
「ニキビの薬、スキンケアと使う順番ってどうするの…?」
化粧水の前?後?一番最後?
薬の成分がうまく浸透しない・肌トラブルが悪化するリスクがあります!
- 📌 ニキビ治療薬の種類ごとの正しい使い方
- 📌 スキンケアとの正確な塗布順番
- 📌 やりがちなNGな使い方とその改善策
せっかくの治療効果がゼロになることも。
正しい知識で、最短でニキビを改善しましょう。
目次
- ニキビ治療薬の種類と特徴を知ろう
- スキンケアの基本的な流れを確認する
- ニキビ薬とスキンケアの正しい順番
- 外用薬の種類別・塗り方のポイント
- スキンケアアイテム選びで気をつけること
- やってしまいがちなNGな使い方
- 生活習慣もニキビ治療に影響する
- まとめ
この記事のポイント
ニキビ外用薬は「洗顔→化粧水→外用薬→保湿剤→日焼け止め」の順が基本。アダパレンは夜のみ使用し、塗布前に肌を乾かすことが重要。スキンケアは低刺激・ノンコメドジェニック製品を選び、効果発現には1〜3ヶ月の継続が必要。
💡 ニキビ治療薬の種類と特徴を知ろう
ニキビの治療薬は大きく分けて「外用薬(塗り薬)」と「内服薬(飲み薬)」の2種類があります。スキンケアとの順番が問題になるのは主に外用薬ですが、内服薬についても肌への影響を理解しておくことが大切です。
✅ 外用薬(塗り薬)の種類
現在、ニキビ治療で処方されることの多い外用薬には以下のようなものがあります。
まず、アダパレン(商品名:ディフェリン)は、レチノイド(ビタミンA誘導体)に似た作用を持つ外用薬です。毛穴のつまりを解消し、皮脂の過剰分泌を抑える効果があります。特に面皰(コメド)と呼ばれる白ニキビや黒ニキビに対して高い効果を発揮します。使い始めは皮膚の赤みや乾燥が出やすく、これを「レチノイド反応」と呼びます。乾燥しやすい方は特に注意が必要です。
次に、過酸化ベンゾイル(商品名:ベピオ、エピデュオなど)は、抗菌作用と角質を溶かす作用を持ちます。アクネ菌に対して直接的に作用するため、赤ニキビや膿を伴うニキビに効果的です。また、抗生物質と異なり耐性菌が生じにくいとされており、長期使用に向いています。漂白作用があるため、衣類や寝具などに付着すると色落ちすることがあるので注意が必要です。
また、抗菌薬(クリンダマイシン、ナジフロキサシンなど)も広く使われています。アクネ菌の増殖を抑える抗菌薬の外用薬もよく処方されます。即効性があるものの、長期使用すると耐性菌が出現するリスクがあるため、他の外用薬と組み合わせて使用されることが多いです。
さらに、イオウ・サリチル酸製剤は、古くから使われてきた外用薬で、角質を軟化させてつまりを解消し、毛穴を清潔に保つ効果があります。市販薬にも含まれている成分ですが、処方薬として配合濃度が調整されたものも存在します。
📝 内服薬(飲み薬)の種類
内服薬には抗生物質(ドキシサイクリン、ミノサイクリンなど)があります。炎症を伴う赤ニキビや膿んだニキビに対して使用されます。服用中は日光過敏症が起きやすいため、紫外線対策が必要になります。
また、漢方薬(十味敗毒湯、荊芥連翹湯など)も選択肢のひとつです。体質改善の観点からアプローチする漢方薬も処方されることがあります。即効性はありませんが、体の内側からニキビができにくい環境を整えます。
女性の場合は、ホルモンバランスを整えることでニキビを改善する低用量ピルが使われることもあります。生理前に悪化するニキビや、ホルモン影響が大きい場合に選ばれることが多いです。
