
「まだ3月だから紫外線は大丈夫」と思っていませんか?実は3月は、多くの人が油断しやすい時期でありながら、紫外線量が前月と比べて急激に増加する季節です。冬の間に紫外線対策を怠っていた肌は無防備な状態になっており、春の強い紫外線をそのまま受け続けることで、シミや色素沈着、肌老化が進むリスクが高まります。本記事では、3月の紫外線の特徴から、今すぐ実践できる対策方法まで、医療的な視点をもとにわかりやすく解説します。
目次
- 3月の紫外線量はどのくらい?データで見る春の紫外線
- 紫外線がお肌に与えるダメージとは
- 3月に紫外線対策が必要な理由
- UVAとUVBの違い|どちらが危険?
- 日焼け止めの正しい選び方と使い方
- 日焼け止め以外の紫外線対策方法
- 屋内にいても油断できない紫外線
- 紫外線ダメージを受けてしまったあとのケア
- 日常的な食事・栄養素で紫外線対策をサポート
- クリニックで行う紫外線ダメージ治療
- まとめ
この記事のポイント
3月の紫外線量は冬の約1.5〜2倍に急増するため、日焼け止め(SPF・PA両対応)の十分な量の塗布と2〜3時間ごとの塗り直し、帽子・日傘の併用が重要。UVAは室内でも透過するため年間を通じた対策が必要で、シミや光老化が気になる場合はクリニックでの専門治療も有効。
🎯 3月の紫外線量はどのくらい?データで見る春の紫外線
紫外線量は季節によって大きく変化します。一般的に紫外線が最も強くなるのは7月から8月にかけてのピーク期ですが、3月もそれに向けて急速に紫外線量が増加しはじめる時期です。
気象庁や環境省のデータによると、3月の紫外線量は1月や2月と比較して約1.5〜2倍に増加します。これは冬の間と比べると非常に大きな変化であり、気温の低さに油断して対策を怠ると、気づかないうちにダメージを蓄積させてしまうことになります。
また、春は空気が澄んでいることが多く、紫外線が遮られにくい環境が続くことも特徴の一つです。花粉症などで屋外での外出を避けがちな季節ではありますが、屋外に出る機会があるときには特に注意が必要です。
さらに、3月は花見やピクニック、春の行楽シーズンの始まりでもあります。晴れた日中に長時間屋外で過ごす機会が増えるため、日焼けや紫外線ダメージを受けやすい状況が整ってしまいます。「まだ寒いから」「曇っているから」という理由で対策を後回しにしていると、後になってシミや肌荒れという形でダメージが現れてくることがあります。
Q. 3月の紫外線はどのくらい強いですか?
気象庁や環境省のデータによると、3月の紫外線量は1月・2月と比べて約1.5〜2倍に増加します。気温が低いため油断しがちですが、紫外線の強さは気温と比例しません。春の花見やピクニックなど屋外活動が増える季節のため、早めの対策が重要です。
📋 紫外線がお肌に与えるダメージとは
紫外線が肌に与えるダメージは、大きく分けて「急性のダメージ」と「慢性のダメージ」の2種類があります。
急性のダメージとして最もわかりやすいのが「日焼け」です。日焼けには、短時間で赤くなる「サンバーン(炎症型の日焼け)」と、時間をかけて黒くなる「サンタン(色素沈着型の日焼け)」の2種類があります。サンバーンは皮膚の炎症反応であり、ひどい場合には水ぶくれや痛みを伴うこともあります。
一方、慢性のダメージとして特に注意が必要なのが「光老化」と呼ばれる現象です。光老化とは、長年にわたって紫外線を浴び続けることで、皮膚の老化が通常よりも早く進む状態のことを指します。シワ・たるみ・シミ・毛細血管の拡張・皮膚の厚みの変化などが光老化の主な症状です。
皮膚科学の研究では、肌の老化の約80%は紫外線による光老化が原因と言われています。これを「外因性老化」と呼びます。加齢による自然な老化(内因性老化)は避けられないものですが、紫外線対策を徹底することで光老化の進行を大幅に遅らせることが可能です。
