🤔「このイボ、何?放っておいて大丈夫?」
皮膚にできたイボの種類を間違えると、間違った処置で悪化・感染拡大のリスクがあります。
この記事を読めば、8種類以上のイボの違い・原因・治療法が一目でわかります。
⚠️ 自己判断での処置は絶対NG!正しい知識で早めに専門医へ。
目次
- 📌 イボとはどんなもの?皮膚に現れるさまざまな突起物
- 📌 尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)|最も一般的なイボ
- 📌 扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)|平らで広がりやすいイボ
- 📌 尖圭コンジローマ|性器や肛門周辺にできるイボ
- 📌 水いぼ(伝染性軟属腫)|子どもに多いウイルス性のイボ
- 📌 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)|加齢によるシミ状のイボ
- 📌 軟性線維腫(なんせいせんいしゅ)|首や脇にできる皮膚のたるみ
- 📌 汗管腫(かんかんしゅ)|目の周りにできる小さな白い隆起
- 📌 稗粒腫(はいりゅうしゅ)|白くて硬い小さな粒
- 📌 イボの見分け方と自己判断が危険な理由
- 📌 イボの治療法まとめ
- 📌 まとめ
💡 この記事のポイント
イボには尋常性疣贅・脂漏性角化症など8種類以上あり、原因(ウイルス・加齢・ホルモン)や治療法が異なる。自己判断での処置は感染拡大や瘢痕のリスクがあるため、気になる症状は早めに専門医へ受診することが重要。

💡 イボとはどんなもの?皮膚に現れるさまざまな突起物
「イボ」という言葉は、皮膚に現れるさまざまな小さな突起物を指す総称として日常的に使われています。医学的には、原因や組織の種類によって細かく分類されており、それぞれ異なる名前がつけられています。
イボは大きく「ウイルス性のもの」と「非ウイルス性のもの」に分けることができます。ウイルス性のイボは、主にヒトパピローマウイルス(HPV)やポックスウイルスなどが原因で、接触によって他の人や自分の体の別の部位に感染する可能性があります。一方、非ウイルス性のイボは加齢・紫外線ダメージ・体質・ホルモン変化などが原因で発生するもので、他者への感染はありません。
いずれのタイプも、見た目だけでは種類を正確に判断することが難しい場合があります。とくに「悪性の可能性がある皮膚病変」と見た目が似ていることもあるため、自己判断で処置するのは危険です。まずは皮膚科や美容クリニックを受診して、正確な診断を受けることが大切です。
Q. 尋常性疣贅の特徴と感染経路は?
尋常性疣贅はヒトパピローマウイルス(HPV2型・4型)が原因で起こる最も一般的なイボです。表面がザラザラと盛り上がり、点状の黒い斑点が特徴です。プールや公共浴場など裸足で歩く場所での感染リスクが高く、皮膚の小さな傷から感染します。
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📌 尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)|最も一般的なイボ
✅ 特徴と見た目
尋常性疣贅は、日常的に「イボ」と聞いてほとんどの人がイメージする、最もポピュラーなタイプのイボです。表面がザラザラとした質感で、肌よりやや硬く盛り上がっています。色は肌色から灰褐色が一般的で、大きさは数ミリから1センチ程度のものが多く見られます。手の指、手の甲、足の裏などにできやすく、複数個まとまって発生することもあります。
表面をよく見ると、点状の黒い斑点(血豆のような毛細血管の断面)が確認できることがあり、これが尋常性疣贅の特徴の一つです。足の裏にできた場合は「足底疣贅」と呼ばれ、歩行時に内側に向かって成長するため、タコやウオノメと間違われることがあります。
📝 原因
