫刺されによる痛みや腫れを最小限に抑えるためには、刺された直後からの適切な処置が重要です。ここでは、状況別の応急処置の方法を説明します。

👴 針が残っている場合(ミツバチなど)

ミツバチに刺された場合、皮膚に針が残ることがあります。この場合、毒嚢(どくのう)を押しつぶさないように注意しながら、クレジットカードや爪を横から当てて針を皮膚表面に沿ってスライドさせるように除去します。ピンセットで挟もうとすると毒嚢が圧迫されて毒が体内に入ることがあるため避けましょう。

🔸 患部を水で洗い流す

刺された後は、まず患部を流水で十分に洗い流しましょう。毒液や細菌を洗い流すことで、症状の悪化を防ぐ効果が期待できます。石けんを使って優しく洗うとより効果的です。

💧 冷やす

患部を冷やすことで、血管を収縮させて腫れや痛みを和らげる効果があります。保冷剤や氷嚢をタオルに包んで患部に当てましょう。直接皮膚に氷を当てると凍傷になる恐れがあるため、必ず布を介して使用してください。冷やす時間の目安は1回につき10〜15分程度です

✨ ムカデに刺された場合の注意点

ムカデに噛まれた場合、以前は「熱いお湯で流す」という処置が広まっていましたが、これはムカデの毒がタンパク質性ではないため、熱変性による解毒効果は期待できないと考えられています。現在は、患部を流水で洗い流した後に冷やすことが一般的な応急処置として推奨されています。市販のステロイド含有外用薬を塗布し、症状が強い場合は医療機関を受診することが望ましいです。

📌 掻かない・こすらない

虫刺されの患部がかゆかったり痛かったりすると、つい掻いてしまいがちですが、これは症状を悪化させる行為です。掻くことで皮膚に傷ができ、細菌感染のリスクが高まります。また、掻く刺激でさらに炎症が促進されることもあります。かゆみが強い場合は、冷やすか市販の外用薬を使用して対処しましょう。

▶️ マダニが刺さっている場合

マダニは皮膚に口器を食い込ませて吸血するため、体の一部が皮膚内に残ることがあります。無理に引き抜こうとすると、口器が皮膚内に残り、感染のリスクが高まります。マダニが刺さっているのを発見した場合は、自己処置をせずに医療機関を受診するのが最善です

Q. 虫刺されで救急車を呼ぶべき症状は?

虫刺され後、数分以内に全身のじんましんや顔のむくみが現れた場合、のどの腫れや呼吸困難がある場合、意識が遠のく感覚や血圧低下が疑われる場合はアナフィラキシーの可能性があり、直ちに救急車を呼ぶ必要があります。エピペンを処方されている方はすぐに使用してください。過去にハチ刺されで全身症状が出た方は特にリスクが高いです。

⚠️ 市販薬の選び方と使い方

虫刺されに対して使用できる市販薬にはいくつかの種類があります。症状に合わせた薬を選ぶことが大切です。

🔹 ステロイド含有外用薬

炎症を抑える作用を持つステロイド(副腎皮質ホルモン)が含まれた塗り薬です。虫刺されによる赤み・腫れ・かゆみの軽減に効果的です。市販薬には弱〜中程度のステロイドが含まれており、短期間の使用であれば安全性が高いです。ただし、顔や皮膚が薄い部位には注意が必要で、長期間の使用は副作用のリスクがあるため、添付文書の用法・用量を守って使用しましょう

📍 抗ヒスタミン薬含有外用薬

かゆみの原因となるヒスタミンの働きを抑える成分が含まれた塗り薬です。かゆみを主体とする場合に有効です。ステロイドが含まれていないため、ステロイドに抵抗がある方や軽度の症状に使いやすい選択肢です。

💫 クロタミトン含有外用薬

クロタミトンは皮膚に清涼感を与え、かゆみを抑える成分です。冷感刺激によってかゆみの神経伝達をブロックする効果があります。ステロイドや抗ヒスタミン薬との複合製剤として販売されているものもあります。

🦠 経口抗ヒスタミン薬(内服薬)

複数箇所を刺された場合や症状が広範囲に及ぶ場合は、内服の抗ヒスタミン薬が効果的なことがあります。市販の花粉症薬や鼻炎薬として販売されているものも、虫刺されのかゆみや炎症に使用できます。眠気が出るタイプのものもあるため、車の運転前の使用には注意してください

👴 塗り薬の使い方のポイント

薬を塗る前には必ず患部を清潔にしましょう。1日の使用回数や期間については添付文書の指示に従います。症状が改善しない場合や悪化する場合は、自己判断で使い続けずに医師の診察を受けることをおすすめします。子どもや妊婦への使用については、成分ごとに注意が必要なため、薬剤師に相談することが望ましいです

🔍 医療機関を受診すべき症状・タイミング

市販薬や応急処置で対応できる場合も多いですが、以下のような症状が見られる場合は速やかに医療機関を受診することが重要です。

🔸 緊急を要するケース(救急対応が必要)

