池袋で毛細血管拡張症のVビーム治療をお考えの方へ|原因から治療法まで徹底解説

顔の赤みが気になる、鼻や頬に血管が浮き出て見える――そのような症状にお悩みではありませんか。毛細血管拡張症は、皮膚の表面近くにある毛細血管が拡張し、肉眼で赤みや血管が透けて見える状態を指します。自然に治ることはなく、塗り薬では改善が難しいこの症状に対して、現在最も効果的とされているのがVビームレーザーによる治療です。

本記事では、池袋エリアで毛細血管拡張症やVビーム治療をお考えの方に向けて、疾患の基礎知識から治療の流れ、費用、ダウンタイムまで詳しく解説いたします。


目次

  1. 毛細血管拡張症とは
  2. 毛細血管拡張症の原因
  3. 毛細血管拡張症の種類と分類
  4. 毛細血管拡張症と酒さ(赤ら顔)の違い
  5. Vビームレーザーとは
  6. Vビームの作用機序(治療の仕組み)
  7. Vビーム治療が有効な疾患
  8. 治療の流れ
  9. 保険適用について
  10. 治療費用の目安
  11. 治療回数と期間
  12. ダウンタイムと副作用
  13. 治療前後の注意点
  14. 日常生活でできる予防とケア
  15. よくあるご質問
  16. 参考文献

1. 毛細血管拡張症とは

毛細血管拡張症とは、皮膚の浅い層(真皮層)にある毛細血管が何らかの原因で拡張したまま元に戻らなくなり、皮膚表面から血管が透けて見えたり、赤みが持続したりする状態を指します。

毛細血管は本来、動脈と静脈をつなぐ非常に細い血管で、周囲の環境に応じて拡張・収縮を繰り返しています。寒いときには収縮して体温を維持し、暑いときには拡張して熱を放散する役割を担っています。しかし、この調節機能が何らかの原因で障害されると、血管が拡張したまま戻らなくなり、肌に赤みとして現れるのです。

毛細血管拡張症の主な特徴は以下の3点です。

第一に、炎症を伴わない赤みであることです。湿疹やかぶれなどによる赤みは皮膚の炎症が原因ですが、毛細血管拡張症では炎症がなく、ステロイド外用薬などを使用しても改善しません。

第二に、赤みが持続することです。一時的に赤くなるのではなく、常に赤みが見られる状態が続きます。

第三に、自然治癒しないことです。放置していても改善することはなく、適切な治療が必要となります。

毛細血管拡張症は命に関わる疾患ではありませんが、見た目の問題から精神的な苦痛を感じる方も少なくありません。特に顔面に症状が現れやすいため、日常生活や社会生活に支障をきたすこともあります。


2. 毛細血管拡張症の原因

毛細血管拡張症の原因は完全には解明されていませんが、以下のような要因が関係していると考えられています。

遺伝的要因・体質

生まれつき皮膚が薄い方や色白の方は、毛細血管が透けて見えやすい傾向があります。幼少期から頬などに線状の毛細血管拡張が目立つ場合は、遺伝的な体質が関係している可能性があります。

ホルモンバランスの変化

毛細血管拡張症は女性に多くみられる疾患です。特に妊娠中に発症しやすいことから、女性ホルモン(エストロゲン)の影響が指摘されています。女性ホルモンが配合された薬剤を服用している場合にも症状が現れることがあります。ただし、出産後や薬の服用中止後には症状が改善することも多いとされています。

紫外線の影響

長期間にわたる紫外線暴露は、皮膚の老化を促進し、毛細血管を拡張させる原因となります。日光を浴び続けることで、顔面だけでなく首やデコルテにも赤みが生じることがあります。

寒暖差・気温の変化

気温の寒暖差が激しい環境に身を置くと、毛細血管は拡張と収縮を繰り返します。この過程で血管が拡張したまま元に戻らなくなることがあります。寒い地域に住んでいる方に毛細血管拡張症が多いのは、このような理由によるものと考えられています。

