【医師監修】ワキガのセルフチェック方法|耳垢や衣類の黄ばみで分かる?原因から治療法まで徹底解説

「もしかして自分はワキガかもしれない」と不安を感じたことはありませんか。ワキガは医学的には腋臭症(えきしゅうしょう)と呼ばれ、脇の下から独特のにおいを発する状態を指します。日本人の約10%がワキガ体質といわれていますが、自分がワキガかどうかを正確に判断するのは意外と難しいものです。においは長時間嗅いでいると慣れてしまうため、自分自身の体臭を客観的に評価することが困難だからです。

本記事では、ワキガのセルフチェック方法から、原因、症状の特徴、医療機関での診断方法、そして治療法まで、ワキガに関する情報を詳しく解説します。ワキガかもしれないと悩んでいる方や、正しい対処法を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。


目次

  1. ワキガ(腋臭症)とは
  2. ワキガの原因とメカニズム
  3. ワキガのセルフチェック方法
  4. ワキガと耳垢の関係
  5. 医療機関でのワキガ診断
  6. ワキガと多汗症の違い
  7. ワキガの治療方法
  8. 日常生活でできるワキガ対策
  9. ワキガに関するよくある質問
  10. まとめ

🏥 ワキガ(腋臭症)とは

ワキガとは、脇の下から独特の強いにおいを発する状態のことで、医学的には腋臭症(えきしゅうしょう)と呼ばれています。このにおいは一般的な汗臭さとは異なり、以下のような表現で形容されます。

  • ネギやタマネギのようなにおい
  • 鉛筆の芯のようなにおい
  • カレースパイスのようなにおい
  • 酢のようなにおい

ワキガは国際疾病分類(ICD-10)においてL75.0として正式に分類されており、単なる体質の問題ではなく、医学的に治療が必要な疾患として位置づけられています。厚生労働省の診療報酬点数表においても「皮下汗腺除去術」として保険適用の手術が認められており、症状が重度の場合は保険診療で治療を受けることが可能です。

日本人のワキガ体質の割合は約10%程度といわれています。これは欧米人と比較すると低い割合です。欧米では約70〜100%の人がワキガ体質であるとされ、体臭は生理学的な現象として受け止められています。

そのため、ワキガの治療は主に日本、韓国、台湾、中国の一部など、東アジア地域で積極的に行われています。日本人は体臭に対する意識が強い傾向があり、においに関する悩みがコンプレックスとなりやすく、日常生活や対人関係に支障をきたすケースも少なくありません。

ワキガの発症時期は思春期以降が一般的で、アポクリン汗腺が活発になる時期と一致しています。平均発症年齢は男性が18歳、女性が16歳というデータがあり、女性の方が性徴が早いため発症も早い傾向にあります。また、ワキガは加齢とともに症状が軽減していく傾向がありますが、中年期以降は加齢臭と混在することもあるため、総合的なケアが必要になります。

🔬 ワキガの原因とメカニズム

💧 汗腺の種類と役割

人間の皮膚には汗を分泌する器官として、エクリン腺アポクリン腺という2種類の汗腺があります。それぞれの汗腺は異なる役割を持ち、分泌される汗の成分も大きく異なります。

エクリン腺の特徴:

  • 全身の皮膚にほぼ均等に分布
  • 主に体温調節を目的として汗を分泌
  • 99%が水分で、残りはわずかな塩分
  • サラサラとした透明な汗
  • 蒸発しやすく、拭き取ればにおいはほとんど気にならない

アポクリン腺の特徴:

  • 脇の下、耳の中(外耳道)、乳輪、陰部、肛門周辺に集中分布
  • 脂肪酸、タンパク質、脂質、糖質、アンモニア、鉄分、色素(リポフスチン)などが含まれる
  • 粘り気があり、乳白色で濁っている
  • においの原因となる

⚗️ においが発生するメカニズム

ワキガのにおいが発生するメカニズムは、アポクリン腺から分泌された汗が皮膚表面の常在菌によって分解されることで起こります。

アポクリン腺からの汗自体は実は無臭です。しかし、この汗に含まれる脂肪酸やタンパク質などの成分が、皮膚表面に生息している細菌(主にブドウ球菌などのグラム陽性球菌)によって分解されると、3メチル2へキセノイン酸という物質が生成され、これがワキガ特有のにおいの原因となります。

