
日差しが強くなる季節になると、肌への影響が気になる方も多いのではないでしょうか。紫外線は一年中降り注いでいるものですが、その蓄積によって肌にはさまざまなダメージが生じます。「最近シミが増えた気がする」「肌のハリがなくなってきた」「日焼け後にヒリヒリが続いている」といった悩みは、多くの場合、紫外線による肌ダメージが関係しています。本記事では、紫外線が肌にどのような影響を与えるのか、その症状の種類や仕組み、そして日常でできる対策について詳しく解説します。
目次
- 紫外線とは何か?UVAとUVBの違い
- 紫外線が肌に与えるダメージのメカニズム
- 紫外線による急性の肌ダメージ症状
- 紫外線による慢性的な肌ダメージ症状
- 光老化(フォトエイジング)とは
- 肌タイプ別の紫外線ダメージの違い
- 紫外線ダメージを悪化させる要因
- 日常でできる紫外線対策
- 紫外線ダメージを受けた後のケア方法
- クリニックで受けられる治療の選択肢
- まとめ
この記事のポイント
紫外線(UVA・UVB)は肌のDNA損傷や活性酸素産生を通じてシミ・シワ・光老化を引き起こす。日焼け止めの適切な量と塗り直し、物理的遮光対策の継続が予防の基本であり、既存のダメージにはアイシークリニックでのレーザー治療等が有効。
🎯 紫外線とは何か?UVAとUVBの違い
紫外線(UV:Ultraviolet)は、太陽光に含まれる電磁波の一種で、波長によってUVA、UVB、UVCの3種類に分類されます。このうち地表に届くのはUVAとUVBで、UVCはオゾン層によってほぼ吸収されてしまいます。
UVA(波長315〜400nm)は「長波長紫外線」とも呼ばれ、エネルギーはUVBに比べて低いものの、雲や窓ガラスを通り抜ける特性を持ちます。曇りの日でも室内にいても、UVAは私たちの肌に届き続けます。また、肌の真皮深部まで到達することができるため、コラーゲンやエラスチンといった肌の弾力に関わる組織にダメージを与え、シワやたるみの原因になると考えられています。さらに、日焼けによる「黒化」を引き起こすのもUVAの特徴の一つです。
UVB(波長280〜315nm)は「中波長紫外線」とも呼ばれ、エネルギーが高く、肌の表皮層に強いダメージを与えます。日焼けによる赤みやヒリヒリとした炎症(サンバーン)の主な原因はUVBです。DNAに直接損傷を与える作用も強く、皮膚がんのリスクと深く関連していることが知られています。
どちらの紫外線も、長期的に浴び続けることで肌にさまざまなダメージをもたらします。それぞれの特性を正しく理解することが、適切な対策への第一歩となります。
Q. UVAとUVBの肌への影響はどう違いますか?
UVAは波長が長く、雲や窓ガラスを透過して肌の真皮深部まで届き、コラーゲンを破壊してシワ・たるみを引き起こします。UVBは波長が短くエネルギーが高く、表皮に強いダメージを与え、赤みや炎症(サンバーン)の主な原因となります。どちらも長期蓄積で肌に深刻なダメージをもたらします。
📋 紫外線が肌に与えるダメージのメカニズム
紫外線が肌にダメージを与える仕組みは、大きく分けて「直接的なDNA損傷」と「活性酸素による酸化ストレス」の二つがあります。
まず、紫外線(特にUVB)が皮膚の細胞に当たると、細胞内のDNAが直接損傷を受けます。正常な細胞にはDNAを修復する機能が備わっていますが、紫外線の照射量が多かったり、繰り返し浴び続けることで修復が追いつかなくなります。この状態が長期にわたって続くと、細胞の異常増殖や皮膚がんのリスクが高まるとされています。
次に、紫外線が肌に当たることで大量の活性酸素(フリーラジカル)が発生します。活性酸素は細胞膜や細胞内のタンパク質、脂質などを酸化させ、細胞機能を低下させます。この「酸化ストレス」が、肌の老化や炎症反応の引き金になると考えられています。