Q. ニキビ治療薬とスキンケアの正しい使用順番は?
ニキビ外用薬とスキンケアの基本の順番は「洗顔→化粧水→外用薬→保湿剤→日焼け止め(朝のみ)」です。保湿剤は皮膜を形成するため、先に塗ると薬の成分が肌に浸透しにくくなります。外用薬は必ず保湿剤より前に使用することが重要です。
📌 スキンケアの基本的な流れを確認する
ニキビ薬との組み合わせを考える前に、まずは基本的なスキンケアの流れを整理しておきましょう。一般的なスキンケアは以下の順番で行われます。
最初に洗顔を行います。肌の汚れや余分な皮脂、古い角質を落とすステップです。ニキビ肌の方は、刺激の少ないマイルドな洗顔料を使い、ぬるめのお湯でやさしく洗うことが基本となります。強くこすったり、熱いお湯で洗ったりすると、バリア機能が低下してニキビが悪化する原因になります。
洗顔後には化粧水(ローション)を使います。洗顔後の肌に水分を補給するステップです。ニキビ肌の場合は、アルコールや香料、油分が少なく、肌に負担をかけないものを選ぶとよいでしょう。
次に美容液を使用します。特定の悩みにアプローチするアイテムを肌に届けるステップです。ニキビ肌向けには、ナイアシンアミドやビタミンC誘導体などの成分が含まれるものが選ばれることが多いです。
その後、乳液・クリーム(保湿剤)を使います。水分の蒸発を防ぎ、肌のバリア機能を守るステップです。ニキビ肌だからといって保湿を省くのは逆効果になることもあります。ノンコメドジェニックテスト済みのもの(毛穴をつまらせにくいと確認されているもの)を選ぶことが望ましいです。
最後に日焼け止め(朝のみ)を使用します。紫外線から肌を守り、ニキビ跡の色素沈着を防ぐためにも欠かせません。特にアダパレンや抗生物質の内服薬を使用している場合は、紫外線への感受性が高まることがあるため、しっかりとした紫外線対策が必要です。
Q. アダパレン(ディフェリン)の正しい塗り方は?
アダパレン(ディフェリン)は紫外線で分解されるため、夜のみの使用が推奨されています。洗顔・化粧水後、肌が湿った状態で塗ると赤みや乾燥が強く出るため、10〜15分程度待って肌を完全に乾かしてから薄く均一に塗布し、その後保湿剤で仕上げます。
✨ ニキビ薬とスキンケアの正しい順番
いよいよ本題です。ニキビの治療薬は、スキンケアのどのタイミングで使えばよいのでしょうか。基本的な考え方から解説します。
🔸 基本の考え方:浸透力と刺激を考慮する
外用薬を使う順番を考えるうえで重要なのは、「薬の成分が肌にしっかりと浸透すること」と「不必要な刺激を与えないこと」の2点です。
一般的に、外用薬は保湿剤(乳液・クリーム)よりも先に使うことが推奨されています。保湿剤は皮膜を作る性質があるため、その上から薬を塗っても成分が肌に届きにくくなってしまうからです。ただし、外用薬の種類や肌の状態によって例外もありますので、処方された医師や薬剤師に確認することが最優先です。
⚡ 基本的な順番(夜のケア)
ニキビ治療薬の多くは夜に使用します。基本的な順番は以下の通りです。
1番目に洗顔を行い、2番目に化粧水(肌を整える)を使います。3番目にニキビ治療薬(外用薬)を塗り、4番目に保湿剤(乳液・クリーム)を使います。
この順番にする理由は、洗顔後に化粧水で肌を整えてから外用薬を塗ることで、薬が肌に均一になじみやすくなるためです。また、外用薬を塗った後に保湿剤で蓋をすることで、乾燥を防ぎながら薬の成分を肌にとどめることができます。
🌟 アダパレン(ディフェリン)の場合の順番