次のような症状が現れた場合は、アナフィラキシーが疑われるため、すぐに救急車を呼んでください。

  • 刺された後、数分以内に全身のじんましんや顔のむくみが出現した
  • のどや気道が腫れる感覚があり、呼吸が苦しい
  • 血圧が下がり、意識が遠のく感覚がある
  • 嘔吐や腹痛が突然起こった
  • 過去に同じ虫に刺されて全身反応が出たことがある

💧 早めの受診が必要なケース

緊急ではないものの、翌日または数日以内に皮膚科・アレルギー科などへの受診をおすすめします。

  • 患部の腫れや痛みが広範囲に及んでいる(大型局所反応)
  • 刺された後、発熱や倦怠感が続いている
  • 患部から膿が出ている、または赤みが周囲に広がっている(感染の疑い)
  • 市販薬を数日使用しても症状が改善しない
  • マダニが刺さっており、自分で取り除けない
  • セアカゴケグモなど、毒を持つ虫・クモに咬まれた可能性がある
  • 子ども・高齢者・基礎疾患のある方が刺された場合(症状が軽くても早めの受診が安心)

✨ 受診する診療科

虫刺されの症状に対しては、皮膚科が最も対応しやすい診療科です。局所の炎症、感染、二次感染などの治療は皮膚科医が専門的に行います。アレルギー症状が強い場合はアレルギー科や内科が連携して対応することもあります。アナフィラキシーの既往がある方は、皮膚科やアレルギー科で事前に相談し、エピペンの処方を検討してもらうと安心です。

📌 受診時に伝えると役立つ情報

医師への問診をスムーズに行うために、以下の情報をメモしておくと役立ちます。いつ・どこで・何に刺されたか(思い当たる虫があれば)、刺された後どのくらいで症状が出たか、現在の症状の種類と範囲、過去に虫刺されで全身症状が出たことがあるか、アレルギーの既往や現在服用している薬についてなどです。

Q. 虫刺されを予防するための具体的な対策は?

虫刺されの予防には、長袖・長ズボンで肌の露出を減らし、イカリジンやDEET配合の虫除け剤を使用することが基本です。蚊は夕暮れ以降、ブヨは朝夕の水辺に多いため、これらの時間帯・場所では特に注意が必要です。庭の水たまりを定期的に除去して蚊の繁殖を防ぐことも有効です。ハチアレルギーのある方はアイシークリニック池袋院でエピペン処方を事前に相談してください。

📝 虫刺されを予防するためのポイント

虫刺されによる痛みや症状を避けるためには、予防が最も効果的です。日常生活やアウトドア活動での対策を習慣にしましょう。

▶️ 肌の露出を減らす

草むらや山林など虫が多い場所に入る際は、長袖・長ズボンを着用し、首元や袖口も閉じた服装を選びましょう。明るい色の服は虫を引き寄せにくいとされています。一方、黒や紺などの濃い色はハチを引き寄せやすいと言われているため、ハチが多い場所では避けると良いでしょう

🔹 虫除け剤を使用する

市販の虫除け剤には、DEET(ディート)やイカリジンを有効成分とするものがあります。特にイカリジンは子どもにも使いやすく、刺激が少ないとされています。DEETは効果が高いですが、濃度が高いものは子どもへの使用に年齢制限がある場合があるため、ラベルの注意事項を確認してください。虫除けスプレーは皮膚や衣類に均一に塗布し、汗で流れた場合は塗り直しましょう。

📍 虫が活発な時間帯・場所を避ける

蚊は夕暮れから夜にかけて活発になるため、この時間帯の屋外活動は特に対策が必要です。ブヨは朝夕の渓流周辺に多く、アブは日中の林道・水辺に出没しやすいです。ハチは巣の近くを刺激すると攻撃してくることがあるため、巣を見つけた場合は静かにその場を離れましょう。むやみに手を振り払ったり大きな動きをしたりすると、ハチを刺激するため注意が必要です。

💫 家の周囲の環境整備

庭や家の周囲に水が溜まった容器(植木鉢の受け皿、バケツなど)があると、蚊の発生源になります。定期的に水を取り除くことで、蚊の繁殖を防ぐことができます。また、家屋の隙間や軒下はハチが巣を作りやすい場所です。春先から初夏にかけて、巣の初期段階で発見した場合は、専門業者に依頼して安全に駆除してもらいましょう。

🦠 アウトドアでの追加対策

キャンプや登山などのアウトドア活動では、テントの網戸や蚊帳を活用することで就寝中の虫刺されを予防できます。また、食べ物や甘い飲み物の匂いはハチや虫を引き寄せるため、食事後はすぐに片付け、ゴミはしっかり密封することが大切です。香水や香りの強いシャンプーなども虫を引き寄せることがあるため、アウトドアでの使用は控えめにするとよいでしょう。