また、紫外線は皮膚に存在する「メラノサイト」という細胞を刺激し、メラニン色素の産生を促進します。メラニンは本来、紫外線から肌を守るために生成されるものですが、過剰に産生されたり、肌のターンオーバーが乱れて排出されにくくなると、シミや色素沈着として肌表面に現れるようになります。
さらに、紫外線は肌のバリア機能を担う角質層のセラミドや天然保湿因子(NMF)を破壊し、肌の乾燥を引き起こします。バリア機能が低下すると外部刺激に対して敏感になり、肌トラブルが起きやすい状態になります。
💊 紫外線による急性の肌ダメージ症状
紫外線を大量に浴びた直後から数日以内に現れる急性のダメージ症状は、誰もが経験したことのある「日焼け」がその代表例です。しかし、日焼けには実はいくつかの段階があります。
サンバーン(炎症型日焼け)は、強い紫外線を浴びてから数時間後に始まり、肌が赤くなり、ヒリヒリとした痛みや熱感を伴います。これは皮膚の炎症反応であり、軽度の場合は数日で治まりますが、重症になると水ぶくれ(水疱)が生じることもあります。さらに重篤な場合には、発熱、頭痛、悪心といった全身症状が現れる「日射病」や「熱射病」に至ることもあり、医療機関での対応が必要となります。
サンタン(色素型日焼け)は、メラニン色素が増加することで肌が茶色く色づく反応です。これはUVAによる影響が大きく、紫外線を浴びた直後から始まるものと、数日後にゆっくりと現れるものがあります。サンタンの状態は時間の経過とともに徐々に薄れていきますが、繰り返されることでシミや色むらの原因になります。
急性の炎症がある状態での不適切なケアは、色素沈着(炎症後色素沈着)を引き起こすリスクがあります。赤みのある肌を強くこすったり、刺激の強いスキンケア製品を使用することは避けるべきです。
また、紫外線による急性の影響として「光接触皮膚炎」があります。これは植物の汁液や特定の化粧品成分などが肌についた状態で紫外線を浴びた際に、アレルギーに似た炎症反応が起きるものです。ピリピリとした痛み、赤み、水ぶくれなどが生じ、後に色素沈着を残すことがあります。
Q. 日焼け止めの正しい使用量と塗り直し頻度は?
日焼け止めは顔全体にパール粒2〜3個分程度の量を使用するのが目安です。量が少ないとSPF・PAの効果が十分に発揮されません。また汗や水で効果が低下するため、2〜3時間ごとの塗り直しが理想的です。アイシークリニックでも、塗る量の不足や塗り直し不足による相談が多く寄せられています。
🏥 紫外線による慢性的な肌ダメージ症状
紫外線のダメージは、一度の強い日焼けよりも、日々の少量の紫外線が長年にわたって蓄積されることで引き起こされる慢性的な変化のほうが、肌への影響として問題になることが多くあります。ここでは、慢性的な紫外線ダメージによって現れる代表的な症状を紹介します。
シミ(老人性色素斑)は、紫外線による慢性的なダメージの中でも最もよく見られるものの一つです。メラニン色素が皮膚の特定の部位に過剰に蓄積することで、茶色いシミとして現れます。顔、手の甲、腕など、日光に露出しやすい部位に出やすく、40代以降に増えてくる傾向がありますが、日常的に紫外線を多く浴びる環境にある場合は若い年代でも現れることがあります。
そばかす(雀卵斑)は、遺伝的な要因が大きいものの、紫外線によって濃くなったり数が増えたりすることが知られています。小さな茶褐色の斑点が鼻周りや頬を中心に散在するのが特徴で、子どもの頃から現れ、夏になると目立ちやすくなります。
肝斑(かんぱん)は、主に30〜50代の女性に多く見られる左右対称のシミで、頬骨周辺や額などに現れます。ホルモンバランスの乱れが大きな原因とされていますが、紫外線によって悪化することが知られています。他のシミとは治療アプローチが異なる場合があるため、専門医への相談が重要です。