つまり、ワキガのにおいは「アポクリン腺からの分泌物」と「皮膚表面の細菌」の2つの要素が組み合わさることで発生します。さらに、エクリン腺から出る無臭の汗も、大量にかいた場合にはアポクリン腺の汗と混ざり合い、においを周囲に拡散させる役割を果たすことがあります。

また、アポクリン腺からは衣類の黄ばみの原因となる物質も分泌されます。主な成分はリポフスチンというタンパク質と脂質からなる複合体で、黄褐色の顆粒状色素であるため、白いシャツなどの脇部分に黄色いシミを残すことがあります。

🧬 遺伝との関係

ワキガは遺伝的な要素が強く関係しています。ワキガは顕性遺伝(優性遺伝)し、親子ともに症状が現れることが多いです。アポクリン汗腺の数や大きさは遺伝によって決まっており、生まれつきその量が決まっています。

  • 両親がともにワキガ体質:子どもに遺伝する確率は約80%
  • 片方の親がワキガ体質:子どもに遺伝する確率は約50%
  • 祖父母からの隔世遺伝も可能性あり

最近の研究では、16番目の染色体にあるABCC11遺伝子がワキガや耳垢の性状に関与していることが解明されています。この遺伝子の型がA/Aの場合は乾型耳垢(乾いている耳垢)、G/GやG/Aの場合は湿型耳垢(湿っている耳垢)となり、湿型の遺伝子を持っている方の多くがワキガ体質であるとされています。

🍽️ 生活習慣との関係

アポクリン汗腺の数は生まれつき決まっていますが、生活習慣によってその活動が活発化し、においが強くなることがあります。

食生活の影響:

  • 動物性脂肪やコレステロール、赤身肉の大量摂取
  • 揚げ物や油の多い肉
  • バターやマーガリンなどの乳製品
  • ジャンクフードやスナック菓子

これらの食品は皮脂分泌を増加させ、アポクリン汗腺の働きを活性化させるためです。

アルコールとタバコの影響:
体内で消化しきれなかったアルコールは汗として分泌されるため、飲酒後はにおいが強くなる傾向があります。また、アルコールはアポクリン汗腺とエクリン汗腺の両方を刺激する働きがあるため、ワキガ臭をさらに強める可能性があります。タバコに含まれるニコチンも汗腺を刺激する働きがあり、体臭を強くする原因となります。

ストレスの影響:
ストレスや精神的な緊張もワキガの症状に影響します。緊張したときに出る汗は、アポクリン腺からの分泌を促進することがあり、においが強くなる傾向があります。

✅ ワキガのセルフチェック方法

自分がワキガかどうかを判断するには、いくつかのセルフチェック方法があります。ただし、においの感じ方には個人差があり、自己判断には限界があることを理解しておくことが大切です。以下のチェック項目を参考に、複数の項目に該当する場合は専門の医療機関への相談を検討しましょう。

🧻 ガーゼテスト

医療機関で実際に行われている診断方法を、自分でも試すことができます。清潔なガーゼやティッシュペーパーを脇の下に約5分間挟み、その後ににおいを確認します。軽く体を動かしたり、階段の昇り降りをしたりして、少し汗ばむ状態で行うとより正確に判断できます。独特のにおいが感じられる場合は、ワキガの可能性があります。

👂 耳垢の状態

耳垢が湿っている(ベタベタしている、キャラメル状である)場合、ワキガ体質の可能性が高いとされています。これは、耳の中にはアポクリン腺のみが存在するため、アポクリン腺からの分泌が多い人は耳垢が湿りやすいことに由来します。

調査によると、湿性耳垢の人の約80%が腋臭症を罹患しているという報告があります。ただし、耳垢が湿っていても必ずしもワキガであるとは限らず、湿性耳垢でもワキガではなかったという人が約20%いるという報告もあります。

