春に赤ら顔が悪化する原因と改善策|症状を正しく理解しよう

「なんとなく冬は落ち着いていたのに、春になったら急に顔が赤くなってきた」「桜が咲く季節になると毎年のように頬が赤くほてる」——そんな経験をしたことはありませんか?実は、春という季節は赤ら顔が悪化しやすい条件が重なりやすい時期です。気温の乱高下、花粉の飛散、強くなる紫外線、新生活のストレスなど、皮膚にとってさまざまな刺激が一度に押し寄せてきます。この記事では、なぜ春に赤ら顔が悪化しやすいのか、その原因を医学的な視点からわかりやすく解説するとともに、日常生活でできるセルフケアや、症状が改善しない場合の医療機関での治療法についても詳しくご紹介します。赤ら顔に悩む方にとって、少しでも参考になれば幸いです。


目次

  1. 赤ら顔とはどんな状態?基本をおさらい
  2. 春に赤ら顔が悪化しやすい理由
  3. 春の赤ら顔を引き起こす主な原因
  4. 赤ら顔の種類と見分け方
  5. 日常生活でできる春の赤ら顔ケア
  6. 医療機関での治療法
  7. 赤ら顔を悪化させる春のNG行動
  8. まとめ

この記事のポイント

春は気温差・花粉・紫外線・ストレスが重なり赤ら顔が悪化しやすい。日焼け止めや保湿などのセルフケアを早期に実践し、改善しない場合はIPLやレーザー等の医療機関での治療も有効。

🎯 赤ら顔とはどんな状態?基本をおさらい

赤ら顔とは、顔の皮膚が慢性的または一時的に赤みを帯びた状態のことを指します。一口に赤ら顔といっても、その原因や症状のタイプはさまざまであり、それぞれに応じたケアや治療が必要です。

赤ら顔が起こるメカニズムの基本は、皮膚の下を走る毛細血管の拡張です。外気温の変化、アルコール、辛い食べ物、感情の変化、物理的な刺激などによって毛細血管が広がると、血液が皮膚の表面近くに多く集まり、赤く見えます。健康な皮膚であれば、刺激がなくなれば血管は収縮し赤みも引きますが、何らかの理由で血管の収縮機能が低下したり、皮膚のバリア機能が弱まったりすると、赤みが持続してしまいます。

日本人を含むアジア人は欧米人に比べて皮膚が薄く、毛細血管が透けて見えやすい傾向があります。そのため、赤みが表面に現れやすく、赤ら顔に悩む方も少なくありません。特に女性は男性と比べて皮膚が薄いことが多く、更年期以降にホルモンバランスが変化することでさらに悪化するケースも見られます。

赤ら顔の主なタイプには、体質的・遺伝的なもの、酒さ(ロゼーシア)と呼ばれる皮膚疾患によるもの、アトピー性皮膚炎や接触性皮膚炎などのアレルギー性皮膚疾患によるもの、ステロイド外用薬の長期使用による酒さ様皮膚炎などがあります。それぞれ見た目は似ていても原因が異なるため、正しい対処法も変わってきます。

Q. 春に赤ら顔が悪化しやすい理由は何ですか?

春は気温の寒暖差・花粉の飛散・紫外線量の急増・新生活によるストレスが同時に重なる季節です。これらが複合的に毛細血管を刺激し、皮膚のバリア機能を低下させるため、赤ら顔が一気に悪化しやすい環境が整ってしまいます。

📋 春に赤ら顔が悪化しやすい理由

春は一年のなかでも、赤ら顔が特に悪化しやすい季節といわれています。その理由を理解するには、春という季節の特性を知ることが大切です。

まず挙げられるのが、気温の不安定さです。春は朝晩と昼間の気温差が大きく、日によっても気温が大きく変動します。このような温度変化が皮膚の毛細血管に繰り返し刺激を与え、血管の拡張と収縮を繰り返させることで、やがて血管が慢性的に拡張した状態になりやすくなります。