アダパレンは特に乾燥しやすいため、順番に加えてタイミングも重要です。洗顔をして化粧水で水分補給をした後、肌がしっかり乾いてから(10〜15分程度待って)アダパレンを薄く塗ります。その後に保湿剤を重ねます。
肌が湿った状態でアダパレンを塗ると、乾燥や赤みが強く出ることがあります。「サンドイッチ法」と呼ばれる方法では、保湿剤を先に塗ってから薬を塗り、再び保湿剤で覆うという使い方もありますが、これは医師の指導のもとで行うことが前提です。自己判断で順番を大きく変えることは避けましょう。
💬 過酸化ベンゾイル(ベピオなど)の場合の順番
過酸化ベンゾイルも基本的にはアダパレンと同様の順番で使います。洗顔、化粧水の後に薬を塗り、保湿剤で仕上げる流れです。ただし、過酸化ベンゾイルも乾燥や刺激感が出やすいため、使い始めは週に数回、少量から試していくことが多いです。
また、色落ちの可能性があるため、清潔な白いタオルや枕カバーを使用するようにしましょう。
✅ 抗菌薬外用薬(クリンダマイシンなど)の場合の順番
抗菌薬の外用薬も、洗顔、化粧水の後に塗り、保湿剤で仕上げる基本の順番を守ります。抗菌薬はアダパレンや過酸化ベンゾイルに比べて刺激が少ないため、使いやすい外用薬のひとつですが、長期使用による耐性菌に注意が必要です。
📝 朝のスキンケアの順番
ニキビ治療薬の多くは夜に使用しますが、朝のスキンケアでも外用薬を使う場合の順番は基本的に同じです。洗顔、化粧水、外用薬、保湿剤、日焼け止めの順になります。
アダパレンは紫外線で分解されてしまうため、基本的には夜のみの使用が推奨されています。朝は使わないケースがほとんどですが、医師の指示に従ってください。過酸化ベンゾイルも紫外線との相互作用に注意が必要なため、使用する場合は必ず日焼け止めをしっかり使いましょう。
🔍 外用薬の種類別・塗り方のポイント
正しい順番を守るだけでなく、薬の塗り方にも気をつける必要があります。量が多すぎても少なすぎても効果が変わってしまうことがあります。
🔸 適切な量を守ること
外用薬の量の目安として「フィンガーユニット(FTU)」という概念があります。1FTUとは、人差し指の第一関節から先端までのチューブから押し出した量(約0.5g)のことで、手のひら2枚分の面積に塗る量の目安とされています。ニキビ治療薬については、ニキビができている部位にのみ塗る場合や、顔全体に薄く広げる場合など、指示が異なることがあります。処方時に医師や薬剤師に具体的な量を確認しておくことが大切です。
「たくさん塗れば早く治る」という考えは間違いで、過剰に塗ると乾燥や刺激が強くなるだけです。逆に、少なすぎても十分な効果が得られません。薄く均一に広げることがポイントです。
⚡ 塗る範囲について
ニキビができているところだけに点状に塗るのか、それとも顔全体に薄く広げるのかは、薬の種類や医師の指示によって異なります。
アダパレンや過酸化ベンゾイルは、予防効果も期待できるため、顔全体にうっすら塗ることが多いです。一方、抗菌薬外用薬はニキビができている部位のみに使用することが多く、耐性菌対策として全体塗りは避けることが推奨される場合もあります。
🌟 塗るときの力加減
ニキビ肌は炎症が起きていることが多く、強くこすることで悪化してしまいます。指の腹でやさしくなじませるように塗ることを心がけましょう。ニキビの上を直接こするようにして塗ることは避けてください。
💬 塗った後の注意点
外用薬を塗った後はしばらく風にあたらないようにし、薬が肌になじむのを待ちましょう。すぐに保湿剤を重ねることに問題はありませんが、薬が流れてしまわないようにやさしく重ねることが大切です。また、薬が手に残っている場合は、目や口の粘膜に触れないよう手をよく洗いましょう。