👕 衣類の黄ばみ

白いシャツや下着の脇部分が黄色く変色しやすい場合、ワキガの可能性があります。この黄ばみは、アポクリン腺から分泌されるリポフスチンという色素成分が原因です。エクリン腺からの汗が多い場合でも汗ジミはできますが、黄色く変色することは少ないです。

  • 黄ばみの境目がはっきりしているほど、ワキガの可能性が高い
  • 黄ばみの色が濃いほど、においも強い傾向がある

👨‍👩‍👧‍👦 家族歴

両親や兄弟、祖父母など血縁者にワキガの人がいる場合、自身もワキガ体質である可能性が高くなります。前述のとおり、ワキガは優性遺伝するため、家族歴は重要なチェックポイントです。

🦲 脇毛の状態

脇毛が濃い、多い場合は、アポクリン腺の数も多い可能性があります。アポクリン腺は毛穴の中に存在するため、脇毛が多いということは脇の毛穴が多く、それに伴いアポクリン腺も多い可能性が高いと考えられています。

また、脇毛には汗を留めて細菌を繁殖させやすくする性質があるため、においが強くなりやすい環境を作ります。

👥 周囲からの指摘

家族や友人など周囲の人から、においについて指摘されたことがあるかどうかも重要な判断材料です。自分のにおいは長時間嗅いでいると慣れてしまい、自覚しにくいものです。他人からの指摘は客観的な評価として参考になります。

高桑康太 医師・当院治療責任者

セルフチェックでワキガの可能性を把握することは重要ですが、においの感じ方には個人差があり、自己判断だけでは限界があります。特に「自己臭恐怖症」といって、実際にはワキガではないのに強いコンプレックスを抱いてしまうケースもあります。正確な診断と適切な治療のためにも、気になる症状があれば専門医への相談をおすすめします。

⚠️ セルフチェックの注意点

上記のチェック項目のうち、3つ以上に該当する場合は、ワキガ体質である可能性が高いといえます。しかし、セルフチェックには限界があることを理解しておくことが大切です。

特に注意が必要なのは、自分のにおいが他人を不快にさせると思い込んでしまう「自己臭恐怖症」の存在です。実際にはワキガではないにもかかわらず、強いにおいがあると思い込んでしまうケースもあります。逆に、周囲はにおいを感じているのに、本人には全く自覚がないというケースもあります。

そのため、セルフチェックで気になる点があれば、専門の医療機関を受診して正確な診断を受けることをおすすめします。

👂 ワキガと耳垢の関係

ワキガと耳垢には深い関係があります。これは、アポクリン汗腺が脇の下だけでなく、耳の中(外耳道)にも存在するためです。耳の穴にはエクリン汗腺は存在せず、アポクリン汗腺のみが分布しています。

🔍 乾性耳垢と湿性耳垢

耳垢は大きく「乾性耳垢(乾いている耳垢)」と「湿性耳垢(湿っている耳垢)」の2種類に分けられます。この違いは、耳の中に存在するアポクリン汗腺から出る汗の量によって決まります。

  • アポクリン汗腺の量が少ない人:乾性耳垢
  • アポクリン汗腺の量が多い人:湿性耳垢

日本人を含む東アジア人は乾性耳垢の人が多く、一方で欧米人や黒人は湿性耳垢の人がほとんどです。これは、前述のABCC11遺伝子の型によるもので、人種による遺伝的な違いを反映しています。

🔗 耳垢とワキガの関連性

耳垢が湿っている人は、脇の下のアポクリン汗腺も多い傾向があり、ワキガになりやすいと考えられています。研究によると、湿性耳垢の人の約80%がワキガ体質であるとされています。

ただし、耳垢が湿っているからといって必ずワキガであるとは限りません。耳垢が湿っていてもワキガではない人も約20%存在します。また、乾性耳垢の人がワキガであるケースは極めてまれですが、完全にないわけではありません。

そのため、耳垢の状態はワキガ体質を推測する一つの目安ではありますが、それだけで断定することはできません。耳垢の状態に加えて、衣類の黄ばみ、家族歴、脇のにおいの強さなど、複数の要素を総合的に判断することが重要です。