シワとたるみも、紫外線の慢性的なダメージが深く関わっています。UVAが真皮層まで到達し、コラーゲンやエラスチンを産生する線維芽細胞にダメージを与えると、肌のハリや弾力が失われ、シワやたるみが生じやすくなります。自然な加齢によるシワに加え、紫外線が原因で生じる「光老化」によるシワは、肌の深い部分から崩れていくため、改善が難しくなることがあります。
肌の乾燥も慢性的な紫外線ダメージの結果として現れます。紫外線が肌のバリア機能を繰り返しダメージすることで、水分を保持する能力が低下し、慢性的な乾燥肌に悩む原因となります。乾燥した肌はさらにダメージを受けやすくなるという悪循環に陥ることもあります。
毛穴の目立ちも、紫外線ダメージと関係があります。コラーゲンが減少することで肌のハリが失われると、毛穴周辺のサポート構造が弱くなり、毛穴が広がって目立ちやすくなります。
⚠️ 光老化(フォトエイジング)とは
「光老化(フォトエイジング)」とは、長年にわたる紫外線の慢性的な蓄積によって引き起こされる皮膚の老化現象のことを指します。自然な加齢によって生じる「内因性老化」とは区別されており、紫外線を多く浴びてきた人ほど光老化が顕著に現れる傾向があります。
内因性老化では、肌が薄くなり、乾燥し、細かなシワが生じます。一方、光老化では、肌が厚くごわついた印象になり、深いシワが刻まれ、シミや色むらが多く見られるのが特徴です。また、皮膚の表面に黄ばみが出たり、毛細血管が目立つようになったりすることもあります。
光老化の典型的な例として、常に日光に当たる顔や手の甲と、衣服で覆われているお腹や背中の肌を比較すると、その差は一目瞭然です。日光に当たり続けた部位の肌は、明らかに老化の程度が進んでいることが多く、これは加齢だけでなく紫外線の影響が大きいことを示しています。
研究によれば、皮膚の老化の約80%は紫外線によるものだという報告もあり、光老化の予防と対策がいかに重要かがわかります。若い頃から日々の紫外線対策を続けることが、将来の肌の状態に大きな差をもたらします。
また、光老化が進んだ肌では、日光角化症(老人性角化症)と呼ばれる前がん状態のざらつきが現れることがあります。これは皮膚がんへの移行リスクがあるため、早期に皮膚科専門医への相談が推奨されます。
🔍 肌タイプ別の紫外線ダメージの違い
紫外線による肌ダメージの受け方は、すべての人が同じではありません。もともとの肌の色(肌タイプ)によって、紫外線への感受性や現れる症状が異なります。
肌の色は、皮膚に含まれるメラニン色素の量によって決まります。メラニンは紫外線を吸収して肌の奥へのダメージを軽減する役割を担っているため、メラニンが少ない色白の肌はより紫外線の影響を受けやすいといえます。
色白で赤みやすい肌タイプ(フィッツパトリック分類でタイプⅠ〜Ⅱ)の人は、サンバーンを起こしやすく、皮膚がんのリスクが高い傾向があります。日本人を含むアジア系の肌タイプ(タイプⅢ〜Ⅳ)は比較的サンバーンを起こしにくいものの、シミや色素沈着が生じやすいという特徴があります。
また、同じ人でも肌の状態によってダメージの受け方が変わります。バリア機能が低下している乾燥肌や敏感肌の人は、紫外線によるダメージを受けやすくなります。アトピー性皮膚炎や乾癬などの皮膚疾患を持つ方は、特に注意が必要です。
さらに、年齢も重要な要素です。子どもの肌は大人に比べてメラニンの産生が少なく、皮膚も薄いため紫外線の影響を受けやすいといわれています。子どもの頃に受けた紫外線ダメージが、成人後のシミや皮膚がんリスクに影響するという研究報告もあります。一方、高齢になると肌の修復機能が低下するため、ダメージが回復しにくくなります。
