春から夏へ、夏から秋へと季節が変わるタイミングに、なんとなく肌がかゆくなったり、赤いふくらみが出てきたりした経験はありませんか。蕁麻疹は特定の食べ物やアレルゲンだけが原因と思われがちですが、実は季節の変わり目にも発症しやすい皮膚疾患です。気温や湿度の変化、自律神経の乱れ、免疫機能の揺らぎなど、さまざまな要因が複雑に絡み合って蕁麻疹を引き起こします。本記事では、なぜ季節の変わり目に蕁麻疹が起きやすいのか、その仕組みから具体的な対処法まで詳しく解説します。
目次
- 蕁麻疹とはどのような疾患か
- 季節の変わり目に蕁麻疹が起きやすい理由
- 季節ごとの蕁麻疹の特徴
- 蕁麻疹の主な症状と種類
- 日常生活でできる対処法と予防策
- 市販薬と医療機関での治療の違い
- 受診の目安とクリニックでの診療について
- まとめ
この記事のポイント
季節の変わり目は気温変化・自律神経の乱れ・免疫変動が重なり蕁麻疹が起きやすい。保湿・生活リズムの維持・誘因回避が予防の基本で、症状が繰り返す場合は皮膚科受診が推奨される。

🎯 蕁麻疹とはどのような疾患か
蕁麻疹は、皮膚の一部が急に赤くふくらみ、強いかゆみを伴う皮膚疾患です。医学的には「膨疹(ぼうしん)」と呼ばれる皮膚症状を主体とし、多くの場合は数十分から数時間以内に自然に消えますが、場所を変えながら繰り返し出現するのが特徴的です。
発症のメカニズムとしては、皮膚の中にある「マスト細胞(肥満細胞)」が何らかの刺激を受けてヒスタミンなどの化学物質を放出することで、血管が拡張・透過性が高まり、皮膚が赤くふくらんでかゆみが生じます。このヒスタミンの放出を促す刺激は、アレルゲンだけでなく、温度変化・ストレス・疲労・物理的な圧迫など多岐にわたります。
蕁麻疹は大きく「急性蕁麻疹」と「慢性蕁麻疹」に分類されます。急性蕁麻疹は発症から6週間以内のもので、食べ物・薬・感染症などが原因となることが多いとされています。一方、慢性蕁麻疹は症状が6週間以上続くもので、原因が特定できないことも珍しくありません。
日本皮膚科学会の調査によると、一般人口の約15〜25%が生涯に一度は蕁麻疹を経験するとされており、決して珍しい疾患ではありません。また、蕁麻疹のうち原因が明確に特定できるのは全体の約30%程度ともいわれており、残りの多くは複合的な要因によるものと考えられています。
Q. 蕁麻疹が季節の変わり目に起きやすい理由は?
季節の変わり目は、気温・湿度の急激な変化、自律神経の乱れ、免疫機能の変動、疲労やストレスの蓄積といった複数の要因が重なりやすい時期です。これらが相互に作用し、皮膚のマスト細胞がヒスタミンを放出しやすい状態になるため、蕁麻疹が発症・悪化しやすくなります。
📋 季節の変わり目に蕁麻疹が起きやすい理由
季節の変わり目は、蕁麻疹が発症・悪化しやすいタイミングのひとつです。その背景には、複数の要因が絡み合っています。
🦠 気温・湿度の急激な変化
季節の変わり目は、日々の気温差が大きくなりやすい時期です。朝晩は涼しいのに日中は気温が上がる、あるいは数日おきに気温が大きく上下するといった状況が続きます。このような急激な温度変化は、皮膚の血管に直接影響を与えるほか、体の調節機能にも負担をかけます。
蕁麻疹の中には「温熱蕁麻疹」や「寒冷蕁麻疹」と呼ばれる種類があり、温度の変化そのものが引き金となるタイプがあります。温かくなると症状が出やすい人もいれば、冷えることで症状が出やすい人もいます。季節の変わり目には両方の刺激にさらされることになるため、症状が出やすくなると考えられています。
👴 自律神経の乱れ