次に、花粉症との関連があります。スギやヒノキなどの花粉が大量に飛散する春は、花粉症を持つ方にとって皮膚にも影響が出やすい時期です。花粉が皮膚に付着すると炎症反応が引き起こされ、赤みやかゆみが生じることがあります。

さらに、春は紫外線量が急激に増加する時期でもあります。冬の間は紫外線対策をあまり意識していなかった方が春になって突然強い紫外線を浴びると、皮膚が紫外線ダメージを受けやすくなり、炎症や赤みを引き起こすことがあります。

加えて、春は入学・入社・異動などライフイベントが重なりやすく、精神的なストレスも増加しがちです。ストレスは自律神経のバランスを乱し、血管の収縮・拡張のコントロールに影響を与えることが知られています。これが赤ら顔の悪化につながることもあります。

このように、春は複数の要因が重なって赤ら顔が悪化しやすい環境が整ってしまうのです。

Q. 花粉は皮膚の赤みに影響しますか?

花粉に含まれるプロテアーゼという酵素が皮膚のバリア機能を破壊し、赤みやかゆみ・ヒリヒリ感を引き起こします。花粉症の自覚症状がなくても皮膚症状だけが現れるケースもあるため、外出時はマスクや帽子を活用し、帰宅後はやさしく洗顔することが重要です。

💊 春の赤ら顔を引き起こす主な原因

🦠 気温の変化と温度差

春先の気温は非常に不安定です。朝晩は5〜10℃程度でも、日中は20℃を超える日があるなど、一日のなかでの温度差が非常に大きくなりがちです。また、週ごとに気温が大きく上下することも珍しくありません。

皮膚の毛細血管は温度変化に敏感に反応します。寒い環境では体温を逃がさないために血管が収縮し、温かい環境では熱を放散するために血管が拡張します。この変化が一日に何度も繰り返されると、血管壁に負担がかかり、弾力が失われていきます。その結果、刺激がなくなっても血管が元の状態に戻りにくくなり、慢性的な赤みとして現れてくるのです。

また、屋内外の温度差も問題です。暖房が効いた温かい室内から冷たい外気にさらされる、あるいはその逆というシチュエーションが春先には多く発生します。こうした急激な温度変化は毛細血管にとって大きなストレスとなります。

👴 花粉による皮膚への影響

春の赤ら顔の悪化と深く関係しているのが、花粉の飛散です。スギ花粉は1月下旬から飛び始め、2〜4月にピークを迎えます。その後ヒノキ花粉、さらにカモガヤなどのイネ科の花粉と続き、春から初夏にかけて多くの種類の花粉が飛散します。

花粉が鼻や目に入るとアレルギー反応が起こることはよく知られていますが、花粉は皮膚にも影響を与えます。花粉には「花粉関連食物アレルギー症候群」を引き起こす成分だけでなく、皮膚に炎症を引き起こすプロテアーゼという酵素が含まれています。このプロテアーゼが皮膚のバリア機能を破壊し、炎症反応を引き起こすことで赤みやかゆみ、ヒリヒリ感などの症状が現れます。

特にアトピー性皮膚炎の方や敏感肌の方は、花粉の皮膚への刺激に対して反応が強く出やすく、春の時期に赤ら顔が顕著に悪化するケースが多く見られます。花粉症の自覚症状がない方でも、皮膚の症状だけが出ることもあるため注意が必要です。

🔸 春の紫外線量の急増

多くの方は「紫外線といえば夏」というイメージをお持ちかもしれませんが、実は春(3〜5月)から紫外線量は急激に増加します。気象庁や環境省のデータによると、紫外線のピークは7〜8月ですが、4〜5月の紫外線量はすでに夏に匹敵するレベルに達することもあります。

冬の間、紫外線対策を怠っていた皮膚は紫外線への耐性が低下しています。そこに突然強い紫外線が降り注ぐことで、皮膚は炎症反応を起こしやすくなります。紫外線は皮膚の毛細血管を拡張させる作用があり、赤みを引き起こす原因となります。また、紫外線によるダメージが蓄積されると、皮膚のバリア機能が低下し、さまざまな外的刺激に対してより敏感に反応するようになります。

