
水いぼは子どもに多い皮膚感染症ですが、顔にできてしまうと見た目が気になって、一刻も早く治したいと思う方が多いのではないでしょうか。しかし、顔はデリケートな部位であるため、むやみに自己処置をすると肌トラブルや瘢痕(跡)につながる可能性もあります。正しい知識をもって対処することが大切です。この記事では、水いぼが顔にできる原因から、自然治癒・摘除・外用薬などの治し方、日常ケアの注意点まで、わかりやすく詳しく解説します。
目次
- 水いぼとはどんな病気か
- 顔に水いぼができやすい理由
- 水いぼの症状と見分け方
- 水いぼが顔にできたときのリスク
- 水いぼの治し方①:自然治癒を待つ
- 水いぼの治し方②:ピンセットによる摘除
- 水いぼの治し方③:外用薬による治療
- 水いぼの治し方④:液体窒素による冷凍凝固療法
- 水いぼの治し方⑤:その他の治療法
- 顔の水いぼに対する日常ケアの注意点
- 水いぼはうつるのか:感染予防と集団生活
- 皮膚科・美容クリニックを受診するタイミング
- まとめ
この記事のポイント
顔の水いぼ(伝染性軟属腫)は自然治癒のほか、ピンセット摘除・外用薬・液体窒素療法などで治療可能だが、自己処置は感染拡大や瘢痕リスクがあるため、皮膚科専門医への相談が推奨される。
🎯 水いぼとはどんな病気か
水いぼは、医学的には「伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)」と呼ばれるウイルス性の皮膚感染症です。原因となるのはポックスウイルス科に属する伝染性軟属腫ウイルス(MCV:Molluscum Contagiosum Virus)で、ヒトにのみ感染するウイルスです。
主に幼児から小学生低学年の子どもに多く見られますが、免疫力が低下した成人や、アトピー性皮膚炎などで皮膚バリア機能が弱まっている方にも発症することがあります。皮膚と皮膚の接触や、ウイルスがついたタオル・ビート板などを介して感染が広がります。
水いぼは良性の皮膚疾患であり、健康な免疫機能を持つ方であれば時間の経過とともに自然に消えることが多いとされています。しかしながら、消えるまでの期間は個人差が大きく、数か月から数年かかるケースもあるため、特に顔など目立つ部位にできた場合は積極的な治療を希望される方も少なくありません。
Q. 水いぼが顔にできやすい理由は何ですか?
顔は皮膚バリア機能が低下しやすいため、伝染性軟属腫ウイルスが侵入しやすい部位です。アトピー性皮膚炎による炎症のほか、無意識に顔を触る習慣や洗顔時の摩擦で微細な傷ができ、自家接種感染によって水いぼが広がりやすい環境となっています。
📋 顔に水いぼができやすい理由
水いぼは体のどこにでもできますが、特に顔にできやすいのにはいくつかの理由があります。
まず、顔はアトピー性皮膚炎や湿疹が生じやすい部位です。皮膚のバリア機能が低下しているとウイルスが侵入しやすくなるため、炎症が起きやすい顔は感染しやすい環境になっています。アトピー性皮膚炎を持つ子どもや大人に顔の水いぼが多いのは、まさにこのためです。
次に、顔は日常的に触れる機会が多い部位です。無意識に顔を触ったり、かゆくてかいてしまったりすることで、ウイルスが別の部位に自家接種(自分の皮膚内で感染が広がること)されることがあります。これを「自家接種感染」と呼び、水いぼが一か所から急速に広がる原因の一つです。
また、子どもの場合は特に顔を洗う際に強くこすったり、タオルで乱暴に拭いたりすることで皮膚に小さな傷ができ、そこからウイルスが侵入するケースもあります。皮膚が薄くてデリケートな顔は、外部からの刺激に弱く、ウイルスが入り込みやすい条件がそろっています。
