ナジフロキサシンの塗り方を徹底解説|ニキビ治療に効果的な使い方

ニキビの治療薬として処方されることの多い「ナジフロキサシン」。抗菌作用を持つ外用薬として皮膚科での処方頻度も高い薬ですが、「正しい塗り方がよくわからない」「どのくらいの量を塗ればいいの?」「いつ塗るのがベスト?」といった疑問を持つ方は少なくありません。せっかく処方された薬も、使い方を誤ると十分な効果が得られなかったり、肌トラブルを招いたりすることがあります。この記事では、ナジフロキサシンの基本的な特徴から正しい塗り方、副作用や注意事項まで、一般の方にもわかりやすく解説していきます。


目次

  1. ナジフロキサシンとはどんな薬?
  2. ナジフロキサシンが効く仕組み
  3. ナジフロキサシンの種類と剤形
  4. ナジフロキサシンの正しい塗り方・手順
  5. 塗る量・塗る範囲の目安
  6. 塗るタイミングと回数
  7. 塗ってはいけない場所・注意が必要な部位
  8. 副作用と対処法
  9. 他のニキビ治療薬との違い・併用について
  10. ナジフロキサシンを使う際のよくある疑問
  11. まとめ

この記事のポイント

ナジフロキサシンはニキビ治療に使われる外用抗菌薬で、1日2回洗顔後に薄く塗布し、光毒性対策として日焼け止めの併用が必須。処方期間を守り、副作用や疑問は医師に相談することが重要。

🎯 1. ナジフロキサシンとはどんな薬?

ナジフロキサシンは、ニューキノロン系の抗菌薬を成分とする外用薬(塗り薬)です。日本では「アクアチム」という商品名で広く知られており、クリーム・ローション・軟膏の3種類の剤形があります。主にニキビ(尋常性ざ瘡)の治療を目的として処方されますが、毛包炎や伝染性膿痂疹(とびひ)、皮膚感染症など、皮膚細菌感染症全般に対しても使用されます。

ナジフロキサシンが日本で販売されるようになったのは1993年のことで、以来、皮膚科領域では定番の外用抗菌薬として使われてきました。外用のニューキノロン系抗菌薬という点が大きな特徴であり、内服薬(飲み薬)のニューキノロン系抗菌薬とは成分の一部が異なる設計になっています。皮膚への浸透性が高く設計されており、患部局所での抗菌効果に優れているとされています。

皮膚科を受診してニキビと診断された場合、軽症から中等症のニキビに対してナジフロキサシンが処方されることがよくあります。市販薬ではなく、あくまで医師が処方する医療用医薬品であるため、処方箋をもとに薬局で受け取る形になります。

Q. ナジフロキサシンとはどのような薬ですか?

ナジフロキサシンはニューキノロン系抗菌薬を成分とする外用薬で、「アクアチム」という商品名で知られています。主にニキビ(尋常性ざ瘡)の治療に処方されるほか、毛包炎やとびひなどの皮膚細菌感染症にも使用されます。医師が処方する医療用医薬品です。

📋 2. ナジフロキサシンが効く仕組み

ナジフロキサシンの抗菌メカニズムを理解すると、なぜニキビに効果的なのかがよくわかります。ニキビの原因菌として知られる「アクネ菌(Cutibacterium acnes)」は、毛穴の中で増殖することで炎症を引き起こします。この炎症こそが赤くなったニキビや膿みを伴うニキビの正体です。

ナジフロキサシンはDNAジャイレース(トポイソメラーゼII)およびトポイソメラーゼIVという酵素を阻害することで、細菌のDNA複製を妨害します。細菌はDNAが複製できなくなると増殖できなくなり、最終的には死滅します。このメカニズムはニューキノロン系抗菌薬に共通した作用であり、アクネ菌に対して強力な抗菌効果を発揮します。

また、ナジフロキサシンはアクネ菌だけでなく、黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌など、皮膚に常在する細菌に対しても有効です。これにより、ニキビ以外の皮膚感染症(とびひや毛包炎など)にも効果を示します。さらに、外用薬であることから、全身への吸収が少なく、飲み薬の抗菌薬を使う場合と比べて腸内細菌叢への影響が最小限に抑えられるという利点もあります。

