
夏になると悩まされる虫刺されのかゆみ。「最強のかゆみ止めはどれ?」と検索したことがある方も多いのではないでしょうか。ドラッグストアには数多くの虫刺されの薬が並んでいますが、その中でもステロイド配合のものは特にかゆみへの効果が高いとされています。しかし、ステロイドと聞くと「副作用が怖い」「子どもに使っても大丈夫?」と不安を感じる方も少なくありません。この記事では、虫刺されのかゆみにステロイドがどう働くのか、市販薬と処方薬の違い、正しい使い方と注意点まで、医療的な観点から丁寧に解説します。
目次
- 虫刺されのかゆみはなぜ起こる?メカニズムを知ろう
- かゆみ止めの種類と成分:ステロイドとノンステロイドの違い
- ステロイドは虫刺されのかゆみ止めとして「最強」なのか
- 市販のステロイド配合かゆみ止め薬の特徴と選び方
- 症状・部位別に見る適切なステロイドの強さ
- ステロイド外用薬の正しい使い方と注意事項
- ステロイドが向かない場合と代替手段
- 子ども・妊婦・高齢者への使用はどうすべきか
- 市販薬で対処できないケースと病院受診のタイミング
- アイシークリニック池袋院での皮膚科的アプローチ
- まとめ
この記事のポイント
虫刺されのかゆみにステロイド外用薬は有効だが、症状の強さ・部位・年齢に応じた適切な選択が必要。軽症は非ステロイド薬で対応可能で、市販薬で改善しない場合はアイシークリニック池袋院など皮膚科受診が推奨される。
🎯 1. 虫刺されのかゆみはなぜ起こる?メカニズムを知ろう
虫刺されのかゆみが起きる原因を理解することは、効果的な対処法を選ぶ上でとても重要です。蚊やブヨ、アブなどの吸血性の虫は、刺す際に唾液腺から成分を皮膚に注入します。この唾液成分が異物として認識されると、体はそれを排除しようとして免疫反応を引き起こします。
具体的には、皮膚の肥満細胞(マスト細胞)が刺激を受け、ヒスタミンをはじめとする炎症性物質を放出します。ヒスタミンは皮膚の神経を刺激してかゆみを生じさせるとともに、血管を拡張させて赤みや膨らみをつくります。これがいわゆる「虫刺されの腫れ」の正体です。
また、虫刺されのかゆみには「即時型反応」と「遅延型反応」の2種類があります。即時型反応は刺された直後から数時間以内にあらわれるかゆみや膨疹で、免疫グロブリンIgEが関与するアレルギー反応です。遅延型反応は刺されてから数時間後から数日後にかけてあらわれ、赤みや硬結(硬いしこり)を伴うことがあります。子どもの頃は即時型反応が出にくく遅延型反応が強く出やすい傾向がありますが、成人になるにつれてIgE抗体が形成され、即時型反応も出るようになります。
蚊以外にも、ダニ、ノミ、ハチ、毛虫などさまざまな虫による刺され方があり、それぞれ引き起こす症状の強さや性質も異なります。たとえばハチ刺されでは毒成分が直接注入されるため、アナフィラキシーショックを引き起こすリスクもあり、単純なかゆみ止めだけでは対処できない場合もあります。