Q. ニキビ治療中に避けるべきスキンケアアイテムは?
ニキビ治療薬使用中は、アルコール(エタノール)が多く含まれる化粧水や、AHA・BHAなどピーリング効果の強いアイテムは避けることが望ましいです。アダパレンや過酸化ベンゾイルとの相互作用で過剰な刺激になる可能性があるため、使用前に処方医に必ず確認してください。

💪 スキンケアアイテム選びで気をつけること
ニキビ治療薬と組み合わせるスキンケアアイテムは、何でもよいわけではありません。薬の効果を妨げないもの、かつ肌に余計な刺激を与えないものを選ぶことが重要です。
✅ 洗顔料の選び方
洗顔料は、刺激の少ないマイルドなタイプを選びましょう。殺菌成分配合のものは毎日使うには刺激が強すぎることがあります。ニキビ用と書かれていても、アルコールや研磨剤が多く含まれているものは注意が必要です。泡立ちがよく、きめ細かい泡で包み込むように洗えるものを選ぶとよいでしょう。
洗顔の際の温度も重要です。熱いお湯は皮脂を落としすぎて乾燥を招き、冷たい水では汚れが落ちにくくなります。32〜35度程度のぬるめのお湯が適切です。
📝 化粧水の選び方
ニキビ治療薬を使用している肌は、乾燥しやすい状態になっていることが多いです。化粧水はしっかりと水分補給ができるものを選びましょう。一方で、アルコール(エタノール)が多く含まれるものは刺激になることがあるため、アルコールフリーまたは低アルコールのものが望ましいです。
収れん化粧水(引き締め効果の強いもの)は、アストリンゼン作用があり刺激が強いため、治療中の肌には向かないことが多いです。また、ピーリング効果のある化粧水(AHA・BHAなど酸性の成分が入ったもの)は、アダパレンや過酸化ベンゾイルとの相互作用で過剰な刺激になる可能性があるため、使用前に医師に確認しましょう。
🔸 保湿剤の選び方
ニキビ肌の方にとって保湿は欠かせないケアです。しかし、油分が多すぎる保湿剤は毛穴をふさぐ原因になることもあります。理想的なのは、ノンコメドジェニックテスト済みと表示されているものです。これは毛穴をつまらせにくいことを確認したという意味ですが、あくまでもテスト結果のひとつであり、すべての人に合うとは限りません。
成分的には、グリセリン、ヒアルロン酸、セラミド、ナイアシンアミドなどが配合されたものがニキビ肌に向いているとされています。一方で、ラノリン(羊毛脂)、ワセリン系(重ね付け)、コールタールなどはニキビを悪化させることがあるとされています。
テクスチャーとしては、重いクリームよりも軽いジェルや乳液タイプのほうが毛穴への負担が少ないことが多いです。ただし、極端に乾燥している場合はある程度の油分も必要ですので、自分の肌状態に合わせて選ぶことが大切です。
⚡ 日焼け止めの選び方
ニキビ治療中の肌には、紫外線対策が特に重要です。アダパレンや抗生物質の内服薬使用中は光過敏性が高まることがあるためです。また、ニキビ跡(色素沈着)を悪化させないためにも、日焼け止めは必須アイテムです。
日焼け止めを選ぶ際は、ノンコメドジェニックテスト済みや低刺激と記載されたもの、あるいは皮膚科医や医療機関が推奨するものを選ぶとよいでしょう。SPFはSPF30以上、PA+++以上が目安とされています。スプレータイプは手軽ですが、塗りムラが生じやすいため、クリームやジェルタイプのほうが均一に塗りやすいです。
🎯 やってしまいがちなNGな使い方
ニキビ治療薬とスキンケアの組み合わせで、実際によくある間違いをまとめました。心当たりがある方は見直してみましょう。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、ニキビ治療薬を処方された後に「スキンケアとの正しい順番がわからない」というご相談を多くいただきます。特にアダパレンや過酸化ベンゾイルは正しい順番と使用量を守ることで効果が大きく変わりますので、処方の際には必ず具体的な使い方を丁寧にご説明するようにしています。治療効果が出るまでには一定の期間が必要ですが、気になることがあれば一人で悩まずお気軽にご相談ください。」