また、紫外線はメラニン色素の生成を促進します。メラニンは本来、紫外線から皮膚を守るための防御反応として生成されるものですが、過剰に生成・蓄積されると、シミや色素沈着として肌に現れます。これが「老人性色素斑」や「そばかす」として悩む人が多い原因です。
さらに深刻なのは、紫外線がDNAにダメージを与えることです。皮膚細胞のDNAが繰り返し損傷を受けることで、皮膚がんのリスクが高まることが医学的に明らかになっています。日本人は皮膚がんの発症率が欧米人に比べて低いとされていますが、紫外線対策を怠ることで絶対に安全とは言えません。
💊 3月に紫外線対策が必要な理由
3月は紫外線対策が特に重要な時期だといえます。その理由はいくつかあります。
まず、冬の間に肌のバリア機能が低下していることが挙げられます。乾燥した冬の空気や暖房による室内の乾燥は、肌の水分を奪い、バリア機能を弱めます。バリア機能が低下した肌は外部刺激に対して敏感になっており、紫外線の影響も受けやすい状態です。
次に、冬の間に紫外線対策をしていなかった肌は、メラニン防御機能が低下していることも理由の一つです。夏の間は紫外線を浴び続けることで肌がある程度の防御態勢をとりますが、冬はその機会が少ないため、3月の急増する紫外線に対して無防備になりやすいのです。
また、心理的な油断も大きな要因です。「まだ冬」「肌寒いから大丈夫」という思い込みが、対策の遅れにつながります。実際には、紫外線の強さは気温とは必ずしも比例しません。曇りの日でも紫外線は雲を通過して地表に届きますし、晴れた冬の日でも紫外線は相当量存在します。
さらに、日照時間が長くなる春は、外出時間も増えるため、トータルでの紫外線被ばく量が増加します。3月から対策を始めることで、年間を通じたトータルの紫外線ダメージを減らすことができます。
Q. UVAとUVBはどう違いますか?
UVBは主に肌の表皮に作用し、日焼け(サンバーン)や赤みを引き起こす原因となります。一方UVAは皮膚の深部(真皮層)まで到達し、コラーゲンを分解してシワやたるみを引き起こします。UVAは年間を通じてほぼ一定量存在し、窓ガラスを透過するため室内でも対策が必要です。
🏥 UVAとUVBの違い|どちらが危険?
紫外線には複数の種類がありますが、日常生活で特に注意が必要なのが「UVA」と「UVB」の2種類です。それぞれ性質が異なり、肌へのダメージのメカニズムも違います。
UVB(中波長紫外線)は波長が280〜315nmの紫外線で、肌の表皮層に主に作用します。エネルギーが強く、日焼け(サンバーン)を引き起こす主な原因となります。メラニン色素の産生を急激に促すため、肌が赤くなったり、日焼けによる痛みを引き起こしたりします。ガラスや雲にある程度遮られますが、晴れた日の屋外では特に注意が必要です。春から夏にかけて増加する傾向があります。
UVA(長波長紫外線)は波長が315〜400nmの紫外線で、UVBよりも波長が長いため、皮膚の深部(真皮層)まで到達します。即座に肌が赤くなるような急性の症状は起こりにくいですが、真皮のコラーゲンやエラスチンを分解し、シワやたるみの原因になります。光老化を引き起こす主要因として知られており、シミの深部への定着にも関与しています。
UVAの特徴として重要なのは、1年を通じてほぼ一定量存在することです。冬でも、曇りでも、ガラス越しでも透過するため、「見えない敵」として常に肌にダメージを与え続けています。また、UVAは窓ガラスを透過する性質を持っているため、室内にいても完全に遮断することはできません。
日焼け止めを選ぶ際に表示されている「SPF」はUVBへの防御効果を示す指標であり、「PA」はUVAへの防御効果を示す指標です。どちらか一方だけでなく、両方への対策が求められます。