生活習慣

アルコールや香辛料などの刺激物の摂取は、血流を増加させ、毛細血管を拡張させます。喫煙やカフェインの過剰摂取も血管に影響を与える可能性があります。

加齢

年齢とともに皮膚の脂肪量が減少し、皮膚が薄くなることで、毛細血管が目立ちやすくなります。

ステロイド外用薬の長期使用

ステロイドの塗り薬には血管を収縮・拡張させる作用があり、長期的に使用すると血管が拡張したままになってしまうことがあります。

皮膚の炎症の繰り返し

ニキビや湿疹など、皮膚の炎症を繰り返すことで血管が広がりやすくなり、毛細血管拡張症につながることがあります。


3. 毛細血管拡張症の種類と分類

毛細血管拡張症は、血管の広がり方によって主に4つのタイプに分類されます。

線状型

皮膚から透けた血管が枝分かれせず、単線状に見えるタイプです。盛り上がりはなく、赤色や青紫色を示します。鼻や頬に多く見られます。

クモ状型

中心の血管から放射状に枝分かれした、クモの巣のような形状をしたタイプです。中心に小さな赤い点があり、そこから細い血管が広がっています。

樹枝状型

線状型に似ていますが、クモ状型ほどではない程度の枝分かれがあるタイプです。木の枝のように血管が分岐して見えます。

丘疹型

毛細血管の拡張が皮膚の隆起を伴うタイプです。他のタイプとは異なり、皮膚が盛り上がって見えることがあります。

これらの分類は治療法の選択や予後予測に重要な指標となります。一般的に、血管の太さが太く肉眼で線状に確認できる場合は少ない治療回数で効果を実感しやすく、血管が細く全体的な赤みとして見られる場合はより多くの治療回数が必要になる傾向があります。


4. 毛細血管拡張症と酒さ(赤ら顔)の違い

毛細血管拡張症と酒さは、どちらも顔面の赤みを主症状とするため混同されやすい疾患ですが、それぞれ異なる病態であり、治療法も異なります。

主な違い

毛細血管拡張症は炎症を伴わない赤みが特徴です。かゆみやヒリヒリ感などの自覚症状は基本的にありません。ニキビのような丘疹や膿疱もなく、赤みだけが存在します。

一方、酒さは慢性炎症性疾患であり、赤みに加えてほてり、かゆみ、ヒリヒリ感などの自覚症状を伴うことが多いです。進行するとニキビのような赤い丘疹や膿疱が出現することもあります。特に鼻が赤く盛り上がる「鼻瘤」と呼ばれる状態になることもあります。

酒さの分類

酒さは臨床症状によって以下の4型に分類されます。

紅斑毛細血管拡張型は、顔の中心部から赤みが広がり、毛細血管の拡張がみられるタイプです。ほてりやかゆみを伴うことがあります。

丘疹膿疱型は、赤みに加えてニキビのような丘疹や膿疱がみられるタイプです。見た目はニキビに似ていますが、毛穴のつまり(面ぽう)がない点で異なります。

鼻瘤型は、鼻の皮膚が厚くなり、こぶのようになるタイプです。主に男性に多くみられます。

眼型は、目の周りに症状が現れるタイプで、結膜炎や角膜炎を伴うことがあります。

鑑別の重要性

毛細血管拡張症と酒さでは治療法が異なるため、正確な診断が重要です。酒さには内服薬や外用薬(メトロニダゾールゲルなど)による治療が有効な場合がありますが、毛細血管拡張症にはこれらの薬剤は効果がありません。毛細血管拡張症の治療にはレーザー治療が最も効果的とされています。

また、酒さの症状の一部として毛細血管拡張症が現れることもあり、両疾患が併存している場合もあります。

顔の赤みが気になる場合は、自己判断せずに皮膚科専門医の診察を受けることをお勧めします。


5. Vビームレーザーとは

Vビームは、米国シネロン・キャンデラ社が開発した医療用レーザー機器です。日本では厚生労働省の承認を受けており、単純性血管腫、乳児血管腫(いちご状血管腫)、毛細血管拡張症の治療に保険適用が認められています。

