赤ちゃんの血管腫(小さいタイプも含む)原因・治療法を解説

赤ちゃんの肌に赤いあざや盛り上がりを見つけたとき、「これって大丈夫…?」と不安になっていませんか?

💡 この記事を読めば、赤ちゃんの血管腫の種類・経過・治療のタイミングが丸ごとわかります。

⚠️ 放置してしまうと、まぶたや気道など大切な部位に影響が出るケースも。「様子見でいいか」と迷っているうちに、治療の最適なタイミングを逃してしまう親御さんが後を絶ちません。

🚨 こんな不安、ありませんか?

💬 「赤いできものが急に大きくなってきた…」
💬 「自然に消えるって聞いたけど、本当に待っていいの?」
💬 「何科に行けばいいかわからない…」

👉 その悩み、この記事ですべて解決します。


目次

  1. 赤ちゃんの血管腫とは?
  2. 血管腫の主な種類
  3. 乳児血管腫(いちご状血管腫)の特徴
  4. 小さい血管腫はほうっておいても大丈夫?
  5. 血管腫が生じる原因
  6. 血管腫の自然消退について
  7. 治療が必要なケースとは
  8. 血管腫の主な治療法
  9. 受診のタイミングと診療科
  10. 日常生活での注意点
  11. まとめ

この記事のポイント

赤ちゃんの乳児血管腫は良性で自然消退することが多いが、まぶたや気道など機能に影響する部位では早期治療が必要。標準治療はプロプラノロール内服で、小さくても放置せず早めに皮膚科・形成外科・小児科へ相談することが重要。

💡 1. 赤ちゃんの血管腫とは?

血管腫とは、血管の細胞(主に血管内皮細胞)が増殖してできる良性の腫瘍です。皮膚の表面や内部に発生し、赤色・紫色・青みがかった色として見えることが多く、平坦なものから盛り上がりのあるものまで形状はさまざまです。

赤ちゃんに生じる血管腫の中でも特に多いのが「乳児血管腫(いちご状血管腫)」です。生後1〜4週間頃から出現し始め、数か月かけて急速に大きくなるという特徴があります。出生時には見えていないことも多く、生後しばらくしてから赤い点が現れ、それが次第に盛り上がったり広がったりすることで親御さんが気づくケースも少なくありません。

血管腫は良性であり、悪性化することはほとんどありませんが、発生した場所や大きさによっては機能的・審美的な問題を引き起こすことがあるため、適切な経過観察や治療が必要になる場合があります。

Q. 乳児血管腫はどのような経過をたどりますか?

乳児血管腫は生後1〜4週間で出現し、生後3〜6か月頃に急速に増大します。その後1〜2歳頃から縮小が始まり、7〜10歳までに多くが自然消退します。統計的には5歳までに約50〜60%、7歳までに約70〜75%が消退するとされています。

📌 2. 血管腫の主な種類

赤ちゃんに見られる血管腫にはいくつかの種類があります。それぞれ見た目や発生のメカニズム、経過が異なります。代表的なものを以下に整理します。

✅ 乳児血管腫(いちご状血管腫)

乳児血管腫は、赤ちゃんに最もよく見られる血管腫の一種です。表面がいちごの実のようにでこぼこしていることから「いちご状血管腫」とも呼ばれます。生後数週間以内に赤い点として現れ、生後6か月頃までは急速に増大するのが特徴です。色は鮮やかな赤色で、皮膚表面が盛り上がっているものが多いですが、皮膚の深部にある場合は青みを帯びて見えることもあります。

📝 毛細血管拡張症(サーモンパッチ・ウンナ母斑)

新生児の額や鼻の付け根、うなじなどに見られる平坦な赤いあざです。毛細血管が拡張した状態であり、厳密には血管腫ではなく血管奇形に分類されることもあります。「サーモンパッチ」「ウンナ母斑(こうのとり班)」などの名称で呼ばれることもあります。多くは自然に薄くなることが多いですが、うなじのものは消えにくい傾向があります。

🔸 毛細血管奇形(単純性血管腫・ポートワイン母斑)