🏥 医療機関でのワキガ診断

ワキガかどうかを正確に判断するには、医療機関での専門的な診断が必要です。ワキガの診断は主に皮膚科または形成外科で行われます。

📋 問診

診察ではまず問診が行われます。以下の内容について確認されます:

  • においが気になり始めた時期
  • 家族にワキガ体質の人がいるかどうか(遺伝的背景の確認)
  • 季節や状況によるにおいの変化
  • 普段行っている対策(制汗剤の使用頻度や種類)
  • 他人からにおいを指摘されたことがあるか

🧪 ガーゼテスト

医療機関でのワキガ診断で一般的に行われるのがガーゼテストです。清潔なガーゼを脇の下に挟み、数分間軽く運動(階段の昇り降りなど)をした後、医師がガーゼのにおいを確認して判定します。

ガーゼテストの結果は、以下のようなレベルで評価されることが一般的です:

  • レベル0(においなし)
  • レベル1(ごく軽度のにおい)
  • レベル2(軽度のにおい)
  • レベル3(中等度のにおい)
  • レベル4(強いにおい)
  • レベル5(非常に強いにおい)

一般的に、レベル3以上が手術適応の目安とされていますが、年齢や本人の意思なども考慮して治療方針が決定されます。

ただし、ガーゼテストは医師の嗅覚による主観的な評価であり、厳密に数値化されるわけではありません。そのため、複数の検査結果や症状を総合的に判断して診断が行われます。

🔬 その他の検査

ガーゼテストでの診断が難しい場合、以下の検査が行われることがあります:

  • エピレナミンという成分を注射する分泌負荷試験
  • 耳垢の状態の確認
  • 衣類の黄ばみの有無
  • 視診(脇の皮膚の状態や毛量の確認)

💰 保険適用について

医師の診察により腋臭症と診断された場合、手術治療は保険適用となります。厚生労働省の診療報酬点数表において「皮下汗腺除去術(K008-1)」として明確に定められており、医学的に必要と判断されれば保険診療の対象となります。

ただし、保険適用には「悪臭が著しく、他人の就業や日常生活に支障を生じる事実がある」と医師が判断することが条件となります。症状が軽度の場合は保険適用外となることもあります。

⚖️ ワキガと多汗症の違い

ワキガと多汗症は、どちらも脇に関する悩みですが、原因となる汗腺や症状が異なります。両者の違いを正しく理解しておくことが大切です。

🔄 原因となる汗腺の違い

  • ワキガ:アポクリン腺から分泌される汗が原因で、特有のにおいを発する
  • 多汗症:エクリン腺から分泌される汗の量が異常に多い状態、におい自体は強くない

📊 症状の違い

ワキガの主な症状:

  • 脇から独特の強いにおいが発生
  • 衣類の脇部分が黄色く変色しやすい
  • 運動時や暑い環境で汗をかいた状況でにおいが強くなる

多汗症の主な症状:

  • 日常生活に支障をきたすほどの大量の汗
  • シャツの脇部分が濡れるほど汗をかく
  • においは「汗臭い」程度で、ワキガ特有のにおいとは異なる

🔗 併発するケース

ワキガと多汗症は異なる疾患ですが、両方を併発しているケースも少なくありません。エクリン腺から分泌された大量の汗がアポクリン腺からの汗と混ざり、気化する際にワキガ特有のにおいを拡散させることがあります。

そのため、ワキガと多汗症を併発している場合は、においがより強く感じられやすい傾向があります。

🩺 ワキガの治療方法

ワキガの治療法には、大きく分けて「対症療法」と「根治療法」があります。症状の程度や生活スタイル、希望に応じて適切な治療法を選択することが重要です。

💊 外用薬による治療

軽度から中等度のワキガに対しては、外用薬による治療が行われます。

塩化アルミニウム製剤:

  • 汗腺の出口に作用して発汗を抑制
  • 就寝前に塗布し、翌朝洗い流す
  • 保険適用外のため自費診療

新しい外用薬:

