ちょっと動くと汗が出る高齢者の原因と対策|病気のサインを見逃さないために

🥵 「ちょっと動いただけで汗びっしょり…」
それ、病気のサインかもしれません
👴 こんな経験ありませんか?

🔸 階段を数段上がっただけで大量に汗をかく
🔸 少し歩いただけで汗がびっしょり
🔸 「歳のせいかな…」と放置していませんか?

💡 加齢による自然な変化のこともありますが、糖尿病・心臓病・甲状腺疾患などの病気が隠れている可能性もあります。
この記事を読めば、危険な汗とそうでない汗の見分け方がわかります。

🚨 こんな汗は要注意!

✅ 急に発汗が増えた
✅ 夜中に寝汗で目が覚める
動悸・体重減少・だるさも一緒にある


目次

  1. 高齢者の汗のかきやすさ――加齢と発汗の関係
  2. 「ちょっと動くだけで汗が出る」原因として考えられること
  3. 病気のサインかもしれない汗の特徴
  4. 汗の異常と関連しやすい主な疾患
  5. 夜間の多汗・特定の状況での発汗に注意
  6. 受診の目安とかかるべき診療科
  7. 日常生活でできる発汗への対策と体調管理
  8. まとめ

この記事のポイント

高齢者がちょっとした動作で汗をかく主な原因は、加齢による筋力低下(サルコペニア)と自律神経機能の衰えだが、甲状腺疾患・糖尿病・心不全・悪性腫瘍が隠れている場合もある。急な発汗増加・夜間の寝汗・動悸や体重減少を伴う場合は早期受診が必要で、アイシークリニック池袋院では血液検査等で原因を精査できる。

💡 1. 高齢者の汗のかきやすさ――加齢と発汗の関係

人間の体には、体温を一定に保つための精巧なしくみがあります。その中心的な役割を担っているのが「発汗」です。汗をかくことで体の表面から熱が蒸発し、体温が上がりすぎないようにコントロールされています。若い時期にはこのしくみが効率よく機能していますが、加齢とともに体のさまざまな機能と同様に、発汗の調節能力にも変化が生じてきます。

若い世代と高齢者の発汗の違いについて、まず知っておきたいのは「汗腺の機能変化」です。皮膚には「エクリン腺」と呼ばれる汗腺が全身に分布していますが、加齢とともにその数や活性度が低下することが知られています。一般的には、高齢になると汗腺そのものの機能が落ちるため、若いころよりも汗をかきにくくなる傾向があるとされています。これが高齢者の熱中症リスクの高さにもつながっています。

一方で、「なぜ高齢者はちょっと動いただけで汗をかくのか」という疑問も生まれます。これは矛盾するように聞こえるかもしれませんが、加齢による体の変化は一様ではなく、汗腺の機能低下が起きる一方で、自律神経の調節がうまくいかなくなるために「体温調節が乱れやすくなる」という現象も起こります。また、筋肉量の低下によって少しの動作でも体に対する負担が大きくなるため、体温が上がりやすくなり、結果として発汗が起きやすくなるケースもあります。

加齢に伴う自律神経機能の低下は、発汗だけでなく体全体のバランス調節に影響を与えます。自律神経は心臓の拍動、血圧、消化、体温調節など、意識しなくても自動的に行われている体の機能を支えています。この自律神経が年齢とともにうまく働きにくくなると、ちょっとした刺激(少しの運動、気温の変化、食事など)に対しても体が過剰に反応して汗をかきやすくなることがあるのです。

Q. 高齢者がちょっと動くだけで汗が出やすい主な原因は?

高齢者がちょっとした動作で汗をかきやすくなる主な原因は、加齢による筋肉量の低下(サルコペニア)と自律神経機能の衰えです。筋肉が減ると少しの動作でも体温が上昇しやすく、乱れた自律神経がわずかな体温変化に過剰反応して発汗が増えます。

📌 2. 「ちょっと動くだけで汗が出る」原因として考えられること

高齢者がちょっと動いただけで汗をかきやすくなる理由は、加齢によるものだけではありません。複数の要因が重なっていることも多く、それぞれの原因を理解することが大切です。