💊 3. ナジフロキサシンの種類と剤形

ナジフロキサシンには、クリーム・ローション・軟膏の3種類の剤形があります。それぞれ特徴が異なり、患者さんの肌の状態や使用部位によって使い分けがされます。

クリームタイプは水中油型の乳剤性基剤を使用しており、使用感がさっぱりしているのが特徴です。ベタつきが少なく、日常のスキンケアにも組み込みやすいため、顔のニキビに処方されることが多いです。また、べたつきを嫌う思春期の患者さんや、皮脂分泌が多い脂性肌の方にも向いています。

ローションタイプは液状のため、頭皮や背中など広い範囲に塗りやすい剤形です。頭皮のニキビや体のニキビに処方されることがあります。広範囲に塗布しやすく、毛の多い部位にも使いやすいのが利点です。

軟膏タイプは油脂性基剤を使用しており、保湿効果が高く、皮膚への密着性が強いのが特徴です。乾燥しやすい肌や、乾燥している季節に処方されることがあります。ただし、クリームと比べてベタつき感が強いため、顔への使用を好まない患者さんもいます。

なお、成分の濃度はいずれの剤形も1%で統一されています。どの剤形を使うかは医師や薬剤師と相談のうえ決定しますが、使い方の基本的なルールはほぼ共通しています。

Q. ナジフロキサシンの正しい塗り方の手順は?

まず石けんで手を洗い、洗顔で肌を清潔にして水分をやさしく拭き取ります。次に指の腹で患部に薄く均一に塗り広げ、塗布後は手に残った薬をよく洗い流します。厚く塗りすぎると刺激が増すため、薄く伸ばすことが効果を引き出す基本です。

🏥 4. ナジフロキサシンの正しい塗り方・手順

ナジフロキサシンを効果的に使用するためには、正しい手順で塗ることが大切です。以下に、基本的な塗り方の手順をステップごとに説明します。

まず最初に行うのは手洗いです。薬を塗る前には必ず石けんと流水でしっかりと手を洗ってください。手についた雑菌が患部についてしまうと、感染を悪化させる可能性があります。また、薬剤が手についた状態で目や口に触れると刺激になることもあるため、清潔な手で塗布することが基本です。

次に、洗顔・洗浄を行います。顔のニキビに使用する場合は、洗顔料でやさしく洗顔し、その後よく水で洗い流してください。体のニキビの場合はシャワーや入浴で患部を清潔にしてから使用します。皮脂や汚れが残った状態で薬を塗ると、薬の浸透を妨げることがあります

洗顔・洗浄後は、清潔なタオルで水分をやさしく拭き取ります。ゴシゴシと強くこすると肌への刺激になるため、押さえるようにして水分を取り除いてください。また、肌が完全に乾燥した状態で使用するのが理想的ですが、少し水分が残っている程度であれば問題ありません。

保湿ケアを行う場合は、ナジフロキサシンを塗る前に化粧水や乳液などの保湿ケアをしてもよいかどうか、医師や薬剤師に確認しましょう。一般的には、保湿剤などを先に使用してからナジフロキサシンを塗ると、薬の浸透が妨げられることがあるため、先にナジフロキサシンを塗るよう指導されることが多いです。

次に、実際の塗布方法です。チューブから適量を指先やコットンに取り、ニキビが気になる患部に薄く塗り広げます。指で塗る場合は指の腹を使い、やさしくなじませるように塗ってください。強くこすりつけると皮膚を傷つけることがあるため注意が必要です。塗り終わったら、手についた薬をしっかりと洗い流してください。

最後に、塗った後のスキンケアについてです。ナジフロキサシンを塗った後に日焼け止めや化粧品を使用する場合は、薬が肌になじんでから使用するのが理想的です。光毒性への配慮から、外出前に塗る場合は日焼け止めの使用も忘れずに行ってください

⚠️ 5. 塗る量・塗る範囲の目安

ナジフロキサシンを塗る量は、「患部に薄く塗り広げる程度」が基本です。たくさん塗れば効果が上がるというわけではなく、適量を均一に薄く塗ることが大切です。厚く塗りすぎると薬が落ちやすくなるだけでなく、刺激が増す可能性もあります。