Q. 光老化(フォトエイジング)とはどのような状態ですか?
光老化とは、長年の紫外線の慢性的な蓄積によって引き起こされる皮膚の老化現象です。自然な加齢と異なり、肌が厚くごわつき、深いシワ・シミ・色むらが生じやすいのが特徴です。研究では皮膚の老化の約80%が紫外線によるものとされており、若いころからの継続的な紫外線対策が将来の肌状態を大きく左右します。
📝 紫外線ダメージを悪化させる要因
紫外線そのものだけでなく、いくつかの要因が重なることで肌ダメージがより深刻になることがあります。これらの要因を理解しておくことで、より効果的な対策が可能になります。
環境的要因としては、まず「季節」と「時間帯」があります。日本では3月から9月にかけて紫外線量が多く、特に5月から8月は強くなります。1日の中では午前10時から午後2時ごろが紫外線量のピークとなります。また、高地や雪山では紫外線反射率が高くなるため、スキーや登山の際には特に注意が必要です。海辺でも砂浜や水面による反射があります。
「薬剤や成分による光感受性の増加」も重要な要因です。特定の抗生物質、利尿薬、抗炎症薬などの内服薬や、レチノール、AHA(グリコール酸など)、BHA(サリチル酸)などのスキンケア成分を使用しているときは、肌が紫外線に対してより敏感になる「光増感作用」が生じることがあります。これらを使用している間は特に念入りな日焼け対策が必要です。
「喫煙」も肌のダメージを悪化させる要因の一つです。タバコの煙に含まれる有害物質が活性酸素の産生を促進し、紫外線によって生じる酸化ストレスと相乗的に作用して肌の老化を加速させることが知られています。
「睡眠不足や栄養不足」も見逃せません。皮膚細胞の修復は主に睡眠中に行われるため、睡眠が不十分だと紫外線ダメージからの回復が遅れます。また、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンEが不足すると、活性酸素による酸化ストレスへの対抗力が弱まります。
「アルコールの過剰摂取」も肌の修復機能を低下させ、紫外線ダメージを受けやすくする要因となります。さらに、アルコールは利尿作用で脱水を引き起こし、肌の乾燥を悪化させることもあります。
💡 日常でできる紫外線対策
紫外線ダメージを防ぐ最善の方法は、紫外線を浴びる量を減らすことです。日常生活でできる対策にはさまざまなものがありますが、継続して実践することが重要です。
日焼け止め(サンスクリーン)の適切な使用は、最も基本的かつ効果的な紫外線対策です。日焼け止めには「SPF」と「PA」という2種類の指標があります。SPFはUVBに対する防御力を示し、数値が高いほど効果が持続します。PAはUVAに対する防御効果を示し、「+」の数が多いほど高い防御力があります。日常的な外出にはSPF30・PA++程度のもの、海水浴やアウトドアなど長時間屋外で過ごす際にはSPF50+・PA++++のものが推奨されます。
日焼け止めは、塗る量と塗り直しの頻度が重要です。量が少ないと表示されているSPF・PAの効果が十分に発揮されません。顔全体に使用する目安として、パール粒2〜3個分程度の量が必要とされています。また、汗をかいたり水に濡れた後は塗り直しが必要で、2〜3時間ごとに塗り直すことが理想的です。
物理的な遮光対策も有効です。帽子(つばの広いもの)やサングラス、UVカット加工の衣服、アームカバーなどを活用することで、日焼け止めと組み合わせた多層的な保護が可能になります。傘(日傘)は顔や首への直射日光を大幅に減らすことができます。
行動の工夫も対策の一つです。紫外線が最も強い時間帯(10時〜14時ごろ)の屋外活動をなるべく控えること、日陰を選んで歩くことなどが効果的です。建物の窓ガラスはUVBをある程度カットしますが、UVAは透過するため、室内でも長時間日光が当たる場所にいる場合はUVAケアが必要です。
食事からの紫外線対策として、抗酸化物質を多く含む食品を積極的に摂取することも有効です。ビタミンC(柑橘類、イチゴ、ブロッコリーなど)、ビタミンE(ナッツ類、アボカドなど)、リコピン(トマトなど)、ポリフェノール(緑茶、ベリー類など)は、体内での酸化ストレスを軽減する効果があります。ただし、食事だけで紫外線ダメージを完全に防ぐことはできないため、外用の対策と組み合わせることが大切です。