生まれつき皮膚に存在する平坦な赤〜紫色のあざです。ワインをこぼしたような見た目から「ポートワイン母斑」とも呼ばれます。自然消退することはなく、成人になるにつれて色が濃くなったり皮膚が肥厚したりすることがあります。こちらは血管腫というより血管奇形に分類されます。

⚡ 静脈奇形・リンパ管奇形

静脈やリンパ管が異常に発達した状態で、皮膚が青く透けて見えたり、柔らかいしこりとして触れることがあります。これらも血管腫とは区別されますが、混同されやすいため、専門医による正確な診断が重要です。

✨ 3. 乳児血管腫(いちご状血管腫)の特徴

赤ちゃんの血管腫の中で最も代表的な乳児血管腫について、もう少し詳しく解説します。

乳児血管腫は、出生直後には存在しないか、ごく薄い赤みとして見えることが多く、生後1〜4週間の間に出現します。その後、生後3〜6か月頃にかけて急速に増大し(増殖期)、生後6〜12か月頃にはサイズの増大が止まります(安定期)。その後は自然に縮小・消退していく過程をたどることが多く(退縮期)、7〜10年かけてゆっくりと目立たなくなっていきます。

発生場所としては顔(特に額・まぶた・鼻・口唇周辺)が多く、次いで頭部・頸部・体幹・四肢に見られます。大きさは数ミリメートルの小さいものから、数センチメートルを超えるものまでさまざまです。

また、乳児血管腫は日本人を含むアジア系よりも白人系の赤ちゃんに多いとされており、女児に男児の約3倍多く見られます。早産児や低出生体重児にやや多い傾向があることも報告されています。

小さい血管腫の場合、最初は赤い点として現れるため、虫刺されや湿疹と間違われることがあります。しかし、週単位でどんどん色が濃くなったり盛り上がってきたりする場合は、乳児血管腫を疑って専門医に相談することをおすすめします。

Q. 赤ちゃんの血管腫が小さくても受診が必要なのはなぜですか?

乳児血管腫は増殖スピードが速く、小さくても数か月で急速に大きくなる場合があります。まぶたや気道など機能に影響する部位では視覚・呼吸への障害リスクがあり、また潰瘍化や消退後の皮膚変化を最小限に抑えるためにも、早期に専門医へ相談することが重要です。

🔍 4. 小さい血管腫はほうっておいても大丈夫?

「血管腫が小さいから様子を見ていれば大丈夫」と思う親御さんも多いかもしれません。確かに、小さい血管腫の多くは自然に消退していくものですが、必ずしも放置してよいわけではありません。

乳児血管腫は増殖するスピードが速く、最初は小さくても数か月で大きくなることがあります。特に以下のような場合は、小さいうちから専門医に相談し、適切な対応を検討することが大切です。

まず、場所が問題になることがあります。まぶたや眼の周囲にある血管腫は、増大することで視野を塞いだり、弱視の原因になったりする恐れがあります。また、鼻・口唇・耳などにある場合は、呼吸や授乳、聴力に影響を与える可能性もあります。気道(喉)にある血管腫は特に緊急性が高く、速やかな対応が必要です。

次に、潰瘍化のリスクがあります。血管腫が大きくなる過程で表面が破れ、潰瘍(かいよう)になることがあります。痛みや感染の原因となり、傷跡が残ることもあります。特におむつが当たる部位(会陰部・臀部)や口の周囲は潰瘍化しやすいといわれています。

さらに、消退後の皮膚変化についても考える必要があります。血管腫が自然に消退しても、皮膚がたるんだり、線維化して硬くなったり、色の変化(色素沈着・毛細血管拡張)が残ることがあります。このような変化は大きな血管腫ほど残りやすいため、早期に治療して血管腫を小さく抑えることが審美的な面でも有利になります。