尋常性疣贅の原因はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染です。主にHPV2型や4型が関与しています。皮膚の小さな傷やひびわれから感染し、免疫力が低下しているときに発症しやすくなります。プールや公共浴場、スポーツジムのシャワールームなど、裸足で歩く場所での感染リスクが高まります。
🔸 治療法
尋常性疣贅の標準的な治療法は液体窒素を使った凍結療法です。イボを急速に凍らせて壊死させる方法で、複数回の施術が必要なことが多いです。その他にも、炭酸ガス(CO2)レーザー、電気焼灼法、外科的切除、薬物療法(ヨクイニンなど)などが用いられます。免疫力を高めることも再発防止につながります。
✨ 扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)|平らで広がりやすいイボ
⚡ 特徴と見た目
扁平疣贅は、その名前が示すとおり表面が平らで扁平な形をしたイボです。肌よりわずかに盛り上がっている程度で、大きさは1〜5ミリほどのものが多く、色は肌色からやや茶色がかったものまであります。顔(とくに額や頬)、手の甲、腕などに出やすく、複数が集まって広い範囲に広がることがあります。
かゆみや痛みはほとんどありませんが、かいたりひっかいたりすることで傷口にウイルスが広がり、線状に並んで増えていく「コエブネル現象」が起きやすいのが特徴です。若い女性に比較的多く見られ、シミやそばかすと間違われることもあります。
🌟 原因
扁平疣贅の原因もHPV(主に3型・10型)の感染です。皮膚の微細な傷から感染し、潜伏期間は数週間から数カ月と幅があります。免疫力が低下している状態で発症しやすく、一度感染すると自然消退することもある一方で、長期間にわたって残存することもあります。
💬 治療法
扁平疣贅の治療は慎重に行う必要があります。顔など目立つ部位に出やすいことと、過度な刺激が逆に悪化・拡大のリスクをはらんでいるためです。液体窒素による凍結療法が基本となりますが、外用薬(ビタミンA誘導体など)や内服薬(ヨクイニン)が用いられることもあります。顔の場合はレーザー治療が選択されることもあります。
Q. 脂漏性角化症とウイルス性イボの違いは?
脂漏性角化症は加齢と紫外線ダメージが主な原因で発生する良性皮膚腫瘍であり、「老人性イボ」とも呼ばれます。ウイルス性イボと異なり他者への感染はありません。ただし悪性黒色腫(メラノーマ)と見た目が似る場合があるため、専門医による正確な診断が重要です。
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🔍 尖圭コンジローマ|性器や肛門周辺にできるイボ
✅ 特徴と見た目
尖圭コンジローマは、性器や肛門周辺、会陰部にできるイボの一種です。初期はピンク色や肌色の小さなブツブツとして現れ、進行するとカリフラワー状や鶏のとさか状に大きく成長することがあります。男性では亀頭・包皮・陰嚢などに、女性では膣口・小陰唇・肛門周辺などに発生します。自覚症状としては、かゆみや不快感を伴うことがありますが、無症状のこともあります。
📝 原因
尖圭コンジローマはHPV(主に6型・11型)の感染によって起こります。主に性的接触によって感染する性感染症(STI)の一つです。感染から発症まで数週間〜数カ月の潜伏期間があるため、いつどこで感染したかがわかりにくいことが多いです。感染力が比較的強く、コンドームで完全には予防できないとされています。
また、HPV16型・18型などのハイリスク型HPVは子宮頸がんと関連しますが、尖圭コンジローマの原因となるHPV6型・11型はローリスク型とされています。ただし、混合感染の可能性もあるため、パートナーとともに検査を受けることが推奨されます。
🔸 治療法
尖圭コンジローマの治療には、外用薬(イミキモドクリームなど)、液体窒素による凍結療法、レーザー治療、外科的切除などがあります。自然に消失するケースもありますが、放置すると拡大・再発のリスクがあるため、早期に専門医を受診することが重要です。治療後も定期的な経過観察が必要です。
💪 水いぼ(伝染性軟属腫)|子どもに多いウイルス性のイボ