✅ 筋肉量の低下(サルコペニア)

年齢とともに筋肉量が減少する「サルコペニア」は、多くの高齢者に見られる状態です。筋肉量が減ると、少しの動作でも体への負担が相対的に大きくなり、体温が上昇しやすくなります。体温を下げようとして汗が出る量が増えることがあります。また、筋肉が少ないと同じ動作をするために多くのエネルギーを消費するため、熱産生が増えて発汗しやすくなるという側面もあります。

📝 基礎代謝や体組成の変化

加齢によって体脂肪が増加し、筋肉が減少することで、体の熱の産生・放散のバランスが変化します。脂肪は筋肉に比べて熱を蓄えやすい性質があるため、脂肪が増えた体は少しの運動でも体温が上がりやすく、それを下げようとして発汗が起きやすくなります。

🔸 自律神経の乱れ

先ほど触れたように、加齢に伴って自律神経の調節機能が衰えることで、体温調節がうまくいかなくなります。体温がわずかに上昇しただけでも過剰に汗をかいてしまうことがあります。また、精神的なストレスや不安、睡眠不足なども自律神経の乱れを引き起こし、発汗を促すことがあります。

⚡ 薬の副作用

高齢者は複数の薬を服用していることが多く、薬の副作用として多汗が生じることがあります。抗うつ薬、降圧薬、糖尿病治療薬、解熱鎮痛薬などは発汗に影響を与えることがあります。服用している薬がある場合は、その薬との関連も視野に入れて考えることが重要です。

🌟 肥満や体重増加

体重が増加すると、同じ動作でも体への負担が大きくなります。少し動いただけでも体温が上がりやすく、発汗が増えることがあります。また、太っていると皮下脂肪が厚くなり、体の内部の熱が逃げにくくなるため、体温がこもりやすく汗をかきやすくなります。

💬 運動不足による体力低下

日常的な活動量が少ない状態が続くと、体の心肺機能や筋力が低下し、少しの動きでも体が大きく反応するようになります。心臓や肺が十分に機能しないと、酸素を全身に届けるために心拍数が上がり、体温も上昇しやすくなって発汗が増えることがあります。

Q. 病気が原因の汗にはどのような特徴がありますか?

病気が原因の発汗には、安静時にも汗が出る、夜間に寝汗で目が覚める、急に汗の量が増えたといった特徴があります。さらに動悸・息切れ・体重減少・倦怠感などを伴う場合は、糖尿病・甲状腺疾患・心不全・悪性腫瘍などが隠れている可能性があり、早めの受診が必要です。

✨ 3. 病気のサインかもしれない汗の特徴

加齢や生活習慣による発汗の増加は「生理的多汗」として分類されますが、一方で、病気が原因で汗が増えることもあります。以下のような特徴がある場合は、医療機関を受診することをおすすめします。

まず「安静にしていても汗が出る」という状況は注意が必要です。体を動かしていないのに汗がにじむ、あるいは大量の汗が出る場合は、何らかの体の異常が関係している可能性があります。特に夜間、就寝中に汗をかいて目が覚めるような「寝汗」が続く場合は、感染症や悪性腫瘍、内分泌疾患などの疾患を示すサインであることがあります。

次に「汗と一緒に他の症状が伴う」場合も見逃せません。動悸や息切れ、めまい、手の震え、体重減少、むくみ、倦怠感などが発汗と同時に現れている場合は、複数の症状が組み合わさっている可能性があり、背後に疾患が隠れていることが多いです。

また「突然発汗が増えた」場合も要注意です。これまであまり汗をかかなかったのに、ある時期から急に汗をかきやすくなったという場合は、体に何らかの変化が起きているサインかもしれません。発汗の変化が数週間以上続く場合や、どんどん症状が強くなっていく場合は特に注意が必要です。

さらに「汗の出方が部分的・偏っている」場合も気になるポイントです。通常、体温調節のための発汗は全身に生じますが、特定の部位にだけ過剰に汗が出る場合(手のひら、足の裏、顔、わきなど)は、自律神経系の問題や局所的な疾患が関係していることがあります。