Q. 虫刺されのかゆみはなぜ起こるのか?
蚊などが刺す際に注入される唾液成分を異物と認識した体が免疫反応を起こし、肥満細胞からヒスタミンが放出されることでかゆみが生じます。ヒスタミンは皮膚の神経を刺激してかゆみを引き起こすと同時に、血管を拡張させて赤みや腫れも生じさせます。
📋 2. かゆみ止めの種類と成分:ステロイドとノンステロイドの違い
市販の虫刺され薬に含まれる有効成分は大きく分けて、ステロイド系と非ステロイド系(ノンステロイド系)に分類されます。それぞれの特徴を理解した上で使い分けることが重要です。
ステロイド系の成分は、副腎皮質ホルモンを合成したものです。炎症を引き起こす複数のサイトカインやヒスタミンの産生を根本から抑制する強力な抗炎症作用を持っています。虫刺され薬に使われる代表的なステロイド成分としては、デキサメタゾン酢酸エステル、プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル、ベタメタゾン吉草酸エステルなどがあります。炎症を広範囲に抑えるため、かゆみだけでなく赤みや腫れにも効果的です。
一方、非ステロイド系の成分としては、抗ヒスタミン薬(ジフェンヒドラミン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩など)や局所麻酔薬(リドカイン、ジブカインなど)、清涼感を与えるl-メントール、抗炎症成分のグリチルリチン酸二カリウムなどが挙げられます。
抗ヒスタミン薬は、ヒスタミンが受容体に結合するのをブロックすることでかゆみを抑えますが、すでに放出されたヒスタミンを除去するわけではなく、炎症そのものを抑える作用はステロイドほど強力ではありません。局所麻酔薬は神経を麻痺させることでかゆみを感じにくくする効果がありますが、こちらも炎症の抑制効果は低めです。
これらの成分は単独で配合される場合もあれば、複数を組み合わせたコンビネーション製剤として販売される場合もあります。市販の虫刺され薬の多くは、複数の成分を組み合わせることで、かゆみ・炎症・感染予防などに総合的に対応するよう設計されています。
💊 3. ステロイドは虫刺されのかゆみ止めとして「最強」なのか
「最強のかゆみ止め」という言葉がインターネット上でよく使われますが、医学的な観点からはどう評価されるのでしょうか。
ステロイド外用薬は、その強力な抗炎症作用から、皮膚科領域でかゆみや炎症を伴う疾患の治療に広く用いられています。虫刺されにおいても、炎症反応を根本から抑え、かゆみ・腫れ・赤みを速やかに改善する効果が期待できます。その作用の強さという点では、現在市販されているかゆみ止め成分の中で最も高い部類に入ることは確かです。
ただし、「最強=すべての人・すべての状況に最適」というわけではありません。ステロイドには使用部位や使用期間に関する制限があり、顔や皮膚の薄い部位への長期使用には注意が必要です。また、感染を伴う皮膚炎(とびひなど)にステロイドを単独で使用すると、免疫を抑制してしまい症状が悪化する可能性があります。
さらに、虫刺されのかゆみの程度は個人差があり、軽症の場合は抗ヒスタミン薬や冷却だけで十分に対処できることも多くあります。症状が軽ければわざわざステロイドを使う必要はなく、まずは症状の強さに合わせた薬を選ぶことが重要です。
つまり、ステロイド配合のかゆみ止めは「炎症が強い虫刺されに対して非常に高い効果を発揮する」という意味での「最強」ではありますが、使用する際には正しい知識と判断が求められます。
Q. 市販薬と処方薬のステロイドの違いは何か?
市販のステロイド配合かゆみ止め薬は、5段階の強さ分類でウィークからミディアムクラスに限られています。一方、皮膚科で処方されるステロイド薬はストロング以上のクラスも使用可能です。アイシークリニック池袋院では、市販薬で改善しない強い炎症にも対応できる処方薬を提供しています。

🏥 4. 市販のステロイド配合かゆみ止め薬の特徴と選び方
ドラッグストアで購入できるステロイド配合の虫刺され薬は、日本の薬事法における「第2類医薬品」や「第3類医薬品」として分類されています。市販薬に含まれるステロイド成分は、処方薬に比べて強さが抑えられており、一般の方が適切に使用できる範囲のものが採用されています。
