「もしかして自分はワキガかも?」と不安に感じたことはありませんか。自分の体臭は自覚しにくいため、周囲の反応が気になったり、電車やエレベーターなど密閉空間で人と接近する場面で心配になったりする方は少なくありません。ワキガ(腋臭症)は日本人の約10〜15%に見られる体質で、決して珍しいものではありません。この記事では、自宅で簡単にできるワキガのセルフチェック方法を7つのポイントに分けて詳しく解説します。セルフチェックの結果が気になる場合の対処法や、医療機関での治療についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次
- ワキガとは?原因とメカニズムを理解しよう
- ワキガのセルフチェック方法|7つの確認ポイント
- セルフチェックの注意点と限界
- ワキガと間違えやすい症状との違い
- セルフチェックで該当した場合の対処法
- 医療機関での診断と治療法
- ワキガの予防と日常生活での対策
- よくある質問
- まとめ
🔬 ワキガとは?原因とメカニズムを理解しよう
セルフチェックを行う前に、まずワキガがどのようなものか正しく理解しておきましょう。ワキガの原因やメカニズムを知ることで、なぜ特定のチェックポイントが重要なのかが分かります。
📝 ワキガ(腋臭症)の定義
ワキガは医学的には「腋臭症(えきしゅうしょう)」と呼ばれ、脇の下から特有の強いにおいを発する状態を指します。
汗をかいたときに誰でも多少の体臭はありますが、ワキガの場合は独特の刺激的なにおいが特徴で、以下のようなにおいと表現されることがあります:
- 鼻にツンとくるようなにおい
- 玉ねぎやネギのようなにおい
- 鉛筆の芯のようなにおい
- 酸っぱいようなにおい
このにおいは本人よりも周囲の人が気づきやすく、そのため自覚しにくいという特徴があります。
⚙️ ワキガの原因|アポクリン汗腺の働き
人間の体には2種類の汗腺があります:
- エクリン汗腺:全身に分布し、主に体温調節のために水分を多く含んだサラサラの汗を分泌
- アポクリン汗腺:脇の下、耳の中、乳輪周辺、外陰部など限られた部位に存在
アポクリン汗腺から分泌される汗には、タンパク質や脂質、アンモニアなどの成分が含まれています。この汗自体には強いにおいはありませんが、皮膚表面の常在菌がこれらの成分を分解することで、ワキガ特有のにおいが発生します。
アポクリン汗腺の数や大きさ、活発さには個人差があり、これがワキガの強さに影響します。
🧬 ワキガは遺伝的な要素が大きい
ワキガの発症には遺伝的な要素が大きく関わっています:
- 両親のどちらかがワキガの場合:子どもがワキガになる確率は約50%
- 両親ともにワキガの場合:約80%以上
これはアポクリン汗腺の数や大きさが遺伝によって決まるためです。ワキガは優性遺伝の形質とされており、遺伝子を受け継ぐと発症しやすくなります。
ただし、遺伝的素因があっても、必ずしも強いにおいが出るとは限りません。生活習慣や食事、ストレスなどの環境要因も影響します。
⏰ ワキガが発症しやすい時期
ワキガの症状は、アポクリン汗腺が発達する思春期(第二次性徴期)に現れ始めることが多いです:
- 女性:10〜12歳頃から症状が出始める傾向
- 男性:12〜14歳頃から症状が出始める傾向
これはホルモンバランスの変化によってアポクリン汗腺の活動が活発になるためです。成人後も継続しますが、加齢とともにアポクリン汗腺の機能が低下し、においが軽減することもあります。
また、女性の場合は生理周期や妊娠、更年期などホルモンバランスの変動に伴い、においの強さが変化することがあります。
✅ ワキガのセルフチェック方法|7つの確認ポイント
ここからは、自分でできるワキガのセルフチェック方法を具体的に解説します。以下の7つのポイントを確認することで、ワキガの可能性を判断する目安になります。複数の項目に当てはまる場合は、ワキガの可能性が高いと考えられます。
👂 チェック1:耳垢が湿っているかどうか