さらに、顔は他者の顔や手と接触しやすく、保育園や幼稚園などの集団生活の場では、友人との触れ合いを通じて感染が広がることもあります。
💊 水いぼの症状と見分け方
水いぼの典型的な見た目は、直径1〜5mm程度の半球状に盛り上がった小さなぶつぶつです。表面は光沢があり、中心部にくぼみ(臍窩〔さいか〕)があることが特徴です。色は皮膚色〜淡い白色・ピンク色で、内部には白くクリーム状の内容物(ウイルス粒子を含む)が入っています。
顔にできた場合、まぶた・まぶたの縁(眼瞼)・ほお・あご・額など、さまざまな場所に出現します。初期は1〜2個の小さなぶつぶつとして始まり、放置すると数が増えて10個以上になることもあります。
水いぼと間違えやすい疾患としては、ニキビ・稗粒腫(はいりゅうしゅ)・汗管腫(かんかんしゅ)・尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい、いわゆるイボ)などがあります。自己判断が難しい場合は皮膚科を受診して確認してもらいましょう。
特にまぶたや眼の周辺に水いぼができた場合は、結膜炎(眼の粘膜への感染)を引き起こす可能性があると言われており、眼科や皮膚科での早めの確認が推奨されます。
🏥 水いぼが顔にできたときのリスク
顔の水いぼは、体の他の部位にできた場合と比べて、いくつかの特有のリスクや悩みが生じやすいです。
見た目への影響は、患者本人や保護者にとって大きな心理的ストレスになります。特に思春期以降の患者では、人前に出ることへの抵抗感や自信の喪失につながることもあります。また、子どもの場合には学校や保育園での集団生活で周囲から指摘されることが、精神的な負担になるケースもあります。
眼の周辺にできた水いぼは、角結膜炎や眼瞼炎(まぶたの炎症)を引き起こす可能性があります。ウイルスが涙とともに眼球表面に移行することで、眼への二次感染が起こるリスクがあるため、眼科での診察も必要になることがあります。
また、顔の水いぼを自分でつぶしたりかいたりすることで、細菌の二次感染が生じる可能性があります。炎症が強くなると痛みや腫れが出て、治療後に色素沈着や瘢痕(跡)が残るリスクも高まります。顔は人目につきやすい部位であるため、跡が残らないよう慎重な対応が求められます。
さらに、アトピー性皮膚炎を持つ方の場合、水いぼの刺激によってアトピーが悪化することもあり、皮膚の状態を全体的に管理する必要があります。
Q. 顔の水いぼを自分でつぶしてはいけない理由は?
水いぼを自己処置でつぶすと、ウイルスを含む内容物が周囲の皮膚に広がり感染が拡大するリスクがあります。さらに細菌感染による炎症や、色素沈着・瘢痕(跡)が残る原因にもなります。アイシークリニック池袋院でも自己処置後に症状が悪化したケースが多く見られるため、必ず医療機関を受診してください。
⚠️ 水いぼの治し方①:自然治癒を待つ
水いぼは、健康な免疫機能があれば特別な治療をしなくても自然に消えることが知られています。免疫系がウイルスに対する抗体を作ることで、徐々に病変が縮小・消失していきます。
自然治癒までの期間は個人差が大きく、一般的には6か月〜3年程度といわれています。しかし中には4〜5年以上かかるケースもあり、その間に数が増えたり範囲が広がったりすることもあります。
自然治癒を選択する場合に最も大切なのは、水いぼをかいたり触ったりしないことです。ウイルスを含む内容物が周囲の皮膚に広がることで自家接種感染が起こり、かえって数が増えることがあります。また、かきむしることで細菌感染が加わり、炎症が悪化するリスクもあります。