代表的な市販のステロイド配合かゆみ止め薬としては、液体・クリーム・ゲルなどのさまざまな剤形があります。液体タイプは広範囲に塗りやすく速乾性がある反面、傷口や粘膜に使用できない場合があります。クリームタイプは伸びが良く保湿効果もあるため、乾燥しやすい部位にも使いやすいです。ゲルタイプはべたつきが少なくスッキリした使用感が特徴です。
市販薬のステロイド成分の強さは、日本皮膚科学会が定める5段階の分類(ストロンゲスト・ベリーストロング・ストロング・ミディアム・ウィーク)でいうと、主にウィーク(弱い)からミディアム(中程度)に相当します。代表的なものとしては、デキサメタゾン酢酸エステルやプレドニゾロンなどが挙げられます。
薬を選ぶ際のポイントとして、まず症状の強さを確認しましょう。腫れが強く、かゆみが激しい場合はステロイド配合のものを、軽度のかゆみであれば非ステロイド系の薬でも対応できます。次に使用部位を確認します。顔や外陰部など皮膚の薄い部位には、可能であれば低強度のステロイドか非ステロイドのものを選ぶのが安全です。また、小さな子どもや妊婦・授乳中の方は、使用前に薬剤師や医師に相談することをおすすめします。
⚠️ 5. 症状・部位別に見る適切なステロイドの強さ
ステロイド外用薬を適切に使うためには、症状の重さと使用する部位に合わせた強さのものを選ぶことが大切です。
まず症状の重さによる目安を見てみましょう。軽度の虫刺されで、少し赤くなってかゆい程度であれば、抗ヒスタミン薬配合の非ステロイド系かゆみ止めで十分な場合がほとんどです。中等度の虫刺されで、明確な腫れとかゆみがあり、掻き壊しそうになる場合には、市販のウィーク〜ミディアムクラスのステロイド外用薬が有効です。重度の虫刺されで、広範囲に腫れ上がり、強いかゆみが数日以上続く場合や、アレルギー反応が強く出ている場合には、皮膚科を受診してストロング以上の処方薬ステロイドを使用することが適切です。
次に使用部位についてです。皮膚の厚さによってステロイドの吸収率が大きく異なるため、同じ強さのステロイドでも部位によって効果と副作用のリスクが変わります。
体幹や四肢(腕・脚)の皮膚は比較的厚く、ステロイドの吸収が少ないため、ミディアム〜ストロングクラスのステロイドを短期間使用することは比較的安全とされています。一方、顔・首・陰部・鼠径部などは皮膚が薄くステロイドの吸収率が高いため、ウィーク〜ミディアムクラスにとどめ、使用期間も短くすることが推奨されます。目の周囲は特に注意が必要で、眼圧上昇や白内障のリスクがあるため、眼周囲へのステロイド外用は原則として医師の指示のもとで行うべきです。
また、掻き壊してできた傷や、二次感染(細菌感染)を起こしている場合は、ステロイドの使用により感染が悪化する可能性があります。傷がある場合や膿が出ている場合は、ステロイド単独使用を避け、抗菌成分と組み合わせた製品を選ぶか、皮膚科を受診してください。
🔍 6. ステロイド外用薬の正しい使い方と注意事項
ステロイド外用薬を効果的かつ安全に使うためには、正しい使い方を守ることが大切です。以下に基本的なポイントをまとめます。
使用量については「フィンガーチップユニット(FTU)」という目安があります。これは人差し指の先端から第一関節までチューブから絞り出した量(約0.5g)を1FTUとし、成人の手のひら2枚分の面積に塗るのに適した量とされています。市販の液体タイプや点眼タイプの虫刺され薬の場合は、患部に数滴を直接塗布するのが一般的です。塗りすぎは副作用のリスクを高めるため、用法・用量を必ず守りましょう。
使用頻度と期間については、虫刺されの場合、多くの市販薬で1日数回(2〜4回程度)の使用が推奨されています。使用期間は症状が改善するまでの短期間にとどめるのが原則で、一般的に1週間以内を目安にするとよいでしょう。症状が改善しない場合や悪化する場合は、使用を中止して皮膚科を受診してください。
塗り方については、患部の皮膚をきれいにしてから薄く均一に塗り広げます。ゴシゴシ擦り込む必要はなく、優しく伸ばす程度で十分です。塗布後は手をよく洗い、他の部位に薬が付着しないよう注意してください。
ステロイド外用薬に関してよく言われる「ステロイド恐怖」について補足しておきます。適切な強さのステロイドを適切な期間使用するのであれば、皮膚への副作用(皮膚の薄化、毛細血管拡張など)が起きるリスクは非常に低いです。虫刺されのような急性の症状に対して短期間使用することは、医学的に安全な範囲内と考えられています。ただし、長期連用や過剰使用は副作用のリスクが上がるため、「症状が落ち着いたら使用を止める」という原則を守ることが重要です。