つまり、小さい段階であっても、発生した場所や今後の増大が予測される場合には、早めに専門医の診察を受けることが推奨されます。

💪 5. 血管腫が生じる原因

乳児血管腫が生じる正確な原因については、まだ完全には解明されていません。しかし、現在のところ以下のようなメカニズムや関連因子が考えられています。

🌟 血管内皮細胞の異常増殖

乳児血管腫の本質は、血管内皮細胞(血管の内側を覆う細胞)が異常に増殖することです。この増殖を促すさまざまな成長因子(VEGFなど)が過剰に産生されることが関係していると考えられています。なぜこのような状態が生じるのかについては、遺伝的要因や環境要因が複雑に絡み合っているとされています。

💬 胎盤との関連

乳児血管腫の細胞が、胎盤を構成する細胞(絨毛膜の細胞)と免疫学的に似た特徴を持つことが報告されています。このことから、胎盤由来の細胞が何らかの形で胎児に移行し、血管腫の元になるという仮説も提唱されています。ただし、これはひとつの説であり、まだ研究段階にあります。

✅ 低酸素環境説

早産や低出生体重児に血管腫が多い傾向があることから、子宮内での低酸素状態が血管腫の発生に関与しているという考えもあります。低酸素状態に置かれた細胞が、酸素を補給しようとして血管を新生させる反応を過剰に起こすことが背景にある可能性があります。

📝 遺伝的要因

家族内に血管腫の既往がある場合、血管腫が生じやすいという報告もあります。特定の遺伝子変異との関連も研究されていますが、単一の遺伝子で説明できるものではなく、複数の要因が絡み合っていると考えられています。

いずれにせよ、乳児血管腫は親御さんの行動や生活習慣が直接的な原因となるものではありません。「何かをしてしまったせいでこうなったのでは」と自分を責める必要はありません。

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🎯 6. 血管腫の自然消退について

乳児血管腫の大きな特徴のひとつが、治療をしなくても自然に小さくなっていく(消退する)性質を持つことです。この点が他の皮膚腫瘍と大きく異なるところです。

自然消退の経過を時期別に整理すると、以下のようになります。

生後1〜4週間頃:小さな赤い点として出現し始めます。

生後3〜6か月頃:増殖が最も盛んな時期です。色が鮮やかになり、表面が隆起してきます。この時期に急速に大きくなるため、保護者が驚くことも多いです。

生後6〜12か月頃:増殖が徐々に落ち着いてきます。

1〜2歳頃:縮小(退縮)が始まります。表面の赤みが薄れ、白みがかってきたり、柔らかくなってきたりします。

3〜5歳頃:さらに退縮が進みます。

7〜10歳頃:多くの乳児血管腫は消退が完了します。

統計的には、3歳までに約30〜40%、5歳までに約50〜60%、7歳までに約70〜75%が自然消退するとされています。ただし、消退の程度や速さには個人差が大きく、完全に消えずに皮膚の変化(毛細血管拡張・線維脂肪組織の残存・皮膚のたるみなど)が残るケースも少なくありません。

小さい血管腫は大きなものに比べて消退後に残る変化が少ない傾向がありますが、だからといって経過を全く観察しなくてよいわけではありません。定期的に専門医にチェックしてもらいながら、必要に応じて治療を検討することが大切です。

Q. 乳児血管腫の標準的な治療法は何ですか?

乳児血管腫の現在の標準治療は、βブロッカーであるプロプラノロールの内服療法です。血管収縮・血管新生の抑制・血管内皮細胞のアポトーシス促進などの作用で血管腫を縮小させます。増殖期に開始するほど効果が高く、通常6か月以上継続します。副作用として徐脈・低血糖などがあり、開始時は医療機関での経過観察が必要です。

💡 7. 治療が必要なケースとは

乳児血管腫のすべてが治療を必要とするわけではありません。自然消退を見込んで経過観察を行うケースも多いです。一方で、以下のような状況では積極的な治療が推奨されます。

🔸 機能障害を引き起こしている・引き起こすおそれがある場合

まぶたにある血管腫が視野を遮る、気道の血管腫が呼吸を妨げる、耳周囲の血管腫が聴力に影響するなど、重要な機能に影響を与えているケースでは、迅速な治療が必要です。特に視覚・呼吸・聴力に関わる部位は優先度が高く、早急な対応が求められます。

