
💡 何をしても治らない背中ニキビ、もしかしてニキビじゃないかもしれません。
スキンケアを変えても、市販薬を試しても改善しない場合、その原因はマラセチア菌という真菌(カビ)にある可能性があります。
通常のニキビと見た目がそっくりなため、間違ったケアを続けて悪化させてしまう方が非常に多いのが現状です。この記事を読めば、正しい原因と対処法がわかります。
🚨 こんな人はすぐ読んで!
✅ 背中ニキビが何ヶ月も治らない
✅ かゆみを伴うブツブツがある
✅ 市販のニキビ薬を使っても全然効かない
👆 当てはまるなら、それはニキビではなくマラセチア毛包炎かもしれません!
目次
- マラセチア菌とはどんな菌?
- マラセチア毛包炎(マラセチア性ニキビ)とは
- 背中にマラセチア菌が増えやすい理由
- マラセチア毛包炎と通常のニキビの違い
- マラセチア毛包炎の主な症状
- マラセチア毛包炎の診断方法
- マラセチア毛包炎の治療法
- 日常生活で気をつけたいポイント
- スキンケアで意識すべきこと
- クリニックを受診するタイミング
- まとめ
この記事のポイント
背中ニキビに似たマラセチア毛包炎は真菌が原因のため、抗生物質は無効で抗真菌薬による治療が必要。市販薬で改善しない・かゆみを伴う均一な発疹がある場合は、アイシークリニックなど専門医への早期受診が重要。
💡 マラセチア菌とはどんな菌?
マラセチア菌(Malassezia)は、皮膚の常在菌のひとつです。健康な人の皮膚にも存在しており、特定の条件が整ったときに異常増殖して皮膚トラブルを引き起こします。酵母の一種であり、真菌(カビ)に分類されます。
マラセチア菌が好む環境は、皮脂が豊富で湿度が高い場所です。皮脂を栄養源にして増殖する性質があるため、皮脂腺が発達した部位、特に背中・胸・顔・頭皮などに多く存在します。
マラセチア菌が引き起こす皮膚疾患はひとつではありません。代表的なものとして、マラセチア毛包炎(俗にマラセチア性ニキビとも呼ばれる)、癜風(でんぷう)、脂漏性皮膚炎などがあります。これらはいずれも、マラセチア菌が何らかの原因で過剰に増殖することによって発症します。
マラセチア菌自体は誰の皮膚にも存在するため、「菌を完全になくす」ことを目指すのではなく、「菌が増えすぎない環境を整える」ことが大切です。これがケアの基本的な考え方となります。
Q. マラセチア菌とはどのような菌ですか?
マラセチア菌は皮膚の常在菌であり、酵母の一種で真菌(カビ)に分類されます。健康な人の皮膚にも存在しますが、皮脂が豊富で高温多湿の環境が整うと異常増殖し、マラセチア毛包炎や癜風、脂漏性皮膚炎などの皮膚疾患を引き起こします。
📌 マラセチア毛包炎(マラセチア性ニキビ)とは
マラセチア毛包炎とは、マラセチア菌が毛包(毛穴の奥にある毛の根元を包む袋状の組織)に過剰に増殖し、炎症を起こした状態のことを指します。見た目がニキビに似ているため、「マラセチア性ニキビ」と呼ばれることもありますが、医学的にはニキビとは別の疾患です。
通常のニキビはアクネ菌(Cutibacterium acnes)という細菌が主な原因ですが、マラセチア毛包炎の原因は真菌(酵母)であるマラセチア菌です。この違いが、治療法の選択に大きく影響します。ニキビ用の抗菌薬はマラセチア菌には効果がなく、場合によっては症状を悪化させることもあります。