Vビームの特徴

Vビームは「パルスダイレーザー」または「色素レーザー」と呼ばれる種類のレーザーで、波長595nmのレーザー光を発振します。この波長は血液中のヘモグロビン(赤血球に含まれる赤い色素)に選択的に吸収されやすい特性を持っています。

現在使用されている主な機種として、VビームII(Vビームパーフェクタ)とVビームプリマがあります。Vビームプリマは2020年に販売が開始された最新モデルで、照射径が最大15mmまで対応し、従来機種よりも治療時間の短縮が可能になっています。

なぜ595nmの波長なのか

レーザー治療において、ターゲットとなる組織に最も効率よく吸収される波長を選択することが重要です。ヘモグロビンに吸収されやすい波長は他にもありますが(542nmや577nmなど)、これらはレーザー光が皮膚の深くまで到達しないため、治療成績が劣っていました。595nmの波長は、ヘモグロビンへの吸収と皮膚への深達度のバランスが最も優れているため、世界的に血管性病変の治療に広く使用されています。

冷却システム

Vビームには「ダイナミッククーリングデバイス(DCD)」と呼ばれる冷却システムが搭載されています。レーザー照射直前に冷却ガス(-26℃)を皮膚表面に吹き付けることで、表皮を保護しながらレーザーを照射することができます。これにより、痛みの軽減と熱傷リスクの低減が可能になっています。


6. Vビームの作用機序(治療の仕組み)

Vビームによる毛細血管拡張症の治療は、「選択的光熱融解」という原理に基づいています。

治療のメカニズム

まず、Vビームから発振される波長595nmのレーザー光が皮膚に照射されます。このレーザー光は、毛細血管内を流れる血液中の赤血球に含まれる酸化ヘモグロビンに選択的に吸収されます。

次に、吸収されたレーザー光は熱エネルギーに変換され、赤血球が発熱します。この熱は周囲の血管内壁に伝わり、血管壁を熱損傷・熱破壊します。

損傷を受けた毛細血管は閉塞し、やがて体内の自然な修復機構(マクロファージによる貪食や膠原線維の増殖など)によって正常組織に置き換わります。

このようにして、拡張した異常な毛細血管が除去され、皮膚の赤みが改善されるのです。

レーザーの深達度

Vビームの595nmの波長は、皮膚表面から約1.5〜1.7mmの深さまで到達するとされています。ただし、正常組織に過剰な損傷を与えずに安全に治療できる深さは0.6〜1mm程度までです。毛細血管拡張症の血管病変は主に真皮の浅い層に存在するため、Vビームは治療に適したレーザーといえます。

パルス幅の調整

Vビームの重要な特徴の一つに、パルス幅(レーザー照射時間)を調整できる点があります。ターゲットとなる血管の太さに応じて適切なパルス幅を設定することで、効果的かつ安全な治療が可能になります。

細い血管には短いパルス幅(0.45〜3ms程度)が適しており、目に見える太めの血管には長いパルス幅(20〜40ms程度)が適しています。この設定を誤ると、血管が十分に破壊されなかったり、逆に周囲の正常組織を傷つけてしまったりする可能性があります。


7. Vビーム治療が有効な疾患

Vビームは、血液中のヘモグロビンに反応する特性から、血管性の病変に対して幅広く効果を発揮します。

保険適用となる疾患

以下の3疾患については、Vビームによる治療に健康保険が適用されます。

単純性血管腫(ポートワイン母斑)は、生まれつき存在する平坦な赤いあざです。出生時から見られ、小児期には鮮紅色やピンク色を呈します。体の成長とともに病変も大きくなり、自然に消退することはほとんどありません。

乳児血管腫(いちご状血管腫)は、乳児期に発症する良性の血管腫です。生後数日から2週間以内に出現し、生後6か月頃までは急速に大きくなりますが、その後は自然に退縮する傾向があります。ただし、完全に消失せずに瘢痕や毛細血管拡張が残ることもあるため、早期からの治療が推奨される場合があります。