🔍 4. 汗の異常と関連しやすい主な疾患

高齢者の発汗異常に関連する可能性がある疾患はいくつかあります。ここでは代表的なものを紹介します。

✅ 糖尿病・低血糖

糖尿病の患者さんは自律神経障害を合併することがあり、発汗異常が起きやすくなります。特に、食事のタイミングや量が合わない場合や、薬の影響で血糖値が下がりすぎる「低血糖」が起きると、冷汗や手の震え、動悸、ふらつきなどの症状が現れます。低血糖による発汗は体温調節とは異なるメカニズムで起こるため、体が冷えているにもかかわらず汗が出るという特徴があります。糖尿病の治療を受けている方で汗とともにふらつきや動悸がある場合は、早めに医師に相談してください。

📝 甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)

甲状腺ホルモンが過剰に分泌される甲状腺機能亢進症では、基礎代謝が著しく上昇し、体温が高くなりやすくなります。そのため少し動いただけで大量に汗をかく、体が暑く感じる、動悸がする、体重が減る、手が震えるといった症状が現れます。高齢者では症状が典型的でないことも多く、動悸や疲れやすさ、体重減少などが前面に出ることがあります。甲状腺の異常は血液検査で調べることができます。

🔸 心不全・心臓病

心臓の機能が低下している場合、少しの活動でも心臓が過剰に頑張ろうとするため、動悸や息切れとともに汗をかきやすくなります。また、心臓から全身への血流が悪くなると体温調節がうまくいかなくなり、発汗が増えることがあります。心不全の場合は、横になると息苦しくなる、足がむくむ、夜間に息切れで目が覚めるなどの症状を伴うことが多いです。少し動いただけで汗と息切れが強く出る場合は、心臓の精査を受けることが重要です。

⚡ 高血圧・動脈硬化

高血圧や動脈硬化が進行すると、血管への負担が増し、少しの運動でも心拍数や血圧が急上昇しやすくなります。これによって体温調節のための発汗が活発になることがあります。高血圧が高い状態での運動は体に大きな負担をかけるため、発汗が増えやすくなります。

🌟 感染症・炎症性疾患

結核などの慢性感染症や、関節リウマチなどの炎症性疾患では、発熱や体温の変動が繰り返されることがあり、発汗が増えることがあります。特に「寝汗」は結核や一部のリンパ腫などで特徴的な症状として知られています。発熱、体重減少、倦怠感、咳などの症状とともに発汗が増えている場合は早めに医療機関を受診してください。

💬 悪性腫瘍(がん)

一部のがん(リンパ腫、白血病、肝臓がん、消化管のがんなど)では、腫瘍が産生するさまざまな物質が体温調節に影響を与え、多汗の原因となることがあります。特に原因のわからない寝汗、体重減少、倦怠感が続く場合は悪性疾患の可能性も念頭に置いて検査を受けることが大切です。

✅ 自律神経失調症・パーキンソン病

自律神経の働きが乱れると、体温調節がうまくいかなくなり発汗異常が起きやすくなります。パーキンソン病は高齢者に多い神経変性疾患で、自律神経障害を合併することが多く、多汗や発汗異常が見られることがあります。手の震え、歩行のふらつき、表情が乏しくなる、動作が遅くなるなどの症状を伴う場合は、神経内科を受診することを検討してください。

📝 更年期障害(女性・男性とも)

女性の更年期は一般的に50歳前後から始まりますが、高齢になっても女性ホルモンの影響は続いており、「ホットフラッシュ」と呼ばれる突然の発汗・ほてりが高齢になっても続くことがあります。また近年、男性にも加齢とともにテストステロン(男性ホルモン)が低下することによって更年期症状が起きることが知られており(LOH症候群)、多汗が症状の一つとして現れることがあります。

Q. 高齢者の夜間の寝汗が続く場合、何が疑われますか?

高齢者に原因不明の寝汗が2週間以上続く場合、結核などの慢性感染症、リンパ腫などの悪性腫瘍、甲状腺機能亢進症といった内分泌疾患が疑われることがあります。体重減少・発熱・倦怠感・リンパ節の腫れを伴う場合は特に注意が必要で、内科やかかりつけ医への早期受診が推奨されます。

