
50代に入ってから、唇の荒れが気になりはじめたという方は少なくありません。若い頃はリップクリームを塗れば翌朝にはツルツルに戻っていたのに、いつの間にか縦じわが深くなり、皮むけが繰り返されるようになった——そんな変化を感じている方も多いのではないでしょうか。唇の荒れは、加齢やホルモンバランスの変化、生活習慣など、さまざまな要因が絡み合って起こります。この記事では、50代の唇荒れの原因をわかりやすく解説するとともに、日常生活で実践できるケア方法や、医療機関での治療選択肢まで幅広くご紹介します。
目次
- 50代の唇荒れとは?若い頃との違い
- 50代に唇が荒れやすくなる主な原因
- ホルモン変化が唇に与える影響
- 唇荒れのサイン別・考えられる原因と対処法
- 日常生活でできる唇荒れのケア方法
- やってはいけないNG行動
- 食事・栄養面からのアプローチ
- 市販品の選び方と使い方のコツ
- 医療機関で相談すべき唇荒れのサイン
- クリニックでの治療選択肢
- まとめ
この記事のポイント
50代の唇荒れは加齢・ホルモン変化・ターンオーバー遅延が主因。こまめな保湿、ビタミンB群・C・E・亜鉛の摂取が基本対策。改善しない場合はアイシークリニックでヒアルロン酸注入やレーザー治療も選択肢となる。
🎯 50代の唇荒れとは?若い頃との違い
唇は顔の中でも特に皮膚が薄い部位です。通常の皮膚とは異なり、汗腺や皮脂腺をほとんど持たないため、自ら潤いを補う機能がとても限られています。さらに、外気に常にさらされ、食事や会話などの動作によって日々大きな刺激を受けています。
若い頃であれば、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)が活発なため、多少荒れても比較的短期間で回復できます。しかし50代になると、ターンオーバーの周期が延長し、回復力が低下してきます。また、コラーゲンやエラスチンの産生量が減少することで、唇のふっくらとした張りが失われ、縦じわが目立ちやすくなります。
若い頃の唇荒れは一時的なものであることが多いのに対し、50代の唇荒れは慢性化しやすい点が大きな違いです。さらに、乾燥だけでなく、色素沈着や縦じわの増加、ふっくら感の消失なども加わることで、見た目の変化が気になるケースも増えてきます。
Q. 50代で唇の縦じわが深くなる主な原因は?
50代の唇の縦じわは、加齢によるコラーゲン・エラスチンの産生低下と、女性ではエストロゲン減少による皮膚の保水力低下が主な原因です。ターンオーバーの周期も40〜60日に延長するため、唇の回復力が落ちて縦じわが慢性的に目立ちやすくなります。
📋 50代に唇が荒れやすくなる主な原因
50代に唇が荒れやすくなる背景には、複数の要因が重なっていることがほとんどです。ここでは代表的な原因を整理します。
🦠 加齢による皮膚機能の低下
加齢とともに皮膚のバリア機能が低下します。皮膚の最外層にある角質層は、細菌や紫外線、乾燥などの外的刺激から体を守る役割を持っていますが、年齢を重ねるにつれてその機能が衰えていきます。唇は皮脂腺を持たないため、バリア機能が低下すると水分が失われやすく、乾燥状態に陥りやすくなります。
👴 ターンオーバーの遅延
皮膚のターンオーバーとは、古い角質が剥がれ落ちて新しい細胞に置き換わるサイクルのことです。20代では約28日周期とされていますが、50代になるとこのサイクルが40〜60日程度まで延びるといわれています。ターンオーバーが遅くなると、古い角質が蓄積されやすくなり、唇の表面がザラついたり、皮むけが生じやすくなります。
🔸 乾燥した環境
エアコンの使用が増える季節や、冬場の乾燥した空気は、唇の水分を急速に蒸発させます。特に暖房が効いた室内は湿度が著しく低下するため、意識的な保湿ケアが必要になります。