さらに、紫外線には活性酸素を発生させる作用があり、この活性酸素が皮膚細胞に酸化ストレスを与えることで炎症が悪化します。赤ら顔の方は特に紫外線の影響を受けやすいため、春からしっかりとした紫外線対策が不可欠です。

💧 春風や乾燥による皮膚バリア機能の低下

春は風が強い日が多く、花粉や黄砂、PM2.5などが飛散しやすい季節です。これらが皮膚に付着すると、物理的・化学的刺激として皮膚に炎症を引き起こすことがあります。

また、春は冬と比べると湿度が上がりますが、春先はまだ空気が乾燥している日も多くあります。乾燥した空気は皮膚の水分を奪い、バリア機能を低下させます。皮膚のバリア機能が低下すると、外からの刺激に対して皮膚が過剰に反応しやすくなり、赤みや炎症が起きやすくなります。

さらに、冬の間は厚着をしていたために皮膚に直接風が当たる機会が少なかったのに対し、春になって薄着になることで、顔の皮膚が直接風にさらされる機会が増えます。これもバリア機能の低下や赤みの悪化につながることがあります。

✨ ストレスと自律神経の乱れ

春は生活環境が大きく変わりやすい季節です。入学、就職、転勤、引っ越しなど、多くのライフイベントが集中するこの時期は、精神的なストレスを感じやすくなります。また、新しい環境に適応しようとすることで、睡眠の質が低下したり、食生活が乱れたりすることも多いでしょう。

ストレスは自律神経に大きな影響を与えます。自律神経は血管の収縮・拡張をコントロールしており、ストレスによって自律神経のバランスが乱れると、血管の調節機能が低下します。その結果、顔の皮膚に分布する毛細血管が過剰に拡張しやすくなり、赤ら顔が悪化することがあります。

また、ストレスがかかると副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が分泌されますが、このホルモンは皮膚のバリア機能に影響を与えることも知られています。さらに、ストレスによって免疫機能のバランスが崩れることで、アレルギー反応が起きやすくなるという側面もあります。

📌 スキンケアの変わり目

季節の変わり目に合わせてスキンケアを変更する方は多いですが、春はその切り替えに伴って赤ら顔が悪化するケースもあります。冬用の保湿力の高いクリームから軽めのローションへの変更、洗顔料の変更、新しいシーズンに向けた新製品の試用など、皮膚が新しい成分に慣れる前に刺激を受けてしまうことがあります。

また、春から始める方が多い「美白ケア」も注意が必要です。美白成分のなかにはビタミンC誘導体やトレチノインなど、皮膚に刺激になりうる成分が含まれているものもあり、敏感になっている春の皮膚には逆効果になることがあります。

🏥 赤ら顔の種類と見分け方

赤ら顔には様々な種類があり、それぞれ原因が異なるため、適切なケアや治療のためにも自分の赤ら顔がどのタイプに近いかを知ることが重要です。

▶️ 体質・遺伝的な赤ら顔

生まれつき皮膚が薄く、毛細血管が透けて見えやすいタイプです。熱いものを食べたり、お酒を飲んだり、緊張したりすると赤くなりやすいのが特徴です。皮膚自体に炎症があるわけではなく、血管が透けて見えている状態のため、かゆみや皮膚のざらつきなどは伴わないことが多いです。家族にも赤ら顔の人が多い場合は、このタイプの可能性があります。

🔹 酒さ(ロゼーシア)

酒さは、顔の中央部(頬、鼻、あご、額)に持続的な赤みや毛細血管の拡張が生じる皮膚疾患です。進行すると赤いブツブツや膿をもった丘疹が現れたり、鼻が赤く膨らむ「鼻瘤」が形成されたりすることもあります。炎症を伴うため、ほてりやヒリヒリ感を感じることが多いのが特徴です。

酒さの原因はまだ完全には解明されていませんが、遺伝的素因、免疫反応の異常、皮膚に常在する微生物(ニキビダニなど)の関与、紫外線、温度変化などが複合的に関与していると考えられています。春は酒さが悪化しやすい季節の一つです。