顔にできた場合は特に、日焼け止めや保湿剤の塗布、洗顔時の摩擦など日常のスキンケアに注意が必要です。また、顔の水いぼは他者への感染リスクがあるため、タオルの共有を避けるなどの感染予防対策も行いましょう。
自然治癒を選択するかどうかは、患者の年齢・水いぼの数と場所・本人や保護者の希望・アトピー性皮膚炎の有無などを総合的に考慮して判断します。皮膚科の医師と相談しながら方針を決めることをおすすめします。
🔍 水いぼの治し方②:ピンセットによる摘除
現在、日本の皮膚科で最も広く行われている水いぼの治療法がピンセットによる摘除です。専用のピンセットを使って水いぼの中心部(白い内容物)を取り除く方法で、適切に行えば比較的短期間で個数を減らすことができます。
摘除の際は痛みを伴うため、特に子どもでは麻酔テープ(リドカイン配合のテープ製剤)を事前に貼付して局所麻酔を行うことが一般的です。麻酔テープは処置の1〜2時間前に貼って皮膚を麻酔状態にしてから摘除することで、痛みをかなり軽減できます。
顔への摘除は、体幹や四肢と比べて皮膚が薄く敏感であることから、より慎重な処置が必要です。特にまぶたや眼の周囲は繊細な部位であるため、経験豊富な医師が丁寧に行う必要があります。
摘除後は一時的に出血や赤みが生じることがありますが、多くの場合は数日以内に落ち着きます。ただし、摘除後のケアを適切に行わないと、色素沈着や瘢痕のリスクがあります。処置後は医師の指示に従って洗顔・保湿を行い、日焼け止めをしっかり使用することが大切です。
摘除の注意点として、水いぼは一度にすべて取り除けないことが多く、数週間おきに複数回の通院が必要になることが多いです。また、すでに炎症を起こしている水いぼや、皮膚に傷がある状態では摘除を避けることがあります。
自分でピンセットを使って家庭で摘除しようとする方もいますが、これは細菌感染・傷跡・ウイルスの拡散リスクが高まるため、絶対に避けてください。必ず医療機関で処置を受けることが大切です。
📝 水いぼの治し方③:外用薬による治療
ピンセット摘除が怖い・痛みが強い・顔への摘除に抵抗があるという場合には、外用薬(塗り薬)による治療が選択肢になることがあります。
日本で水いぼに対してよく使われる外用薬の一つが、サリチル酸配合の製剤です。サリチル酸は角質を溶かす作用(ケラトリシス)を持ち、水いぼの表面を徐々に分解する効果が期待されます。ただし、顔はほかの部位よりも皮膚が薄く吸収率が高いため、濃度や使用量に注意が必要です。自己判断での使用は避け、医師の指示のもとで使用してください。
また、カンタリジン(カンタリジン溶液)と呼ばれる水疱形成剤を用いた治療法もあります。水いぼの上に少量塗布することで水疱をつくり、ウイルスに感染した細胞を壊して水いぼを排除する仕組みです。日本では保険適用外であり、使用できる施設は限られています。顔への使用は炎症や色素沈着のリスクがあるため、特に慎重な判断が必要です。
近年では、ポビドンヨード(イソジン)を用いたイソジン療法と呼ばれる外用治療も行われることがあります。水いぼにポビドンヨードを塗り、上からサリチル酸絆創膏を貼ることでウイルスの活動を抑制するとされています。ただし、顔への長期使用はヨード過敏症や色素沈着のリスクがあります。
外用薬の治療は自宅でのケアが中心となるため、継続して正しく使用することが重要です。途中でやめてしまうと効果が不十分になりますが、副作用(かぶれ・炎症・色素沈着など)が出た場合はすぐに使用を中断して医師に相談してください。