💧 紫外線ダメージの蓄積
唇は皮膚と同様に紫外線の影響を受けます。長年にわたって紫外線を浴び続けることで、コラーゲンやエラスチンが破壊され、唇のシワや色素沈着が引き起こされます。特に下唇は上を向いており、紫外線が当たりやすい構造になっているため、ダメージが蓄積されやすい部位でもあります。
✨ 水分摂取不足
体全体の水分量が不足すると、唇の乾燥も悪化します。忙しい日常の中でつい水分補給を忘れがちになることが、唇荒れの一因となることがあります。
📌 口呼吸の習慣
鼻が詰まっていたり、無意識のうちに口で呼吸する習慣があると、呼気によって唇の水分が蒸発しやすくなります。就寝中の口呼吸も、朝起きたときの唇の乾燥感につながります。
💊 ホルモン変化が唇に与える影響
50代は、女性にとって更年期を迎える時期であり、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が大きく変動・低下する時期でもあります。このホルモンの変化が、唇荒れに直接的・間接的な影響を与えています。
エストロゲンはコラーゲンの生成を促進し、皮膚の水分保持能力を高める働きがあるため、エストロゲンが減少すると皮膚全体が乾燥しやすくなります。これは唇も例外ではなく、唇のふっくら感が失われたり、縦じわが増えたりといった変化が起こりやすくなります。
また、更年期には自律神経の乱れが生じやすくなります。自律神経が乱れると血流が滞り、皮膚や唇への栄養供給が不十分になることがあります。その結果、唇の色がくすんだり、回復力が低下したりするケースも見られます。
さらに、更年期に伴う睡眠の質の低下もホルモンを通じて唇荒れに影響します。良質な睡眠は皮膚のターンオーバーを促進しますが、睡眠が十分でないと肌の回復が遅れ、唇の荒れが長引きやすくなります。
男性も50代になると男性ホルモン(テストステロン)の分泌が徐々に低下します。テストステロンも皮膚の保湿機能に関与しているため、男性でも年齢とともに唇の乾燥を感じやすくなる傾向があります。
Q. 唇を舐めると乾燥が改善されますか?
唇を舐めても乾燥は改善されません。唾液に含まれる消化酵素が唇の皮膚を刺激するうえ、唾液が蒸発する際に唇本来の水分も一緒に奪われ、乾燥がさらに悪化します。乾燥を感じたら、ヒアルロン酸やセラミド配合のリップクリームをこまめに塗ることが正しい対処法です。
🏥 唇荒れのサイン別・考えられる原因と対処法
唇荒れにもさまざまなタイプがあります。症状のサインによって、考えられる原因や対処法が異なります。
▶️ 乾燥してカサカサする
最も一般的な唇荒れのサインです。水分保持機能の低下や外気の乾燥が主な原因です。リップクリームや保湿剤をこまめに塗布することが基本的な対処法になります。特に、ヒアルロン酸やセラミドが含まれた保湿力の高い製品を選ぶとよいでしょう。
🔹 皮むけが繰り返される
ターンオーバーの乱れや、唇を舐める癖、皮をむく習慣などが原因として考えられます。荒れた皮が気になっても、無理に剥がすと傷がつき、悪循環に陥ります。保湿ケアを続けながら、自然に剥がれるのを待つことが大切です。
📍 縦じわが目立つ
加齢によるコラーゲンの減少やエストロゲンの低下が主な原因です。乾燥が重なると縦じわはさらに目立ちやすくなります。保湿ケアに加え、コラーゲン産生をサポートする食事やサプリメント、クリニックでの治療が有効な場合があります。
💫 唇の端(口角)が切れる
口角炎と呼ばれる状態で、ビタミンB群(特にビタミンB2・B6)の不足、免疫力の低下、カンジダ菌などの感染が原因として考えられます。口角のひび割れが繰り返される場合は、栄養不足を疑うとともに、悪化する前に皮膚科を受診することをおすすめします。
🦠 赤みや腫れ、かゆみがある