気温や気圧の変動が大きくなると、体は環境に適応するために自律神経を働かせます。自律神経は体温調節・血管の収縮拡張・免疫機能など多くの生理機能をコントロールしており、これが乱れると全身にさまざまな影響が現れます。
特に自律神経の乱れは、免疫細胞の働きにも影響します。マスト細胞の感受性が高まり、通常では反応しないような微弱な刺激に対してもヒスタミンを放出しやすくなると考えられています。これが季節の変わり目に蕁麻疹が起きやすい大きな理由のひとつです。
🔸 免疫機能の変化
人の免疫システムは季節によって変動することが知られています。特に春・秋は花粉などのアレルゲンが増える時期でもあり、体がアレルギー反応を起こしやすい状態になっています。アレルギー体質の方は、この時期に免疫が過敏になるため、蕁麻疹も発症しやすくなります。
また、季節の変わり目は風邪などの感染症にかかりやすい時期でもあります。感染症は蕁麻疹の誘因となることが知られており、特に子供では感染症に伴う蕁麻疹が多くみられます。
💧 生活リズムの乱れと疲労の蓄積
新学期・新年度・大型連休など、季節の変わり目には生活リズムが乱れやすいイベントが重なります。睡眠不足や過労、精神的なストレスはいずれも免疫機能を低下させ、蕁麻疹を引き起こしやすくする要因となります。
ストレスがかかると副腎皮質ホルモンやアドレナリンが分泌され、これらのホルモンの変動が皮膚の反応性に影響を与えることが分かっています。睡眠不足が続くと皮膚のバリア機能も低下し、外からの刺激に対して敏感になります。
✨ 衣替えによる皮膚への刺激
意外に見落とされがちな要因として、衣替えがあります。長期間収納していた衣類にはダニや埃が付着していることがあり、これらがアレルゲンとなって蕁麻疹を引き起こすことがあります。また、素材の変化(夏物から冬物、冬物から夏物)によって皮膚への刺激が変わることも関係します。
Q. 寒冷蕁麻疹と温熱蕁麻疹の違いは何ですか?
寒冷蕁麻疹は冷気・冷水・冷たい食べ物など冷たい刺激が引き金となり、秋から冬に起きやすいタイプです。一方、温熱蕁麻疹は温度上昇が引き金となります。季節の変わり目は両方の刺激にさらされる機会が増えるため、どちらのタイプも症状が出やすくなる点に注意が必要です。

💊 季節ごとの蕁麻疹の特徴
蕁麻疹の発症には季節的な傾向があります。それぞれの季節の変わり目でどのような特徴があるかを理解しておくと、予防や対策に役立ちます。
📌 冬から春(2〜4月)
この時期は、花粉症の季節とも重なります。スギ・ヒノキをはじめとする花粉が大量に飛散し、アレルギー体質の方の免疫システムが過敏になっています。花粉そのものが蕁麻疹の誘因になることもあれば、免疫が過敏になっているために他の刺激にも反応しやすくなることもあります。
また、冬の乾燥によってダメージを受けた皮膚のバリア機能が回復しきれないまま気温上昇を迎えるため、外からの刺激に対して敏感な状態になっています。急に暖かくなる日に活動量が増えることで発汗し、汗による刺激(コリン性蕁麻疹)が起きやすくなるのもこの季節の特徴です。
▶️ 春から夏(5〜7月)
気温が上昇するとともに、紫外線量も増加します。紫外線による皮膚への直接的なダメージのほか、日光蕁麻疹(光線過敏症)と呼ばれる、日光が当たった部分だけに蕁麻疹が出る病態もあります。
梅雨の時期は気圧変動が激しく、高湿度の環境が続きます。湿度が高い状態では体温調節がうまくいかず、発汗量が増えることでコリン性蕁麻疹が出やすくなります。また、食中毒が増える季節でもあるため、食べ物が原因の蕁麻疹も起きやすくなります。