⚡ 潰瘍化している場合

血管腫の表面が破れて潰瘍になると、強い痛みが生じ、感染リスクも高まります。適切な治療を行うことで潰瘍の治癒を促し、傷跡を最小限に抑えることが重要です。

🌟 顔面の目立つ部位にある場合

鼻・口唇・頬など、顔の中心部にある大きな血管腫は、自然消退後も皮膚の変形や色の変化が残りやすく、外見上の問題につながる可能性があります。また、子どもが成長する過程で見た目を気にすることによる心理的影響も考慮する必要があります。

💬 急速に大きくなっている場合

増殖スピードが非常に速い場合は、早期の介入によって血管腫の最終的なサイズを抑えることができます。プロプラノロールなどの内服薬は増殖期に使用するとより高い効果が得られることから、早めの診断・治療開始が鍵となります。

✅ 多発している場合

血管腫が5個以上多発している場合は、肝臓など内臓にも血管腫が存在する可能性があり、全身的な評価が必要になることがあります。

📌 8. 血管腫の主な治療法

血管腫の治療法はいくつかあり、血管腫の種類・大きさ・場所・年齢・状態によって最適な方法が選択されます。

📝 内服薬(プロプラノロール)

現在、乳児血管腫に対する第一選択の治療法として広く用いられているのが、プロプラノロール(βブロッカーの一種)の内服療法です。もともとは心臓病の治療薬として使われていましたが、乳児血管腫に対して高い縮小効果があることが発見され、現在では世界的に標準的な治療法として認められています。

プロプラノロールは、血管腫の血管収縮・血管新生の抑制・血管内皮細胞のアポトーシス(細胞死)促進などの作用によって血管腫を縮小させると考えられています。生後5週間以降〜5か月頃から開始することが多く、6か月以上継続することが一般的です。治療効果は高く、多くの患者さんで血管腫の縮小や消退が認められています。

主な副作用として、徐脈(脈が遅くなる)・低血圧・低血糖・睡眠障害・気管支けいれんなどが報告されているため、使用開始時には医療機関での経過観察が必要です。心臓や気管支に基礎疾患がある場合は使用できないこともあります。

🔸 外用薬(チモロール点眼液)

小さい・薄い・表在性の乳児血管腫に対しては、プロプラノロールと同じくβブロッカーであるチモロールを外用する方法(点眼液を塗布するなど)が行われることがあります。内服に比べて全身への副作用が少ない点がメリットですが、深部の血管腫には効果が限られます。

⚡ レーザー治療

血管に選択的に吸収される波長のレーザー(色素レーザー:パルスダイレーザーなど)を使用して血管腫を治療する方法です。表在性の薄い血管腫や潰瘍の治癒促進、消退後に残った血管拡張(毛細血管拡張)の改善などに有効です。ただし、厚みのある血管腫や深部の血管腫には効果が限られ、複数回の治療が必要になることもあります。

また、赤ちゃんへのレーザー治療は通常、局所麻酔または全身麻酔下で行われます。全身麻酔を使用する場合は年齢・体重・全身状態を考慮した上での判断が必要です。

🌟 ステロイド治療

かつては乳児血管腫の治療にステロイドの内服・注射が用いられていましたが、プロプラノロールが普及してからは使用頻度が減っています。現在では、プロプラノロールが使用できない場合の代替として、あるいは補助的に使用されることがあります。

💬 手術(外科的切除)

血管腫そのものが大きく、他の治療法では対処が難しい場合や、消退後に皮膚の変形・線維脂肪組織が残った場合には、外科的に切除・形成する手術が選択されることがあります。特に消退後の審美的な問題(皮膚のたるみ・変形など)に対して、就学前後に手術を行うケースもあります。

✅ 経過観察(待機療法)

機能的・審美的に問題がなく、自然消退が期待できる小さな血管腫の場合は、積極的な治療を行わずに定期的な経過観察のみを行う場合もあります。ただし、経過観察中も定期的に専門医を受診し、変化があった際には速やかに治療方針を見直すことが重要です。