⚠️ 日焼け止めの正しい選び方と使い方
紫外線対策の基本は日焼け止めです。しかし、ただ塗ればよいというわけではなく、正しく選んで、正しく使うことが重要です。
まず、日焼け止めのSPFとPA値について理解しておきましょう。SPFとは「Sun Protection Factor」の略で、UVBをどのくらい防げるかを数値で示したものです。SPF30であれば、日焼け止めを塗った状態でUVBを塗らない状態の30分の1程度に抑えられるとされています。
PAはUVAに対する防御効果を示す日本独自の指標で、「+」「++」「+++」「++++」の4段階で表示されます。プラスの数が多いほど防御効果が高くなります。
3月の日常使いであれば、SPF20〜30・PA++程度のものが肌への負担も少なく適しています。ただし、春の行楽やアウトドアなど、長時間屋外で過ごす場合にはSPF50・PA++++のより高い防御効果を持つものを選ぶとよいでしょう。
塗り方も非常に重要です。研究によると、多くの人が日焼け止めを必要量の半分以下しか塗っていないと言われています。日焼け止めの効果を最大限に発揮させるためには、顔全体に均一に、十分な量(顔だけなら500円玉大程度)を塗る必要があります。
また、日焼け止めは汗や皮脂によって落ちてしまうため、2〜3時間ごとに塗り直すことが推奨されています。特に屋外で運動をする場合や、汗をかきやすい時期は塗り直しの頻度を上げることが大切です。
塗るタイミングも意識しましょう。日焼け止めは外出の15〜30分前に塗ることで、肌への密着度が高まり効果を発揮しやすくなります。外出直前に慌てて塗るのではなく、余裕を持って準備するようにしましょう。
スキンケアとの組み合わせも考慮が必要です。基礎化粧品(化粧水・乳液・クリームなど)を塗ったあとに日焼け止めを重ねることが一般的ですが、日焼け止め成分が他の成分と反応して効果が落ちる場合もあるため、各製品の使用方法に従うことが大切です。
🔍 日焼け止め以外の紫外線対策方法
日焼け止めはもちろん重要ですが、それだけに頼るのではなく、さまざまな方法を組み合わせることでより効果的に紫外線を防ぐことができます。
帽子や日傘の活用は、直接紫外線を遮断する手軽で効果的な方法です。つばが広い帽子は顔だけでなく首筋も日焼けから守ってくれます。日傘はUVカット加工が施されたものを選ぶとより効果的です。色は黒や濃い色のほうがUVカット効果が高い傾向にあります。
衣類によるUVケアも有効です。長袖や長ズボンを着用することで、肌の露出を減らし紫外線を防ぎます。近年はUVカット機能を持つ衣類も多く販売されており、スポーツシーンや屋外での活動時に活用する人が増えています。素材としては、目の詰まった生地や黒や紺などの濃い色のほうが紫外線を通しにくいとされています。
サングラスの着用も大切です。目は紫外線の影響を受けやすい部分であり、白内障や黄斑変性などのリスクを高めることが知られています。また、目に紫外線が当たることで、肌のメラニン生成が促進されることも報告されています。UVカット加工が施されたサングラスを着用することで、目とその周辺の皮膚を守ることができます。
行動パターンを変えることも有効な対策です。紫外線が最も強い時間帯は10時〜14時頃とされています。この時間帯の屋外活動をできるだけ避けるか、日陰を利用することで紫外線への被ばくを大幅に減らすことができます。特に、3月の日中は気温が上がって過ごしやすい一方で紫外線も強いため、活動する時間帯には注意が必要です。
車内や建物内での対策として、窓にUVカットフィルムを貼ることも一つの方法です。前述のようにUVAは窓ガラスを透過するため、日常的に窓の近くで過ごす時間が長い人には効果的です。