📍 アレルギー性・炎症性の赤ら顔

アトピー性皮膚炎や接触性皮膚炎によって引き起こされる赤みです。かゆみを伴うことが多く、赤みとともに皮膚の乾燥や皮むけが見られることもあります。花粉の季節に悪化する「花粉皮膚炎」もこのカテゴリーに含まれます。原因となるアレルゲンを特定し、接触を避けることが基本的な対処法となります。

💫 酒さ様皮膚炎(ステロイド酒さ)

ステロイド外用薬を顔に長期間使用したことで引き起こされる、酒さに似た皮膚炎です。ステロイドをやめると急激な赤みや炎症が出現するのが特徴で、「リバウンド現象」と呼ばれます。このタイプの赤ら顔は自己判断での処置が難しく、皮膚科医の指導のもとで慎重に対処する必要があります。

🦠 更年期に伴う赤ら顔(ホットフラッシュ)

更年期の女性に多く見られる症状で、急にのぼせた感じや顔の赤みが生じます。エストロゲンの減少が自律神経に影響を与え、血管の収縮・拡張の調節が不安定になることが原因とされています。春は気温変化が大きいため、このホットフラッシュが起きやすくなることがあります。

Q. 赤ら顔にはどのような種類がありますか?

赤ら顔は主に5つのタイプに分類されます。①体質・遺伝的なもの、②顔の中央部に持続的な赤みが生じる酒さ(ロゼーシア)、③アトピー性皮膚炎や花粉皮膚炎などのアレルギー性・炎症性のもの、④ステロイド長期使用による酒さ様皮膚炎、⑤更年期のホットフラッシュです。

⚠️ 日常生活でできる春の赤ら顔ケア

👴 紫外線対策を早めにスタートする

春の赤ら顔対策の基本は、紫外線対策を早めに始めることです。2月下旬から3月頃には日焼け止めを使い始めることを習慣にしましょう。赤ら顔の方は皮膚が敏感なことが多いため、紫外線吸収剤ではなく紫外線散乱剤を使用した日焼け止めを選ぶと、刺激が少なくなる場合があります。

また、日焼け止め以外にも、帽子や日傘を活用して物理的に紫外線を避けることも効果的です。特に花粉の季節は、花粉と紫外線の両方のダメージを受けやすいため、より積極的な対策が必要です。

🔸 花粉・外的刺激への対策

花粉が皮膚に付着しないようにするための対策も重要です。外出時はマスクや帽子を着用し、なるべく花粉にさらされる面積を少なくしましょう。帰宅後はすぐに洗顔して、皮膚に付着した花粉を取り除くことが大切です。ただし、洗顔のしすぎは皮膚のバリア機能を低下させるため、必要最小限に留め、刺激の少ない洗顔料を使用しましょう。

また、PM2.5や黄砂が多い日は特に皮膚へのダメージが大きくなります。外出自粛や、外出後のスキンケアを丁寧に行うことが推奨されます。

💧 保湿で皮膚のバリア機能を守る

皮膚のバリア機能を維持するための保湿ケアは、赤ら顔対策の基本中の基本です。特に春は乾燥しやすい日もあるため、油断せずに保湿を続けることが大切です。

ただし、保湿剤の選び方には注意が必要です。赤ら顔の方は刺激成分に敏感なことが多いため、香料・着色料・アルコール(エタノール)・防腐剤(パラベンなど)が少ないか、無添加の製品を選ぶことが望ましいです。また、春は気温が上がるにつれて皮脂分泌量も増えるため、冬と同じ重い保湿剤を使い続けると毛穴づまりや別のトラブルを引き起こすことがあります。季節に合わせて保湿剤の種類や量を調整しましょう。

✨ 洗顔の方法を見直す

赤ら顔の方は、洗顔方法にも気を配る必要があります。ゴシゴシと強くこすったり、熱すぎるお湯を使ったりすることは、毛細血管を刺激して赤みを悪化させる原因になります。ぬるま湯(32〜34℃程度)で泡立てた洗顔料を使い、やさしく洗うことが基本です。洗顔後はタオルでやさしく押さえるように水分を拭き取り、摩擦を避けましょう。