最も信頼性の高いセルフチェック方法のひとつが、耳垢の状態を確認することです。
耳の中にもアポクリン汗腺が存在するため、耳垢の状態はアポクリン汗腺の活動を反映しています。
チェック方法:
- 綿棒で耳垢を取る
- その状態を確認する
判定基準:
- 「アメ耳」「ベタ耳」(黄色っぽく湿った状態):ワキガ体質である確率が高い
- 「コナ耳」「カサ耳」(白っぽく乾燥した状態):ワキガである可能性は低い
日本人の約80〜85%は乾燥型の耳垢ですが、湿った耳垢の人のうち約80%がワキガ体質であるというデータもあります。
👕 チェック2:衣類の脇部分が黄ばむかどうか
白いシャツやTシャツの脇部分が黄ばみやすい場合、ワキガの可能性があります。
アポクリン汗腺から分泌される汗には「リポフスチン」という色素成分が含まれており、これが衣類に付着して黄ばみの原因となります。
ワキガによる黄ばみの特徴:
- 比較的短期間で濃い黄色やオレンジがかった黄色のシミができる
- 1日着用しただけで明らかな黄ばみができる
- 洗濯しても落ちにくい頑固な黄ばみが残る
注意点:
制汗剤やデオドラント製品の使用によっても黄ばみが生じることがあるため、使用していない状態で確認することをおすすめします。
👨👩👧👦 チェック3:両親や血縁者にワキガの人がいるか
先述のとおり、ワキガは遺伝的要素が強い体質です。
チェックポイント:
- 両親のどちらか、または両方がワキガである
- 祖父母や兄弟姉妹など血縁者にワキガの人がいる
間接的な確認方法:
- 家族の衣類の脇部分の黄ばみ具合を確認
- 家族の耳垢の状態を参考にする
注意点:
遺伝的素因があっても必ずワキガになるわけではなく、逆に遺伝的素因がなくてもワキガになるケースもあります。あくまで可能性のひとつとして捉えてください。
🦲 チェック4:脇毛の量や質を確認する
アポクリン汗腺は毛穴に付随して存在するため、脇毛の状態もワキガの判断材料になります。
女性の場合:
- 脇毛が太く濃い
- 毛穴からの毛の本数が多い
男性の場合:
- 脇毛が柔らかく広範囲に生えている
- 脇毛に白い粉のようなものが付着しやすい
この白い粉状のものは、アポクリン汗腺からの分泌物が結晶化したものである可能性があります。
注意点:
脇毛の状態だけでワキガを断定することはできないため、他のチェックポイントと合わせて総合的に判断してください。
💧 チェック5:脇汗の量が多いかどうか
ワキガの人は、脇汗の量が多い傾向があります。これは、アポクリン汗腺だけでなくエクリン汗腺の活動も活発な場合が多いためです。
チェックポイント:
- 緊張したときや暑いときに脇汗が大量に出る
- 脇汗で衣類が濡れて困る
- 制汗剤を使ってもすぐに汗をかいてしまう
重要な注意点:
脇汗が多いことと、ワキガであることは必ずしも同じではありません。脇汗が多くてもにおいが強くない場合は、「多汗症」という別の状態である可能性があります。多汗症は主にエクリン汗腺の過剰な活動によるもので、汗の量は多いもののにおいは少ないのが特徴です。
👃 チェック6:ガーゼやティッシュでにおいを確認する
自分のにおいは嗅覚が慣れてしまい自覚しにくいものですが、以下の方法で確認することができます。
チェック方法:
- 入浴後、制汗剤などを使用しない状態で過ごす
- 数時間後(または運動後など汗をかいた後)に清潔なガーゼやティッシュで脇を軽く拭く
- そのガーゼやティッシュを鼻から少し離した位置でにおいを嗅ぐ
ワキガのにおいの特徴:
- 玉ねぎやネギのような刺激臭
- 酸っぱいようなにおい
- 鉛筆の芯のようなにおい
- 香辛料のようなスパイシーなにおい
より確実なチェック方法:
- 信頼できる家族や友人に確認してもらう
- ラップを脇に数分間当ててから嗅ぐ(密閉することでにおいがより分かりやすくなります)
👥 チェック7:周囲の反応や指摘があるか
自分では気づきにくいワキガですが、周囲の人の反応や直接的な指摘も重要な判断材料になります。