マラセチア毛包炎は、背中や胸など皮脂分泌が多い部位に好発します。特に背中は皮脂腺の数が多く、汗をかきやすい構造になっているため、マラセチア菌が増殖しやすい環境が整いやすい部位です。
この疾患は気候が温暖で湿度が高い地域や季節に多く見られる傾向があります。日本では梅雨から夏にかけての時期に悩む方が増えますが、年間を通じて発症する可能性があります。
✨ 背中にマラセチア菌が増えやすい理由
背中は全身の中でもマラセチア菌が特に増えやすい部位のひとつです。その理由を理解することで、日常生活での予防につなげることができます。
まず、背中は皮脂腺の密度が高い部位です。マラセチア菌は皮脂を主な栄養源としているため、皮脂分泌が多い場所ほど増殖しやすくなります。思春期や20〜30代の方は皮脂分泌が特に活発であることが多く、そのぶんマラセチア菌も増えやすい傾向があります。
次に、背中は汗をかきやすく、かつ蒸れやすい部位です。衣類に覆われているため通気性が悪くなりやすく、高温多湿の環境が生まれます。マラセチア菌は温かく湿った環境を好むため、背中はまさに増殖に適した条件が揃いやすい場所といえます。
また、シャンプーやコンディショナーなどのヘアケア製品が背中に流れ落ちることも、マラセチア菌増殖の一因になることがあります。これらの製品に含まれる油分や特定の成分が皮脂に似た栄養源となり、マラセチア菌の増殖を促す可能性があります。
さらに、免疫機能の低下もリスク要因のひとつです。ストレス、睡眠不足、過労、病気、ステロイドや免疫抑制剤の使用などによって免疫が低下すると、皮膚の防御機能も弱まり、マラセチア菌が増殖しやすくなります。
抗生物質の長期服用も注意が必要です。アクネ菌などの細菌に対して抗生物質を使用すると、皮膚の常在菌のバランスが崩れ、マラセチア菌が相対的に増えやすくなることがあります。これはマラセチア毛包炎がニキビ治療中に発症・悪化するケースが見られる理由のひとつです。
Q. 背中にマラセチア菌が増えやすい理由は何ですか?
背中は皮脂腺の密度が高く、衣類で覆われて蒸れやすいため、マラセチア菌が好む高温多湿の環境が整いやすい部位です。また、シャンプーやコンディショナーの洗い残し、免疫低下、抗生物質の長期服用による常在菌バランスの乱れも増殖を促す要因となります。
🔍 マラセチア毛包炎と通常のニキビの違い
マラセチア毛包炎と通常のニキビは見た目がよく似ているため、自分では区別しにくいことが多いです。しかし、治療法が根本的に異なるため、正しく見分けることが非常に重要です。
見た目の違いとして、通常のニキビは白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・黄ニキビなど、炎症の段階によってさまざまな形態をとります。毛穴が詰まることで始まり、その後アクネ菌が増殖して炎症が生じます。
一方、マラセチア毛包炎は、比較的均一な大きさの小さな丘疹(きゅうしん)や膿疱(のうほう)が特徴的です。発疹の大きさが揃っていて、全体的に同じような見た目をしている場合はマラセチア毛包炎が疑われます。また、かゆみを伴うことが多い点も特徴です。通常のニキビはかゆみよりも痛みを感じることが多いですが、マラセチア毛包炎はかゆみが目立つことがあります。
分布の違いも参考になります。通常のニキビは顔のTゾーン(額・鼻・あご)に多く見られますが、マラセチア毛包炎は背中・胸・肩・上腕など体幹部に多く発生します。背中に広がるように点在するブツブツが改善しない場合は、マラセチア毛包炎を疑う価値があります。