Q. ニキビ治療薬の効果が出るまでの期間は?
ニキビ治療薬の効果を実感するまでには、一般的に1〜3ヶ月程度かかります。使い始めの1〜2ヶ月は皮膚のターンオーバー促進による一時的な初期悪化が起こる場合もあります。効果がないと感じてすぐに中断せず、肌の変化が気になる場合は処方医に相談しながら継続することが大切です。
💡 よくある質問
基本的な順番は「洗顔→化粧水→外用薬(ニキビ治療薬)→保湿剤→日焼け止め(朝のみ)」です。保湿剤は皮膜を作る性質があるため、外用薬は必ず保湿剤より先に塗ることが重要です。薬の成分を肌にしっかり浸透させるために、この順番を守るようにしましょう。
アダパレンは紫外線で分解されてしまうため、基本的に夜のみの使用が推奨されています。また、塗布前は洗顔・化粧水後に肌を10〜15分程度しっかり乾かしてから使用してください。肌が湿った状態で塗ると、赤みや乾燥が強く出やすくなるため注意が必要です。
使い始めの1〜2ヶ月は「初期悪化」と呼ばれる一時的な悪化が起きることがあります。これは薬が効いていないのではなく、皮膚のターンオーバーが促進されている反応です。ただし、強い赤みやかぶれが続く場合は自己判断せず、処方を受けた医師に早めにご相談ください。
アルコール(エタノール)が多く含まれる化粧水や、AHA・BHAなどピーリング効果の強いアイテムは、アダパレンや過酸化ベンゾイルとの相互作用で過剰な刺激になる可能性があります。また、市販のニキビケア製品との併用も刺激が重なる場合があるため、使用前に必ず医師にご相談ください。
ニキビ治療薬の効果を実感するまでには、一般的に1〜3ヶ月程度かかることが多いです。効果が感じられないからといって途中でやめてしまうと、十分な治療結果が得られません。継続することが重要ですが、肌の状態に不安がある場合は、アイシークリニックの専門スタッフにお気軽にご相談ください。
🌟 薬を塗り忘れたときに翌朝まとめて多く塗る
塗り忘れに気づいたときに、次の機会に2倍量を塗ろうとするのは間違いです。外用薬は毎日の継続使用が大切ですが、塗り忘れたからといって量を増やすと刺激が強くなったり、副作用が出やすくなったりします。塗り忘れた場合は、その分はスキップして次の日から通常通りに使用しましょう。
💬 効果がないと感じてすぐにやめてしまう
ニキビ治療薬の効果を実感するまでには、通常1〜3ヶ月程度かかることが多いです。使い始めの1〜2ヶ月は「一時的な悪化(初期悪化)」が起きることもありますが、これは薬が効いていないのではなく、皮膚のターンオーバーが促進されている反応です。効果がないと感じてすぐにやめてしまうのは避け、気になることは医師に相談しながら継続することが大切です。
✅ 刺激を感じるからと保湿を省く
外用薬による刺激や乾燥を感じると、スキンケアをシンプルにしすぎて保湿を省いてしまう方がいます。しかし、保湿を怠ると肌のバリア機能がさらに低下し、ニキビが悪化したり、刺激に弱い肌になってしまったりします。保湿は省かず、低刺激のアイテムに切り替えて継続しましょう。
📝 保湿剤の上から薬を塗る

「保湿剤が肌を保護してくれる」と思い、保湿剤を先に塗ってから薬を塗っている方がいますが、これは薬の浸透を妨げる可能性があります。基本的には外用薬を先に塗り、後から保湿剤で蓋をする順番を守りましょう(医師から特別な指示がある場合を除く)。
🔸 薬を目やくちびるの周りに塗ってしまう
目の周りや口周りの粘膜に近い部分は、皮膚が薄くデリケートです。外用薬が付着すると刺激が強すぎることがあります。特にアダパレンや過酸化ベンゾイルは、目の周囲2〜3cm、口の周囲1〜2cmは避けて塗ることが推奨されています。ニキビがあったとしても、これらの部位は特に慎重に。
⚡ 市販のニキビケア製品を同時に使い続ける
処方薬に加えて市販のニキビケア製品を「念のため」と使い続けることも注意が必要です。市販品に含まれるサリチル酸やAHAなどが、処方薬と重なって過剰な刺激を与える場合があります。使用している市販品がある場合は、必ず医師に伝えて相談しましょう。
🌟 洗顔を1日に何度もする
ニキビが気になるからと、1日に3回以上洗顔をしてしまう方がいます。過剰な洗顔は皮脂を取りすぎて乾燥を招き、むしろ皮脂の過剰分泌を促すことにつながります。原則として洗顔は朝・夜の1日2回が基本です。特に夜は外用薬を塗る前にしっかりと洗顔し、清潔な状態にしておきましょう。
📌 生活習慣もニキビ治療に影響する
