目の周りや頬に、いつの間にかできている小さな白いブツブツ。鏡を見るたびに気になっていませんか?そのできものは「稗粒腫(はいりゅうしゅ)」かもしれません。
稗粒腫は良性のできもののため、放置していても健康上の問題はありません。しかし、顔の目立つ部分にできやすいことから、見た目が気になってコンプレックスに感じている方も多いのではないでしょうか。
「自分で取っても大丈夫?」「皮膚科で取ってもらうといくらかかるの?」「保険は使えるの?」
こうした疑問をお持ちの方のために、本記事では稗粒腫の原因から治療法、保険適用の有無、そして池袋エリアで治療を受ける際のポイントまで詳しく解説します。稗粒腫にお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。

🔍 稗粒腫(はいりゅうしゅ)とは?
📋 稗粒腫の基本情報
稗粒腫とは、皮膚の表面近くにできる直径1~2mm程度の小さな白色または黄白色のできものです。日本皮膚科学会によると、稗粒腫は「うぶ毛の毛穴の皮膚からできたもので、表皮嚢腫の小さなものと考えられている」とされています。
名前の由来は、その見た目が穀物の「稗(ひえ)」に似ていることからつけられました。
稗粒腫の中身は古い角質(ケラチン)の塊です。本来であれば肌のターンオーバーによって自然に剥がれ落ちるはずの角質が、何らかの原因で皮膚の中に閉じ込められてしまい、袋状にたまることで形成されます。
稗粒腫は良性の皮膚腫瘍であり、痛みやかゆみを伴うことはほとんどありません。また、感染力もないため、他の人にうつしてしまう心配もありません。健康上は放置していても問題ありませんが、自然に消えることは少ないため、見た目が気になる場合は医療機関での治療が推奨されます。
📍 稗粒腫ができやすい部位
稗粒腫は顔を中心に、以下のような部位にできやすい特徴があります。
稗粒腫が最もできやすいのは目の周り、特にまぶた(上まぶた・下まぶた)や目の下です。目元は皮膚が薄く、産毛の毛穴が多いことから、稗粒腫ができやすい環境が整っています。
その他にも、以下の部位によくできます:
- 頬
- 額(おでこ)
- 眉間
- こめかみ
- あご
- 鼻
まれに、首や体幹、陰部などにできることもあります。
年代によってできやすい部位が若干異なる傾向も見られます。高校生くらいまでの若い世代では目の周りにできることが圧倒的に多いのに対し、それ以降の年代では目の周りだけでなく、額や頬など顔全体に広がってできやすくなる傾向があります。
👤 稗粒腫ができやすい人の特徴
稗粒腫は老若男女問わず、誰にでもできる可能性があります。ただし、以下のような特徴を持つ方にできやすい傾向があるとされています。
皮膚の状態によるもの:
- 乾燥肌やアトピー性皮膚炎のある方
- 肌のバリア機能が低下している方
生活習慣によるもの:
- 目をこする癖がある方
- 洗顔時やメイク時に肌を強くこすってしまう方
- 花粉症やアレルギーで目をこする機会が多い方
体質的なもの:
- 女性(男性よりもできやすい傾向)
- 「水ぶくれができやすい」体質の方
- 「汗をかきやすい」体質の方
- 加齢により肌のターンオーバーが遅くなった方
🔬 稗粒腫ができる原因と似た症状との違い
🌱 原発性稗粒腫と続発性稗粒腫
稗粒腫ができる原因は、完全には解明されていません。しかし、大きく分けて「原発性稗粒腫」と「続発性稗粒腫」の2種類があることがわかっています。
原発性稗粒腫は、特別な外的刺激がなく自然に発生するタイプです。稗粒腫の多くがこのタイプに該当します。
原発性稗粒腫ができる主な原因として考えられているのが、肌のターンオーバーの乱れです。
私たちの皮膚は常に新陳代謝を繰り返しており、表皮の一番下にある基底層で新しい細胞が生まれ、徐々に表面に押し上げられ、最終的に古くなった角質として剥がれ落ちます。この一連のサイクルを「ターンオーバー」と呼び、健康な肌では約28日周期で行われます。
しかし、以下の要因によってターンオーバーが遅くなると、本来剥がれ落ちるはずの角質が皮膚の中に閉じ込められ、袋状にたまることで稗粒腫が形成されます:
- 加齢
- 生活習慣の乱れ
- ストレス
続発性稗粒腫は、皮膚の炎症や外傷、医療行為などの皮膚ダメージ後に生じるタイプです。
👀 稗粒腫と似た症状との見分け方
稗粒腫には見た目が似ている皮膚疾患がいくつかあります。素人判断で自己処置を行うと、思わぬトラブルにつながることもあるため、正確な診断は皮膚科専門医に任せることが大切です。
白ニキビ(面疱)との違い:
- 白ニキビ:毛穴の中に皮脂が詰まって白く盛り上がって見える状態
- 稗粒腫:皮膚の浅い層に角質(ケラチン)が袋状にたまることで発生
汗管腫(かんかんしゅ)との違い:
- 汗管腫:肌色または黄色に近い見た目、深い病変
- 稗粒腫:白い内容物があり、針で除去可能
粉瘤(ふんりゅう)との違い:
- 粉瘤:数mmから数cmまで大きくなり、中央に黒い点が見えることがある
- 稗粒腫:皮膚のごく浅いところにできる1~2mm程度の小さな白い粒
⚠️ 稗粒腫は自分で取っても大丈夫?セルフケアの危険性
💀 自分で取ることの危険性
インターネット上には「稗粒腫を針とピンセットで自分で取る方法」などの情報が出回っています。しかし、自己処置には多くのリスクがあり、医療機関での治療を強くお勧めします。
通常、稗粒腫は皮膚の表皮の下にしっかりと張り付いているため、軽く引っ掻く程度では取れません。無理に稗粒腫を取ろうとすると、以下のようなリスクがあります:
皮膚の損傷リスク:
- 皮膚に傷がついて痕が残る可能性
- 特に目の周りの皮膚は非常に薄いため、傷つきやすい
- 色素沈着やケロイドの原因になることがある
感染リスク:
- 消毒が不十分な針やピンセットを使用すると細菌感染のリスク
- 傷口から細菌が侵入し、炎症や化膿を引き起こす可能性
🔍 稗粒腫と似た疾患のリスク
先述のとおり、稗粒腫には見た目が似ている疾患がいくつかあります。自己判断で「稗粒腫だ」と思い込んで処置をしてしまうと、別の疾患だった場合にトラブルが起こる可能性があります。
水いぼ(伝染性軟属腫)の場合:
- 感染力があるため、不用意に触ったり潰したりすると周囲に感染を広げる可能性
汗管腫の場合:
- 針で穴を開けても内容物が出ない
- 傷をつけるだけの結果になってしまう
このような理由から、自己判断での処置は避け、必ず皮膚科専門医の診察を受けることをお勧めします。
🏥 稗粒腫(はいりゅうしゅ)除去の保険適用と治療法
💰 保険適用の治療法:圧出法(穿刺除去)
稗粒腫の標準的な治療法は「圧出法」または「穿刺除去」と呼ばれる方法で、保険診療として受けることができます。
処置の流れ:
- 滅菌された細い注射針やランセット(専用の針)を使って稗粒腫の表面に小さな穴を開ける
- 専用のピンセットや鑷子(せっし)を使って、中にたまっている角質の塊を押し出して取り除く
費用(保険適用):
- 10箇所未満:74点(3割負担で約220円)
- 10箇所以上:148点(3割負担で約440円)
- 別途、初診料または再診料、必要に応じて薬剤費などがかかる
🔬 自費診療の治療法:炭酸ガス(CO2)レーザー
炭酸ガスレーザーを用いた治療は、保険適用外の自費診療となります。
処置の流れ:
- 局所麻酔を使用
- 炭酸ガスレーザーを照射
- 皮膚内の水分と反応させて熱エネルギーを発生
- 発生した熱が冷める過程で稗粒腫の組織を破壊して除去
✅ 保険適用の詳細と費用の目安
稗粒腫の摘除は、基本的に保険診療として認められています。圧出法(穿刺除去)による稗粒腫の摘除は、全国どこの医療機関でも保険適用で受けることができます。
合計費用の目安:
- 初診時:1,000円~2,000円程度
- 再診時:500円~1,000円程度
このように、保険適用であれば非常にリーズナブルな費用で稗粒腫を除去することができます。
🔄 治療の流れと注意点
📝 治療の流れ
1. 診察と診断
- 医師による問診や視診
- 必要に応じてダーモスコピー(皮膚拡大鏡)による観察
- 稗粒腫であることを確認
- 汗管腫など他の疾患との鑑別診断
2. 治療方針の説明と同意確認
- 処置前に説明を実施
- 同意書にサイン
- 未成年の場合は保護者の同伴や同意が必要
3. 処置
- 通常、当日に実施可能
- 滅菌された針で稗粒腫の表面に小さな穴を開ける
- ピンセットで内容物を押し出す
- 処置時間:1個あたり数分程度
- 複数個でも短時間で終了
⚠️ 治療前後の注意点
予定の調整:
大切な予定(結婚式、面接、撮影など)を控えている場合は、処置のタイミングを調整することをお勧めします。処置後は数日間、赤みやかさぶたが残ることがあるためです。
紫外線対策:
- 処置後は紫外線の影響を受けやすくなる
- 日焼け止めなどで紫外線対策をしっかり実施
- 紫外線を浴びると色素沈着のリスクが高まる
🛡️ 稗粒腫を予防するためのスキンケアと生活習慣
🧴 正しい洗顔とスキンケア
稗粒腫は一度取り除いても、体質によっては再発することがあります。また、予防することで新たな稗粒腫ができにくくなります。日常生活でできる予防法と肌のターンオーバーを整えるポイントを紹介します。
優しい洗顔:
- 肌を強くこすらないことが大切
- ゴシゴシと擦る洗顔は肌への刺激となり、稗粒腫ができやすくなる原因
- しっかりと泡立てた洗顔料で、泡で汚れを包み込むように優しく洗う
🔄 肌のターンオーバーを整える