クリームや軟膏タイプの場合、1回の使用量の目安として「フィンガーチップユニット(FTU)」という概念が参考になります。FTUとは、人差し指の第1関節(指先から第1関節まで)にチューブから絞り出した量(約0.5g)を1単位とし、手のひら2枚分の面積に塗る量の目安とされています。顔全体であれば2.5FTU程度が目安とされています。ただし、ニキビ治療においては患部全体ではなくニキビが存在する箇所とその周囲に限定して塗るよう指示される場合が多いため、医師・薬剤師の指示に従ってください。

塗る範囲については、ニキビ(患部)そのものだけでなく、その周囲数ミリ程度も含めて塗ることが一般的です。ニキビは毛穴の中でアクネ菌が増殖することで生じるため、目に見えているニキビの周囲にも菌が存在している可能性があります。ただし、健康な肌への不必要な塗布は避けるのが原則です。

一方で、ニキビが広範囲にわたる場合や背中・胸のニキビには、ある程度の範囲に塗布することもあります。この場合はローションタイプが使いやすいでしょう。具体的な範囲については、処方時に医師または薬剤師に確認しておくと安心です。

🔍 6. 塗るタイミングと回数

ナジフロキサシンの使用回数は、通常1日2回(朝と夜)が標準的です。ただし、医師の指示によっては1日1回や1日3回となる場合もありますので、処方箋や薬の説明書の指示に従ってください。

朝の使用タイミングは、洗顔後・外出前が一般的です。洗顔で肌を清潔にしてから薬を塗り、その後日焼け止めや化粧品を使うという順番が基本となります。後述しますが、ナジフロキサシンには光毒性のリスクがあるため、日中に外出する前に塗る場合は日焼け止めを必ず使用することが推奨されています

夜の使用タイミングは、入浴・洗顔後が理想的です。肌を清潔にした状態で就寝前に塗ることで、就寝中に薬が患部にじっくりと作用する時間が確保されます。夜間は外出しないため、光毒性を気にせず使用できる点でも、就寝前の使用は適切なタイミングといえます。

使用を忘れた場合は、気づいたときにすぐ塗るのが基本ですが、次の使用時間が近い場合は忘れた分を飛ばして次の時間に1回分だけ塗るようにしてください。2回分を一度にまとめて塗ることは避けましょう。抗菌薬は一定の間隔で使用することで効果を維持できます。

治療期間については、ニキビが改善してきたと感じても自己判断で使用を中止しないことが重要です。処方された期間はしっかりと使い続けることが、再発予防や耐性菌の出現防止につながります。治療期間の目安は症状の程度によって異なりますが、一般的には2〜4週間程度の使用が指示されることが多いです。

Q. ナジフロキサシンの光毒性とはどういうリスクですか?

ナジフロキサシンを塗布した部位に紫外線が当たると、皮膚の赤みや炎症(光毒性)、アレルギー反応(光感作)が起こることがあります。これはニューキノロン系抗菌薬に共通した特性です。日中の外出前には必ず日焼け止めを使用し、可能であれば夜間に塗ることが推奨されます。

📝 7. 塗ってはいけない場所・注意が必要な部位

ナジフロキサシンを使用する際には、塗ってはいけない場所や特に注意が必要な部位があります。これらをしっかり把握しておくことで、不必要なトラブルを避けることができます。

まず、目・口・鼻の粘膜には塗らないようにしてください。これらの部位の粘膜は非常に繊細で、抗菌薬の刺激を受けやすいです。目の周囲のニキビに使用する場合でも、目の粘膜や結膜に触れないように細心の注意を払ってください。万が一薬が目に入ってしまった場合は、すぐに流水で十分に洗い流し、必要であれば眼科を受診してください。

次に、傷や湿疹がある部位への使用も慎重に行う必要があります。ニキビ以外の皮膚トラブル(湿疹、アトピー性皮膚炎、傷など)がある部位にナジフロキサシンを使用してよいかどうかは、医師に確認してください。傷のある部位への適用は薬剤の吸収が増大し、思わぬ副作用につながることがあります