Q. 子どもの虫刺されにステロイド薬を使う際の注意点は?
子どもの皮膚は大人より薄くステロイドの吸収率が高いため注意が必要です。2歳未満の乳幼児には市販のステロイド配合薬は原則使用を避け、医師の指示に従うことが推奨されます。2歳以上でも低強度のものを最小限の量と期間で使用し、不安な場合は医師または薬剤師に相談してください。
📝 7. ステロイドが向かない場合と代替手段
ステロイド配合薬が効果を発揮する一方で、使用が適切でない状況もあります。そのような場合に役立つ代替手段についても知っておきましょう。
ステロイドが向かない状況として、まず感染を伴う皮膚病変が挙げられます。掻き壊してとびひや蜂窩織炎(皮膚の深部に及ぶ細菌感染)になっている場合、ステロイドは免疫を抑制してしまい症状を悪化させる可能性があります。このような場合は抗菌薬の外用・内服が必要です。
次に、ウイルス性の皮膚疾患がある場合です。ヘルペスウイルスによる病変にステロイドを使用すると、ウイルスが増殖して症状が拡大することがあります。
また、ステロイドに対してアレルギーを持つ方(接触性皮膚炎)も稀にいます。ステロイドを塗布した部位が悪化する場合には使用を中止して医師に相談してください。
代替手段としては以下のものが挙げられます。まず抗ヒスタミン薬の外用(ジフェンヒドラミン塩酸塩配合の市販薬)は、軽度のかゆみに有効で安全性が高く、幅広い年齢層に使用できます。内服の抗ヒスタミン薬(アレルギー薬)も、強いかゆみや広範囲の反応に対して有効です。市販の「アレグラ」「クラリチン」「ザイザル」などのノンドロウジーな(眠気が出にくい)第二世代抗ヒスタミン薬は、虫刺されによる全身的なかゆみにも対応できます。
また、物理的な対処法として冷却も有効です。冷たいタオルや保冷剤(直接肌に当てないよう布に包んで)で患部を冷やすことで、血管収縮によりかゆみと腫れを一時的に緩和できます。ただし冷却は根本的な治療ではなく、あくまで症状緩和のための一時的な手段です。
さらに、漢方成分を配合した外用薬(ウフナスタC、キンカンなど)も古くから虫刺され対策に使われており、軽度の症状に対しては選択肢のひとつになります。
💡 8. 子ども・妊婦・高齢者への使用はどうすべきか
虫刺されは子どもから高齢者まで誰でも起こりうるものですが、ステロイド外用薬の使用においては年齢や特定の状態によって注意が必要です。
子どもへの使用についてです。子どもの皮膚は大人と比べて薄く、ステロイドの吸収率が高い傾向があります。特に乳幼児(2歳未満)については、市販のステロイド配合薬は原則として使用を避け、医師の処方・指示に従うことが推奨されています。2歳以上の子どもに使用する場合でも、ウィーク〜ミディアムクラスの低強度ステロイドにとどめ、使用量・使用期間を最小限にすることが大切です。なお、子どもの虫刺されに使える非ステロイドの市販薬も多く販売されており、まずはそちらを試してみるのもよいでしょう。
妊婦・授乳中の方への使用については、外用ステロイドは塗布した部位から血中に吸収される量が非常に少ないため、一般的に短期間の使用であれば胎児や乳児への影響は極めて低いとされています。ただし、安全性への懸念から多くの市販薬の添付文書には「妊婦または妊娠している可能性のある婦人には医師・薬剤師に相談すること」と記載されています。使用する場合は必ず医師や薬剤師に相談し、必要最小限の使用にとどめてください。
高齢者への使用については、加齢により皮膚が薄くなっているため、ステロイドの吸収率が高まっていることを念頭に置く必要があります。また、糖尿病や免疫疾患などの基礎疾患を持つ方は感染リスクが高く、ステロイドによる免疫抑制が問題になる場合もあります。基礎疾患がある場合は、虫刺されであっても自己判断で長期使用せず、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