周囲の反応のサイン:
- 職場や学校、電車などで近くにいる人が顔をそむける
- 人が鼻を押さえる仕草を見せる
- 密閉空間で人が距離を取ろうとする
直接的な指摘:
- 「汗のにおいが気になる」と言われた
- 「独特のにおいがする」と指摘された
重要な注意点:
過度に気にしすぎることで、実際にはにおいが強くないのに「自分は臭い」と思い込んでしまう「自己臭恐怖症」「臭症恐怖症」という心理的な状態になることもあります。客観的な判断が難しい場合は、医療機関を受診して専門家の意見を聞くことをおすすめします。
⚠️ セルフチェックの注意点と限界
セルフチェックは自分の状態を把握する上で有用ですが、いくつかの注意点と限界があることを理解しておく必要があります。
🔍 セルフチェックだけでは確定診断できない
ここで紹介したセルフチェック方法は、ワキガの可能性を判断するための目安にすぎません。複数の項目に該当したとしても、それだけでワキガと確定することはできません。
正確な診断に必要なもの:
- 医師による問診
- 視診
- 場合によっては臭気測定などの検査
また、においの感じ方には個人差があり、自分では強いにおいだと感じても客観的にはそれほど強くない場合もあれば、その逆もあります。セルフチェックの結果に一喜一憂せず、気になる場合は専門の医療機関を受診することが大切です。
📊 においの強さは日によって変動する
ワキガのにおいの強さは一定ではなく、さまざまな要因によって変動します。
においの強さに影響する要因:
- 食事内容
- ストレスレベル
- 睡眠状態
- 運動量
- 気温や湿度
- 女性の場合は生理周期
そのため、ある日のチェック結果だけで判断するのではなく、複数回、異なる条件下でチェックを行うことが望ましいです。
🧠 嗅覚の慣れと心理的要因
人間の嗅覚には順応性があり、同じにおいに長時間さらされると感じにくくなります。これが自分の体臭を自覚しにくい理由のひとつです。
一方で、体臭を過度に気にするあまり、実際よりも強く感じてしまうこともあります。「自己臭症」や「自己臭恐怖症」と呼ばれる状態では、実際にはそれほど強くないにおいを深刻に捉え、日常生活に支障をきたすことがあります。
セルフチェックの結果、ワキガの可能性が低いと思われるにもかかわらず、体臭への不安が強い場合は、心療内科などへの相談も選択肢のひとつです。
🔄 ワキガと間違えやすい症状との違い
体臭が気になる場合でも、必ずしもワキガとは限りません。ワキガと間違えやすい症状について理解しておきましょう。
💦 多汗症との違い
多汗症は、体温調節に必要な量を超えて過剰に汗をかく状態です。脇に症状が出る「腋窩多汗症」はワキガと混同されやすいですが、両者は異なる状態です。
多汗症の特徴:
- 主にエクリン汗腺から大量の汗が分泌
- 汗自体にはあまりにおいがない
- 汗の量が問題
ワキガの特徴:
- アポクリン汗腺からの汗が原因
- 汗の量自体は多くなくても強いにおいが発生
- においが問題
ただし、ワキガと多汗症を同時に持っている人もおり、その場合は汗の量もにおいも両方が問題になります。
👴 加齢臭との違い
加齢臭は、40代以降に増加する「ノネナール」という物質が原因で発生する体臭です。
加齢臭の特徴:
- 脂っぽいろうそくのような、または古い油のようなにおい
- 脇だけでなく、首の後ろ、背中、胸など皮脂分泌が多い部位から発生
- 中高年以降に現れる
ワキガとの違い:
- ワキガは刺激的なにおい
- 思春期以降に発症し年齢とともに軽減する傾向
- 主に脇から発生
😩 疲労臭・ストレス臭との違い
疲労がたまったときやストレスを感じたときに体臭が強くなることがあります。
疲労臭の特徴:
- 疲労時にアンモニアが血液中に増加
- それが汗とともに排出されることでツンとしたにおいが発生
- 疲労回復により改善
ストレス臭の特徴:
- 緊張やストレスを感じたときに出る汗(精神性発汗)