💪 5. 夜間の多汗・特定の状況での発汗に注意

高齢者の発汗の中でも、特に注意が必要なのが「夜間多汗(寝汗)」と「特定の状況でのみ起きる発汗」です。

夜間多汗とは、就寝中に大量の汗をかいて衣類や寝具がぬれてしまうほどの発汗が繰り返される状態を指します。室温が高い、布団のかけすぎといった環境的な要因による場合もありますが、それだけでは説明がつかない夜間多汗が続く場合は、前述した感染症、悪性腫瘍、内分泌疾患などが隠れている可能性があります。特に、体重減少やだるさ、発熱、リンパ節の腫れなどが伴う場合は早急な受診が必要です。

食事中・食後の発汗については、「味覚性発汗」という現象が知られています。これは食べ物の刺激(辛いもの、熱いものなど)によって顔や頭部を中心に汗が出るもので、一定程度は生理的なものですが、それ以外の部位にも広がったり、特に辛くない食事でも汗が大量に出たりする場合は糖尿病による自律神経障害などが関係していることもあります。

また、感情や緊張・ストレス時に汗が出やすい場合も注意が必要です。精神的な緊張によって手のひらや脇などに汗が出るのは誰にでも起こりますが、高齢になってから急にそういった発汗が増えた場合や、日常的な些細なことで過剰に汗をかく場合は自律神経の問題や精神疾患(不安障害、うつ病など)が関わっている可能性があります。

薬の服用後に汗が出るケースも見られます。特に解熱鎮痛薬を服用すると一時的に汗が増えることがありますが、これは薬が解熱作用を発揮した結果として起きる生理的なものです。しかし、特定の薬を飲み始めてから発汗が増えたと感じる場合は、担当医や薬剤師に相談してみましょう。

🎯 6. 受診の目安とかかるべき診療科

「ちょっと動いただけで汗が出る」という症状だけで必ずしも受診が必要というわけではありません。しかし、以下のような状況が当てはまる場合は医療機関への受診をおすすめします。

受診を検討すべき状況としては、まず「汗の量が急に増えた、あるいは以前と明らかに違う」と感じる場合です。数週間以上にわたって発汗が増えている、あるいは日を追うごとに悪化しているような場合は、何らかの体の変化が起きているサインかもしれません。

次に「発汗以外にも気になる症状がある」場合です。動悸、息切れ、めまい、手の震え、体重の急激な変化、倦怠感、むくみ、発熱、リンパ節の腫れ、食欲の変化、睡眠の乱れなどが汗と一緒に現れている場合は早めに受診してください。

「夜間の寝汗が続いている」場合も受診の対象です。原因のわからない夜間多汗が2週間以上続いている場合は、感染症や悪性疾患の可能性を除外するために検査を受けることが大切です。

「生活に支障が出るほど汗をかく」場合も受診が必要です。人前に出ることが恥ずかしい、日常的な動作が困難になる、などの問題が生じている場合は治療によって改善できることがあります。

受診する診療科については、どの科に行けばよいか迷う場合はまず「内科」または「かかりつけ医」に相談するのが最もわかりやすいでしょう。その後、原因に応じて適切な専門科(内分泌科、循環器科、神経内科、血液内科など)に紹介される流れになります。

アイシークリニック池袋院では、このような全身的な症状の変化について幅広く対応しています。「何科に行けばわからない」という方も、まず気軽にご相談ください。血液検査や各種検査を通じて、症状の背景にある原因を丁寧に調べることができます。

Q. 高齢者の発汗が気になるとき日常生活でできる対策は?

高齢者の発汗対策として、ウォーキングなど週3〜5日の有酸素運動で心肺機能と筋力を維持すること、1日1.5〜2リットルのこまめな水分補給、吸湿性の高い衣服の着用、規則正しい睡眠と適切な室温・湿度管理が有効です。糖尿病や高血圧のある方は血糖値・血圧のコントロールを継続することも重要です。