Q. まぶたや目の周りに水いぼができたときのリスクは?
まぶたや眼の周辺に水いぼができた場合、ウイルスが涙とともに眼球表面に移行し、結膜炎や角膜炎などの眼科的合併症を引き起こすリスクがあります。皮膚科での治療に加え眼科への受診も検討し、早めに専門医へ相談することで眼への二次感染を未然に防ぐことができます。
💡 水いぼの治し方④:液体窒素による冷凍凝固療法
液体窒素を用いた冷凍凝固療法(凍結療法)は、イボ治療として広く行われている方法で、水いぼに対しても用いられることがあります。液体窒素(マイナス196℃)を患部に当てることで、ウイルスに感染した細胞を凍らせて壊死させる治療法です。
保険診療で受けることができる治療法であり、1〜2週間ごとに繰り返すことで徐々に水いぼを消退させます。処置中は冷たさと軽い痛みを感じることがあり、処置後は赤みや水疱が形成されることがあります。
顔への液体窒素療法は、適切に行えば有効ですが、過剰に当てすぎると低温熱傷・水疱・色素沈着・色素脱失(白くなること)・瘢痕などが残る可能性があります。顔は目立つ部位であるため、医師が慎重に当て方・当てる時間・温度を管理することが重要です。
特に色素が濃い方(日本人を含むアジア系の方)は、液体窒素によって色素異常が起こりやすい傾向があります。治療後の色素沈着・色素脱失は数か月〜1年以上続くこともあるため、顔への施術を受ける際には医師からリスクについて十分な説明を受けてから決断することをおすすめします。
✨ 水いぼの治し方⑤:その他の治療法
上記以外にも、施設によってはさまざまな治療法が選択肢として提供されることがあります。
免疫賦活薬(イミキモド)は、もともと尖圭コンジローマや基底細胞がんの治療に使われる外用薬ですが、水いぼへの使用も一部で行われています。自然免疫系を活性化し、ウイルス感染細胞を攻撃させる作用があります。日本では水いぼへの適応外使用となりますが、欧米では使用されている場合があります。顔への使用は皮膚炎・赤み・びらんなどの副作用が出やすいため、使用する際は十分な注意が必要です。
炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)や電気焼灼術は、水いぼを熱で蒸散・焼灼する方法で、主に美容クリニックで行われることがあります。1回の処置で病変を物理的に除去できる可能性がありますが、局所麻酔が必要で、処置後のダウンタイム(赤み・かさぶたなど)があります。顔への施術では瘢痕のリスクもゼロではないため、十分な説明と同意のもとで行われます。
水疱形成剤であるカンタリジンについては前述しましたが、日本国内での入手・使用が難しい現状があります。一部のクリニックでは取り扱っていることがありますが、顔への適用は慎重に行う必要があります。
亜鉛華軟膏やステロイド外用薬は水いぼそのものの治療薬ではありませんが、水いぼに伴う炎症や湿疹を抑える目的で補助的に使用されることがあります。特にアトピー性皮膚炎の患者では、皮膚炎のコントロールが水いぼの治療と並行して行われます。
📌 顔の水いぼに対する日常ケアの注意点
医療機関での治療と並行して、日常生活でのスキンケアと生活習慣の見直しも水いぼの改善に役立ちます。以下に顔の水いぼに関して特に注意すべきポイントをまとめます。
洗顔については、ぬるま湯と低刺激の洗顔料を使って優しく洗い、タオルで顔を拭くときは強くこすらずに押さえ拭きするようにしましょう。摩擦によって皮膚のバリア機能が低下すると、ウイルスが広がりやすくなります。
保湿は非常に重要です。皮膚のバリア機能を維持するために、洗顔後はすぐに保湿剤を塗布しましょう。アトピー性皮膚炎がある場合は、医師に処方されたスキンケア用品を使用し、乾燥によって皮膚炎が悪化しないよう注意してください。
水いぼがある部位を触らないことが原則です。特に子どもはかゆくて触ってしまいがちですが、触れると自家接種感染によって広がるリスクがあります。かゆみが強い場合は、医師に相談してかゆみを抑える薬を処方してもらいましょう。
タオルや枕カバーは清潔に保ち、できれば個人専用のものを使用してください。家族間での感染予防にもなります。シーツや枕カバーはこまめに洗濯することをおすすめします。
日焼け止めについては、水いぼの処置後や炎症が起きている場合は紫外線が色素沈着を悪化させることがあるため、外出時はSPF・PA値の高い日焼け止めをしっかり使用しましょう。ただし、日焼け止めを塗る際も摩擦に注意が必要です。
睡眠・栄養・ストレス管理など全身の免疫力を維持することも、水いぼの自然治癒を助ける上で重要です。免疫力が低下すると水いぼが増えやすくなることが知られているため、規則正しい生活習慣を心がけましょう。