Q. 日焼け後に最初にすべきケアは何ですか?
日焼け直後はまず冷たい水や冷やしたタオルで肌を軽く冷やし、炎症を鎮めることが重要です。氷を直接当てると凍傷になる恐れがあるため避けてください。その後はアルコールや刺激成分を含まない保湿剤で水分補給を行います。水ぶくれや発熱などの全身症状がある場合は、速やかに皮膚科を受診することが推奨されます。
✨ 紫外線ダメージを受けた後のケア方法
日焼けしてしまった後、適切なアフターケアを行うことで、その後の肌ダメージを最小限に抑えることができます。
日焼け直後に最初にすべきことは、肌を冷やして炎症を鎮めることです。冷たい水や冷やしたタオルで、軽く冷やすようにしましょう。ただし、氷を直接肌に当てると凍傷になる恐れがあるため避けてください。また、日焼けした直後のシャワーは低めの温度で短時間にし、洗浄力の強い石けんやボディソープは刺激になるため控えることが望ましいです。
炎症が起きている間は、肌に水分補給をすることが重要です。肌が乾燥すると炎症が悪化し、後のダメージが大きくなります。アルコールや刺激成分を含まない、シンプルな保湿剤を使用しましょう。セラミドやヒアルロン酸、アロエベラエキスなどを含むローションやジェルは、炎症を起こした肌にも使いやすい成分です。
水ぶくれができている場合は、自分でつぶさないことが大切です。水疱の中の液体は感染から守るバリアとなっており、つぶしてしまうと感染リスクが高まり、傷跡が残りやすくなります。水ぶくれが多かったり、発熱や悪寒などの全身症状がある場合は、皮膚科への受診を検討してください。
炎症が落ち着いた後は、継続的な保湿ケアが肌の回復を助けます。また、日焼けした後は肌が敏感になっているため、ピーリングなどの刺激の強いケアは肌が完全に回復するまで避けることをおすすめします。
美白ケアを行う場合は、炎症が完全に治まってから始めるのが基本です。炎症がある状態でビタミンC誘導体やトラネキサム酸などの成分を使用することは問題ありませんが、強い刺激を与えるものは炎症後色素沈着を悪化させる可能性があります。
日焼け後はビタミンCの内服が助けになることもあります。ビタミンCには抗酸化作用とメラニン生成を抑制する働きがあり、日焼け後のケアとして取り入れる人も多くいます。
📌 クリニックで受けられる治療の選択肢

紫外線による肌ダメージが進んでしまっている場合や、セルフケアでは改善が難しい状態になっている場合は、医療機関での治療を検討することが有効です。アイシークリニック池袋院をはじめとした美容皮膚科クリニックでは、紫外線ダメージの種類や程度に応じたさまざまな治療を提供しています。
レーザー治療は、紫外線ダメージによるシミや色素沈着に対して広く行われています。特定の波長のレーザーがメラニン色素に選択的に反応し、色素を分解することでシミを薄くします。Qスイッチレーザーやピコ秒レーザーなど、さまざまな種類があり、シミの深さや種類によって適切な機器が選択されます。
フォトフェイシャル(IPL治療)は、特定の波長域の光を使ってシミ・そばかす・赤みなど複数の肌トラブルを同時にアプローチする治療です。レーザーに比べて肌への負担が比較的少なく、ダウンタイムも短い傾向があります。広い範囲の色むらに対しても効果的です。
光老化によるシワやたるみに対しては、ヒアルロン酸注射やボトックス注射などの注入療法が用いられることがあります。ヒアルロン酸は皮膚のボリュームを補いシワを改善するのに使用され、ボトックスは表情筋の動きによる表情ジワに効果を発揮します。
ハイフ(HIFU:高密度焦点式超音波)や高周波治療(RF)は、肌の深部のコラーゲン産生を促すことで、ハリや弾力を改善する治療です。光老化によってたるんだ肌に対してアプローチする方法として注目されています。
ケミカルピーリングは、グリコール酸などの酸性成分を使って古い角質を除去し、肌のターンオーバーを促進する治療です。表皮レベルのシミや肌の質感改善に使用され、他の治療と組み合わせることが多いです。
内服・外用の処方薬としては、ハイドロキノンやトレチノインのクリームが代表的です。ハイドロキノンはメラニンの生成を抑制する美白成分で、トレチノインは肌のターンオーバーを促進しシミを薄くする効果があります。いずれも医師の処方のもとで使用するものです。