また、広範囲への使用にも注意が必要です。体の非常に広い範囲に塗布すると、ごくわずかながら全身への吸収量が増える可能性があります。特に乳幼児や小児の場合、体表面積に対する吸収率が大人より高いため、使用範囲については医師の指示に必ず従ってください

耳への使用についても注意が必要です。外耳の皮膚に生じたニキビや感染症に使用する場合は問題ありませんが、鼓膜に穴がある状態(鼓膜穿孔)では使用できません。耳への使用を検討している場合は必ず医師に相談してください。

💡 8. 副作用と対処法

ナジフロキサシンは一般的に安全性の高い外用薬ですが、使用にあたってはいくつかの副作用が報告されています。副作用の内容を事前に把握しておくことで、異変が起きた際に適切に対応できます。

最も注意が必要な副作用の一つが光毒性・光感作(こうかんさ)です。ナジフロキサシンを塗布した部位が紫外線に当たると、光毒性反応(皮膚の赤みや炎症)や光感作(アレルギー反応)が起こることがあります。これはニューキノロン系抗菌薬に共通した特性であり、外用薬でも注意が必要です。対処法としては、日中の外出前にナジフロキサシンを塗った部位には日焼け止めをしっかり使用し、できるだけ紫外線を避けることが重要です。可能であれば夜間に塗ることで、日中の紫外線との接触を避けることができます。

次に多い副作用として、皮膚の刺激症状(かゆみ・ヒリヒリ感・赤み)があります。特に使い始めは軽度の刺激を感じることがあります。多くの場合は使用を続けるうちに慣れてきますが、刺激が強い場合や症状が悪化する場合は使用を中止して医師に相談してください。

接触性皮膚炎(かぶれ)も副作用として報告されています。ナジフロキサシンの成分や基剤成分(クリーム・軟膏・ローションに含まれる成分)にアレルギーを持っている場合、塗った部位が赤くなり、かゆみや腫れが現れることがあります。このような症状が出た場合はすぐに使用を中止して医師に相談し、アレルギーの有無を確認してもらいましょう。

長期連用による耐性菌の出現も重要な問題です。抗菌薬を長期間使い続けると、一部の細菌が薬に対する耐性を獲得することがあります。ナジフロキサシンも例外ではなく、必要以上の長期使用は避けるべきです。処方された期間内で適切に使用し、症状が改善した場合も自己判断で延長使用するのではなく、医師の指示に従うことが大切です。

その他の副作用として、皮膚の乾燥や発赤が現れることもあります。これらの症状が気になる場合は医師に相談し、必要に応じて保湿ケアの方法を指導してもらうと良いでしょう。

Q. ナジフロキサシンは症状が改善したらやめてよいですか?

症状が改善しても自己判断での使用中止はお勧めしません。途中でやめると再発の原因となるほか、耐性菌が出現するリスクもあります。一般的な使用期間は2〜4週間程度ですが、中止のタイミングは必ず医師の指示に従い、処方された期間をしっかり使い続けることが重要です。

✨ 9. 他のニキビ治療薬との違い・併用について

ニキビ治療に使用される外用薬には、ナジフロキサシン以外にも様々なものがあります。それぞれの薬との違いや、併用の考え方について整理しておきましょう。

過酸化ベンゾイル(BPO)は、近年ニキビ治療のガイドラインでも推奨されている外用薬です。殺菌効果と毛穴の詰まりを解消するコメド溶解効果の両方を持ち、耐性菌が出現しにくいという特徴があります。ナジフロキサシンは抗菌効果に特化しているのに対し、BPOはコメドへの効果も期待できる点が異なります。ただし、BPOは刺激が強い場合があり、使い始めは乾燥や赤みが出やすいです。

アダパレン(商品名:ディフェリン)はレチノイド類似成分で、毛穴の詰まり(コメド)を解消する効果が高い外用薬です。炎症性ニキビにも効果を発揮しますが、使い始めに乾燥や皮むけが起きやすいという特性があります。アダパレンとナジフロキサシンを組み合わせて使用することで、コメドの解消と抗菌の両方のアプローチができるとして、医師から両剤を同時に処方されることもあります。