⚡ 特徴と見た目
水いぼは、正式には「伝染性軟属腫」と呼ばれる、主に幼児から小学生の子どもに多く見られるウイルス性のイボです。見た目は半透明〜白色のドーム状の丸い隆起で、中央部分がわずかにへこんでいる(臍窩〈さいか〉)のが特徴です。大きさは1〜5ミリ程度で、つぶすと白いチーズ状の内容物が出てきます。体幹・脇・首・顔などに多く発生し、かゆみを伴うことがあります。
プールや肌の触れ合いによって感染が広がりやすく、アトピー性皮膚炎などで皮膚バリアが弱まっている子どもに発症しやすい傾向があります。
🌟 原因
水いぼの原因はポックスウイルスの一種である伝染性軟属腫ウイルス(MCV)です。直接接触やタオル・衣類の共有などによって感染します。免疫が発達していない幼い子どもに多く、成人では免疫機能が正常な場合は発症しにくいですが、免疫抑制状態の大人には発症することがあります。
💬 治療法
水いぼは免疫が発達するに伴い自然に消退することが多いため、経過観察が選択されることもあります。ただし、かゆみによる搔き壊しや他の部位・他の人への感染を防ぐために、専用のピンセット(摘除術)でつぶして取り除く処置が行われることが一般的です。麻酔テープを使用して処置を行うクリニックもあります。その他、液体窒素、外用薬なども用いられます。
🎯 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)|加齢によるシミ状のイボ
✅ 特徴と見た目
脂漏性角化症は、加齢とともに現れる最も一般的な良性皮膚腫瘍の一つで、「老人性疣贅」「老人性イボ」とも呼ばれます。最初は薄茶色の平らなシミのように見えますが、徐々に盛り上がり、表面がざらざらとした黒褐色〜暗褐色のイボ状に変化していきます。形は丸みを帯びており、触れると表面がポロポロとはがれるような質感があります。
顔・頭皮・首・体幹・手の甲など、紫外線の当たりやすい部位に多く発生します。40代以降から徐々に増え始め、年齢とともに数や大きさが増していく傾向があります。ウイルスが原因ではないため、他者への感染はありません。
📝 原因
脂漏性角化症の原因は加齢と紫外線ダメージが主な要因とされています。長年にわたって紫外線を浴びることで表皮細胞のDNAが損傷し、細胞の異常増殖が起こることで発症すると考えられています。遺伝的要因も関与しているとされており、家族に多い場合は発症リスクが高まります。ホルモンバランスの変化も影響することがあります。
🔸 治療法
脂漏性角化症は基本的に良性のため、医学的に除去が必須というわけではありませんが、見た目が気になる場合や衣類に引っかかるなど日常生活に支障がある場合には治療が行われます。液体窒素による凍結療法が標準的な治療ですが、大きなものや数が多い場合は炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)や電気焼灼が選択されることもあります。まれに悪性黒色腫(メラノーマ)との鑑別が必要な場合があるため、専門医による診察が重要です。
Q. 子どもの水いぼは治療が必要ですか?
水いぼ(伝染性軟属腫)は免疫の発達とともに自然消退することが多いため、経過観察を選ぶ場合もあります。ただしかゆみによる搔き壊しや他の部位・他者への感染を防ぐため、専用ピンセットでつぶして取り除く摘除術が一般的に行われます。お子さんの状態に応じて専門医と相談することが大切です。
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💡 軟性線維腫(なんせいせんいしゅ)|首や脇にできる皮膚のたるみ
⚡ 特徴と見た目
軟性線維腫は「アクロコルドン」「スキンタッグ」とも呼ばれ、皮膚が細い茎でぶら下がるような形をしたイボです。色は肌色からやや濃い茶色で、大きさは数ミリから1センチ程度のものが多く、触れると柔らかいのが特徴です。首・脇の下・鼠径部・まぶたなど、皮膚が擦れやすい部位によく発生します。