毛細血管拡張症は、本記事で詳しく解説している疾患です。真皮の浅い層にある毛細血管が拡張し、皮膚表面に赤みや血管が透けて見える状態です。

保険適用外(自由診療)となる疾患

以下の疾患や症状に対するVビーム治療は、保険適用外の自由診療となります。

酒さ・赤ら顔は、毛細血管拡張症に症状が似ていますが、慢性炎症性疾患であるため保険適用外となることが多いです。ただし、酒さに伴う毛細血管拡張に対しては有効な場合があります。

ニキビ・ニキビ跡の赤みに対しても、Vビームは効果を発揮します。炎症性のニキビに対する皮脂分泌抑制効果や、ニキビ跡の赤み(ざ瘡後紅斑)の改善が期待できます。

老人性血管腫は、加齢に伴って体に増える点状の血管腫です。「赤いほくろ」とも呼ばれ、Vビームで効果的に治療できます。

ケロイド・肥厚性瘢痕の赤みに対しても、Vビームによる改善が期待できます。

シミ・くすみ・小じわの改善など、美容目的での使用も可能です。レーザー照射により線維芽細胞が刺激され、コラーゲンの生成が促進されることで、肌のハリやツヤの改善が期待できます。


8. 治療の流れ

Vビーム治療は、一般的に以下のような流れで行われます。

診察・カウンセリング

まず、医師による診察を受けます。症状の確認、レーザー治療の適応判断、保険適用の可否の確認などが行われます。ダーモスコピー(特殊な拡大鏡)を用いて血管の深さや太さ、炎症の有無を確認することもあります。

治療内容、期待できる効果、リスク、費用などについて説明を受け、疑問点があれば質問しましょう。

治療準備

治療部位のメイクや日焼け止めを落とします。必要に応じて、麻酔クリームや麻酔テープを塗布します(塗布してから効果が出るまで30〜60分程度かかります)。

レーザー照射

冷却システムで皮膚を保護しながら、レーザーを照射します。照射時間は症状や範囲によって異なりますが、一般的に5〜15分程度で終了します。

照射時は輪ゴムで弾かれたような痛みを感じることがありますが、冷却システムのおかげで多くの場合は我慢できる程度です。痛みに弱い方は、事前に麻酔の使用を相談することをお勧めします。

治療後のケア

照射直後は、炎症を抑えるクリームや軟膏を塗布します。赤みや腫れがある場合は、保冷剤で冷却することで症状が和らぎます。

当日からの洗顔やメイクは可能ですが、入浴(湯船につかること)は控えた方がよいでしょう。


9. 保険適用について

保険適用の条件

Vビームによる治療が保険適用となるのは、医師によって以下の疾患と診断された場合です。

  • 単純性血管腫(ポートワイン母斑)
  • 乳児血管腫(いちご状血管腫)
  • 毛細血管拡張症

これらの疾患と診断された場合でも、以下の条件を満たす必要があります。

治療間隔については、保険診療の場合は3か月以上の間隔を空ける必要があります。これは診療報酬の算定ルールとして定められています。より短い間隔での治療を希望する場合は、自由診療となります。

また、厚生労働省で承認されている機器と薬剤のみを使用することが条件となります。

保険適用外となるケース

以下の場合は、保険適用外(自由診療)となります。

酒さ、ニキビ・ニキビ跡の赤み、老人性血管腫、傷跡の赤み、シミ・くすみ・小じわの改善などは保険適用外です。

また、毛細血管拡張症と診断されても、美容目的と判断された場合や、医師が指定する治療間隔(3か月以上)を守らない場合、保険適用外の薬剤や機器を希望する場合は自由診療となります。

なお、近年は保険者(国保・社保)の指導により、毛細血管拡張症に対するVビーム治療の保険適用基準が厳しくなっている傾向があります。特に、鼻や頬など広範囲の赤み治療は保険診療の対象外となる場合もあります。詳しくは受診時に医師にご確認ください。


10. 治療費用の目安

保険適用の場合

保険適用でVビーム治療を受ける場合、治療費は国で定められた診療報酬点数に基づいて算定されます。そのため、どの医療機関でも同じ料金となります。

令和6年度の診療報酬改定により、色素レーザー照射療法は2,712点(一連につき)と定められています。照射面積が10平方センチメートルを超える場合は、10平方センチメートル増すごとに500点が加算されます(上限8,500点の加算)。