Q. 赤ちゃんの血管腫の原因は何ですか?

乳児血管腫の正確な原因は完全には解明されていませんが、血管内皮細胞の異常増殖が主な要因とされています。遺伝的要因・胎盤由来細胞の関与・子宮内での低酸素状態などが複合的に関係すると考えられています。親御さんの行動や生活習慣が直接の原因となるものではなく、自分を責める必要はありません。

✨ 9. 受診のタイミングと診療科

赤ちゃんの皮膚に赤い点や盛り上がりを見つけた場合、どのタイミングで、どの診療科を受診すればよいのでしょうか。

📝 受診を急ぐべき状況

以下のような状況では、速やかに医療機関を受診してください。

まぶたや眼のそばにある場合は、視覚への影響を早期に評価する必要があります。呼吸が苦しそう・泣き声がかすれているなどの症状がある場合は、気道への影響が疑われるため緊急受診が必要です。血管腫の表面が破れて出血・ただれている場合や、急激に大きくなっている場合も早めに受診しましょう。

🔸 通常の受診タイミング

上記の緊急性はないものの、「赤い点が出現した」「少し盛り上がってきた」といった場合は、数日〜1〜2週間以内に専門医を受診することをおすすめします。乳児血管腫は増殖が速いため、「少し様子を見よう」と思っている間にかなり大きくなることがあります。早めの診断によって治療の選択肢が広がります。

⚡ 受診先の診療科

血管腫の診療は、以下の診療科で行われることが多いです。

皮膚科・形成外科・小児科が主な選択肢です。皮膚科や形成外科では、血管腫の診断・外用薬・レーザー治療・手術などが行われます。小児科では内服治療(プロプラノロールなど)が行われることがあります。また、血管腫の種類や発生部位によっては、小児外科・眼科・耳鼻科との連携が必要になることもあります。

まずはかかりつけの小児科に相談し、必要に応じて専門医(皮膚科・形成外科)に紹介してもらう流れが一般的です。血管腫の診療に力を入れているクリニックや病院では、より専門的な診断と治療方針の提案が受けられます。

🔍 10. 日常生活での注意点

血管腫のある赤ちゃんの日常生活において、家庭でできるケアや注意点をまとめます。

🌟 血管腫を刺激しない

血管腫はデリケートな組織でできているため、強くこすったり、引っかいたりしないようにしましょう。入浴時も優しく洗うようにしてください。もし出血した場合は、清潔なガーゼや布で優しく圧迫して止血し、早めに医療機関を受診してください。

💬 潰瘍化のリスクが高い部位への注意

おむつが当たる部位(会陰・臀部・肛門周囲)にある血管腫は、摩擦や尿・便による刺激で潰瘍化しやすいです。こまめにおむつを交換し、皮膚を清潔に保つことが大切です。また、必要に応じて保護用のクリームや被覆材を使用することもあります(専門医に相談してください)。

✅ 紫外線対策

血管腫のある部位は紫外線の影響を受けやすく、色の変化(色素沈着)が起きやすいことがあります。外出時には帽子・衣服・日よけなどで保護し、日焼けを避けるようにしましょう。赤ちゃんに日焼け止めを使用する際は、成分に注意し低刺激のものを選ぶか、専門医に相談してください。

📝 経過の変化を写真で記録する

血管腫の変化は、日々一緒にいる親御さんには気づきにくいこともあります。定期的(例えば1〜2週間ごと)に同じ条件で写真を撮っておくと、増大しているかどうかの判断や、医師への説明に役立ちます。また、受診時に写真を持参することで、増殖のスピードや変化の経過を客観的に伝えることができます。

🔸 心理的サポート

血管腫が顔など目立つ場所にある場合、親御さん自身が強いストレスや罪悪感を感じることがあります。しかし、血管腫は親御さんの行動とは無関係に生じるものであり、自分を責める必要はありません。不安なことがあれば遠慮なく医師に相談し、必要であれば心理的なサポートを求めることも大切です。また、子どもが成長するにつれて外見を気にするようになった場合には、子どもの気持ちに寄り添い、適切なタイミングで治療について一緒に考えることが重要です。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、赤ちゃんの皮膚に気になる赤みや盛り上がりを見つけて不安を抱えた親御さんが相談にいらっしゃるケースが多く、早期にご来院いただくことで治療の選択肢が広がり、より良い経過をたどれるお子さまが多くいらっしゃいます。乳児血管腫は増殖期にプロプラノロールを開始することで高い効果が期待できるため、「小さいから様子を見よう」とためらわず、気になった時点でお早めにご相談いただくことが大切です。お子さまのことでご不安なことがあれば、どうぞ遠慮なく当院へお越しください。」

💪 よくある質問

赤ちゃんの血管腫は自然に治りますか?