🔹 夏から秋(8〜10月)
残暑が続きながらも朝晩は涼しくなるこの時期は、一日の中での寒暖差が最も大きくなることがあります。この急激な温度差が自律神経を乱し、蕁麻疹を誘発しやすくします。
また、夏の間に蓄積した疲労が出やすい時期でもあります。夏バテ・睡眠不足・紫外線によるダメージなどが重なり、免疫機能が低下しているところに温度変化のストレスが加わります。秋の花粉(ブタクサ・ヨモギなど)も飛散するため、アレルギー持ちの方は特に注意が必要です。
📍 秋から冬(11〜1月)
気温が急激に下がるこの時期には、寒冷蕁麻疹が問題になりやすいです。冷たい空気・冷水・冷たい食べ物などに触れると皮膚が赤くなりかゆみが出るのが寒冷蕁麻疹の特徴で、重症の場合は全身症状につながることもあります。
また、暖房の使用によって室内外の温度差が大きくなることも影響します。乾燥した暖房の空気は皮膚のバリア機能を低下させ、外出時の冷気との温度差がさらなる刺激になります。年末年始の食べ過ぎ・飲み過ぎ・生活リズムの乱れも蕁麻疹の誘因となります。
🏥 蕁麻疹の主な症状と種類
蕁麻疹にはさまざまな種類があり、それぞれ原因や特徴が異なります。症状の種類を理解することで、自分の蕁麻疹がどのタイプに近いかを把握しやすくなります。
💫 一般的な蕁麻疹の症状
蕁麻疹の典型的な症状は、皮膚が赤く盛り上がる「膨疹」と強いかゆみです。膨疹の大きさはさまざまで、数ミリ程度の小さなものから手のひら大以上になるものまであります。形も丸いもの・楕円形のもの・地図のような不規則な形のものがあり、複数が融合して大きな塊になることもあります。
同じ場所に24時間以上持続する場合は、蕁麻疹ではなく別の疾患(固定薬疹・多形性紅斑・蕁麻疹様血管炎など)の可能性があります。
🦠 アレルギー性蕁麻疹
特定のアレルゲン(食べ物・薬・ラテックスなど)に対するIgE抗体を介したアレルギー反応によって起こる蕁麻疹です。食べ物では、エビ・カニ・魚介類・小麦・卵・乳製品・そばなどが代表的なアレルゲンです。薬では、抗菌薬・NSAIDs(解熱鎮痛薬)・造影剤などで起きやすいとされています。
アレルギー性蕁麻疹は原因物質に接触・摂取してから数分〜1時間以内に発症することが多く、重症の場合はアナフィラキシーに進展することもあります。血圧低下・呼吸困難・意識消失などを伴う場合はすぐに救急対応が必要です。
👴 コリン性蕁麻疹
発汗が引き金となる蕁麻疹で、運動・入浴・辛い食べ物・精神的な緊張などで体温が上がり発汗すると、1〜3mm程度の小さな膨疹が多数出現します。若い年齢層に多く、季節の変わり目の気温上昇・運動量の増加・ストレス増大などが重なると出やすくなります。
🔸 寒冷蕁麻疹
冷たい刺激(冷気・冷水・冷たい食べ物など)によって引き起こされる蕁麻疹です。冷たいものに触れた部分に赤みとかゆみが出ます。冷水に全身が触れるような状況(プール・海水浴など)では、全身症状を引き起こすことがあるため注意が必要です。秋から冬にかけての季節の変わり目に特に起きやすいタイプです。
💧 人工蕁麻疹(皮膚描記症)
皮膚を軽くひっかいたり、衣類やベルトで圧迫されたりした部分に膨疹が出るタイプです。慢性蕁麻疹の患者さんに合併しやすく、症状を悪化させる要因となります。
✨ 特発性慢性蕁麻疹
原因が特定できないまま6週間以上症状が続く蕁麻疹を特発性慢性蕁麻疹といいます。蕁麻疹全体の中で最も多いタイプとも言われており、免疫系の慢性的な異常(自己免疫機序)が関与していることが多いとされています。季節の変わり目には症状が悪化しやすい傾向があります。