リップコスメや歯磨き粉、食品などに含まれる成分へのアレルギー反応、または接触性皮膚炎が疑われます。使用しているコスメや食品を見直し、症状が続く場合はアレルギー検査を受けると原因を特定しやすくなります。
👴 色素沈着・唇の色がくすむ
紫外線ダメージの蓄積、喫煙、ホルモン変化などが原因となります。唇専用のUVケア製品を使用し、日焼け止め成分が配合されたリップを活用することが予防になります。
⚠️ 日常生活でできる唇荒れのケア方法
50代の唇荒れには、日常的なケアを地道に続けることが改善への近道です。以下に、実践しやすいケア方法をまとめます。
🔸 こまめな保湿を習慣にする
唇はもともと皮脂腺を持たないため、外から潤いを補う必要があります。リップクリームや保湿バームを外出前・食後・就寝前などこまめに塗る習慣をつけましょう。特に就寝前の保湿は、睡眠中の乾燥を防ぐうえで非常に効果的です。
💧 リップパックで集中保湿する
週に1〜2回、唇専用のリップパック(リップマスク)を取り入れることで、より集中的な保湿ケアができます。市販のリップパックを使用するか、ワセリンをたっぷり塗ってラップで蓋をする簡単な方法でも代用できます。
✨ 室内の湿度を管理する
乾燥しやすい季節には加湿器を活用し、室内の湿度を50〜60%程度に保つことを意識しましょう。エアコンを使用する際は特に湿度が下がりやすいため、加湿器との併用がおすすめです。
📌 水分をしっかり摂る
体内の水分が不足すると、皮膚や唇の乾燥が悪化します。1日1.5〜2リットルを目安にこまめな水分補給を心がけましょう。ただし、カフェインを多く含む飲料(コーヒーや緑茶など)は利尿作用があり、逆に水分を排出してしまうことがあるため、水や麦茶などを中心に摂取するとよいでしょう。
▶️ マスクの素材に気をつける
マスクの着用が習慣になっている方は、素材による摩擦や、マスク内の蒸れと乾燥の繰り返しが唇荒れを悪化させることがあります。肌当たりが柔らかく通気性の良い素材を選ぶとともに、マスクを外した後はすぐに保湿を行う習慣をつけましょう。
🔹 リップメイクのオフを丁寧に
口紅やリップライナーのメイクオフは、ゴシゴシと強くこすらないことが大切です。リップ専用のクレンジングオイルやミルクタイプのクレンジングをコットンに含ませて、優しくなじませてから拭き取るようにしましょう。クレンジング後は必ず保湿を忘れずに。
🔍 やってはいけないNG行動
唇荒れを改善しようとして、無意識のうちにやってしまいがちなNG行動があります。以下の行動は唇の状態を悪化させることがあるため、意識的に避けることが重要です。
📍 唇を舐める
唇が乾燥するとつい舐めてしまいがちですが、これは逆効果です。唾液には消化酵素が含まれており、唇の皮膚を刺激します。また、唾液が蒸発する際に唇の水分も一緒に奪われるため、乾燥がさらに進んでしまいます。
💫 荒れた皮を無理にむく
気になって荒れた皮を引っ張ったり、無理に剥がしたりすると、皮膚を傷つけて出血したり、傷跡が残ったりすることがあります。炎症が起きることで、さらに荒れが悪化する悪循環につながります。
🦠 スクラブで過度に角質除去する
唇のざらつきを解消したいと、砂糖などを使ったスクラブケアを頻繁に行う方もいますが、やり過ぎは皮膚を傷めます。スクラブは週に1回程度の頻度にとどめ、刺激の少ない方法で優しく行いましょう。
👴 熱いお湯での洗顔・入浴
熱いお湯は皮膚の天然保湿成分を洗い流してしまいます。洗顔や入浴の際は、ぬるめのお湯(38〜40度程度)を使用し、唇にも直接熱いシャワーが当たらないよう気をつけましょう。
🔸 唇荒れの状態での刺激物摂取
唇が荒れているときに、スパイシーな食べ物や柑橘類、塩気の強い食べ物を多く摂ると、刺激となって症状が悪化することがあります。荒れがひどい時期は刺激物を控え、回復を優先させましょう。