治療への反応も両者を区別する手がかりになります。通常のニキビに対して有効な抗生物質を使用しても改善しない場合や、むしろ悪化するような場合は、マラセチア毛包炎の可能性を考える必要があります。
💪 マラセチア毛包炎の主な症状
マラセチア毛包炎の典型的な症状について、もう少し詳しく見ていきましょう。
まず、発疹の形態についてです。直径1〜3mmほどの小さな丘疹や膿疱が主な症状で、毛穴を中心に生じます。発疹の大きさが比較的揃っており、散在するように現れるのが特徴です。初期は白や透明に見えることが多く、炎症が進むと赤みを帯びてきます。
好発部位は背中・胸・肩・上腕・顔(おでこや生え際)・頭皮などです。特に背中は最もよく見られる部位のひとつであり、広範囲にわたって発疹が生じることもあります。
かゆみはマラセチア毛包炎の重要な特徴のひとつです。程度は人によって異なりますが、特に汗をかいた後や入浴後に悪化することがあります。かゆみのある背中のニキビに悩んでいる方は、マラセチア毛包炎を疑う理由のひとつになります。
症状の経過についても知っておきましょう。マラセチア毛包炎は適切な治療をしないと慢性化することがあります。一時的に改善しても、誘発因子(汗・高温多湿・免疫低下など)があると再発しやすい傾向があります。また、市販のニキビ薬を使い続けると、かえって症状が長引く可能性があります。
稀なケースとして、重症化することもあります。免疫が大きく低下している方では、より深部の組織に炎症が及ぶこともあるため、免疫に関する疾患や治療を受けている方は特に注意が必要です。

🎯 マラセチア毛包炎の診断方法
マラセチア毛包炎は、自己判断では難しい疾患のひとつです。皮膚科またはニキビ治療を専門とするクリニックを受診することをお勧めします。
診断には、まず視診(目で見て確認する検査)が行われます。発疹の形態・分布・大きさなどから、医師がマラセチア毛包炎を疑います。前述のように均一な大きさの発疹が背中などの体幹部に広がっている場合、高い確率でマラセチア毛包炎が疑われます。
確定診断のためには、皮膚の一部を採取して顕微鏡で確認する真菌検査(KOH法)が行われることがあります。この検査では、採取した皮膚や膿疱の内容物をスライドガラスに乗せ、水酸化カリウム(KOH)溶液で処理した後に顕微鏡で観察します。マラセチア菌(酵母)が確認されれば診断が確定します。
ウッド灯検査という特殊な紫外線ランプを用いた検査が行われることもあります。マラセチア菌が感染した皮膚は蛍光を発することがあるため、診断の補助として使用されることがあります。
場合によっては、アクネ菌による通常のニキビや、他の皮膚疾患(毛嚢炎、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎など)との鑑別が必要になることもあります。そのため、「なかなか治らない背中のニキビ」がある場合は、自己判断せずに専門家に相談することが最善です。
Q. マラセチア毛包炎と通常のニキビはどう違いますか?
マラセチア毛包炎は真菌が原因で、均一な大きさの小さな丘疹・膿疱が背中や胸などの体幹部に生じ、かゆみを伴うことが特徴です。通常のニキビは細菌(アクネ菌)が原因で顔のTゾーンに多く、かゆみより痛みを感じやすい傾向があります。治療法が根本的に異なるため、正確な区別が重要です。