Q. 水いぼの子どもはプールや保育園を休む必要がありますか?
学校保健安全法において水いぼは出席停止の対象疾患ではなく、原則として登園・登校は可能です。プールについても日本皮膚科学会のガイドラインでは、患部を適切に被覆するなど処置を行えば参加できるとされています。ただし施設ごとに独自のルールがある場合もあるため、事前に確認することをおすすめします。
🎯 水いぼはうつるのか:感染予防と集団生活

水いぼは感染症であるため、他の人にうつる可能性があります。感染経路は主に皮膚同士の直接接触と、ウイルスが付着したタオル・衣類・ビート板・バスタオルなどを介した間接接触です。
顔の水いぼは、他者の顔や手と接触しやすい部位にあるため、日常生活での感染リスクには注意が必要です。特に以下の場面では感染が広がりやすいとされています。
水遊びやプールでは、肌の露出が多く皮膚接触の機会が増えます。また、塩素消毒されたプールの水自体は感染源になりにくいとされていますが、ビート板やタオルなどを介した感染が懸念されます。日本皮膚科学会のガイドラインでは、水いぼを適切に処置(被覆など)していればプールに参加できるとされていますが、施設や学校によってルールが異なる場合があるため、事前に確認しましょう。
保育園や幼稚園での集団生活では、友達との接触を通じた感染拡大が起こることがあります。ただし、水いぼがあること自体を理由に登園・登校を禁止する規定は一般的にはありません。学校保健安全法においても、水いぼは出席停止の対象疾患ではありません。ただし、保育園・幼稚園によって独自のルールを設けている施設もあるため、施設のルールに従って対処してください。
家庭内では、タオル・バスタオル・寝具の共有を避けることが基本的な感染予防策です。入浴については、同じお湯に浸かること自体での感染リスクは低いとされていますが、スポンジやタオルの共有は避けましょう。
なお、水いぼは空気感染はしないため、同じ空間にいるだけで感染することはありません。また、感染しても発症するかどうかは個人の免疫状態によって異なります。
📋 皮膚科・美容クリニックを受診するタイミング
水いぼが顔にできた場合、いつ医療機関を受診すべきかについて迷う方も多いかと思います。以下のような状況では、早めに皮膚科または美容クリニックを受診することをおすすめします。
まず、水いぼかどうか診断が確定していない場合は、まず受診して確認してもらいましょう。ニキビ・稗粒腫・汗管腫など似た皮膚疾患と見分けるためにも、専門家による診断が重要です。正確な診断がなければ適切な治療を選択できません。
水いぼの数が多い・急速に増えている場合も受診を検討してください。自然治癒を待つ間に数が10個・20個と増えてしまうと、治療がより困難になることがあります。早めに対処することで感染の広がりを抑えられる場合があります。
眼の周辺(まぶた・眼頭・眼尻)に水いぼができた場合は、皮膚科とあわせて眼科への受診も検討してください。結膜炎や角膜炎などの眼科的合併症のリスクがあるため、眼の専門家による確認が必要な場合があります。
水いぼが炎症を起こして赤くなっている・膿んでいる・強い痛みがある場合は、細菌感染(とびひなど)を合併している可能性があります。この場合は抗菌薬(抗生物質)が必要になることがあるため、早急に受診しましょう。
アトピー性皮膚炎や免疫抑制状態(免疫抑制薬の使用・HIV感染など)がある場合は、水いぼが広範囲に広がりやすく難治性になることがあります。このような基礎疾患がある方は、水いぼが少数のうちに積極的な治療を受けることが推奨されます。
また、水いぼを治した後の跡(色素沈着・瘢痕)が気になる場合は、美容皮膚科クリニックでのフォローアップが有効です。ビタミンC誘導体の外用・トラネキサム酸・ハイドロキノン・レーザー治療などを組み合わせることで、色素沈着を改善できる場合があります。