👴 ハチアレルギーのある方の備え

過去にハチ刺されで強いアレルギー反応を経験したことがある方は、事前にアレルギー科や皮膚科を受診し、アドレナリン自己注射器(エピペン)の処方を受けておくことを検討しましょう。エピペンを携帯することで、万が一刺された際にアナフィラキシーを一時的に抑えて、救急治療を受けるまでの時間を確保することができます。また、アレルギー検査(特異的IgE抗体検査など)を受けることで、どの種類のハチに対してアレルギーがあるかを把握しておくことも大切です。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、虫刺されを「様子を見ていれば治る」と思い込み、症状が悪化してから受診される患者様が少なくありません。特にハチやムカデによる刺傷は、アナフィラキシーや二次感染に発展するケースもあるため、痛みや腫れが強い場合や全身症状が現れた際には迷わずご来院いただきたいと思います。普段からご自身のアレルギー体質を把握しておくことが大切で、気になることがあればお気軽にご相談ください。」

💡 よくある質問

虫刺されで痛みが起こるのはなぜですか?

虫刺されの痛みには主に2つの原因があります。1つ目は、虫が針や口器を皮膚に刺し込む物理的な刺激による痛みです。2つ目は、虫が注入する唾液や毒液に対して免疫細胞が反応し、ヒスタミンなどの炎症性物質が放出されることで起こる痛みです。ハチの毒のように神経を直接刺激する成分を含む場合は、特に強い痛みが生じます。

虫刺されの応急処置として何をすればよいですか?

まず患部を流水と石けんで丁寧に洗い流し、毒液や細菌を除去します。次に保冷剤や氷嚢をタオルに包んで患部を冷やし、腫れや痛みを和らげましょう。ミツバチに刺された場合は、毒嚢を押しつぶさないよう注意しながら針を除去します。患部は掻かないことが重要で、かゆみが強い場合は市販の外用薬を使用してください。

虫刺されで救急車を呼ぶべき症状はどれですか?

刺された後、数分以内に全身のじんましんや顔のむくみが現れた場合、のどの腫れや呼吸困難がある場合、意識が遠のく感覚や血圧低下が疑われる場合は、アナフィラキシーの可能性があり、すぐに救急車を呼んでください。過去に虫刺されで全身症状が出たことがある方は特にリスクが高いため注意が必要です。

市販薬で対処できない場合はどんな症状ですか?

市販薬を数日使用しても症状が改善しない場合や、患部の腫れ・赤みが広範囲に広がる場合、膿が出る・発熱・倦怠感が続く場合は感染が疑われるため、早めに皮膚科を受診してください。また、マダニが刺さって自分で取り除けない場合や、セアカゴケグモなど毒を持つ虫に咬まれた可能性がある場合も受診が必要です。アイシークリニック池袋院でもご相談いただけます。

虫刺されを予防するための効果的な方法はありますか?

長袖・長ズボンで肌の露出を減らし、虫除け剤(イカリジンやDEET配合のもの)を使用することが基本的な対策です。蚊は夕暮れ以降、ブヨは朝夕の水辺に多いため、これらの時間帯・場所では特に注意が必要です。また、庭の水たまりを除去して蚊の繁殖を防いだり、ハチアレルギーのある方は事前にエピペンの処方を医師に相談しておくことも重要です。

✨ まとめ

虫刺されによる痛みは、虫の種類や体の免疫反応によってさまざまな形で現れます。単純なかゆみや一時的な痛みで済む場合がほとんどですが、強い痛みや腫れ・発熱・全身症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。特にハチやムカデ、特定のクモやアリによる刺傷は、重篤な症状につながるリスクがあるため、軽視しないようにしましょう。

応急処置としては、患部を清潔な流水で洗い流し、冷やすことが基本です。市販の外用薬(ステロイド含有や抗ヒスタミン薬含有)を適切に使用することで多くの場合は症状が改善しますが、数日経っても良くならない場合や症状が悪化する場合は、自己判断で放置せずに皮膚科などを受診してください

虫刺されを完全に防ぐことは難しいですが、肌の露出を減らす、虫除け剤を使用する、虫が多い環境に近づく際は慎重に行動するなどの対策で、リスクを大きく低減することができます。特にアレルギー体質の方や子ども・高齢者の方は、事前に医師に相談して適切な予防策と緊急時の対処法を確認しておくことが安心につながります

虫刺されによる症状でお困りの際は、アイシークリニック池袋院にお気軽にご相談ください。皮膚科的な専門的処置はもちろん、症状に応じた適切な治療法をご提案いたします。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 厚生労働省 – ヒアリ・マダニ等の虫刺されに関する注意喚起、アナフィラキシー対応、感染症予防に関する公式情報
  • 国立感染症研究所 – マダニが媒介するSFTS(重症熱性血小板減少症候群)・ライム病など虫刺されを介した感染症の疫学・症状・予防に関する情報
  • 日本皮膚科学会 – 虫刺されによる皮膚炎の診断・治療指針、ステロイド外用薬・抗ヒスタミン薬の適切な使用方法、受診タイミングに関する専門的情報

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
PAGE TOP
電話予約
0120-226-002
1分で入力完了
簡単Web予約
LINE
運営:医療法人社団鉄結会