Q. 唇荒れの改善に役立つ食事・栄養素は何ですか?
50代の唇荒れには、口角炎予防のビタミンB2・B6、コラーゲン合成を助けるビタミンC、抗酸化と血行促進に働くビタミンE、ターンオーバーを促す亜鉛、バリア機能を高めるオメガ3脂肪酸が重要です。レバー・青魚・ブロッコリー・アーモンドなどを日常の食事に積極的に取り入れましょう。
📝 食事・栄養面からのアプローチ
唇の健康を内側から支えるためには、日々の食事で必要な栄養素を意識的に摂ることが大切です。50代の唇荒れに特に関係の深い栄養素をご紹介します。
💧 ビタミンB群
ビタミンB2(リボフラビン)は皮膚や粘膜の健康を維持するために欠かせない栄養素です。不足すると口角炎や口内炎、唇の荒れが起こりやすくなります。レバー、卵、乳製品、納豆などに多く含まれています。ビタミンB6も皮膚の代謝に関わっており、鶏肉、マグロ、バナナなどから摂取できます。
✨ ビタミンC
ビタミンCはコラーゲンの合成を助け、皮膚のハリと弾力を保つうえで重要な役割を担います。また、抗酸化作用によって紫外線ダメージによる老化を防ぐ効果も期待できます。ブロッコリー、パプリカ、キウイフルーツ、いちごなどに豊富に含まれています。
📌 ビタミンE
ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、細胞の酸化ダメージを防ぎます。血行を促進する効果もあり、唇への栄養供給を助けます。アーモンドやひまわり油、アボカド、かぼちゃなどに多く含まれています。
▶️ 亜鉛
亜鉛は皮膚のターンオーバーを促進し、傷の回復を助けるミネラルです。不足すると皮膚や粘膜のトラブルが起きやすくなります。牡蠣、牛肉、豚レバー、大豆製品などに多く含まれています。
🔹 必須脂肪酸
オメガ3脂肪酸などの必須脂肪酸は、皮膚のバリア機能を高め、保湿力を維持するうえで重要です。青魚(サバ、イワシ、サーモン)、亜麻仁油、くるみなどから摂取することができます。
📍 コラーゲン・タンパク質
コラーゲンは皮膚の弾力を保つために不可欠な成分です。体内では食事から摂ったタンパク質をもとにコラーゲンが合成されます。肉類、魚類、大豆製品などのタンパク質源をしっかり摂ることが、唇のハリ維持につながります。
💡 市販品の選び方と使い方のコツ
唇荒れのケアに使う市販のリップ製品は数多くありますが、成分や特性を理解したうえで選ぶことが大切です。
💫 保湿成分をチェックする
リップケア製品を選ぶ際は、保湿成分が含まれているかどうかを確認しましょう。ヒアルロン酸やセラミドは水分を保持する機能に優れており、乾燥が気になる50代の唇に特に適しています。ワセリンは皮膚の表面に薄いバリアを作って水分の蒸発を防ぐ封鎖剤(オクルーシブ剤)として働き、シンプルで刺激が少ない成分です。
🦠 メントール・香料・着色料に注意

メントールを含む製品はすっきりした清涼感がありますが、繰り返し使用すると唇の皮膚を刺激することがあります。また、香料や着色料はアレルギーの原因となることがあるため、敏感な方は無香料・無着色のシンプルな製品を選ぶことをおすすめします。
👴 医薬部外品・医薬品リップを活用する
ビタミンEやビタミンB群などが配合された医薬部外品のリップクリームは、保湿だけでなく皮膚の代謝を助ける成分が含まれており、50代の唇荒れにより効果的なケアが期待できます。薬局で手軽に入手できるため、通常のコスメと使い分けるのも一つの方法です。
🔸 UVカット機能付きリップを選ぶ
唇も紫外線ダメージを受ける部位であるため、日中使用するリップにはSPF(紫外線防止指数)が配合されたものを選ぶと、紫外線による老化ダメージを軽減できます。外出前の塗布を習慣にしましょう。
💧 使い方のポイント
リップクリームは1日に何度も薄く塗り重ねるよりも、1回の量をたっぷり塗ることで効果が高まります。特に就寝前は多めに塗り、唇全体を覆うようにすると翌朝の潤いが持続しやすくなります。唇の輪郭から中心に向かって塗り広げると均一に伸びます。