3割負担の場合の自己負担額の目安は以下の通りです。

10平方センチメートル以内の場合は約8,140円、20平方センチメートル以内で約9,640円、30平方センチメートル以内で約11,140円となります。上限である180平方センチメートルの場合は約33,640円です。

1割負担の場合は、それぞれ3分の1程度の金額となります。

これらの費用に加えて、初診料・再診料、処方箋料、薬局での薬代などが別途かかります。

また、18歳以下のお子様の場合は、居住地域の医療費助成制度により自己負担が軽減される場合があります。

自由診療の場合

自由診療の場合は、医療機関によって料金設定が異なります。一般的な目安として、1回あたり10,000〜30,000円程度の場合が多いですが、範囲や施術内容によって変動します。

自由診療のメリットとして、治療間隔を自由に設定できる(2〜4週間おきなど)、保険適用外の症状にも対応できる、などが挙げられます。


11. 治療回数と期間

治療回数の目安

Vビーム治療は1回で完治することは少なく、複数回の治療が必要です。疾患や症状によって必要な回数は異なります。

毛細血管拡張症の場合、一般的に3〜5回程度の治療が目安とされています。血管の太さがはっきりと目視できるタイプでは比較的少ない回数で効果を実感しやすく、全体的にぼんやりと赤みがあるタイプでは回数が多くなる傾向があります。

単純性血管腫や乳児血管腫の場合は、5回以上の治療が必要なことが多いです。

ニキビ・ニキビ跡の赤み(自由診療)の場合は、3〜5回程度で効果を実感できることが多いです。

治療期間

保険診療の場合は3か月以上の間隔を空ける必要があるため、5回の治療を行う場合は最低でも1年以上の期間がかかります。

自由診療の場合は、2〜4週間程度の間隔で治療を行うことが可能なため、より短期間で治療を完了できます。

治療後の経過

一度改善した症状も、毛細血管拡張症の根本的な原因が取り除かれていない場合は再発することがあります。そのため、症状が落ち着いた後も、再発予防のために定期的にメンテナンス治療を継続される方もいらっしゃいます。


12. ダウンタイムと副作用

ダウンタイムの症状

Vビーム治療後には、いくつかのダウンタイム症状が現れることがあります。これらは治療の正常な反応であり、時間の経過とともに改善します。

赤みについては、照射直後から皮膚に赤みが生じます。多くの場合、数時間〜2日程度で落ち着きますが、敏感肌の方や症状が強かった部位では1〜2週間続くこともあります。

腫れ・むくみは、特に頬などに照射した場合に出やすい症状です。レーザーの影響で皮膚が軽度の炎症を起こしてむくみます。通常は2〜5日程度で落ち着きます。

痛み・ヒリヒリ感については、照射直後にヒリヒリとした痛みを感じることがあります。保冷剤などで冷やすと症状が和らぎます。

内出血(紫斑)は、強い出力で照射した場合に、紫色の内出血が生じることがあります。これは毛細血管が破壊された証拠でもあり、特に単純性血管腫や毛細血管拡張症の治療では、内出血が出る程度の強さで照射しないと十分な効果が得られないこともあります。通常は1〜2週間で消失します。

かさぶたについては、まれに照射部位にかさぶたができることがあります。無理に剥がさず、自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。1〜2週間程度で治癒します。

副作用・リスク

一般的な副作用として、上記のダウンタイム症状に加えて、炎症後色素沈着(一時的に皮膚が茶色くなる)が起こることがあります。これは2〜3か月程度で改善することが多いですが、体質によっては半年〜1年程度かかることもあります。

まれな副作用として、水疱形成、瘢痕(傷跡)、色素脱失(皮膚が白くなる)などが報告されています。適切な出力設定とアフターケアにより、これらのリスクは最小限に抑えられます。

治療を受けられない方

以下に該当する方は、Vビーム治療を受けられない場合があります。

妊娠中または妊娠の可能性がある方、日焼けをしている方や近日中に日焼けの予定がある方、皮膚に強い炎症や湿疹がある方、光線過敏症の方、金製剤の抗リウマチ薬を内服したことがある方、イソトレチノインを内服中または内服終了から30日以内の方などです。