アイシークリニック池袋院では、皮膚の状態に合わせた丁寧な診察・診断を行い、患者様の希望と皮膚の状態に応じた最適な治療法をご提案しています。顔の水いぼでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、顔に水いぼができてお悩みの患者様やその保護者の方が多くいらっしゃいますが、「自分でつぶしてしまった」というケースも少なくなく、その結果として色素沈着や感染の拡大につながってしまうことがあります。顔はとくにデリケートな部位であるため、自己処置はせず、できるだけ早めにご相談いただくことで、お肌への負担を最小限に抑えた治療をご提案できます。水いぼは適切なケアと治療で必ず改善できる疾患ですので、一人で悩まずにまずは専門医へお気軽にご相談ください。」
💊 よくある質問
健康な免疫機能があれば、特別な治療をしなくても自然に消えることがあります。ただし、完治までの期間には個人差が大きく、一般的には6か月〜3年程度、場合によっては4〜5年以上かかることもあります。その間に数が増えることもあるため、顔など目立つ部位にできた場合は医師と相談の上、積極的な治療を検討することをおすすめします。
自己処置は絶対に避けてください。水いぼをつぶすと、ウイルスを含む内容物が周囲の皮膚に広がり、感染が拡大するリスクがあります。また、細菌感染による炎症や、色素沈着・瘢痕(跡)が残る原因にもなります。当院でも自己処置後に症状が悪化したケースが多く見られるため、必ず皮膚科などの医療機関で処置を受けてください。
日本の皮膚科で最も広く行われているのは、専用ピンセットによる摘除です。子どもには処置前に麻酔テープを使用することで痛みを軽減できます。ただし、顔は皮膚が薄くデリケートなため、体幹より慎重な処置が必要です。その他にも外用薬や液体窒素による冷凍凝固療法など、患者の状態や希望に応じた治療法を選択できます。
まぶたや眼の周辺に水いぼができた場合は、皮膚科に加えて眼科への受診もご検討ください。ウイルスが涙とともに眼球表面に移行することで、結膜炎や角膜炎などの眼科的合併症を引き起こすリスクがあります。早めに専門医に診てもらうことで、眼への二次感染を未然に防ぐことができます。
学校保健安全法では、水いぼは出席停止の対象疾患ではないため、原則として登園・登校は可能です。プールについても、日本皮膚科学会のガイドラインでは適切に処置(被覆など)していれば参加できるとされています。ただし、施設によって独自のルールがある場合もあるため、事前に施設側へ確認することをおすすめします。
🏥 まとめ
水いぼが顔にできた場合は、見た目への影響・眼への合併症リスク・自家接種感染による拡大など、体の他の部位にできた場合とは異なる注意点があります。治し方としては、自然治癒・ピンセット摘除・外用薬・液体窒素凍結療法・レーザー治療など複数の選択肢があり、患者の年齢・水いぼの数と場所・皮膚の状態・本人の希望に応じて適切な方法を選ぶことが大切です。
特に顔は皮膚が薄くデリケートであるため、自己処置は避け、必ず皮膚科や美容クリニックを受診した上で医師と相談しながら治療方針を決めることをおすすめします。日常ケアでは丁寧な洗顔・十分な保湿・患部を触らないことを徹底し、免疫力を維持する生活習慣を心がけましょう。
水いぼは適切な治療と丁寧なケアで改善できる疾患です。顔に水いぼができてお悩みの方は、一人で抱え込まずに専門医に相談することが、最も近道の解決策です。アイシークリニック池袋院では、顔の水いぼをはじめとする皮膚トラブルについて専門的な知識と経験をもとに対応しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 伝染性軟属腫(水いぼ)の診断基準・治療法・プール参加に関するガイドライン情報
- 国立感染症研究所 – 伝染性軟属腫ウイルス(MCV)の感染経路・疫学・病態に関する感染症情報
- 厚生労働省 – 学校・保育施設における感染症対策および出席停止基準に関する情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務