ワキ汗を気にする女性

💡 7. 日常生活でできる発汗への対策と体調管理

病気による発汗の場合はもちろん治療が必要ですが、加齢や生活習慣によるものであれば、日常生活の中での工夫によって症状を和らげたり体調を整えたりすることができます。

🔸 適度な運動で体力・筋力を維持する

運動不足による体力低下が発汗の一因になっている場合、適切な運動を継続することで改善が期待できます。ウォーキングや軽い体操、水中歩行など、体に無理のない有酸素運動を週3〜5日程度続けることで、心肺機能が向上し、少しの動作では汗をかきにくくなっていきます。また、筋トレを取り入れることで筋肉量を維持し、基礎代謝を適切に保つことも有効です。ただし、運動を始める際は医師に相談し、無理のない範囲から始めることが大切です。

⚡ 適切な水分補給と食事管理

高齢者は喉の渇きを感じにくくなるため、知らないうちに脱水状態になっていることがあります。汗をかきやすい場合は特に、こまめな水分補給を心がけましょう。1日1.5〜2リットルを目安に水分をとることが推奨されています。ただし、心不全や腎臓病のある方は水分制限が必要な場合もあるため、担当医の指示に従ってください。

食事については、糖尿病や高血圧などの生活習慣病がある場合は適切な食事療法が重要です。また、辛い食べ物や熱い飲み物が発汗を促すことがあるため、気になる方は摂取量を調整してみてもよいでしょう。

🌟 体温調節しやすい衣服・環境を整える

衣服の素材は、吸湿性・速乾性に優れた綿や機能性素材を選ぶと汗による不快感を軽減できます。重ね着をして脱ぎ着しやすくすることで、気温の変化に柔軟に対応できます。室温は夏は28度前後、冬は18〜22度程度を目安に調整し、湿度も40〜60%程度に保つと体温調節がしやすくなります。

💬 睡眠の質を高める

睡眠不足や睡眠の質の低下は自律神経の乱れにつながり、発汗異常を悪化させる可能性があります。規則正しい生活リズムを保ち、就寝前のスマートフォンの使用を控え、リラックスできる就寝環境を整えることが大切です。寝汗が気になる場合は、就寝時の室温・湿度の調整、寝具の素材の見直しも有効です。

✅ ストレス管理と精神的な健康を保つ

精神的なストレスや不安は自律神経を乱し、発汗を促す要因になります。趣味や軽い運動、友人・家族との交流など、自分なりのストレス発散方法を持つことが重要です。不安感や気分の落ち込みが続く場合は、うつ病などの精神疾患が関係していることもあるため、心療内科や精神科への相談も選択肢の一つです。

📝 定期的な健康診断を受ける

高齢になると体の変化が起きやすくなります。自覚症状がなくても年に一度は健康診断を受け、血液検査(血糖値、甲状腺ホルモン、貧血、腫瘍マーカーなど)や心電図、尿検査などを通じて体の状態を確認することが早期発見・早期治療につながります。特に「ちょっと動くだけで汗が出る」という症状が気になっている場合は、健診の際に医師にその旨を伝えることをおすすめします。

🔸 服用薬の確認と見直し

多くの薬を服用している高齢者では、薬の副作用として発汗が増えることがあります。現在服用している薬と発汗の変化の時期が一致する場合は、担当医や薬剤師に相談してみましょう。薬の種類や量の調整によって改善できることがあります。自己判断で服用を中止することは危険ですので、必ず医療者に相談してから判断するようにしてください。

⚡ 生活習慣病の管理を徹底する

糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を抱えている方は、これらの疾患が適切にコントロールされているかどうかが発汗にも大きく影響します。定期的に通院し、血糖値や血圧のコントロール状況を確認しながら治療を続けることが、発汗の改善にもつながります。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、「少し動いただけで汗が出る」というお悩みでご相談いただく高齢の患者様の多くに、加齢による自律神経の変化やサルコペニアが関係していることがありますが、なかには甲状腺疾患や心不全、糖尿病による自律神経障害が背景にあるケースも見受けられます。発汗の変化は体からの大切なサインである場合がありますので、「年のせいだから」と決めつけずに、気になる症状がある際はぜひ早めにご相談ください。血液検査などを通じて丁寧に原因を調べ、一人ひとりに合った対応をご提案してまいります。」

📌 よくある質問

高齢者がちょっと動くだけで汗が出やすいのはなぜですか?