💡 マラセチア毛包炎の治療法
マラセチア毛包炎の治療は、主に抗真菌薬(真菌の増殖を抑える薬)を使用します。アクネ菌に対する抗生物質は効果がないため、正確な診断のもとで適切な薬剤を選択することが重要です。
外用薬(塗り薬)として代表的なものに、ケトコナゾールやラノコナゾールなどの抗真菌薬があります。これらはクリームやローションの形状で処方され、患部に直接塗布して使用します。軽度から中等度のマラセチア毛包炎の場合、外用抗真菌薬のみで改善することも多くあります。
シャンプータイプの抗真菌薬も有効な選択肢のひとつです。ケトコナゾールシャンプーなどを背中に使用することで、広範囲の治療が効率的に行えます。使用方法は製品や医師の指示によって異なりますが、泡立てて数分間置いてから洗い流すのが一般的です。
中等度以上の症例や、外用薬だけでは改善が難しい場合には、内服抗真菌薬(飲み薬)が処方されることがあります。イトラコナゾールやフルコナゾールなどが使用されます。内服薬は副作用の可能性もあるため、必ず医師の管理のもとで服用してください。
治療期間は症状の重さや個人差によって異なりますが、一般的には数週間から数か月かかることがあります。症状が改善してきても、医師の指示なく治療を中断すると再発するリスクが高まります。処方された期間は治療を継続することが大切です。
また、治療と並行して、マラセチア菌が増殖しやすい環境を改善することも重要です。食事・生活習慣・スキンケアなどを見直すことで、治療効果を高め、再発を予防することができます。
クリニックによっては、ニキビ治療の一環として特殊な光治療(フォトフェイシャルや特定のレーザー)などが提供されることもありますが、マラセチア毛包炎に対しては抗真菌療法が主体であることを覚えておきましょう。
📌 日常生活で気をつけたいポイント
マラセチア毛包炎の治療や予防には、日常生活の中でいくつかのポイントを意識することが非常に重要です。薬物治療と並行して生活習慣を改善することで、症状の改善と再発防止につながります。
まず、汗への対策が重要です。マラセチア菌は高温多湿の環境で増殖しやすいため、汗をかいたらできるだけ早くシャワーを浴びるか、タオルで丁寧に拭き取ることが大切です。特に夏場の運動後や長時間の外出後は注意しましょう。
衣類の素材にも気を配りましょう。通気性のよい素材(綿など)を選ぶことで、背中が蒸れにくくなります。吸湿速乾素材のスポーツウェアも選択肢のひとつです。逆に、化学繊維で蒸れやすい素材や、体にフィットしすぎる衣類は避けた方が無難です。また、着替えをこまめに行うことも効果的です。
寝具の清潔さも忘れずに確認しましょう。シーツや枕カバーは定期的に洗濯し、清潔に保つことが重要です。特に汗をかきやすい夏場は、寝具を週に複数回洗濯することが理想的です。
食事内容も皮脂分泌に影響します。脂質や糖質の多い食事は皮脂分泌を増やす可能性があるため、バランスのよい食事を心がけましょう。ビタミンB群(特にB2・B6)やビタミンAは皮脂分泌のコントロールに関わるとされており、これらを含む食品(緑黄色野菜・魚・鶏肉・大豆製品など)を積極的に摂取することも一助となります。
睡眠不足や過度のストレスは免疫機能の低下を招き、マラセチア菌の増殖を促す要因になります。十分な睡眠をとり、ストレスをうまく発散する生活を意識することが、皮膚の健康維持につながります。