Q. 唇荒れでクリニックを受診する目安と治療法は?
自己ケアを2週間続けても改善しない場合や、ただれ・水疱・しこりが見られる場合は早めに医療機関へ相談することが重要です。アイシークリニックでは、唇のボリューム回復に有効なヒアルロン酸注入、縦じわへのボツリヌストキシン注射、色素沈着にはレーザー治療など、状態に合わせた治療を提案しています。
✨ 医療機関で相談すべき唇荒れのサイン
日常的なケアを続けても改善しない場合や、以下のような症状が見られる場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
✨ 2週間以上改善しない唇荒れ
自己ケアを2週間続けても症状が改善しない、または悪化している場合は、背後に何らかの疾患や感染が関与している可能性があります。皮膚科への受診を検討しましょう。
📌 ただれ・びらんがある
唇の表面がただれたり、びらん(皮膚が欠損した状態)が生じている場合は、感染症(ヘルペスウイルス感染など)や皮膚炎が疑われます。
▶️ 水疱(水ぶくれ)が繰り返しできる
唇や口周りに水疱が繰り返しできる場合、単純ヘルペスウイルスによる口唇ヘルペスの可能性があります。抗ウイルス薬による治療が必要なため、早めに受診することが大切です。
🔹 唇にできものがある
唇に硬いしこりや潰瘍ができている場合は、まれに口腔がんなどの重篤な疾患の可能性もゼロではありません。特に長期間変化しないしこりや潰瘍は、専門医への相談が必要です。
📍 アレルギー症状が疑われる
唇の赤み、腫れ、かゆみが特定のコスメや食品を使用・摂取した後に出る場合は、アレルギー性接触皮膚炎が疑われます。パッチテストなどのアレルギー検査が必要な場合があります。
📌 クリニックでの治療選択肢
50代の唇荒れや唇の老化に対して、医療機関やクリニックでは日常ケアだけでは対処しにくい部分に働きかける専門的な治療を受けることができます。アイシークリニック池袋院でも相談可能な治療の選択肢をご紹介します。
💫 ヒアルロン酸注入
加齢によって失われたボリュームを補い、唇のふっくら感を取り戻す治療です。ヒアルロン酸は元々体内に存在する成分であり、比較的安全性が高いとされています。縦じわを目立たなくする効果も期待でき、ナチュラルな仕上がりを希望する方に選ばれやすい治療です。効果は注入量や製剤の種類によって異なりますが、概ね6ヶ月〜1年程度持続します。
🦠 ボツリヌストキシン注射
口周りの筋肉の緊張を緩めることで、唇周辺の縦じわ(いわゆる「梅干しじわ」や「喫煙者じわ」)を改善する治療です。唇を噛む癖がある方や、口周りの筋肉が過度に緊張している方にも適している場合があります。効果は3〜6ヶ月程度持続します。
👴 レーザートーニング・IPL治療
紫外線や加齢によって生じた唇の色素沈着やくすみに対して、光エネルギーを使ったレーザーやIPL(光治療)が有効な場合があります。メラニン色素に働きかけることで、唇の色調を整える効果が期待できます。
🔸 医療用保湿剤・外用薬の処方
市販のリップケア製品では改善しない乾燥や皮膚炎に対して、医師の判断のもとでステロイド外用薬や保湿剤が処方されることがあります。口角炎や感染症に対しては、抗真菌薬や抗ウイルス薬が処方される場合もあります。
💧 高濃度ビタミン点滴・サプリメント処方
皮膚の代謝や抗酸化を内側からサポートするために、高濃度ビタミンC点滴やビタミンB群・亜鉛などのサプリメントを医師が処方するケースもあります。食事だけでは摂取が難しい量の栄養素を効率的に補える方法です。
✨ PRP(血小板リッチプラズマ)療法