該当する方や不安のある方は、必ず事前に医師にご相談ください。


13. 治療前後の注意点

治療前の注意点

治療前には日焼けを避けることが重要です。日焼けした肌にレーザーを照射すると、メラニンにもレーザーが反応してしまい、熱傷や色素沈着のリスクが高まります。治療の2〜4週間前からは、日焼け対策を徹底してください。

また、治療当日はメイクや日焼け止めを落とした状態で来院するか、クリニックで落とせるように準備しておきましょう。

服用中の薬がある方は、必ず事前に医師に申告してください。特に血液をサラサラにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を服用中の方は、内出血が強く出やすい傾向があります。

治療後の注意点

治療後は紫外線対策を徹底することが最も重要です。照射部位に紫外線が当たると、色素沈着を引き起こしやすくなります。日焼け止めの使用、帽子や日傘の活用を心がけてください。

患部への刺激を避けることも大切です。強くこすったり、スクラブ洗顔を行ったりすることは控えましょう。

保湿ケアを継続することで、肌のバリア機能を維持し、回復を促進できます。

当日の入浴(湯船につかること)は避け、シャワーで済ませることをお勧めします。サウナや激しい運動など、血行が促進される行為も当日は控えた方がよいでしょう。

洗顔やメイクは当日から可能ですが、患部を強くこすらないように注意してください。


14. 日常生活でできる予防とケア

毛細血管拡張症は完全に予防することは難しいですが、日常生活での心がけにより、症状の悪化を防いだり、進行を遅らせたりすることができます。

スキンケア

洗顔は優しく行いましょう。スクラブ入りの洗顔料や、強くこする洗顔は避けてください。低刺激性の洗顔料を選び、泡で優しく洗いましょう。

洗顔時の水温にも注意が必要です。熱いお湯や冷たい水での洗顔は、毛細血管の急激な収縮・拡張を招きます。ぬるま湯(32〜34℃程度)での洗顔が適しています。

洗顔後はすぐに保湿を行いましょう。乾燥は肌のバリア機能を低下させ、症状を悪化させる原因となります。

刺激の強い化粧品や、肌に合わない製品の使用は控えてください。

紫外線対策

季節を問わず、日焼け止めを使用しましょう。日傘や帽子、UVカット加工のサングラスなども活用してください。

生活習慣

アルコールや香辛料などの刺激物の摂取は控えめにしましょう。これらは血管を拡張させ、症状を悪化させる可能性があります。

喫煙は血管に悪影響を与えるため、禁煙をお勧めします。

カフェインの過剰摂取も避けた方がよいでしょう。

十分な睡眠をとり、ストレスを溜めないようにすることも大切です。自律神経のバランスが乱れると、血管の調節機能にも影響を与えます。

寒暖差への対策

急激な温度変化を避けるようにしましょう。寒い屋外から暖かい室内に入る際など、顔がほてりやすい場面では注意が必要です。

入浴時も、熱すぎるお湯は避け、ぬるめのお湯にゆっくり浸かるようにしましょう。


15. よくあるご質問

Q1. Vビーム治療は痛いですか?

照射時には輪ゴムで弾かれたような痛みを感じることがありますが、Vビームには冷却システムが搭載されているため、多くの方は麻酔なしでも我慢できる程度です。痛みに弱い方には、麻酔クリームや麻酔テープの使用も可能ですので、お気軽にご相談ください。

Q2. 1回の治療で効果は出ますか?

症状や血管の状態によって異なりますが、1回の治療で効果を実感される方もいらっしゃいます。ただし、多くの場合は複数回(3〜5回程度)の治療で徐々に改善していきます。血管が太くはっきり見えるタイプは比較的早く効果が現れやすいです。

Q3. 治療後すぐにメイクはできますか?

はい、当日からメイクは可能です。ただし、患部を強くこすらないように注意してください。また、清潔なメイク道具を使用し、低刺激性の化粧品を選ぶことをお勧めします。

Q4. 治療後、傷跡は残りますか?