スクラブ洗顔やピーリングなど、刺激の強いアイテムは赤ら顔を悪化させる可能性があるため、特に症状が出やすい春の時期は使用を控えることが賢明です。

📌 食生活・生活習慣の改善

赤ら顔には生活習慣が大きく影響します。アルコールは血管を拡張させる作用があるため、赤ら顔の方は特に過度な飲酒を避けることが大切です。また、辛い食べ物、熱い飲み物や食べ物、カフェイン過多の飲料なども赤みを悪化させることがあります。

食事では、抗酸化作用のあるビタミンC、E、ポリフェノールなどを積極的に摂取することが皮膚の健康維持に役立ちます。また、腸内環境の悪化が皮膚の炎症に関係するという研究も増えており、発酵食品や食物繊維を意識して摂ることも有益です。

睡眠不足はホルモンバランスや自律神経の乱れにつながるため、質の良い睡眠を十分に確保することも赤ら顔の改善に重要です。春の忙しい時期こそ、意識的に睡眠時間を確保するようにしましょう。

▶️ ストレス管理

ストレスと赤ら顔の関係は前述の通りです。春の新生活によるストレスをうまく管理することが、赤ら顔の改善につながることがあります。ウォーキングや軽い体操などの適度な運動、瞑想やマインドフルネス、趣味の時間を確保するなど、自分なりのストレス解消法を見つけておくことが大切です。

ただし、激しい運動は体温の上昇や発汗を引き起こし、赤ら顔を悪化させることがあります。特に症状が強い時期は、運動の強度を調節することが必要です。

🔍 医療機関での治療法

セルフケアを続けても改善が見られない場合や、症状が強い場合は、医療機関を受診することをおすすめします。赤ら顔の治療を行う医療機関としては、皮膚科のほか、美容皮膚科・美容クリニックがあります。それぞれの特徴と提供される治療法について解説します。

🔹 皮膚科での治療

まずは皮膚科を受診し、赤ら顔の原因と種類を正確に診断してもらうことが重要です。アトピー性皮膚炎や接触性皮膚炎が原因の場合は、それぞれの病態に応じた薬物療法が行われます。酒さの場合は、炎症を抑えるための抗生剤(ドキシサイクリンなど)の内服や、イベルメクチン、アゼライン酸などの外用薬が使用されることがあります。

ステロイド酒さの場合は、ステロイド外用薬の使用を慎重に減らしていく必要があり、専門医の管理のもとで治療を進めることが不可欠です。

📍 光治療(IPL・フォトフェイシャル)

IPL(Intense Pulsed Light)は、特定の波長の光を皮膚に照射する治療法で、拡張した毛細血管を選択的に破壊することができます。赤ら顔に対して高い効果が期待でき、繰り返し治療を行うことで赤みを大幅に軽減することが可能です。

フォトフェイシャルとも呼ばれるこの治療は、ダウンタイムが少なく、通常は治療後すぐに日常生活に戻ることができます。赤ら顔以外にも、シミや毛穴の開きなども同時に改善できることが多く、総合的な肌質改善にも有効です。

ただし、炎症が強い時期は治療を行えないこともあるため、まず皮膚の状態を落ち着かせてから治療に臨むことが必要です。また、春は紫外線が強くなる時期でもあるため、治療後の紫外線対策を徹底することが重要です。

💫 レーザー治療

拡張した毛細血管をより精密に治療するためにレーザーが使用されることがあります。血管に選択的に吸収される波長のレーザー(色素レーザーやロングパルスYAGレーザーなど)を用いて、問題のある血管を直接治療します。

IPLと比較して、より限局した部位に対して強い効果が得られる反面、ダウンタイムが生じることもあります。治療後に赤みや内出血が出ることがありますが、これらは数日から1週間程度で治まることが多いです。

🦠 外用薬・内服薬による治療

美容皮膚科では、赤ら顔の改善を目的とした外用薬や内服薬の処方も行われます。ブリモニジン(血管収縮剤)を含む外用薬は、塗布後一時的に赤みを軽減する効果があります。また、抗炎症作用のある内服薬や、皮膚のバリア機能を改善するための処方が行われることもあります。