Q. 虫刺され後に救急や皮膚科を受診すべき症状は?
刺された直後から全身にじんましんが広がる、息が苦しい、意識が朦朧とするなどアナフィラキシーの疑いがある場合は直ちに救急受診が必要です。また、患部が膿む、熱を持って広がる、市販薬を1週間使用しても症状が改善しないケースも皮膚科受診の目安となります。
✨ 9. 市販薬で対処できないケースと病院受診のタイミング
多くの虫刺されは市販薬と適切なケアで対処できますが、中には医療機関の受診が必要なケースもあります。以下のような症状があらわれた場合は、早めに皮膚科または救急を受診してください。
すぐに救急受診が必要な緊急症状として、アナフィラキシーショックが挙げられます。虫刺されの直後から全身に症状が広がり、じんましんが体中に出る、喉が締まって息が苦しい、声がかすれる、気分が悪い・意識が朦朧とする、血圧低下による脈が弱くなるなどの症状があれば、直ちに119番を呼び救急受診してください。特にハチに刺された場合、過去にアナフィラキシーを起こしたことがある方は要注意です。
皮膚科受診が必要な状況としては、まず市販薬を1週間程度使用しても症状が改善しない場合があります。かゆみや腫れが長引く場合は、アレルギー性の皮膚炎や他の皮膚疾患を併発している可能性があります。次に、患部が膿んでいる・液体が出る・熱を持って広がっている場合は、細菌感染(とびひや蜂窩織炎)が疑われます。また、掻き壊しが激しく傷になっている場合も、二次感染予防のために医療機関での適切な処置が必要です。
さらに、リンパ管炎(赤い線が患部から体の中心に向かって伸びていく)がある場合は、細菌が血管やリンパ管に沿って広がっている可能性があり、抗菌薬の全身投与が必要です。この場合は放置すると敗血症に至るリスクもあるため、速やかに医療機関を受診してください。
また、マダニに噛まれた場合は特別な注意が必要です。マダニは皮膚にしっかり噛みついて離れない特性があり、無理に取り除くとマダニの一部が皮膚内に残ったり、病原体が注入されるリスクが高まります。マダニに噛まれた場合は自分で取り除こうとせず、皮膚科を受診してください。また、噛まれた後に発熱・発疹・倦怠感などの全身症状が出た場合は、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)などのマダニ媒介感染症の可能性があるため、速やかに受診してください。
📌 10. アイシークリニック池袋院での皮膚科的アプローチ

アイシークリニック池袋院では、虫刺されをはじめとする皮膚のトラブルに対して、皮膚科的な観点から適切な診察と治療を提供しています。
市販薬では対処しきれない強いかゆみや炎症、繰り返す虫刺されアレルギーなどに対しては、患者さんの症状に合わせた強さの処方ステロイド外用薬を処方することができます。市販薬に含まれるステロイドはウィーク〜ミディアムクラスに限られていますが、処方薬ではストロング〜ベリーストロングクラスのものも使用でき、より強い炎症に対応することが可能です。
また、虫刺されによる強いかゆみに対しては、外用薬だけでなく内服の抗ヒスタミン薬やステロイド内服薬(重症例)の処方も行っています。複数の虫刺されが同時にある場合や、アレルギー体質でかゆみが特に強い方には、内服薬との組み合わせが効果的なことがあります。
さらに、虫刺されに伴う二次感染(とびひなど)に対しては、抗菌薬の外用・内服による適切な治療を行います。見た目で単なる虫刺されと判断しにくい場合でも、医師が丁寧に診察して原因を特定し、最適な治療法を提案します。