ジムやプールを利用する方は、施設のタオルや器具から菌が移る可能性も考慮し、自分のタオルを使う・使用後はすぐにシャワーを浴びるなどの習慣をつけるとよいでしょう。
Q. マラセチア毛包炎はどのように治療しますか?
マラセチア毛包炎の治療には、アクネ菌向けの抗生物質ではなく、抗真菌薬が使用されます。軽度から中等度の場合はケトコナゾールなどの外用薬やシャンプータイプが中心で、症状が強い場合はイトラコナゾールなどの内服薬が処方されます。アイシークリニックでもご相談いただけます。
✨ スキンケアで意識すべきこと
マラセチア毛包炎の予防・改善において、スキンケアの方法はとても重要な役割を果たします。誤ったスキンケアが症状を悪化させることもあるため、以下のポイントを意識してください。
洗浄方法から見直しましょう。背中を洗う際は、ナイロン製のタオルやスポンジで強くこすることは避けてください。皮膚のバリア機能を損なうと、マラセチア菌が増殖しやすくなります。やわらかいタオルや素手で優しく洗うことが基本です。また、洗浄力が強すぎるボディソープは皮脂を取りすぎてしまい、皮脂腺が過剰反応してさらに皮脂を分泌してしまうことがあります。適度な洗浄力の製品を選びましょう。
保湿についても注意が必要です。油分が多い保湿クリームやオイルはマラセチア菌の栄養源になる可能性があるため、症状がある間は使用を控えるか、成分を確認した上で使用するようにしましょう。マラセチア菌が増殖しにくいとされる成分(例:ノナン酸ビスエチルヘキシルアミドなど)を含む製品もありますが、医師と相談して選ぶのがおすすめです。
市販の日焼け止めについても注意が必要です。特に油分の多い日焼け止めは、マラセチア菌の増殖に影響する可能性があります。背中に使用する際は、ジェルタイプや水性タイプを選ぶか、医師に相談して適切な製品を選んでください。
ヘアケア製品が背中に残らないようにすることも重要なポイントです。シャンプーやコンディショナーをすすぐ際に、背中に流れ落ちたものをしっかりと洗い流してください。洗い残しがマラセチア菌の栄養源になることがあります。入浴の順序として「シャンプー・コンディショナーを最初に行い、最後に背中を洗う」という方法が推奨されることがあります。
また、市販のニキビ用スキンケア製品(サリチル酸配合など)には、アクネ菌への効果はあってもマラセチア菌への効果は期待できません。状況によっては皮膚への刺激となり、かえって炎症を助長させることもあります。マラセチア毛包炎が疑われる場合は、市販のニキビケア商品への依存ではなく、まず医師に相談することをお勧めします。
抗真菌成分を含むシャンプーや石鹸(市販品の中にも一部あります)を予防的に使用することは、再発防止に役立つことがあります。ただし、具体的な使用方法や頻度は医師のアドバイスに従うことが望ましいです。
🔍 クリニックを受診するタイミング

「背中のニキビくらいで病院に行くのは大げさかも」と感じる方も多いかもしれませんが、マラセチア毛包炎は適切な診断と治療が不可欠な疾患です。以下のような状況に当てはまる場合は、早めにクリニックを受診することをお勧めします。
市販のニキビ薬を使用しても改善しない場合、または使用してから悪化した場合は受診のサインです。通常のニキビに効果的な薬が効かないということは、別の疾患が原因である可能性が高く、マラセチア毛包炎はその代表例のひとつです。
皮膚科でニキビの治療(抗生物質など)を受けているにもかかわらず、症状が改善しない場合も受診の目安となります。前述の通り、抗生物質の使用がマラセチア菌のバランスを崩す一因となることもあります。
背中に広がるブツブツが強いかゆみを伴っている場合も、マラセチア毛包炎を疑う理由になります。ニキビと思って放置していたが、実はかゆみを伴うマラセチア毛包炎だったというケースは珍しくありません。
発疹の範囲が広がっている・発疹の数が増えている場合は、早期の受診が必要です。放置するほど治療に時間がかかることがあります。
また、免疫機能が低下しやすい状況(病気の治療中・ステロイドや免疫抑制剤の服用中・糖尿病の管理中など)にある方は、背中のニキビ様症状が現れた段階で早めに受診することが賢明です。
受診する際は、皮膚科や美容皮膚科・ニキビ専門クリニックに相談するのがよいでしょう。「いつ頃から症状があるか」「どのようなケアをしてきたか」「どんな薬や製品を使ったか」などを整理しておくと、スムーズに診察を受けられます。