クリンダマイシン(商品名:ダラシンTゲルなど)も外用抗菌薬の一つで、ナジフロキサシンと同様にアクネ菌に効果がある薬です。ナジフロキサシンとクリンダマイシンはどちらもニキビに使われる外用抗菌薬ですが、それぞれ抗菌スペクトルや薬の性質が若干異なります。どちらを選ぶかは医師が患者さんの状態や過去の治療歴をもとに判断します。

なお、外用抗菌薬同士を複数同時に使用することは通常行いません。抗菌薬を複数重ねて使っても相加的な効果が得られるわけではなく、むしろ皮膚への刺激が増す可能性があります。複数の薬を処方された場合は、それぞれの薬の役割や使い方をしっかり確認し、医師・薬剤師の指示に従って使い分けましょう。

また、市販のニキビ治療薬(スキンケア製品を含む)との組み合わせについては、医師や薬剤師に事前に相談することが大切です。特にサリチル酸やAHA(フルーツ酸)などの角質ケア成分を含む製品は、ナジフロキサシンと組み合わせることで刺激が増す場合があります

📌 10. ナジフロキサシンを使う際のよくある疑問

ナジフロキサシンを使用するにあたって、患者さんからよく寄せられる疑問をまとめました。

「化粧品やファンデーションと一緒に使えますか?」という疑問をよく受けます。化粧品との併用については、基本的にナジフロキサシンを先に塗ってからファンデーションやコンシーラーを使う方が薬が直接肌に接触しやすくなります。ただし、化粧品の成分によっては薬の効果に影響する場合があるため、不安な場合は処方医や薬剤師に確認してください。また、ファンデーションなどでしっかり覆ってしまうと、薬の効果が発揮されにくくなる可能性も考えられます。

「塗った後に白くなってしまうのですが、大丈夫ですか?」という声もあります。クリームや軟膏タイプを使用した場合、塗った直後は白っぽく見えることがあります。これは薬剤の基剤成分によるものであり、薬の成分自体には問題ありません。少量を薄く伸ばすように塗ると白浮きしにくくなります。

「妊娠中・授乳中でも使えますか?」という質問も多いです。妊娠中や授乳中のナジフロキサシンの安全性については、十分なデータが揃っていない部分もあります。一般的には外用薬なので全身への吸収は少ないとされていますが、妊娠中・授乳中の使用については必ず医師に相談し、使用の可否や注意点を確認してください。自己判断での使用は避けましょう。

「子どもに使えますか?」という疑問についても答えます。ナジフロキサシンは小児にも処方されることがありますが、成人と比べて皮膚の吸収率が異なることや、用量・使用範囲について注意が必要です。小児への使用は必ず医師の指示のもとで行い、自己判断で使用しないようにしてください。

「1週間使ったけど効果がない気がします。続けるべきですか?」という疑問もよくあります。ナジフロキサシンは使い始めてすぐに効果が現れるとは限りません。一般的に、抗菌薬の外用薬は2〜4週間程度の継続使用で効果が現れることが多いです。ただし、症状が悪化している場合や全く改善が見られない場合は、自己判断で続けるのではなく医師に相談してください。ニキビの原因菌が薬に耐性を持っている可能性や、診断が異なる可能性も考えられます。

「薬が余ったので次回のニキビができた時のために取っておけますか?」という質問も受けます。残った薬を自己判断で保存し、次に使用することはお勧めしません。薬には使用期限があり、開封後は品質が劣化していることがあります。また、次のニキビが同じ菌によるものとは限りません。症状が出た際には改めて医師を受診し、必要な薬を処方してもらうことが望ましいです。

「ステロイドと一緒に使うことはありますか?」という疑問もあります。ニキビ治療においてステロイド外用薬は通常使用しません。ステロイドはアクネ菌の増殖を促進させる可能性があり、ニキビを悪化させることがあるためです。ただし、皮膚炎や湿疹が合併している場合など特殊な状況では医師の判断のもとで使用されることがありますが、これはあくまで例外的なケースです。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、ナジフロキサシンを処方した患者さんから「どのくらい塗ればいいのかわからず、なんとなく多めに塗っていた」というお声を多くいただきます。適切な量を薄く均一に塗ることが効果を引き出す基本ですが、特に光毒性については見落とされがちなポイントですので、日中使用される方には必ず日焼け止めとの併用をお伝えしています。ニキビは適切なケアで改善できる疾患ですので、使い方に不安を感じた際はどうぞ遠慮なくご相談ください。」

🎯 よくある質問

ナジフロキサシンは1日何回塗ればよいですか?