- アポクリン汗腺も活性化するため、普段よりにおいが強くなる
- ストレス解消により改善
ワキガとの違い:
においが常時発生するかどうかという点です。特定の状況でのみ体臭が気になる場合は、疲労臭やストレス臭の可能性があります。
🦠 細菌感染による体臭との違い
皮膚の細菌叢のバランスが崩れたり、特定の細菌が増殖したりすることで、一時的に体臭が強くなることがあります。
細菌感染による体臭の特徴:
- 紅色陰癬(こうしょくいんせん)や癜風(でんぷう)などの皮膚感染症
- 適切な治療によって改善
- 発疹やかゆみなど他の皮膚症状を伴うことがある
急に体臭が変化した場合や、他の皮膚症状を伴う場合は、皮膚科を受診して原因を特定することが重要です。
🛠️ セルフチェックで該当した場合の対処法
セルフチェックでワキガの可能性が高いと判断された場合、どのような対処法があるのでしょうか。まずは自分でできるケアから始め、必要に応じて医療機関を受診することをおすすめします。
🧴 制汗剤・デオドラント製品の活用
軽度のワキガであれば、市販の制汗剤やデオドラント製品である程度のにおい対策が可能です。
制汗剤の特徴:
- 汗の分泌を抑える成分(塩化アルミニウムなど)が配合
- 汗の量を減らすことでにおいの発生を抑制
デオドラント製品の特徴:
- 殺菌成分や消臭成分が含まれている
- 細菌の繁殖を抑制
- 発生したにおいを中和
製品選びのポイント:
- 自分の肌質に合ったものを選ぶ
- ロールオンタイプやスティックタイプなど肌に直接塗布するタイプが効果的
- 汗をかく前の清潔な状態で使用
注意点:
強いワキガの場合は市販品だけでは効果が不十分なこともあります。
🍽️ 生活習慣の見直し
日常生活の中で、においを軽減するための工夫ができます。
食事面での改善:
- 肉類や乳製品、香辛料の過剰摂取を控える
- 野菜や発酵食品を積極的に取り入れる
- アルコールやニコチンを控えめにする
入浴時のケア:
- 脇を丁寧に洗い、清潔を保つ
- 優しく洗う(ゴシゴシと強く洗いすぎない)
衣類の工夫:
- 通気性の良い天然素材のものを選ぶ
- こまめに着替える
✂️ 脇毛の処理
脇毛が多いと汗や皮脂が毛に付着しやすく、細菌が繁殖しやすい環境になります。脇毛を処理することで、においの軽減につながることがあります。
処理方法:
- 剃毛
- ワックス脱毛
- 医療脱毛
注意点:
脇毛の処理だけでワキガが完治するわけではありません。においの原因であるアポクリン汗腺自体は残っているため、あくまで補助的な対策として捉えてください。
🏥 医療機関への相談
以下の場合は、医療機関を受診することをおすすめします:
- セルフケアでは効果が不十分
- 日常生活に支障をきたすほどにおいが気になる
- 客観的な判断を求めたい
受診できる診療科:
- 皮膚科
- 形成外科
- 美容外科
受診のメリット:
- 医師による客観的な診断
- 自分の状態を正確に把握
- 適切な治療法の提案
- 精神的な負担の軽減
🏥 医療機関での診断と治療法
医療機関では、問診や視診、嗅覚による評価などを通じてワキガの診断が行われます。症状の程度に応じて、さまざまな治療法が提案されます。
🔬 医療機関での診断方法
問診:
- においが気になり始めた時期
- 家族歴
- 日常生活への影響
視診:
- 脇の状態の確認
- 衣類の黄ばみの有無
嗅覚による評価:
- 医師が直接においを嗅いで評価
- においセンサーを用いた測定
- ガーゼテスト(脇にガーゼを当ててにおいを評価)
これらの診察結果を総合して、ワキガの有無や程度が判断されます。
💊 外用薬・制汗剤による治療
軽度から中等度のワキガに対しては、医療用の制汗剤(塩化アルミニウム製剤など)が処方されることがあります。
特徴:
- 市販品よりも濃度が高い
- 効果が強い
使用方法:
- 毎晩就寝前に塗布
- 翌朝洗い流す
- 効果が現れるまでに数日〜数週間かかることがある
注意点:
皮膚刺激やかぶれが起こることがあるため、使用方法や注意点を医師から十分に説明を受けてください。
💉 ボツリヌス毒素注射(ボトックス注射)
ボツリヌス毒素を脇に注射する治療法です。
効果のメカニズム:
- 発汗を促す神経伝達をブロック
- 汗の分泌を抑制
- 主にエクリン汗腺からの汗を抑制
- 汗の量が減ることで間接的ににおいの軽減も期待
効果持続期間:
4〜9ヶ月程度持続し、その後は再度注射が必要になります。
副作用:
- 注射の痛み
- 内出血
比較的手軽な治療法として選択されることが多いです。
🔪 外科手術(剪除法・皮弁法)
中等度から重度のワキガに対しては、アポクリン汗腺を直接除去する外科手術が有効です。
手術方法(剪除法・皮弁法):
- 脇のしわに沿って数センチの切開を加える
- 皮膚を裏返す
- アポクリン汗腺を直接目で確認しながら除去
メリット:
- 根本的な治療法として効果が高い
- 保険適用となる場合がある
ダウンタイム:
- 術後数日〜1週間程度は脇を圧迫固定する必要
- 日常生活に制限が生じる
リスク:
- 傷跡が残る
- まれに皮膚壊死などの合併症が起こる可能性
経験豊富な医師による手術を受けることが重要です。
🌊 ミラドライ(マイクロ波治療)
ミラドライは、マイクロ波を用いて汗腺を破壊する治療法です。
治療方法:
- 皮膚の上からマイクロ波を照射
- アポクリン汗腺とエクリン汗腺の両方にダメージを与える
メリット:
- 切開が不要なため傷跡が残らない
- ダウンタイムが比較的短い
- 1回の治療で効果が得られることが多い
注意点:
- 効果を高めるために2回以上の治療が行われることもある
- 保険適用外の自由診療
- 費用は医療機関によって異なる
🔧 その他の治療法
上記以外にも、以下のような治療法が開発されています:
- レーザー治療
- 超音波治療
- 高周波治療
治療選択のポイント:
- それぞれに特徴やメリット・デメリットがある
- 効果に個人差がある
- 複数回の治療が必要になることもある
治療を受ける前に、効果、リスク、費用、ダウンタイムなどについて十分に説明を受け、納得した上で治療を開始してください。
🛡️ ワキガの予防と日常生活での対策
ワキガは体質的な要素が大きいため完全に予防することは難しいですが、においを軽減するための日常的な対策は可能です。
🛁 毎日の入浴と清潔の保持
基本中の基本ですが、毎日入浴して脇を清潔に保つことが重要です。
入浴時のポイント:
- 殺菌成分や消臭成分が配合されたボディソープを使用
- 優しく洗う(強い洗浄力のある製品で過度に洗いすぎない)
- 入浴後は脇をしっかり乾かす
- 制汗剤やデオドラント製品を塗布
注意点:
過度に洗いすぎると、皮膚の常在菌バランスが崩れてかえってにおいが強くなることがあります。
🥗 食生活の改善
食事内容は体臭に影響を与えます。
控えめにしたい食品:
- 動物性脂肪を多く含む食品(肉類、乳製品など)
- 香辛料
- ニンニク、ニラなどの強いにおいのある食品
- アルコール
積極的に取り入れたい食品:
- 野菜
- 果物
- 海藻類
- 発酵食品
- 食物繊維(腸内環境を整え、体内からのにおいを軽減)
水分摂取:
十分に水分を摂取することで、汗の濃度が薄まりにおいが軽減されることもあります。
😌 ストレス管理
ストレスや緊張を感じると、アポクリン汗腺が刺激されて汗の分泌が増加します。
精神性発汗の特徴:
- ストレスによる発汗
- 通常の体温調節のための発汗よりもにおいが強くなる傾向
ストレス解消方法:
- 適度な運動
- 趣味の時間
- 十分な睡眠
- リラックスして過ごす
注意点:
体臭を過度に気にすること自体がストレスとなり、悪循環に陥ることもあります。においを気にしすぎず、リラックスして過ごすことも大切です。
👔 衣類選びと着替えの工夫
衣類の素材や着替えの頻度もにおい対策に影響します。
避けたい素材:
- ポリエステルなどの合成繊維(汗を吸収しにくく、蒸れやすい)