自身の血液から抽出した成長因子を多く含む血漿(血小板リッチプラズマ)を注入することで、コラーゲン産生を促進し、皮膚の再生を助ける治療です。自己由来の成分を使用するため、アレルギーリスクが低く、皮膚の質そのものを改善することが期待されています。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「50代になってから唇の乾燥や縦じわが気になりはじめたというご相談は、当院でも非常に多くいただいています。ホルモンバランスの変化やターンオーバーの遅延など、複数の要因が重なっていることがほとんどですので、まずは日常の保湿ケアと栄養バランスを整えることが土台となります。それでも改善が見られない場合や、見た目のお悩みが続く場合は、お一人で抱え込まず早めにご相談いただくことで、一人ひとりの状態に合った適切なアプローチをご提案できますので、どうぞお気軽にお越しください。」
🎯 よくある質問
加齢によるターンオーバーの遅延(50代では40〜60日周期に延長)、皮膚バリア機能の低下、女性ではエストロゲンの減少によるコラーゲン産生の低下などが重なることが主な原因です。唇は皮脂腺を持たないため水分が失われやすく、若い頃より荒れが慢性化しやすい傾向があります。
唇を舐めることは逆効果です。唾液に含まれる消化酵素が唇の皮膚を刺激するうえ、唾液が蒸発する際に唇本来の水分も奪われ、乾燥がさらに悪化します。乾燥を感じたらリップクリームや保湿バームをこまめに塗ることが正しい対処法です。
特にビタミンB2・B6(口角炎予防)、ビタミンC(コラーゲン合成促進)、ビタミンE(抗酸化・血行促進)、亜鉛(ターンオーバー促進)、オメガ3脂肪酸(バリア機能強化)が重要です。レバー・青魚・ブロッコリー・アーモンドなどを日々の食事に取り入れることを意識しましょう。
ヒアルロン酸・セラミド・ワセリンなど保湿成分が含まれた製品を選びましょう。メントール・香料・着色料は皮膚を刺激する場合があるため、敏感な方は無香料・無着色のものが安心です。また、日中使用するリップにはSPF配合のものを選ぶと紫外線ダメージの予防にもなります。
2週間以上ケアを続けても改善しない場合や、ただれ・びらん・水疱が繰り返しできる場合は受診をおすすめします。また、唇に硬いしこりや潰瘍がある場合は専門医への相談が必要です。
📋 まとめ
50代の唇荒れは、加齢、ホルモン変化、ターンオーバーの遅延、乾燥、紫外線ダメージなど、さまざまな要因が重なって起こります。若い頃とは異なり、一度荒れると回復に時間がかかりやすいのが特徴ですが、正しいケアを継続することで改善・予防が可能です。
日常ケアの基本はこまめな保湿です。保湿成分が配合されたリップ製品を日中・就寝前に欠かさず使用し、水分補給や適切な栄養摂取、室内の湿度管理も組み合わせていきましょう。唇を舐める、荒れた皮をむくといったNG行動を意識して避けることも大切です。
食事面では、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛、必須脂肪酸など、皮膚の健康を支える栄養素を積極的に摂るよう心がけましょう。バランスの良い食生活が、内側からの唇ケアにつながります。
日常ケアだけでは改善が難しい場合や、見た目のお悩み(縦じわ・ボリューム不足・色素沈着など)が気になる場合は、クリニックへの相談も選択肢の一つです。唇荒れが気になりはじめたら、早めにご相談されることをおすすめします。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 皮膚のバリア機能・ターンオーバーの仕組み、接触性皮膚炎・口角炎などの皮膚疾患に関する診療ガイドラインおよび一般向け情報として参照
- 厚生労働省 – ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンE・亜鉛・必須脂肪酸など、唇荒れに関連する栄養素の食事摂取基準および健康への影響に関する情報として参照
- PubMed – エストロゲン低下と皮膚コラーゲン産生の減少・皮膚乾燥との関連、更年期における皮膚老化メカニズムに関する科学的根拠(査読済み論文)として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務