Q. 日焼け止めの正しい塗り方と量は?
多くの方が必要量の半分以下しか塗れていないといわれています。効果を十分に発揮させるには、顔全体に500円玉大程度の量を均一に塗ることが目安です。また、汗や皮脂によって落ちてしまうため、2〜3時間ごとの塗り直しが推奨されます。外出の15〜30分前に塗ると密着度が高まります。
📝 屋内にいても油断できない紫外線
「今日は外に出ないから日焼け止めは不要」と思っている方も多いかもしれませんが、実際には屋内でも紫外線は侵入してきます。
特に注意が必要なのは窓越しの紫外線です。UVBはガラスにある程度遮断されますが、UVAはガラスを透過してしまいます。窓際でデスクワークをしている方や、自宅の日当たりのよい場所にいることが多い方は、室内でも長時間UVAを浴び続けていることになります。
また、蛍光灯やLEDなどの室内照明からもわずかながら紫外線が放出されているとされています。量としては屋外に比べて非常に少ないですが、1日のほとんどの時間を室内で過ごす方にとっては積み重なる量を無視できません。
車を運転する方も注意が必要です。車のフロントガラスはUVカット加工されているものが多いですが、サイドガラスやリアガラスはUVカット加工がないことが多く、左腕や顔の左側(運転席側)が特に日焼けしやすい傾向があります。長距離ドライブや、毎日の通勤で車を使っている方は、UV対策のフィルムを貼る、日焼け止めを塗るなどの対策をしましょう。
テレワークが普及した現代では、自宅で仕事をしている方も増えています。自宅での日焼け止めの使用を怠りがちですが、窓際や日当たりのよい部屋で長時間作業する場合は、軽い日焼け止めを塗る習慣をつけることをおすすめします。
💡 紫外線ダメージを受けてしまったあとのケア
対策をしていても、うっかり日焼けをしてしまうことはあります。そのような場合には、アフターケアが非常に重要です。ダメージを受けた後の対処が早ければ早いほど、シミや肌荒れへの影響を最小限に抑えることができます。
まず、日焼けした当日は冷却と保湿が基本です。日焼けによって肌に炎症が起きている場合は、冷たいタオルや保冷剤でゆっくりと冷やすことで、炎症の進行を抑えることができます。ただし、氷を直接肌に当てるのは凍傷の危険があるため避けてください。
その後、保湿ケアをしっかり行うことが大切です。日焼けによって肌の水分が失われるため、化粧水や保湿クリームをたっぷり使ってしっかりと保湿します。この際、アルコールや刺激の強い成分を含む化粧品は避け、低刺激のものを選ぶようにしましょう。
美白成分を含むスキンケア製品の使用も効果的です。ビタミンC(アスコルビン酸)やトラネキサム酸、アルブチン、ナイアシンアミドなどの成分は、メラニンの生成を抑制したり、すでに生成されたメラニンを還元したりする効果があります。日焼け後のケアとして、これらの成分を含む美白美容液や化粧水を使用することで、シミの定着を防ぐ効果が期待できます。
紫外線ダメージを受けた後は、特に丁寧なスキンケアを心がけましょう。摩擦は肌にさらなるダメージを与えるため、洗顔や拭き取りは優しく行うことが大切です。スクラブや強い洗顔料は炎症を悪化させる可能性があるため、しばらくは控えることをおすすめします。
水分補給も重要です。日焼けした後は体内の水分も失われやすいため、こまめな水分補給を心がけましょう。また、ビタミンCやビタミンEを含む食品・サプリメントを摂取することで、体内からの抗酸化ケアをサポートすることができます。