スキンケアと外用薬の使い方が正しくても、生活習慣が乱れているとニキビは改善しにくくなります。薬とスキンケアの効果を最大限に引き出すためには、日常生活の見直しも大切なポイントです。
💬 食事と栄養バランス
特定の食べ物がニキビを直接引き起こすとは言い切れませんが、食生活の乱れは皮脂分泌や腸内環境に影響し、ニキビが悪化しやすくなる可能性があります。特に糖質の多い食事(白砂糖、白米、菓子パンなど)や乳製品との関連が研究で指摘されています。野菜、果物、タンパク質をバランスよく摂取し、腸内環境を整えることがニキビ改善につながることがあります。
✅ 睡眠の質を高める
睡眠中は肌の修復が活発に行われます。睡眠不足や睡眠の質の低下は、ストレスホルモン(コルチゾール)の増加につながり、皮脂分泌が促進されニキビが悪化しやすくなります。毎日同じ時間に就寝・起床し、6〜8時間の十分な睡眠を確保することを心がけましょう。
📝 ストレス管理
精神的なストレスは皮脂分泌を増やし、ニキビを悪化させることが知られています。ストレスを完全になくすことは難しいですが、適度な運動、趣味の時間、十分な休息などを取り入れてストレスを上手に発散することが大切です。
🔸 髪の毛と枕カバーの清潔を保つ
前髪が顔に当たっていると、髪に含まれる皮脂や整髪料がニキビの原因になることがあります。また、枕カバーは皮脂や雑菌が付着しやすいため、週に1〜2回は取り換えることが望ましいです。外用薬(特に過酸化ベンゾイル)を使用している場合は、色落ちを防ぐために白い枕カバーを使用することをおすすめします。
⚡ マスクによるニキビへの対応
マスクを長時間着用することでマスク内の湿度・温度が高くなり、摩擦も加わって「マスクニキビ」と呼ばれる状態が起きやすくなっています。マスクの素材は綿や不織布などで通気性の良いものを選び、1日1回以上交換することが推奨されます。また、マスクを外したタイミングで保湿ケアをしっかり行うことで、乾燥と皮脂分泌の悪循環を断つことができます。
🌟 スマートフォンや手で顔を触らない
スマートフォンの画面には雑菌が付着しており、耳から顎にかけてのニキビ(「スマホニキビ」とも呼ばれる)の原因になることがあります。イヤホンを活用したり、こまめにスマホ画面を拭くことが有効です。また、無意識に顔を手で触る癖がある方は、手の雑菌が顔に付着するため意識的に控えましょう。
✨ まとめ
ニキビ薬とスキンケアの正しい順番について、詳しく解説してきました。最後に要点を整理します。
基本の順番は、洗顔→化粧水→外用薬(ニキビ治療薬)→保湿剤(乳液・クリーム)→日焼け止め(朝のみ)です。外用薬は保湿剤よりも先に使うことで、成分が肌にしっかりと浸透します。
アダパレンは紫外線で分解されるため夜のみ使用し、塗る前は肌をしっかり乾かすことが大切です。過酸化ベンゾイルは漂白作用があるため、白い衣類や寝具を使うことも忘れないようにしましょう。
スキンケアアイテムは、ノンコメドジェニックテスト済みで低刺激なものを選び、アルコールやピーリング成分の強いものとの組み合わせは医師に確認してから使用することが安全です。
治療効果が出るまでには数週間から数ヶ月かかることがありますので、途中でやめずに継続することが重要です。肌の状態が変化したり、強い刺激や赤み、かぶれが続いたりする場合は、自己判断せずに処方を受けた医師に早めに相談しましょう。アイシークリニック池袋院では、ニキビ治療に関するご相談を受け付けております。正しいスキンケアと治療薬の使い方を、専門スタッフと一緒に確認しながら、効果的なニキビ治療を進めていきましょう。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 日本皮膚科学会が定めるニキビ(尋常性痤瘡)の診療ガイドラインに基づき、アダパレン・過酸化ベンゾイル・抗菌薬外用薬などの治療薬の種類・適応・使用方法に関する医学的根拠として参照
- 厚生労働省 – アダパレン(ディフェリン)・過酸化ベンゾイル(ベピオ)等の処方薬に関する医薬品情報、承認情報および適正使用に関する情報源として参照
- PubMed – ニキビ外用薬とスキンケアの併用順序、ノンコメドジェニック保湿剤の選択、過酸化ベンゾイル・アダパレンの使用法に関する国際的な臨床研究・査読論文の根拠として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務