これらは医師の診断と処方のもとで使用されるものであり、市販の製品とは異なる効果が期待できます。

👴 漢方薬による治療

東洋医学的なアプローチとして、漢方薬による治療も選択肢の一つです。血流を改善したり、のぼせや炎症を鎮めたりする漢方薬が赤ら顔の改善に用いられることがあります。体質に合った漢方薬を選ぶことが重要であり、漢方専門の医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

Q. 赤ら顔のセルフケアで改善しない場合は?

セルフケアで改善しない場合は医療機関の受診が推奨されます。皮膚科での薬物療法のほか、拡張した毛細血管を光で治療するIPL(フォトフェイシャル)やレーザー治療、血管収縮剤を含む外用薬の処方などが選択肢となります。アイシークリニック池袋院でも赤ら顔のご相談を承っています。

📝 赤ら顔を悪化させる春のNG行動

春の赤ら顔対策として、「やってはいけないこと」を知っておくことも重要です。良かれと思って行っていることが、実は赤ら顔を悪化させているケースもあります。

🔸 熱いお湯での洗顔や長風呂

熱いお湯は毛細血管を拡張させ、赤みを悪化させます。洗顔はぬるま湯で行い、入浴時もシャワーはやや低めの温度に設定しましょう。長時間の入浴も体温を上昇させ、顔の赤みを引き起こすため、入浴時間は15〜20分以内を目安にすることが望ましいです。

💧 過度な洗顔・スキンケアのこすりすぎ

過度な洗顔や、スキンケア時のこすりすぎは、皮膚のバリア機能を壊してしまいます。特に春は花粉をきれいに落とそうと念入りに洗顔しがちですが、やさしく丁寧に洗うことを意識しましょう。化粧水や乳液を塗るときも、手でやさしく押さえるように肌に馴染ませることが大切です。

✨ 急激なスキンケアの切り替え

春になって一気にスキンケアを変えることは、皮膚に大きな負担をかけます。特に敏感な皮膚の方は、新しいスキンケア製品を試す際は一度に複数の製品を変えるのではなく、一つずつ少量から試してみることをおすすめします。また、刺激の強い成分を含む製品は、皮膚の状態が安定しているときに慎重に導入しましょう。

📌 紫外線対策を怠る

「まだ春だから」と紫外線対策をしないでいると、赤ら顔の悪化につながります。3月以降は必ず日焼け止めを使用し、帽子や日傘も活用して紫外線から皮膚を守りましょう。特に赤ら顔の方は紫外線に対して敏感なため、より積極的な対策が必要です。

▶️ 自己判断でのステロイド外用薬の使用

市販のステロイド外用薬を赤ら顔に自己判断で使用することは危険です。一時的に赤みが引くように見えることもありますが、長期使用することでステロイド酒さを引き起こすリスクがあります。ステロイド外用薬を顔に使用する際は、必ず医師の指示に従ってください。

🔹 過度なアルコール摂取や刺激物の多い食事

飲み会や外食が増えやすい春は、アルコールや刺激物の摂取が増えがちです。これらは血管拡張を促進し、赤ら顔を悪化させます。飲酒は量と頻度を控えめにし、辛いものや熱いものの摂取も赤ら顔の時期は注意しましょう。

📍 サウナや激しい運動

サウナは体温を大きく上昇させ、毛細血管を強く拡張させます。赤ら顔の方はサウナの使用を控えるか、頻度を減らすことが望ましいです。激しい運動も体温上昇を引き起こすため、症状が強い時期は強度を下げた運動にとどめましょう。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、春になると赤ら顔の悩みでご来院される方が増える傾向があり、気温の寒暖差や花粉・紫外線など複数の要因が重なることで症状が一気に悪化するケースを多く拝見しています。赤ら顔は体質的なものから酒さ・アレルギー性皮膚炎など治療を要する疾患まで原因が幅広く、自己判断でのケアが症状を長引かせてしまうこともありますので、まずは正確な診断を受けていただくことが改善への近道です。「春だから仕方ない」と諦めずに、お気軽にご相談いただければ、お一人おひとりの肌の状態に合わせた適切な治療法をご提案いたします。」

💡 よくある質問

春に赤ら顔が悪化しやすいのはなぜですか?