Q. 蕁麻疹で市販薬と処方薬はどう違いますか?
市販の蕁麻疹薬は第一世代の抗ヒスタミン薬が中心で、眠気や口の渇きといった副作用が出やすい傾向があります。医療機関では眠気の少ない第二世代の抗ヒスタミン薬を処方でき、重症例には短期ステロイドや生物学的製剤(オマリズマブ)も選択肢となるため、症状に応じたより適切な治療が可能です。
⚠️ 日常生活でできる対処法と予防策
蕁麻疹を完全に予防することは難しいですが、日常生活の中でできる対処法や予防策を実践することで、発症頻度や症状の程度を軽減することができます。

📌 誘因を特定して避ける
蕁麻疹が出たときの状況を記録しておくことが重要です。食事内容・気温・運動量・ストレスの程度・服用した薬などをメモしておくと、自分の蕁麻疹の誘因を絞り込みやすくなります。特定できた誘因は可能な範囲で避けるようにしましょう。
ただし、蕁麻疹の誘因は複合的なことが多く、「Aという食べ物を食べただけでは症状が出ないが、疲れているときにAを食べると症状が出る」というように、複数の要因が重なって初めて発症するケースも多くあります。
▶️ 体温調節と温度変化への対応
季節の変わり目には、体温調節がしやすい服装を心がけましょう。重ね着によって気温に合わせて調節できるようにしておくと、急激な温度変化に対応しやすくなります。暖かい室内から急に冷たい外気に当たるとき・冷房の効いた室内に入るときなども、一枚羽織るなどして急激な温度変化を避けましょう。
寒冷蕁麻疹のある方は、冷たい飲み物・食べ物を一度に大量にとらないように注意し、外出時は手袋やマフラーなどで肌の露出を減らすと症状を抑えやすくなります。
🔹 皮膚のバリア機能を高める
乾燥した皮膚はバリア機能が低下しており、外部の刺激に過敏になります。保湿ケアを毎日続けることで皮膚のバリア機能を高め、蕁麻疹の引き金となる刺激を受けにくくすることができます。入浴後は水分が蒸発しきらないうちに保湿剤を塗るようにしましょう。
入浴の温度は高すぎないように(38〜40度程度)し、長湯しすぎないことも大切です。熱いお湯は皮膚のバリア機能を担う脂質を洗い流してしまい、また温熱刺激で症状が出やすくなることもあります。
📍 生活リズムを整えてストレスを減らす
十分な睡眠・規則正しい食生活・適度な運動は、自律神経のバランスを整え免疫機能を正常に保つために不可欠です。特に季節の変わり目は生活リズムが乱れやすいため、意識的に規則正しい生活を維持する努力が大切です。
ストレスが蕁麻疹の誘因になっている場合は、趣味・入浴・ストレッチ・瞑想など自分に合ったストレス発散法を見つけることも有効です。過度な飲酒はかゆみを悪化させることがあるため、飲みすぎに注意しましょう。
💫 衣類の管理と素材の選択
衣替えの際は、収納していた衣類を一度洗濯するか、天日干しをしてからしまうと衣類に付着したダニや埃を減らすことができます。素材は皮膚への刺激が少ない綿素材を選ぶことをお勧めします。化学繊維やウールは直接肌に触れると刺激になることがあります。
洗剤や柔軟剤も皮膚への刺激となることがあるため、敏感肌用・無香料・無添加のものを選ぶとよいでしょう。すすぎを十分に行い、洗剤が残らないようにすることも大切です。
🦠 食生活の注意点
特定の食べ物が蕁麻疹を引き起こす場合は、その食べ物を避けることが基本です。ただし、自己判断で多くの食品を除去しすぎると栄養バランスが崩れる可能性があるため、除去食は医師の指導のもとで行うことが望まれます。
また、食べ物の中には「ヒスタミンを含む食品」や「体内でのヒスタミン放出を促進する食品」があります。発酵食品(チーズ・ワイン・みそ・しょうゆ)・青魚・エビ・トマト・ほうれん草・チョコレートなどは、大量に食べると症状が出やすくなることがあります。蕁麻疹が出やすい時期は摂取量に気をつけましょう。
🔍 市販薬と医療機関での治療の違い
蕁麻疹の症状が出たとき、まず市販薬を試す方も多いと思います。市販薬と医療機関での治療にはどのような違いがあるか理解しておきましょう。
👴 市販の抗ヒスタミン薬について
蕁麻疹の市販薬のほとんどは抗ヒスタミン薬(H1受容体拮抗薬)です。ヒスタミンの受容体に先に結合することでヒスタミンの作用をブロックし、かゆみや膨疹を抑えます。軽い症状や一時的な症状には有効です。