通常、Vビーム治療で傷跡が残ることはほとんどありません。ただし、まれに色素沈着や色素脱失が生じることがあります。適切なアフターケア(紫外線対策、保湿など)を行うことで、これらのリスクを軽減できます。

Q5. 子どもでも治療を受けられますか?

はい、Vビームは乳幼児から使用可能です。むしろ、先天性の赤あざについては、皮膚が薄くレーザーの効果が得られやすい乳幼児期からの治療が推奨されています。小さなお子様の場合は、麻酔クリームやテープを使用して痛みを軽減します。

Q6. 保険適用で治療できますか?

単純性血管腫、乳児血管腫、毛細血管拡張症と診断された場合は、保険適用で治療を受けられます。ただし、3か月以上の間隔を空ける必要があり、美容目的と判断された場合は適用外となります。詳しくは診察時に医師にご確認ください。

Q7. 治療後に再発することはありますか?

Vビームによる治療は症状を改善するものであり、毛細血管拡張症の根本的な原因を取り除く治療ではありません。そのため、一度改善しても再発する可能性があります。再発を防ぐためには、日常生活での予防(紫外線対策、刺激物の摂取制限など)が重要です。

Q8. フォトフェイシャルとVビームの違いは何ですか?

フォトフェイシャルは、シミやそばかすなど複数の肌トラブルに同時にアプローチできる光治療です。毛細血管拡張症に対してはVビームの方が治療効果が高く、また一定の条件下では保険適用が可能です。症状によって適切な治療法を選択することが大切です。


16. 参考文献

本記事の作成にあたり、以下の文献・資料を参考にしました。

  1. 三村秀文 他.「血管腫・血管奇形・リンパ管奇形 診療ガイドライン 2017 第2版」.平成26-28年度厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業.2017 https://www.marianna-u.ac.jp/va/files/vascular%20arrow%202017.pdf
  2. 清水宏.「あたらしい皮膚科学第3版」.中山書店.2018
  3. 林伸和 他.「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」.日本皮膚科学会雑誌:133(3),407-450.2023 https://www.jstage.jst.go.jp/article/dermatol/133/3/133_407/_article/-char/ja/
  4. 岩崎泰政.「赤ら顔を呈す主な皮膚病 毛細血管拡張症・poikiloderma」.美容皮膚医学BEAUTY.医学出版.2024.7(2).32-38
  5. 厚生労働省保険局医療課.「令和6年度診療報酬改定の概要」.2024 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00045.html
  6. シネロン・キャンデラ株式会社.Vbeam II 製品情報 https://www.candelakk.jp/products/vbeam-ii/
  7. 持田ヘルスケア株式会社.「酒さ(しゅさ)とは?赤ら顔の症状や原因、治療方法について」.スキンケア講座 https://hc.mochida.co.jp/skincare/atopic/atopic23.html
  8. マルホ株式会社.「酒さ(赤ら顔)ってどんな病気?」.酒さナビ https://www.maruho.co.jp/kanja/shusa/about/

まとめ

毛細血管拡張症は、皮膚の浅い層にある毛細血管が拡張し、赤みや血管が透けて見える状態です。自然に治ることはなく、塗り薬での改善も難しいため、レーザー治療が最も効果的とされています。

Vビームは、波長595nmのレーザー光を用いて血管性病変を治療する医療機器です。ヘモグロビンに選択的に吸収される特性を利用して、異常な毛細血管を破壊し、赤みを改善します。単純性血管腫、乳児血管腫、毛細血管拡張症については保険適用で治療を受けることができます。

治療は複数回(一般的に3〜5回)が必要であり、保険診療の場合は3か月以上の間隔を空ける必要があります。ダウンタイムとして赤み、腫れ、内出血などが生じることがありますが、通常は1〜2週間で改善します。

顔の赤みでお悩みの方は、まずは専門医の診察を受け、正確な診断と適切な治療法についてご相談ください。


当院では、毛細血管拡張症をはじめとする皮膚のお悩みに対して、経験豊富な医師が丁寧に診察いたします。保険診療・自由診療のいずれにも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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