治療を選ぶ際には、自分の肌の状態やダメージの種類・程度に合ったものを選ぶことが大切です。まずはクリニックでのカウンセリングを受け、医師に現在の肌の状態を評価してもらった上で、最適な治療法を選択することをおすすめします。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「日焼け止めをきちんと塗っているのにシミが増えた」とご相談にいらっしゃる患者様が多く、詳しくお話を伺うと塗る量の不足や塗り直しができていないケースが少なくありません。紫外線ダメージは自覚症状のないまま毎日少しずつ蓄積されるものですので、日焼け止めの「正しい使い方」を習慣化することが何より大切です。気になる症状がすでに現れている方も、適切なタイミングで治療を始めることで十分な改善が期待できますので、どうぞお気軽にご相談ください。」
🎯 よくある質問
UVAは波長が長く、雲や窓ガラスを通り抜けて肌の真皮深部まで届き、シワ・たるみの原因になります。UVBは波長が短くエネルギーが高く、肌の表皮に強いダメージを与え、日焼けの赤みや炎症(サンバーン)を引き起こします。どちらも長期的な蓄積で肌にダメージをもたらします。
顔全体への使用量の目安はパール粒2〜3個分程度です。量が少ないとSPF・PAの効果が十分に発揮されません。また、汗をかいたり水に濡れた後は効果が落ちるため、2〜3時間ごとに塗り直すことが理想的です。当院でも、塗る量の不足や塗り直し不足による相談が多く寄せられています。
まず冷たい水や冷やしたタオルで肌を冷やし、炎症を鎮めることが大切です。ただし、氷を直接当てると凍傷になる恐れがあるため避けてください。その後はアルコールや刺激成分を含まない保湿剤で水分補給を行いましょう。水ぶくれや発熱などの全身症状がある場合は皮膚科への受診を検討してください。
光老化とは、長年の紫外線の慢性的な蓄積によって引き起こされる皮膚の老化現象です。自然な加齢による老化とは異なり、肌が厚くごわつき、深いシワ・シミ・色むらが生じやすいのが特徴です。研究によれば皮膚の老化の約80%は紫外線によるものとされており、若いころからの対策が重要です。
当院では、シミ・色素沈着にはレーザー治療やフォトフェイシャル(IPL治療)、シワ・たるみにはヒアルロン酸注射・ボトックス注射・HIFU(ハイフ)、肌の質感改善にはケミカルピーリング、さらに外用薬としてハイドロキノンやトレチノインの処方など、症状に応じた多様な治療を提供しています。まずはカウンセリングでお気軽にご相談ください。
📋 まとめ
紫外線による肌ダメージは、日焼けによる一時的な赤みから始まり、シミ、シワ、たるみ、乾燥など、さまざまな症状として現れます。これらのダメージは日々の紫外線が積み重なって生じるものであり、一度蓄積したダメージを完全に取り戻すことは容易ではありません。
重要なのは、若いうちから日々の紫外線対策を習慣として続けることです。日焼け止めの適切な使用、物理的な遮光対策、抗酸化物質を含む食事、十分な睡眠といった生活習慣の積み重ねが、長期的な肌の健康を守ることにつながります。
すでに紫外線ダメージが気になっている方は、セルフケアだけで対処しようとせず、専門的な診断と治療を受けることを検討してください。現代の医療・美容医療では、光老化によるシミやシワに対してさまざまな治療法が提供されており、適切なアプローチで改善が期待できます。
紫外線のダメージは目に見えない形で日々蓄積されているものです。「まだ若いから大丈夫」「日焼けしていないから問題ない」と思わず、今日からできるケアを始めることが、将来の肌の状態を大きく左右します。自分の肌をしっかりと守るために、紫外線に対する正しい知識と継続的な対策を心がけていきましょう。気になる症状がある場合は、ぜひ専門の医療機関に相談することをおすすめします。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 紫外線による皮膚ダメージ(サンバーン・光老化・日光角化症・皮膚がんリスク)、シミ・肝斑・色素沈着の分類と治療ガイドライン、フィッツパトリック分類による肌タイプ別リスク評価に関する情報
- 厚生労働省 – 紫外線対策の基本情報(UVA・UVBの特性、SPF・PAの指標説明、日焼け止めの正しい使い方、日常的な紫外線対策の推奨事項)に関する公式情報
- WHO(世界保健機関) – 紫外線と皮膚がんリスクの関連性、UVインデックスの解説、世界的な紫外線防護の推奨基準、光老化(フォトエイジング)の国際的なエビデンスに関する情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務