乳児血管腫(いちご状血管腫)は、多くの場合、治療をしなくても自然に消退していきます。統計的には5歳までに約50〜60%、7歳までに約70〜75%が自然消退するとされています。ただし、消退後に皮膚のたるみや色の変化が残るケースもあるため、定期的な専門医のチェックが大切です。

小さい血管腫でも病院を受診すべきですか?

小さくても放置せず、早めの受診をおすすめします。乳児血管腫は増殖スピードが速く、数か月で大きくなることがあります。特にまぶたや口・鼻周囲など機能に影響する場所にある場合は、視覚や呼吸への影響が出る前に専門医へ相談することが重要です。アイシークリニック池袋院でもご相談を承っております。

血管腫の治療にはどんな方法がありますか?

現在の標準的な治療法は、プロプラノロール(βブロッカー)の内服療法です。その他に、表在性の小さな血管腫にはチモロール外用薬、薄い血管腫や消退後の血管拡張にはレーザー治療、大きな血管腫には外科的切除などの選択肢があります。血管腫の種類・場所・大きさに応じて最適な治療法が選択されます。

血管腫はなぜ赤ちゃんにできるのですか?

正確な原因はまだ完全には解明されていません。血管内皮細胞の異常増殖が主な要因とされており、遺伝的要因・胎盤由来細胞の関与・子宮内での低酸素状態などが関連すると考えられています。親御さんの行動や生活習慣が直接の原因となるものではないため、自分を責める必要はありません。

赤ちゃんの血管腫は何科を受診すればよいですか?

主な受診先は皮膚科・形成外科・小児科です。まずはかかりつけの小児科に相談し、必要に応じて皮膚科や形成外科へ紹介してもらう流れが一般的です。まぶた周囲なら眼科、耳周囲なら耳鼻科との連携が必要な場合もあります。アイシークリニック池袋院でも赤ちゃんのあざや血管腫のご相談を承っております。

🎯 まとめ

赤ちゃんの血管腫は、生後まもなく現れる比較的よく見られる良性の腫瘍です。中でも最も多い乳児血管腫(いちご状血管腫)は、生後数週間で出現し、数か月で急速に増大した後、数年かけて自然に消退する経過をたどることが多いです。小さいものの多くは自然消退が期待できますが、発生した場所によっては視覚・呼吸などの重要な機能に影響を与えたり、潰瘍化や消退後の皮膚変化が問題になることもあります。

治療法としては、プロプラノロールの内服が現在の標準的な治療法として普及しており、高い効果が期待できます。その他にも、外用薬・レーザー治療・外科的切除など、状況に応じたさまざまな選択肢があります。

大切なのは、「小さいから大丈夫」と自己判断せず、気になる変化があれば早めに専門医に相談することです。血管腫は増殖期に適切な治療を開始することで、その後の経過が大きく変わります。赤ちゃんの皮膚に気になる赤いできものを見つけた際は、ためらわずに皮膚科・形成外科・小児科などの専門医へご相談ください。アイシークリニック池袋院でも、赤ちゃんのあざや血管腫に関するご相談を承っております。お子さまの肌のことでご不安な点があれば、お気軽にご来院ください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 乳児血管腫(いちご状血管腫)の診断基準・治療指針・自然消退の経過に関するガイドライン情報
  • 日本形成外科学会 – 血管腫・血管奇形の種類(乳児血管腫・毛細血管奇形・静脈奇形等)の分類および治療法(プロプラノロール内服・レーザー・手術)に関する解説
  • PubMed – 乳児血管腫に対するプロプラノロール治療の有効性・安全性・作用機序に関する国際的な臨床研究・エビデンス文献

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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