見た目は「皮膚が余ってぶら下がっている」ような印象を与えることが多く、加齢とともに増えてきます。衣類の襟部分やアクセサリーに引っかかって痛みを感じたり、摩擦によって炎症を起こすことがあります。ウイルス性ではないため、感染の心配はありません。
🌟 原因
軟性線維腫の明確な原因はまだ完全には解明されていませんが、皮膚の摩擦・加齢・肥満・ホルモン変化などが関与していると考えられています。妊娠中やインスリン抵抗性(糖尿病の前段階)がある人に多く発生する傾向があるため、代謝異常との関連も指摘されています。首回りに多数の軟性線維腫がある場合は、生活習慣病のリスクがないか確認することも推奨されることがあります。
💬 治療法
軟性線維腫の治療は、小さなものは液体窒素、ハサミやメスによる切除(有茎性のものは根元を切るだけで簡単に取り除ける)、電気焼灼、レーザーなどが用いられます。局所麻酔をしてから処置を行うため、痛みの少ない治療が可能です。数が多くても、1回の施術でまとめて取り除けることが多く、再発率も比較的低いとされています。
📌 汗管腫(かんかんしゅ)|目の周りにできる小さな白い隆起
✅ 特徴と見た目
汗管腫は、汗を分泌する汗腺の導管(エクリン汗腺の末端部分)が増殖してできる良性の腫瘍です。直径1〜3ミリほどの小さな白色〜肌色のドーム状の隆起で、下まぶたや目の周り・頬・額などに複数個、左右対称に現れることが多いです。触れると硬めの質感があり、内部にクリーム状の内容物が入っているように見える場合もあります。
思春期から成人にかけての若い女性に多く見られる傾向があり、一度できると自然には消えにくいのが特徴です。稗粒腫や脂肪腫と混同されることがありますが、組織学的には異なるものです。
📝 原因
汗管腫の発生原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因・ホルモンバランスの変化(思春期・妊娠・月経周期)との関連が指摘されています。夏に悪化して冬に軽快するなど、気温や発汗量の変化と連動することがあります。ダウン症候群の方に多いという報告もあり、遺伝子変異との関連が研究されています。
🔸 治療法
汗管腫は医学的には良性のため治療が必須ではありませんが、見た目を気にされる方も多く、美容目的での治療が行われます。目の周りという繊細な部位であるため、炭酸ガス(CO2)レーザーやエルビウムヤグ(Er:YAG)レーザーによる精密な治療が選択されることが多いです。複数回の施術が必要なことが多く、治療後のダウンタイム(赤みなど)もあります。完全に除去しても再発するケースがあります。
✨ 稗粒腫(はいりゅうしゅ)|白くて硬い小さな粒
⚡ 特徴と見た目
稗粒腫は「ミリア」とも呼ばれる、皮膚の表面近くにできる白くて小さな嚢胞(袋状の構造)です。直径1〜2ミリほどで、白色〜クリーム色の硬いドーム状の粒が皮膚から少し浮き上がって見えます。目の周り・頬・鼻・額などの顔に多く発生しますが、体のあちこちにできることもあります。触れると硬く、押しても動かず、痛みやかゆみはありません。
稗粒腫は「原発性」と「続発性」の2種類があります。原発性はとくに原因がなく自然に発生するもので、新生児に見られる「新生児ざ瘡(乳児のミリア)」が代表的です。続発性は外傷・熱傷・皮膚疾患(水疱症など)・外用ステロイドの長期使用後などに生じるものです。
🌟 原因
稗粒腫は、角質(ケラチン)が皮膚内部に閉じ込められて袋状になったものです。毛包や汗腺の開口部が塞がれることで、古い角質が外に出られずに蓄積してしまうことが原因とされています。アイクリームや乳液などの過度な保湿ケアによって毛穴が詰まることも発生要因の一つとされています。
💬 治療法
稗粒腫は、自然に消失することもありますが、なかなか消えない場合は専門医による治療が行われます。細い針で嚢胞に小さな穴を開け、内容物を押し出す処置(針刺し法)が一般的です。また、レーザー(炭酸ガスレーザーなど)で嚢胞の壁を破壊する方法もあります。自宅で無理につぶそうとすると感染や瘢痕(傷跡)のリスクがあるため、必ず専門医に相談することが大切です。