  • エクロックゲル5%
  • ラピフォートワイプ2.5%
  • 原発性腋窩多汗症に対して保険適用
  • 抗コリン作用により発汗を抑制

また、抗生物質の外用薬を使用し、皮膚表面の細菌を減らすことでにおいを抑える方法もあります。

💉 ボツリヌス製剤注射(ボトックス注射)

ボツリヌス製剤(ボトックス)を脇の皮下に注射することで、エクリン汗腺の活動を抑制し、汗の分泌を減少させる治療法です。

特徴:

  • 施術時間:5〜10分程度
  • 効果:注射後2〜3日から現れ始め、約4〜6ヶ月間持続
  • 傷跡が残らない
  • 注射直後から普段通りの生活が可能
  • 定期的な再施術が必要

費用:

  • 重度の原発性腋窩多汗症:保険適用
  • その他の場合:自費診療(1回あたり約3万円〜10万円)

🔪 剪除法(皮弁法)

剪除法(せんじょほう)は、ワキガ治療において最も効果が高いとされる手術法で、保険適用が認められています。皮弁法とも呼ばれます。

手術の内容:

  • 脇のしわに沿って2〜3cm程度切開
  • 皮膚を裏返してアポクリン汗腺を直接目で確認
  • におい原因となるアポクリン汗腺を一つ一つ切除
  • 手術時間:両脇で約90分程度

効果と特徴:

  • 長期追跡調査で90%以上の患者が満足
  • 局所麻酔または全身麻酔
  • 日帰り手術も可能な場合あり
  • 術後1〜2週間は腕を大きく動かすことができない
  • 傷跡が残る可能性あり

費用:
保険適用の場合、3割負担で両脇約4〜5万円程度

📡 ミラドライ

ミラドライは、マイクロ波を用いて汗腺を熱で破壊する治療法です。皮膚を切開せずに治療できるため、傷跡が残らず、ダウンタイムが短いのが特徴です。

治療の仕組み:

  • 専用のハンドピースから脇の皮膚にマイクロ波を照射
  • アポクリン汗腺とエクリン汗腺の両方を熱により凝固
  • 破壊された汗腺は活動を停止し、機能は再生しない
  • 1回の照射で約70〜80%の汗腺が破壊される

特徴:

  • 施術時間:約1時間程度
  • 翌日から入浴可能
  • 効果は半永久的
  • 治療12ヶ月後の時点で88%の人が脇のにおいが気にならなくなったと回答
  • 厚生労働省の薬事承認を受けた医療機器

費用:
ワキガ治療目的での使用は保険適用外(自費診療)
両脇で20万円〜45万円程度が相場

🔧 その他の治療法

ビューホット:

  • 高周波(RF)を照射して汗腺を破壊
  • 皮膚を切開せずに治療可能
  • 厚生労働省やFDAからの承認は受けていない

マイクロシェーバー法:

  • 小さな切開から専用の器具を挿入
  • 汗腺を切除・吸引する方法
  • 剪除法よりも傷が小さい
  • 直視下での確認ができないため、効果にばらつきがある場合あり

🏠 日常生活でできるワキガ対策

ワキガの症状を軽減するために、日常生活で実践できる対策があります。これらの対策は、においの原因である「アポクリン腺からの分泌物」と「皮膚表面の細菌」の両方にアプローチします。

🧼 清潔を保つ

脇を清潔に保つことは、においを抑える基本です。

  • こまめにシャワーを浴びる
  • 入浴の際は薬用せっけんを使用
  • 日中は汗拭きシートやアルコール綿で拭く
  • 汗をかいた後、そのまま放置しない

ただし、アルコール綿は肌が弱い方には刺激が強い場合があるので注意が必要です。汗をかいた後、そのまま放置すると細菌が増殖してにおいが強くなります。こまめに汗を拭き取ることを心がけましょう。

🧴 制汗剤・デオドラントの使用

制汗剤やデオドラント製品を使用する際は、タイミングが重要です。汗や皮脂が少ない状態、つまりシャワー後や入浴後など、脇が清潔な状態で使用することで効果が高まります。