通常は1日2回(朝と夜)の使用が標準的です。朝は洗顔後・外出前、夜は入浴・洗顔後に塗るのが理想的なタイミングです。ただし、医師の指示によって回数が異なる場合もありますので、処方箋や薬の説明書の指示に必ず従ってください。

ナジフロキサシンを塗った後に日焼け止めは必要ですか?

必要です。ナジフロキサシンはニューキノロン系抗菌薬の特性として光毒性のリスクがあり、塗布部位に紫外線が当たると赤みや炎症が起きることがあります。日中に外出する際は、必ず日焼け止めを併用してください。当院でも日中使用される患者さんには必ずお伝えしているポイントです。

ナジフロキサシンはどのくらいの量を塗ればよいですか?

患部に薄く均一に塗り広げる程度が基本です。多く塗れば効果が上がるわけではなく、厚塗りすると刺激が増したり薬が落ちやすくなったりします。当院でも「なんとなく多めに塗っていた」という声を多くいただきますが、少量を薄く伸ばすように塗ることが効果を引き出す基本です。

ニキビが改善したら自己判断で使用をやめてもよいですか?

自己判断での使用中止はお勧めしません。症状が改善してきても途中でやめると再発の原因となるほか、耐性菌が出現するリスクがあります。一般的な使用期間は2〜4週間程度ですが、処方された期間はしっかり使い続け、中止のタイミングは必ず医師の指示に従ってください。

ナジフロキサシンは妊娠中・授乳中でも使用できますか?

外用薬のため全身への吸収は少ないとされていますが、妊娠中・授乳中における安全性については十分なデータが揃っていない部分もあります。自己判断での使用は避け、使用の可否や注意点について必ず医師に相談してから使用してください。当院でもご相談いただければ丁寧にご説明いたします。

📋 まとめ

ナジフロキサシンは、アクネ菌をはじめとする皮膚細菌に対して効果的な外用抗菌薬で、ニキビ治療の現場で広く使われています。クリーム・軟膏・ローションの3種類の剤形があり、患部や肌の状態に応じて使い分けることができます。

正しい塗り方としては、手をよく洗い、清潔にした肌に薄く均一に塗ることが基本です。1日2回(朝・夜)を基本として、医師の指示した期間を守って使用することが大切です。光毒性のリスクがあるため、日中の外出時には日焼け止めを合わせて使用することを忘れないようにしましょう。

副作用としては皮膚刺激や光毒性、接触性皮膚炎などが報告されており、症状が現れた場合は使用を中止して医師に相談することが必要です。また、長期使用による耐性菌出現のリスクもあるため、処方された期間と量をしっかり守ることが重要です。

ニキビは日常的によくある肌トラブルですが、適切な治療を受けずに放置すると、炎症が進行して色素沈着や凹凸のある瘢痕(ニキビ跡)を残すことがあります。市販薬でなかなか改善しない場合や、中等症以上のニキビ、広範囲に広がっているニキビは、自己ケアに頼らず早めに皮膚科や皮膚科専門のクリニックを受診することをお勧めします。アイシークリニック池袋院では、患者さん一人ひとりの肌の状態を丁寧に診察し、最適な治療プランをご提案しています。ニキビでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 尋常性ざ瘡(ニキビ)の治療ガイドラインに関する情報。ナジフロキサシンをはじめとする外用抗菌薬の適応・使用方法・耐性菌対策などの根拠として参照
  • 厚生労働省 – 医療用医薬品の適正使用・抗菌薬の適正使用(AMR対策)に関する情報。ナジフロキサシンの長期使用による耐性菌出現リスクや処方薬の適正使用に関する根拠として参照
  • PubMed – ナジフロキサシンのアクネ菌(Cutibacterium acnes)に対する抗菌メカニズム・有効性・光毒性・副作用プロファイルに関する国際的な臨床研究・査読論文の根拠として参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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