ただし、市販の抗ヒスタミン薬は第一世代の製品が多く、眠気・口の渇き・集中力低下などの副作用が出やすいという特徴があります。自動車の運転や精密な作業が必要な方、また高齢者や前立腺肥大のある方は注意が必要です。薬の説明書をよく読んで適切に使用しましょう。
🔸 医療機関で処方される治療薬
医療機関では、眠気の少ない第二世代の抗ヒスタミン薬を処方することができます。第二世代の抗ヒスタミン薬は市販の第一世代のものと比べて副作用が少なく、長期間の使用にも適しています。慢性蕁麻疹の治療では、症状が落ち着いてから一定期間内服を続けることで再発を防ぐことが推奨されています。
症状が強い場合や抗ヒスタミン薬だけでは十分にコントロールできない場合は、短期間のステロイド内服が処方されることもあります。また、重症の慢性蕁麻疹には生物学的製剤(オマリズマブ)が使用できる場合もあり、これは皮膚科専門医での治療が必要です。
💧 市販薬で対応できないケースとは
以下のような状況では、市販薬だけでなく医療機関への受診が必要です。市販薬を数日使っても改善が見られない場合、症状が4〜6週間以上続いている場合(慢性蕁麻疹の可能性)、症状が繰り返し出現して日常生活に支障をきたしている場合などが該当します。また、原因の特定や根本的な治療のためには医療機関での検査・診断が不可欠です。
Q. 蕁麻疹をすぐ救急受診すべき症状は何ですか?
呼吸困難・喉のつまり感・口や舌の腫れ・血圧低下・ふらつき・意識が遠のく感じを伴う場合は、アナフィラキシーの疑いがあり、速やかに救急車を呼ぶか救急病院を受診する必要があります。これらの症状がない場合でも、市販薬で3〜4日以上改善しないときは皮膚科への受診が推奨されます。

📝 受診の目安とクリニックでの診療について
蕁麻疹はセルフケアや市販薬で対応できることもありますが、適切なタイミングで医療機関を受診することが大切です。
✨ すぐに受診すべき症状
以下の症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
呼吸が苦しい・息切れがする・喉がつまる感じがする場合は、アナフィラキシーの可能性があり緊急対応が必要です。救急車を呼ぶか、自分でかかりつけ医または救急病院を受診してください。血圧が下がる・ふらつく・意識が遠のく感じがする場合も同様に緊急です。口や舌・喉が腫れる感じがある場合も、気道閉塞のリスクがあるため急いで受診してください。
📌 早めに受診を検討すべき症状
緊急ではないが早めに受診を検討すべき状況としては、市販薬を使っても3〜4日以上改善しない場合、症状が毎日のように繰り返す場合、症状が全身に広がっている場合、夜中にかゆみで目が覚めるほど症状が強い場合などが挙げられます。
また、特定の食べ物・薬との関連が疑われる場合も、医療機関でアレルギー検査を行うことで原因を特定しやすくなります。アレルゲンが特定できれば、その後の予防が格段にしやすくなります。
▶️ 皮膚科でできる検査と診断
皮膚科では、問診・皮膚の視診に加えて、必要に応じてさまざまな検査が行われます。
血液検査では、白血球分画・IgE値・特異的IgE抗体・甲状腺機能・自己抗体などを調べることができます。プリックテストや皮内テストといった皮膚テストで特定のアレルゲンに対する反応を確認することもあります。
物理的な蕁麻疹が疑われる場合は、誘発試験(寒冷刺激・圧迫刺激・日光照射など)によって実際に症状を誘発して診断を確認することもあります。ただし、検査の内容は症状や医師の判断によって異なります。
🔹 アイシークリニック池袋院での診療
アイシークリニック池袋院では、蕁麻疹をはじめとする皮膚のかゆみ・湿疹・アレルギーに関する診療を行っています。症状の原因を丁寧に問診・検査で探り、患者さんの生活スタイルに合った治療法をご提案しています。
「繰り返し蕁麻疹が出て困っている」「市販薬を飲んでも改善しない」「蕁麻疹の原因を調べてほしい」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。自己判断で症状を放置するよりも、早めに診察を受けることで適切な治療・予防法を見つけやすくなります。

👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「季節の変わり目に「なんとなく肌の調子が悪い」とご来院される患者さんは多く、当院でも気温差が大きくなる時期に蕁麻疹のご相談が増える傾向があります。蕁麻疹は原因が一つとは限らず、疲労や睡眠不足、ストレスといった日常的な要因が重なって症状が出ることも多いため、市販薬で改善しない場合や繰り返し症状が出る場合は、ぜひ早めにご相談ください。適切な検査と治療によって症状のコントロールは十分可能ですので、一人で悩まずに気軽に受診していただければと思います。」
💡 よくある質問
気温・湿度の急激な変化、自律神経の乱れ、免疫機能の変動、疲労やストレスの蓄積など、複数の要因が重なることで蕁麻疹が起きやすくなります。特に朝晩の寒暖差が大きい時期は皮膚の血管や体の調節機能に負担がかかり、マスト細胞がヒスタミンを放出しやすい状態になります。
一般的な蕁麻疹の膨疹(赤いふくらみ)は、数十分から24時間以内に自然に消えることがほとんどです。ただし、消えた後に別の場所へ繰り返し出現するケースも多くあります。同じ場所に24時間以上症状が続く場合は、別の皮膚疾患の可能性があるため医療機関への受診をお勧めします。
市販の抗ヒスタミン薬を使っても3〜4日以上改善しない場合や、症状が繰り返す場合は医療機関への受診をお勧めします。アイシークリニック池袋院では、眠気の少ない第二世代の抗ヒスタミン薬の処方や、血液検査などによる原因の特定も行っており、症状に合った治療法をご提案しています。
主に以下の3点が重要です。①症状が出たときの状況を記録して誘因を特定し避ける、②毎日の保湿ケアで皮膚のバリア機能を高める、③十分な睡眠・規則正しい食生活・適度な運動で自律神経のバランスを整える。衣替えの際に衣類を洗濯してからしまうことも、ダニや埃によるアレルギー反応の予防に効果的です。
呼吸困難・喉のつまり感・口や舌の腫れ・血圧低下・ふらつき・意識が遠のく感じを伴う場合は、アナフィラキシーの疑いがあり緊急対応が必要です。速やかに救急車を呼ぶか、救急病院を受診してください。これらの症状がなくても、かゆみが激しく日常生活に支障が出る場合はアイシークリニック池袋院へご相談ください。
✨ まとめ

季節の変わり目に蕁麻疹が出やすくなる背景には、気温・湿度の急激な変化、自律神経の乱れ、免疫機能の変動、疲労やストレスの蓄積など、複数の要因が絡み合っています。蕁麻疹にはさまざまな種類があり、誘因や症状の出方は人によって異なりますが、共通して重要なのは「誘因を把握して避けること」「皮膚のバリア機能を整えること」「生活リズムを整えること」の3点です。
軽い症状は市販の抗ヒスタミン薬で対応できることもありますが、症状が繰り返す・長引く・日常生活に支障が出るといった場合は医療機関を受診することが大切です。特に呼吸困難・喉の腫れ・血圧低下などを伴う場合は緊急対応が必要なため、ためらわずに救急受診してください。
蕁麻疹は適切な治療と生活習慣の見直しによって、多くの場合はコントロールができます。「季節の変わり目になると毎回蕁麻疹が出る」という方も、一度皮膚科を受診して原因を調べることで、より快適な生活を送れるようになるかもしれません。アイシークリニック池袋院では、皮膚のトラブルに関するご相談をお待ちしております。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 蕁麻疹の診療ガイドラインとして、蕁麻疹の分類(急性・慢性・特発性)、マスト細胞によるヒスタミン放出メカニズム、抗ヒスタミン薬・生物学的製剤(オマリズマブ)を含む治療指針の根拠として参照
- 厚生労働省 – 市販の抗ヒスタミン薬(第一世代・第二世代)の副作用・使用上の注意点、および医療機関受診の目安に関する情報の根拠として参照
- PubMed – 季節変動・気温変化・自律神経の乱れと蕁麻疹発症の関連性、免疫機能の季節的変動、寒冷蕁麻疹・コリン性蕁麻疹・日光蕁麻疹の国際的な研究エビデンスの根拠として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務