  • 清潔な状態での使用が効果的
  • ワキガ専用の制汗剤を選ぶ
  • 殺菌作用のある成分が配合されているものがおすすめ
  • 汗をかいた状態では十分な効果が得られない

✂️ 脇毛の処理

脇毛は汗を留め、細菌を繁殖させやすくする性質があります。脱毛や剃毛をすることで、においを軽減できる場合があります。

👕 衣類の選び方

  • 通気性のよい天然素材(綿や麻など)を選ぶ
  • 抗菌防臭加工が施されたインナーを着用
  • 衣類の脇部分の汚れをしっかり落とす
  • 漂白剤などを使用して黄ばみを除去

衣類の脇部分に黄ばみや汚れが残っている状態で着用すると、雑菌が繁殖しやすくなり、においが強くなります。

🥗 食生活の見直し

動物性脂肪やコレステロール、赤身肉の過剰摂取を控え、野菜や和食中心の食生活を心がけることで、においを軽減できる可能性があります。

  • 野菜や和食中心の食生活
  • 動物性脂肪の摂取を控える
  • 飲酒や喫煙を控えめにする
  • 油っこい食べ物を避ける

😌 ストレス管理

ストレスや精神的な緊張はアポクリン腺からの発汗を促進します。ストレスをためないよう、適度な運動や十分な睡眠、リラックスする時間を確保することも大切です。

😌 ストレス管理

❓ ワキガに関するよくある質問

ワキガは自分で治すことができますか?

ワキガの根本的な原因であるアポクリン汗腺は、日常のケアだけでは除去できません。そのため、完全に治すためには医療機関での治療が必要です。ただし、軽度のワキガであれば、清潔を保つ、制汗剤を使用する、食生活を見直すなどの日常的なケアによって、においを軽減することは可能です。

ワキガは急に発症することがありますか?

ワキガは体質的なものであり、アポクリン汗腺の数は生まれつき決まっています。そのため、成人してから急にワキガになることは基本的にありません。ただし、思春期にアポクリン汗腺が発達することで症状が顕在化したり、生活習慣の変化によってもともと持っていたアポクリン汗腺が活発化し、においが強くなったりすることはあります。

ワキガは他人にうつりますか?

ワキガは感染症ではないため、他人にうつることはありません。ワキガはアポクリン汗腺の量や働きに関する遺伝的な体質であり、接触や空気感染によって伝染することはありません。

ワキガは何科を受診すればよいですか?

ワキガの診断や治療は、皮膚科または形成外科で行われます。外用薬による治療やボトックス注射を希望する場合は皮膚科、手術による根本治療を希望する場合は形成外科を受診するとよいでしょう。ワキガ治療を専門的に行っている医療機関を選ぶことをおすすめします。

ワキガ手術後、においは完全になくなりますか?

ワキガ手術を受けても、完全に無臭になるわけではありません。手術で全ての汗腺を取り除くことは技術的に難しく、また破壊した汗腺の5〜10%は再生する可能性があるといわれています。ただし、アポクリン腺をきちんと取り除ければ、一般的な体臭レベルになることがほとんどです。手術の目的は「100%無臭になる」ことではなく、「制汗剤など通常のケアで気にならなくなるレベルにする」ことです。

子どもでもワキガになりますか?

ワキガは思春期(第二次性徴)以降に発症することが多いですが、早ければ小学生くらいから発症する例もあります。アポクリン汗腺は性ホルモンの影響で活発になるため、女子では初潮の頃から、男子では中学生頃から症状が現れ始めることがあります。子どものワキガが気になる場合は、まず清潔を保つなどの日常ケアから始め、必要に応じて専門医に相談することをおすすめします。

ワキガは年齢とともに治りますか?

ワキガの症状は、加齢とともに軽減する傾向があります。アポクリン汗腺は性腺の一つと考えられており、性ホルモンの分泌が減少する50代以降(更年期以降)は症状が軽くなることが多いです。ただし、完全になくなるわけではなく、また中年期以降は加齢臭と混在することもあるため、継続的なケアは必要です。

📝 まとめ

ワキガは、アポクリン汗腺から分泌される汗が皮

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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