アイシークリニック池袋院では、ニキビ・ニキビ跡の治療をはじめ、マラセチア毛包炎などの皮膚トラブルについてもご相談いただけます。背中のニキビに悩まれている方は、お気軽にご相談ください。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「背中のニキビが市販薬を使っても一向に改善しない」というご相談をいただく患者様の中に、マラセチア毛包炎が原因であったケースが少なくありません。通常のニキビと見た目が非常に似ているため自己判断が難しく、誤ったケアを続けることで症状が長引いてしまう方も多くいらっしゃいます。かゆみを伴う均一な背中のブツブツにお悩みの方は、ぜひ早めにご相談いただき、正確な診断のもとで適切な治療を受けていただくことをお勧めします。」
💪 よくある質問
マラセチア毛包炎は、均一な大きさの小さな丘疹や膿疱が背中・胸などの体幹部に広がり、かゆみを伴うことが多いのが特徴です。一方、通常のニキビは顔のTゾーンに多く、かゆみより痛みを感じやすい傾向があります。ただし見た目が非常に似ているため、自己判断は難しく、専門クリニックでの診断をお勧めします。
市販のニキビ薬はアクネ菌に対して効果がありますが、マラセチア毛包炎の原因は真菌(酵母)であるマラセチア菌のため、ニキビ用の抗菌薬は効果がありません。場合によっては症状を悪化させることもあります。改善しない場合は、皮膚科や専門クリニックで正確な診断を受けることが重要です。
治療には抗真菌薬が使用されます。軽度から中等度の場合はケトコナゾールなどの外用薬(塗り薬・シャンプータイプ)が中心です。症状が強い場合はイトラコナゾールなどの内服薬が処方されることもあります。治療期間は数週間から数か月かかる場合があり、医師の指示に従って継続することが大切です。
油分の多い保湿クリームやオイルはマラセチア菌の栄養源になる可能性があるため、症状がある間は避けましょう。また、ナイロンタオルで強くこすらず優しく洗うこと、シャンプーやコンディショナーを背中にしっかりすすぐことも重要です。市販のニキビ用スキンケア製品はマラセチア菌には効果がないため、使用は控えることをお勧めします。
市販のニキビ薬を使用しても改善しない・悪化した場合、かゆみを伴う均一な背中のブツブツが広がっている場合、または抗生物質によるニキビ治療中にもかかわらず症状が改善しない場合は、早めの受診をお勧めします。当院(アイシークリニック池袋院)でもマラセチア毛包炎を含む皮膚トラブルのご相談に対応しております。
🎯 まとめ
背中ニキビとマラセチア菌の関係についてまとめると、以下のポイントが重要です。
マラセチア菌は皮膚の常在菌であり、特定の条件が整うと過剰に増殖してマラセチア毛包炎を引き起こします。背中は皮脂が多く、汗をかきやすく蒸れやすいため、マラセチア菌が増殖しやすい環境になりがちです。
マラセチア毛包炎は通常のニキビと見た目が似ていますが、原因が異なるため治療法も異なります。アクネ菌に対する抗生物質はマラセチア菌には効果がなく、抗真菌薬による治療が必要です。
症状の特徴として、均一な小さな丘疹・膿疱・かゆみが挙げられます。市販のニキビ薬で改善しない場合や、かゆみを伴う背中の発疹がある場合は、マラセチア毛包炎を疑い、医療機関で正確な診断を受けることが大切です。
治療は外用または内服の抗真菌薬が基本となります。治療と並行して、汗・蒸れ・油分の多いスキンケア製品・免疫低下などのリスク要因を排除することが、改善と再発予防のカギです。
スキンケアでは、皮膚をこすりすぎない・油分の多い製品を避ける・シャンプーやコンディショナーを背中にしっかりすすぐ・適度な洗浄力の製品を使うなどの点を意識しましょう。
背中のニキビが長引いている・市販薬が効かない・かゆみを伴うという方は、自己判断せずに専門のクリニックへ相談することをお勧めします。正しい診断と適切な治療によって、多くのケースで改善が期待できます。悩みを一人で抱え込まず、まずは専門家の意見を聞いてみましょう。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – マラセチア毛包炎・癜風・脂漏性皮膚炎などマラセチア菌が関与する皮膚疾患の診断基準・治療ガイドラインに関する情報
- PubMed – マラセチア毛包炎の原因・症状・抗真菌薬による治療効果に関する国際的な臨床研究・査読論文
- 国立感染症研究所 – 真菌(酵母)による皮膚感染症のメカニズム・常在菌の異常増殖・免疫低下との関係に関する基礎情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務