Q. イボを自己処置すると何が危険なの?
市販薬の自己使用やイボを無理につぶす行為にはリスクが伴います。悪性腫瘍をイボと誤判断して治療が遅れる可能性があるほか、ウイルス性のイボをつぶすことで感染が広がったり、過度な処置で炎症後色素沈着や瘢痕(傷跡)が残ることもあります。気になる症状は早めに専門医を受診してください。

🔍 イボの見分け方と自己判断が危険な理由
✅ 見た目での見分けは難しい
ここまでさまざまな種類のイボをご紹介してきましたが、実際の診察の現場では、「見た目だけで種類を確定すること」は非常に難しいケースが多くあります。たとえば、脂漏性角化症は悪性黒色腫(メラノーマ)と似た外観を呈することがあり、専門医でもダーモスコピー(皮膚鏡)を使った詳細な観察が必要なことがあります。また、尋常性疣贅と足底の角質肥厚(タコ・ウオノメ)は、素人目には区別がつきにくいことがよくあります。
📝 自己処置のリスク
市販のイボ取り剤(サリチル酸製剤など)や自分で無理にイボをつぶす行為は、いくつかのリスクを伴います。まず、悪性腫瘍を誤ってイボと判断して市販薬を使ってしまうと、診断の遅れにつながりかねません。また、ウイルス性のイボをつぶしたりひっかいたりすることで、ウイルスが他の部位や他の人に広がってしまうことがあります。さらに、過度な処置によって皮膚に傷が残り、炎症後色素沈着や瘢痕(傷跡)が生じることもあります。
🔸 受診のタイミング
以下のような場合は、早めに皮膚科や美容クリニックを受診することをお勧めします。
- イボの大きさが急速に変化している
- 色が不均一だったり、黒・赤・白など複数の色が混じっている
- 形が非対称で縁がギザギザしている
- 出血したり、ただれたりしている
- 痛みやかゆみが強く日常生活に支障がある
- 性器や肛門周辺にイボが現れた
- 子どものイボが広がっている・かゆがっている

👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「これはイボなのか、それとも別の何か?」と不安を抱えてご来院される患者様が非常に多くいらっしゃいます。イボと一口に言っても原因や性質はさまざまで、見た目だけでは専門医でも慎重な診察が必要なケースがあるため、自己判断での処置はされずに早めにご相談いただくことをお勧めします。最近の傾向として、市販薬を長期間使用してから受診される方や、かえって広がってしまってから来院される方も少なくないため、気になる皮膚の変化には早期受診が大切と実感しております。」
💪 よくある質問
ウイルス性のイボ(尋常性疣贅・扁平疣贅・水いぼなど)は、HPVやポックスウイルスが原因で、接触によって他の人や自分の別の部位に感染する可能性があります。一方、脂漏性角化症・軟性線維腫などの非ウイルス性のイボは加齢・紫外線・ホルモン変化などが原因で、他者への感染はありません。
自己判断での市販薬使用はリスクを伴うためお勧めできません。悪性腫瘍をイボと誤って判断してしまうことや、ウイルス性のイボをつぶして感染が広がること、過度な処置で傷跡が残ることがあります。気になる症状は早めに皮膚科や当院のような美容クリニックへご相談ください。
液体窒素による凍結療法は保険診療で受けられることが多く、費用的な負担が少ない治療法です。一方、炭酸ガスレーザーや電気焼灼などは美容クリニックでは自由診療となることが多く、費用は施術内容によって異なります。治療法や費用の詳細は受診時に医師にご確認ください。
イボの大きさが急速に変化している、色が不均一または複数の色が混じっている、形が非対称でギザギザしている、出血やただれがある、性器・肛門周辺にイボが現れたなどの場合は、悪性腫瘍との鑑別が必要なこともあるため、早めに専門医を受診してください。
水いぼは免疫の発達とともに自然に消退することが多いため、経過観察が選択される場合もあります。ただし、かゆみによる搔き壊しや感染の拡大を防ぐために、専用ピンセットで除去する処置が一般的に行われます。お子さんの症状や状態に応じて、専門医と相談しながら治療方針を決めることが大切です。