春は気温の寒暖差、花粉の飛散、紫外線量の急増、新生活によるストレスなど、赤ら顔を悪化させる要因が一度に重なりやすい季節です。これらが複合的に毛細血管を刺激したり、皮膚のバリア機能を低下させたりすることで、症状が悪化しやすくなります。

花粉は皮膚にも影響しますか?

はい、影響します。花粉に含まれるプロテアーゼという酵素が皮膚のバリア機能を破壊し、赤みやかゆみ、ヒリヒリ感を引き起こすことがあります。花粉症の自覚症状がない方でも皮膚症状だけが現れることがあるため、外出時はマスクや帽子を活用し、帰宅後はやさしく洗顔することが大切です。

春の赤ら顔に効果的なセルフケアは何ですか?

主に5つのケアが有効です。①2〜3月から日焼け止めを使い始める紫外線対策、②花粉付着を防ぐマスク・帽子の着用と帰宅後の洗顔、③香料・アルコール無添加の保湿剤でのバリア機能維持、④ぬるま湯でのやさしい洗顔、⑤アルコールや辛い食べ物を控えた食生活の見直しが挙げられます。

赤ら顔にはどんな種類がありますか?

大きく5つのタイプがあります。①体質・遺伝的なもの、②顔の中央部に持続的な赤みが生じる「酒さ(ロゼーシア)」、③アトピー性皮膚炎や花粉皮膚炎などのアレルギー性・炎症性のもの、④ステロイド外用薬の長期使用による「酒さ様皮膚炎」、⑤更年期のホルモン変化による「ホットフラッシュ」です。原因によって適切なケアが異なります。

セルフケアで改善しない場合、どのような治療が受けられますか?

医療機関では、皮膚科での薬物療法(抗生剤・外用薬など)のほか、拡張した毛細血管を光で治療するIPL(フォトフェイシャル)、精密に血管を治療するレーザー治療、血管収縮剤を含む外用薬の処方などが受けられます。当院でも赤ら顔のご相談を承っておりますので、症状が改善しない場合はお気軽にご相談ください。

✨ まとめ

春は気温の変動、花粉の飛散、紫外線量の急増、新生活によるストレスなど、赤ら顔を悪化させる要因が重なりやすい季節です。しかし、その原因をしっかりと理解し、適切なケアを行うことで症状を軽減したり、悪化を予防したりすることは十分可能です。

まずは、自分の赤ら顔がどのタイプに当てはまるかを知ることが大切です。体質的なものなのか、酒さなどの疾患によるものなのか、アレルギーが関与しているのかによって、適切なアプローチが変わります。日常生活では、紫外線対策の早期スタート、花粉・外的刺激への対策、保湿によるバリア機能の維持、刺激の少ない洗顔、バランスの取れた食生活と睡眠、ストレス管理など、できることから取り組んでみてください。

セルフケアで改善が見られない場合や、症状が強い場合は、一人で悩まず医療機関を受診することを強くおすすめします。赤ら顔の治療は日々進歩しており、適切な診断と治療によって大幅に改善できるケースも多くあります。アイシークリニック池袋院では、赤ら顔に関するご相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。この春こそ、赤ら顔の悩みと向き合い、一歩踏み出してみましょう。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 酒さ(ロゼーシア)・アトピー性皮膚炎・接触性皮膚炎などの診療ガイドライン、および赤ら顔の各種分類・治療方針に関する根拠情報として参照
  • 厚生労働省 – 皮膚疾患に関する一般向け健康情報、花粉症対策・紫外線対策・ストレスと自律神経の関係など生活習慣改善に関する公的根拠情報として参照
  • PubMed – 酒さの季節性悪化・紫外線・花粉・温度変化による毛細血管拡張メカニズム・IPLおよびレーザー治療の有効性に関する国際的な査読済み臨床研究・論文の根拠情報として参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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