加齢による筋肉量の低下(サルコペニア)や自律神経機能の衰えが主な原因です。筋肉が減ると少しの動作でも体への負担が大きくなり体温が上昇しやすくなります。また、自律神経の調節がうまくいかなくなることで、わずかな体温変化でも過剰に発汗してしまうことがあります。

発汗が病気のサインかどうか、どう見分ければよいですか?

安静時にも汗が出る、夜間に寝汗で目が覚める、動悸・息切れ・体重減少など他の症状を伴う、急に汗の量が増えたといった場合は注意が必要です。これらは糖尿病・甲状腺疾患・心不全・悪性腫瘍などが隠れているサインの可能性があるため、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

夜間の寝汗が続いています。何が原因として考えられますか?

室温や寝具の影響だけでなく、感染症(結核など)、悪性腫瘍(リンパ腫など)、甲状腺機能亢進症といった内分泌疾患が原因となることがあります。体重減少・倦怠感・発熱・リンパ節の腫れを伴う場合は特に注意が必要です。原因不明の寝汗が2週間以上続く場合は、早めに内科やかかりつけ医に相談してください。

発汗が気になる場合、まずどの診療科を受診すればよいですか?

どの科に行くべか迷う場合は、まず「内科」または「かかりつけ医」への相談が最も適切です。症状の原因に応じて、内分泌科・循環器科・神経内科などの専門科へ紹介してもらえます。アイシークリニック池袋院でも、血液検査などを通じて発汗の原因を幅広く調べることができますので、お気軽にご相談ください。

日常生活でできる発汗対策にはどのようなものがありますか?

ウォーキングや軽い体操など適度な有酸素運動で心肺機能・筋力を維持すること、こまめな水分補給(1日1.5〜2リットル目安)、吸湿性の高い衣服の着用、規則正しい睡眠と適切な室温・湿度管理が有効です。また、生活習慣病のある方は血糖値や血圧のコントロールを継続することも発汗改善につながります。

✨ まとめ

ちょっと動くだけで汗が出るという症状は、高齢者に比較的よく見られるものです。加齢による筋力低下、自律神経機能の変化、体組成の変化などが複合的に影響していることが多く、必ずしも病気のサインとは限りません。しかし一方で、甲状腺機能亢進症、糖尿病、心不全、悪性腫瘍などの疾患が隠れている場合もあるため、汗の変化とともに他の症状が出ていないかを注意深く観察することが大切です。

特に、急に発汗が増えた場合、夜間の寝汗が続く場合、動悸・息切れ・体重減少などを伴う場合は早めに医療機関を受診することをおすすめします。日常生活においては、適度な運動、水分補給、規則正しい生活リズム、定期的な健康診断を意識することで、体の変化に早く気づき、適切に対応することができます。

「なんとなく気になる」程度でも、高齢の方の体の変化は軽く見ず、気軽に専門家に相談する習慣をつけることが、健康寿命を延ばすための第一歩です。アイシークリニック池袋院では、発汗を含むさまざまな体の不調についてご相談を受け付けています。一人で悩まず、どうぞお気軽にお越しください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 厚生労働省 – 高齢者の体温調節・発汗機能の変化および熱中症リスクに関する公式情報。加齢による汗腺機能低下と自律神経の変化についての根拠として参照。
  • 日本皮膚科学会 – 多汗症・発汗異常に関する皮膚科学的な診断基準や治療指針。エクリン腺の機能変化、局所性・全身性多汗の分類と病態についての根拠として参照。
  • PubMed – 加齢・サルコペニア・自律神経機能低下と発汗異常の関連、糖尿病性自律神経障害や甲状腺機能亢進症における多汗の病態に関する国際的な医学文献の根拠として参照。

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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