「市販薬を試したけれど症状が改善しない」「毎年夏になると虫刺されがひどくなる」「子どもの虫刺されが心配」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度アイシークリニック池袋院にご相談ください。適切な診断と治療で、つらいかゆみや炎症の早期改善をサポートします。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、夏季を中心に虫刺されによるかゆみや腫れを訴えて受診される患者様が多く、中にはご自身で市販薬を試されても改善しないケースも少なくありません。ステロイド外用薬は適切に使えば非常に有効な治療手段ですが、症状の強さや使用部位、患者様の年齢や状態によって選ぶべき薬の強さが異なるため、自己判断での長期使用はお控えいただくことをお勧めします。「かゆみがなかなか引かない」「患部が広がっている気がする」と感じた際は、ためらわずお気軽にご相談ください。適切な診察のもとで、お一人おひとりの状態に合った治療をご提案いたします。」
🎯 よくある質問
ステロイド外用薬は強力な抗炎症作用により、かゆみ・腫れ・赤みを速やかに抑える効果が期待できます。ただし「最強だからすべてに使ってよい」というわけではなく、症状が軽度であれば抗ヒスタミン薬で十分な場合もあります。症状の強さに合わせて適切に選ぶことが重要です。
子どもの皮膚は大人より薄くステロイドの吸収率が高いため、注意が必要です。特に2歳未満の乳幼児には市販のステロイド配合薬は原則使用を避け、医師の指示に従ってください。2歳以上でも低強度のものを最小限の量・期間で使用し、不安な場合は医師や薬剤師にご相談ください。
市販薬のステロイドは5段階の強さ分類でウィーク〜ミディアムクラスに限られています。一方、皮膚科で処方される薬はストロング〜ベリーストロングクラスのものも使用でき、市販薬では対処しきれない強い炎症にも対応できます。市販薬で症状が改善しない場合は皮膚科の受診をおすすめします。
虫刺されへの使用は症状が改善するまでの短期間にとどめることが原則で、目安は1週間以内です。長期連用や過剰使用は皮膚の薄化などの副作用リスクが高まります。1週間程度使用しても症状が改善しない、または悪化する場合は使用を中止して皮膚科を受診してください。
刺された直後から全身にじんましんが広がる、息が苦しい、意識が朦朧とするなどアナフィラキシーの疑いがある場合は直ちに救急受診してください。また、患部が膿んでいる・熱を持って広がる・市販薬を1週間使っても改善しないなどの場合も皮膚科の受診が必要です。
📋 まとめ
虫刺されのかゆみに対してステロイド配合の外用薬は、その強力な抗炎症作用から非常に有効な選択肢のひとつです。ただし「最強だから何でも使ってよい」ということではなく、症状の強さ・使用部位・使用する方の年齢や状態に合わせて適切に選ぶことが重要です。
軽度のかゆみには非ステロイド系の薬で十分なこともあり、ステロイドは中等度以上の炎症があるときに使うのが基本です。使用する際は、正しい使い方を守り、短期間で症状を改善させることを目標にしましょう。子どもや妊婦、高齢者への使用は特に慎重に判断し、不安な場合は必ず医師・薬剤師に相談してください。
市販薬で対処できない場合や、アナフィラキシーなどの緊急症状があらわれた場合は、ためらわずに医療機関を受診することが大切です。アイシークリニック池袋院では皮膚科的な専門知識をもとに、虫刺されのつらい症状に対して適切な診察と治療を提供しています。虫刺されのかゆみでお悩みの際はぜひご相談ください。正しい知識と適切なケアで、虫刺されの季節も快適に過ごしましょう。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – ステロイド外用薬の強度分類(5段階)、虫刺されを含む皮膚炎に対する外用療法のガイドライン、適切な使用部位・使用量に関する根拠情報
- 厚生労働省 – 市販薬(OTC医薬品)の分類(第2類・第3類医薬品)、ステロイド配合外用薬の成分・安全性に関する薬事規制情報、添付文書の記載基準
- 国立感染症研究所 – マダニ媒介感染症(SFTS等)、蚊・ハチ・ノミ等による虫刺されの病原体・感染リスク、アナフィラキシーを含む虫刺され関連疾患の疫学情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務