🎯 イボの治療法まとめ
イボの種類によって最適な治療法は異なりますが、ここでは代表的な治療法を整理してご紹介します。
⚡ 液体窒素による凍結療法
最も広く行われているイボの治療法です。液体窒素(マイナス196℃)を綿棒やスプレーでイボに当て、細胞を急速に凍らせて壊死させます。尋常性疣贅・扁平疣贅・水いぼ・脂漏性角化症・軟性線維腫などに対して使用されます。保険診療で受けられることが多く、費用的な負担が少ない反面、複数回の施術が必要なことが多いです。施術後は水ぶくれができることがありますが、通常は自然に治ります。
🌟 炭酸ガス(CO2)レーザー
炭酸ガスレーザーは、水分を多く含む組織に吸収されやすい特性を持ち、イボの組織を正確に蒸散・除去することができます。一回の施術でイボを完全に除去できることが多く、ダウンタイムも比較的短い治療法です。尋常性疣贅・脂漏性角化症・軟性線維腫・汗管腫・稗粒腫など幅広い種類のイボに対応します。美容クリニックでは自由診療として行われることが多く、費用は施術内容によって異なります。
💬 電気焼灼(エレクトロサージェリー)
高周波電流を使ってイボの組織を焼いて除去する方法です。切開・止血を同時に行えるため、出血が少なく、正確な治療が可能です。軟性線維腫のような有茎性(茎のある)イボや脂漏性角化症などによく使用されます。
✅ 外科的切除
大きなイボや深部まで及んでいるイボ、悪性の可能性が否定できないものには外科的切除が選択されます。切除した組織を病理検査に提出して詳細を調べることができるため、診断という観点からも有用な方法です。縫合が必要な場合があり、傷跡が残る可能性もあります。
📝 外用薬・内服薬
サリチル酸外用薬、モノクロル酢酸、イミキモドクリーム(尖圭コンジローマ)、ビタミンA誘導体(扁平疣贅)などの外用薬が用いられます。漢方薬のヨクイニン(ハトムギ種皮エキス)は内服薬として尋常性疣贅や扁平疣贅、水いぼに対して使われ、免疫賦活作用によってウイルスの排除を助けると考えられています。
🔸 治療法を選ぶ際のポイント
イボの種類・大きさ・数・部位・患者さんのライフスタイルや希望によって、最適な治療法は変わってきます。顔のイボはダウンタイムや仕上がりの美しさが重視されますし、足裏のイボは深さや硬さによって方法を変える必要があります。費用や通院回数も考慮した上で、医師と相談しながら治療方針を決めることが大切です。

💡 まとめ
このコラムでは、「イボ」と一括りに呼ばれることの多い皮膚の突起物を、種類ごとにくわしく解説してきました。尋常性疣贅・扁平疣贅・尖圭コンジローマ・水いぼといったウイルスが原因のものから、脂漏性角化症・軟性線維腫・汗管腫・稗粒腫といった加齢や体質が関連するものまで、見た目・原因・治療法がそれぞれ大きく異なります。
自己判断での処置は悪化・感染拡大・瘢痕形成などのリスクを伴うことがあるため、気になるイボがあれば早めに専門医を受診することをお勧めします。とくに急速に変化したり、色・形が不均一なイボは、悪性腫瘍との鑑別が必要な場合もあるため注意が必要です。
アイシークリニック池袋院では、イボの診断から治療まで、患者さん一人ひとりの状態に合わせた最適な方法をご提案しています。「これはイボ?」と気になることがあれば、お気軽にご相談ください。専門医が丁寧に診察し、適切な治療法をご案内します。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 尋常性疣贅・扁平疣贅・脂漏性角化症・水いぼなど各種イボの診断基準・治療ガイドラインに関する情報
- 国立感染症研究所 – ヒトパピローマウイルス(HPV)による尖圭コンジローマおよび伝染性軟属腫(水いぼ)の感染経路・疫学・予防に関する情報
- 厚生労働省 – 性感染症としての尖圭コンジローマに関する公式情報および受診・予防に関するガイダンス
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務