おすすめ素材:
- 綿や麻などの天然素材(通気性が良く、汗を吸収しやすい)
その他の工夫:
- 脇汗パッドを使用
- 予備の下着を持ち歩いてこまめに着替え
- 衣類は毎日洗濯
- 落ちにくい汚れやにおいには、酸素系漂白剤を使用した浸け置き洗い
✂️ 脇毛のケア
脇毛があると汗や皮脂が毛に絡みやすく、細菌が繁殖しやすい環境が作られます。
処理のメリット:
- 清潔を保ちやすくなる
- 制汗剤やデオドラント製品が塗布しやすくなる
- においの軽減につながる
自己処理の方法:
- カミソリ
- 電気シェーバー
- 除毛クリーム
より確実な処理:
- 医療脱毛
- エステ脱毛
注意点:
- 肌荒れを起こしやすい方は注意が必要
- 脱毛によってにおいが完全になくなるわけではない
- 日常的なケアがしやすくなるメリット

❓ よくある質問
人間の嗅覚には順応性があり、自分のにおいには慣れてしまうため、ワキガの人が自分のにおいに気づかないことは珍しくありません。そのため、今回紹介したセルフチェック方法を活用したり、信頼できる家族や友人に確認してもらったりすることが有効です。また、医療機関を受診して客観的な診断を受けることも重要です。
1つの項目だけに該当した場合、必ずしもワキガとは限りません。例えば耳垢が湿っているだけでは軽度のワキガ体質か、またはワキガでない可能性もあります。複数の項目に該当し、特に衣類の黄ばみやにおいの自覚・指摘がある場合にワキガの可能性が高くなります。気になる場合は医療機関で正確な診断を受けることをおすすめします。
ワキガは体質的なものであるため、自然に完治することは基本的にありません。ただし、加齢とともにアポクリン汗腺の機能が低下し、においが軽減することはあります。根本的に治したい場合は、アポクリン汗腺を除去または破壊する医療的な治療が必要です。一方、軽度であれば制汗剤や生活習慣の改善でにおいを十分にコントロールできることもあります。
ワキガ治療の一部は保険適用となります。具体的には、剪除法(皮弁法)による手術は健康保険が適用される場合があります。一方、ボトックス注射やミラドライなどは自由診療となることが多く、費用は全額自己負担になります。保険適用の条件や費用については、受診する医療機関に事前に確認することをおすすめします。
ワキガの症状は思春期に現れ始めることが多いですが、早い子どもでは小学校高学年頃から症状が出ることがあります。特に女の子は男の子より早く第二次性徴が始まるため、早期に症状が現れやすい傾向があります。子どものワキガ治療については、成長期であることを考慮して、まずは制汗剤などの保存的治療から始めることが一般的です。
📝 まとめ
この記事では、ワキガのセルフチェック方法について詳しく解説しました。
7つのチェックポイント:
- 耳垢の状態
- 衣類の黄ばみ
- 家族歴
- 脇毛の状態
- 脇汗の量
- においの確認
- 周囲の反応
これらをチェックすることで、ワキガの可能性をある程度判断することができます。
ただし、セルフチェックだけでは確定診断はできないため、気になる場合は医療機関を受診して正確な診断を受けることが大切です。
ワキガは適切な治療によって改善が期待できます。日常生活でのセルフケアから医療的な治療まで、さまざまな選択肢がありますので、自分の症状の程度やライフスタイルに合った方法を選んでください。
アイシークリニック池袋院では、ワキガに関するお悩みの相談から診断、治療まで幅広く対応しています。一人で悩まず、まずは専門医にご相談ください。
参考文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
耳垢の状態は遺伝的な体質を反映する最も客観的な指標の一つです。ただし、耳垢が湿っていてもにおいが軽微な場合もあるため、他のチェック項目と合わせて総合的に判断することが重要です。気になる場合は、専門医による診断を受けることをおすすめします。