Q. 紫外線ダメージのクリニック治療にはどんな種類がありますか?
クリニックでは、シミの種類や状態に応じて複数の治療法が選択されます。代表的なものとして、メラニンを選択的に破壊するレーザー治療(ピコレーザー等)、くすみや赤みも改善できるフォトフェイシャル(IPL)、メラニン生成を抑制するハイドロキノン外用薬やトラネキサム酸の内服などがあります。シミの種類によって適切な治療が異なるため、自己判断せず医師への相談が重要です。
✨ 日常的な食事・栄養素で紫外線対策をサポート
紫外線対策はスキンケアだけでなく、日々の食事や栄養素の摂取によって内側からサポートすることができます。特定の栄養素は、紫外線によるダメージから肌を守る働きや、ダメージを受けた細胞の修復を助ける効果が期待されています。
ビタミンCは、コラーゲンの生成に必要な栄養素であると同時に、強力な抗酸化作用を持ちます。紫外線によって生成された活性酸素を除去し、肌細胞のダメージを軽減する効果があります。また、メラニンの生成を抑制する働きもあるため、美白ケアにも有効とされています。ビタミンCを豊富に含む食品としては、いちご、キウイフルーツ、ブロッコリー、パプリカ、柑橘類などがあります。
ビタミンEも強い抗酸化作用を持ち、細胞膜を酸化ストレスから保護する働きがあります。ビタミンCと組み合わせることで、相乗的な抗酸化効果が得られることが知られています。アーモンドや落花生などのナッツ類、アボカド、かぼちゃ、植物油などに豊富に含まれています。
ポリフェノールも注目される成分の一つです。緑茶に含まれるカテキンやブルーベリーのアントシアニン、ぶどう皮のレスベラトロールなどのポリフェノールは、紫外線による肌へのダメージを軽減する効果が研究されています。緑茶を日常的に飲む習慣をつけることは、紫外線対策の一つとして有効かもしれません。
リコピンは、トマトに多く含まれる赤い色素成分で、紫外線から肌を守る効果があるとされています。加熱したトマトのほうが吸収率が高いため、トマトソースや缶詰のトマトを活用した料理が効果的です。
亜鉛は細胞の修復を助ける栄養素で、紫外線ダメージを受けた皮膚細胞のDNA修復に関わるとされています。牡蠣や牛肉、豆類、ごまなどに含まれています。
ただし、食事や栄養素だけで紫外線対策を完結させることは難しく、あくまでもスキンケアや遮光グッズとの組み合わせの一つとして活用することが大切です。
📌 クリニックで行う紫外線ダメージ治療

日常的な紫外線対策をしっかり行っていても、長年の蓄積によるシミや色素沈着、肌の老化サインが気になってくることがあります。そのような場合には、クリニックで行う専門的な治療が選択肢として挙げられます。
レーザー治療は、シミや色素沈着に対して高い効果が期待できる治療法です。特定の波長のレーザーをシミの部分に照射することで、メラニン色素を選択的に破壊します。QスイッチNd:YAGレーザーやピコレーザーなどが代表的です。照射後はかさぶたになって剥がれ落ちることで、シミが薄くなっていきます。
フォトフェイシャル(IPL治療)は、光エネルギーを使ってシミや赤みなどを改善する治療です。レーザーとは異なり、複数の波長を組み合わせた光を使用するため、シミだけでなくくすみや赤みの改善、毛穴の目立ちの改善なども期待できます。ダウンタイムが比較的少ないことも特徴です。
美白内服薬・点滴も取り入れているクリニックがあります。トランサミン(トラネキサム酸)はシミの原因となるメラニン生成を抑制する作用があり、内服薬として処方されることがあります。また、高濃度のビタミンCを点滴で直接血液中に入れる「ビタミンC点滴」は、抗酸化作用と美白効果が期待される治療として人気があります。
外用薬の処方も行われています。ハイドロキノン(美白剤)は、メラニンの生成を強力に抑制する外用薬で、市販品よりも高濃度のものが医療機関では処方可能です。また、レチノイン酸(ビタミンA誘導体)は肌のターンオーバーを促進し、色素沈着の改善や光老化によるシワの改善に効果があるとされています。
ケミカルピーリングも紫外線ダメージによる肌荒れやくすみに有効な治療です。グリコール酸やサリチル酸などの酸性の薬液を肌に塗布することで、古くなった角質を取り除き、肌のターンオーバーを促進します。これにより、シミの薄化やくすみの改善が期待できます。
クリニックでの治療は、自己判断で行うスキンケアとは異なり、医師の診察のもとで適切な治療法が選択されます。シミの種類(老人性色素斑なのか、肝斑なのかなど)によって適した治療が異なるため、まずは皮膚科や美容皮膚科に相談することをおすすめします。自己判断で強い成分を試したり、不適切なレーザーを当てたりすると、かえって炎症後色素沈着など悪化してしまう場合もあるためです。