稗粒腫の大きな原因の一つが、ターンオーバーの乱れです。ターンオーバーを正常に保つためには、以下のポイントに気をつけましょう:
質の良い睡眠:
- 皮膚の再生や成長に必要な成長ホルモンは睡眠中に多く分泌
- ターンオーバーなどの新陳代謝も睡眠中に進む
- 睡眠不足は皮膚の再生を妨げる原因
☀️ 紫外線対策の重要性
紫外線は肌にダメージを与え、ターンオーバーを乱す大きな原因の一つです。
日常的な紫外線対策:
- 日焼け止めを毎日塗る習慣をつける
- 紫外線から肌を守る
🏢 池袋で稗粒腫の治療を受けるなら
👨⚕️ 皮膚科専門医の診察を受けるメリット
池袋エリアで稗粒腫の治療を検討されている方に、医療機関を選ぶ際のポイントをご紹介します。
稗粒腫の治療は、皮膚科専門医の診察を受けることをお勧めします。
専門医のメリット:
- 皮膚疾患に関する専門的な知識と経験を保有
- 正確な診断と適切な治療を提供
- 稗粒腫と似た疾患の見分けが可能
- ダーモスコピーなどの検査機器を使って正確に診断
- 最適な治療法を提案
🚃 アクセスと通いやすさ
池袋駅の利便性:
- 複数の路線が乗り入れるターミナル駅
- 通勤や通学の途中に立ち寄りやすい立地
- 仕事の合間や買い物のついでに通院可能
治療の特徴:
- 稗粒腫の治療は短時間で終了
- 日常生活に大きな支障なし

よくある質問
A. 稗粒腫は良性の皮膚腫瘍であり、放置しても健康上の問題はありません。悪性化することもありません。ただし、大人の稗粒腫は自然に消えることがほとんどないため、見た目が気になる場合は治療を検討されることをお勧めします。
A. 新生児や乳児にできる稗粒腫は、成長とともに自然に消えることが多いため、基本的に治療は必要ありません。何歳になっても消えない場合は、小児科や皮膚科を受診してご相談ください。
A. 圧出法による治療では、針を刺す際にチクッとする程度の痛みがあります。多くのクリニックでは麻酔を使用せずに処置を行いますが、痛みに弱い方や大量の稗粒腫を一度に取る場合は、局所麻酔を使用することもできます。
A. 処置部位以外であれば、当日からメイクが可能です。処置部位へのメイクは、傷が落ち着いてから(通常数日~1週間後)がお勧めです。
A. 圧出法で内容物を取り除いても、袋が残っている場合は再発する可能性があります。ただし、すべての方に再発するわけではありません。再発を繰り返す場合は、レーザー治療など他の治療法を検討することもできます。
A. 高校生でも稗粒腫の治療を受けることは可能です。ただし、未成年の場合は保護者の同伴や同意が必要となるクリニックがほとんどです。事前に確認の上、ご来院ください。
A. 圧出法(穿刺除去)による稗粒腫の治療は保険適用となります。10箇所未満で3割負担約220円、10箇所以上で3割負担約440円程度の処置費用で治療を受けることができます。ただし、炭酸ガスレーザーによる治療は自費診療となります。
📝 まとめ
稗粒腫は、目の周りや顔にできる小さな白いブツブツで、角質が皮膚の中に閉じ込められてできる良性の皮膚腫瘍です。健康上は放置しても問題ありませんが、顔の目立つ部分にできるため、見た目が気になる方も多いでしょう。
本記事のポイント:
- 原因:肌のターンオーバーの乱れや外的刺激によって発生
- できやすい人:乾燥肌の方、目をこする癖のある方、加齢によってターンオーバーが遅くなった方など
- セルフケアの危険性:自分で取ることは危険(傷跡、感染、眼球損傷などのリスク)
- 治療法:保険適用の圧出法(穿刺除去)が標準的治療
- 費用:保険診療なら3割負担で数百円程度の処置費用
- 再発対策:自費診療の炭酸ガスレーザー治療も選択肢
- 予防法:正しい洗顔とスキンケア、ターンオーバーを整える生活習慣、紫外線対策
池袋エリアで稗粒腫の治療をお考えの方は、お気軽にアイシークリニック池袋院にご相談ください。専門医による正確な診断と、患者さま一人ひとりに合った治療法をご提案いたします。
📚 参考文献
- 公益社団法人日本皮膚科学会 – 皮膚科Q&A アテローム(粉瘤)Q10
- 厚生労働省 – 医療保険制度について
- 第一三共ヘルスケア – 肌あれの症状・原因|くすりと健康の情報局
- 日東メディック – 肌周期とは|肌周期研究所
- 大正製薬 – 肌のターンオーバーとは?乱れる原因や対策について
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
稗粒腫は年齢や性別を問わず誰にでもできる可能性がありますが、特に肌のターンオーバーが乱れやすい方に多く見られます。適切なスキンケアとターンオーバーを整える生活習慣を心がけることで予防につながります。気になる症状がある場合は、自己判断せず専門医にご相談ください。