なお、クリニックでの治療後は、ダメージを受けた肌が特に敏感になっています。治療後の紫外線対策を徹底することが、治療効果を維持するために非常に重要です。担当医の指示に従い、しっかりと日焼け止めを塗るようにしましょう。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、3月に入ると「なんとなく肌の調子が悪くなった」「シミが増えた気がする」とご来院される患者様が増える傾向にあり、冬の間に低下したバリア機能と急増する紫外線の組み合わせが大きな要因と考えています。UVAはガラスを透過するため室内でも対策が必要であること、そして日焼け止めは十分な量を塗り直すことが効果を発揮する上で非常に重要です。肌のダメージは積み重なるものですので、気になるシミや色素沈着がある方は自己判断でのケアに頼らず、お気軽にご相談ください。」
🎯 よくある質問
気象庁や環境省のデータによると、3月の紫外線量は1月・2月と比べて約1.5〜2倍に増加します。気温がまだ低いため油断しがちですが、紫外線の強さは気温と比例しません。花見やピクニックなど屋外で過ごす機会も増える季節のため、早めの対策が重要です。
多くの方が必要量の半分以下しか塗れていないといわれています。効果を十分に発揮させるには、顔全体に500円玉大程度の量を均一に塗ることが目安です。また、汗や皮脂で落ちるため、2〜3時間ごとの塗り直しも欠かさず行いましょう。
必要です。UVAはガラスを透過するため、窓際でのデスクワークや車の運転中も浴び続けています。当院でも「室内なのにシミが増えた」というご相談を多くいただきます。窓際で過ごす時間が長い方は、軽めの日焼け止めを塗る習慣をつけることをおすすめします。
まず冷たいタオルなどで患部をやさしく冷やし、炎症の進行を抑えましょう(氷の直接当ては凍傷の危険があるため避けてください)。その後、低刺激の化粧水や保湿クリームでしっかり保湿し、ビタミンCやトラネキサム酸配合の美白スキンケアを取り入れることで、シミの定着を防ぐ効果が期待できます。
当院では、シミの種類や状態に応じてレーザー治療・フォトフェイシャル(IPL)・ハイドロキノンなどの外用薬処方・トラネキサム酸の内服など、複数の治療法をご提案しています。シミの種類によって適切な治療が異なるため、自己判断でのケアではなく、まずは医師にご相談ください。
📋 まとめ
3月は「まだ春だから」という油断から紫外線対策を怠りがちな時期ですが、実際には紫外線量が急増しており、肌ダメージを蓄積しやすい時期でもあります。今回の記事でお伝えしたことを振り返ってみましょう。
3月の紫外線量は1月・2月と比較して大きく増加し、シミや光老化が起こりやすい環境が整っています。紫外線はUVAとUVBの2種類があり、それぞれ異なる方法でダメージを与えます。UVAは年間を通じて存在し、ガラスを透過するため室内でも対策が必要です。
日焼け止めはSPFとPAの両方を意識して選び、十分な量を塗ること、そして定期的に塗り直すことが大切です。日焼け止め以外にも、帽子や日傘、UVカット衣類、行動パターンの工夫なども組み合わせることでより効果的な対策ができます。
万が一日焼けしてしまったときには、すぐに冷却と保湿を行い、美白成分を含むスキンケアで対処することが重要です。また、日々の食事でビタミンCやビタミンEなどの抗酸化成分を積極的に摂ることも、内側からのサポートとして有効です。
すでにシミや色素沈着が気になる方や、長年の紫外線ダメージが蓄積している方は、クリニックでの専門的な治療を検討することも選択肢の一つです。レーザー治療やフォトフェイシャル、外用薬の処方など、状態に応じた治療を医師と相談しながら受けることで、より確実な改善を目指すことができます。
紫外線ダメージは積み重なるものであり、一度できてしまったシミや老化サインはなかなか消えません。だからこそ、3月のこの時期から意識的に対策を始めることが、将来の肌の健康を守る上で非常に大切なのです。毎日のちょっとした習慣の積み重ねが、何年後かの肌の状態に大きな差をもたらします。今日から紫外線対策を始めて、美しく健やかな肌を守っていきましょう。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 紫外線による皮膚へのダメージ(サンバーン・サンタン・光老化・皮膚がんリスク)、UVA・UVBの違い、メラニン生成メカニズムに関する医学的根拠として参照
- 厚生労働省 – 紫外線の健康影響(皮膚がんリスク・目への影響など)および紫外線対策に関する公式情報として参照
- WHO(世界保健機関) – 紫外線(UV)と皮膚がんの関連性、UVA・UVBの性質・健康への影響に関する国際的な医学的根拠として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務